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第二章 魔法使い
第17話
しおりを挟む深夜、街の明かりの消えた夜道を博士と2人でゆっくり歩く。ゆっくりなのは、俺達より他に誰もいないこの空間を、なるべく長く楽しみたいからだ。俺が。
…多分、博士も。
「ねぇ?これからどうするの?」
深夜なので囁くように話し掛けてきた。
「うーん、とりあえずキスします?」
「へぁっ?!キ、し、しません!それに、そういうことじゃなくて!」
「フリジールに行こうかなって。シンもいるし。それに博士のおばあちゃんに会って、一回ちゃんとしとかないとなって。」
「魔法と記憶喪失、ね…。」
「え?挨拶ですよ?」
「え?挨拶?」
「お孫さんを僕に下さい。」
「は、はぁぁ!?な、何言ってるのよ!やめてよ?絶対面倒臭いことになるから!ホントにやめてよ!?絶対駄目だからね!?」
「博士!深夜ですから!…いや冗談ですよ。今回は魔法の話しかしませんよ。」
「今回も次回も無いの!良い?余計なことは一切言わないでよ?約束して頂戴!」
「余計なことって?」
「それはその、私のこと、その、す、好きだとかそういう…はっ!?また私に言わせて恥ずかしがらせようとしてるんじゃ!?」
「もう言ってるし恥ずかしがってますよ。」
「くっ…もう知らない!」
「お義父さん、娘さんを…。」
「駄目だって言ってるでしょうが!」
「でも、もう知らないって…。」
「くぅ~、ああ言えばこう言う…。」
「知らないといえば…。」
「何なのよもう…。」
「俺のお父さんやお母さんはどうしてるのかな?」
「あ…。」
「あ、すみません。別に良いんですよ?博士はそんな、落ち込むことなんて…。」
「でも…。」
「いや、ほんと、ふとなんとなく気になっただけですから。」
「でも…。」
「やだなぁ、ホントに大丈夫ですから!」
「会いたくないの?知りたくないの?寂しくない?」
「そりゃそういう気持ちが無いと言えば嘘になりますが、そんなに心配されたり気を遣われるとこっちが困っちゃいますよ。大体俺ももう20ちゃいですよ?子供じゃないんですから!」
「…ぷっ!そっか。じゃあまぁ、私もあんまり気を遣わないようにするわね。」
「ええ、お願いします…博士はどうするんです?これから。」
「私?私もフリジールに行こうかな?仕事も辞めるし、何よりこっちは気持ち悪いし…。」
学長だ。あのクソジジイのせいで、この国そのものに対しても気持ち悪いイメージになった。
「それに…私の研究がまだ途中だし、研究生がフリジール行くって言うし…違うから!」
「何も言ってませんが…でも、そうですね!とりあえず俺の魔法のこと聞いて、はっきりさせたらまた、働きながらになると思いますけど、また博士の研究手伝わせて下さい。」
「うん、私こそよろしくね。私も仕事探さないとだけど。」
「でもその前に家ですよね?どうします?」
「それはまぁ、向こう着いてから探しましょ?こっちで調べるのは大変だし、不動産屋さんもある筈だし。」
「それならシンのところに泊まって探しますか。安くて広い家が有れば良いですね。」
「でもそういうお家はやっぱり不便な場所だったりして大変よ?安いか広いか、妥協するところは妥協した方が良いと思うわ。」
「でも、妥協するって言ったら、金銭的なこと考えると広さの方か、でも、うーん…。」
「別に広くなくても生活は出来る。金銭的に無理するのは辛いし、後々余裕が出来たら広い家に引っ越すのも手よ。」
「でも、博士はやっぱり自分の部屋欲しいですよね?」
「そうね、一応あった方が良いけどあんまり私ばっかり我儘も…ってなんで一緒に住むみたいな話になってるのよ!?」
「え?違うんですか?」
「違います!そんな訳ないでしょうが!」
「でも博士も途中までノリノリでしたよね?」
「…違います。」
「ほら、思い出してみて下さいよ今の会話。ノリノリだと思いません?」
「…忘れました。」
「こっちで調べるのは大変だし不動産屋さんも…。」
「もう良いから!最初からやらなくて良いから!解ったから!」
「ふふ、でも実際博士の家に近い方が良いなぁ。研究の話もあるけど…隣とかなら良いでしょう?」
「まぁそれくらいなら…。」
「やったー!」
「しっ!流石に声が大きい!」
「…あ、忘れてたけど、博士?旦那さんは良いんですか?」
忘れてないけど。
「え?旦那さん?…あ、ああ、旦那さん…旦那さんね…。」
博士が忘れてた。
…そして俯いていたかと思ったら、何か決意したような顔で俺の方を見て立ち止まった。
「…実は私、タキ君に言わなければいけないことがあるの。」
「え?なんです?」
「タキ君は気付いてなかったかも知れないけど実は私……結婚してないの!」
「ええええええ!?」
まだ気付かれてないと思ってたことが驚きだ。
・・・・・。
ことん。
「…はい、どうぞ。」
「いただきます。」
博士がお茶を入れてくれた。
ここは博士の家。ちゃんと話をするから上がってと言われたが、好きな女性とは言えこんな時間にお邪魔するのも気が引けたけど、ホントは気が引けてないけど気が引けてる振りをしたら、俺の家だとまた送らせることになるから駄目、と言われてあっさり折れた。
…ここが博士の家か。
俺の家と違って一部屋だけだが、女性一人で住むには程良く広く、壁から天井からクローゼットからベッドから全て白を基調に統一され、清潔感がある。男の痕跡が一切見当たらないのは、俺にとっては嬉しい限り…ん?あれは…。
「俺のあげたパンジー?持ってきたんですか?」
「え?う、うん。その、研究室に行かないならお世話しないと、その、可哀想かなって…違うから!」
「いや何も言ってませんて。」
アリスさんにいじられ過ぎておかしくなってるのか。
「可愛がって貰ってるみたいで、嬉しいです。さて、博士の結婚の話について俺からちょっと聞きたいんですけど…。」
「…うん。」
「ホントに俺が気付いてないと思ってました?」
「え?気付いてたの?」
「ええ、まぁ。なんとなく。」
「まさかシン君が…。」
「違いますよ。シンは何も言ってません。」
「いつから?まさかさっきグレン君の家で…。」
「もうちょっと前です。」
「それじゃまさか、マキちゃんが来た時?」
「もうちょっと前かな?」
「え?いつかしら?懇親会より後よね?」
「いえ、もっと前。」
「え?だってあの時ミサりん、私の友達が上手いことやってくれたし…。」
「あの時はまだなんとなく疑ってる程度でしたから、やっぱり結婚してるのかな?ってちょっと悩みましたけど。」
「えっと、じゃあ、いつ…?」
「俺が博士のスカート捲ったあたりから、なんとなく?」
「えっ?それ相当前じゃん!そう思ってたなら早く言ってよ!」
「いや、なんか博士の誤魔化し方が下手で可愛くって…。」
「ああああああああああ!」
「あはは旦那さんの設定をもっとちゃんと考えておけば良かったですね!」
「言わないで!うぅぅ…恥ずかしい…。」
博士ったら真っ赤。
「あはは…でも、どうしてそんな嘘を?」
「…その、指輪をしてたら男の人に声を掛けられることも無いし、結婚してるって言ったら諦めてくれるし…普通はね。」
俺が普通じゃないみたいに言わないで!
「でも、博士は恋人とか欲しくなかったんですか?結婚願望とか無いんです?」
「人並みにはあるわよ?結婚に憧れだってあるし、恋人だって…でもこっち、ロクラーンではそういうの迷惑だなって思ってたから…。」
「え?なんで?」
「こっちって基本的に人間が多いでしょ?多いっていうか殆ど人間。だから会って話し掛けてきたりする男の人は皆人間の男な訳で…。」
「そっか。博士、人間を好きにならないって決めてるって言ってましたよね?でもなんでそんなこと?」
「それは…リリーディア、私のおばあちゃんは人間のおじいちゃんと結婚して、そのおじいちゃんが死んでから何百年もずっと独りなの。エルフは人間と結婚してしばらくして相手が死んじゃっても、また良い人が居たら再婚するって人も結構いるんだけど、リリーディアはずっと独りのまま。寂しくないの?って聞いたことがあるんだけど、そしたらリリーディア、寂しいわよ?でもしょうがないじゃない?って…だから私は人間と恋愛をして寂しい思いするくらいなら、って決めたの。」
…なるほど。
「だから、俺のことは好きにならない、と?」
「…ええ、まぁ。」
「それでも好きになっちゃったら?」
「なりません。」
「実はもう既にちょっぴり好きになってたり?」
「…しません。」
頑固さんめ。
「でも、博士のおばあちゃんは後悔してるんですかね?」
「え?…。」
「おじいちゃんのことを好きになって、結婚して、子供産まれて、おじいちゃんは亡くなったけど、博士が産まれて、それで後悔してるんですかね?」
「それは…してない、と思う…。」
「でしょ?きっと、好きになっちゃったらしょうがないんですよ。だから博士もしょうがなく、タキ君大好き、って言いましょうよ。」
「言わないわよ!べ、別に好きじゃないし!」
「でもまぁ、人間を好きになっても良いかな?くらいにはなりました?」
「リリーディアが良くったって、私はやっぱりイヤよ?愛する人がすぐに死んじゃうなんて。その後絶対寂しいし。」
「長生きしますから。」
「せいぜい10年20年の話でしょ?そんなの誤差よ誤差。」
「毎晩夢に出ますから。」
「起きたら余計寂しいじゃない。」
「生まれ変わってきますから。」
「そんなこと出来るか解らないでしょうが。」
「むぅ、頑固さんめ…でも好きになったらしょうがないんですよね?」
「…まぁ。」
「なら良いや。こうなったら何がなんでも好きになって貰って、博士の方から好きって言って貰いますからね?」
「エルフの女の子は好きなんて言わないの。」
「それさっきも言ってましたけど、エルフの女の子は誰かを好きになって付き合って欲しいと思った時とかどうするんです?」
「その時は態度とかで見せるのよ。可愛い服着てみたり好みの髪型にしてみたり、頑張って相手に好きになって貰う努力をするの。」
「ふぅん…髪型ですか。」
博士の頭に視線を向ける。
うん、今日も可愛い。
「ん?…ち、違うから!あの時はまだ…違うから!」
「ふーん。へーん。ほーん。」
「違うからね!?何か勘違いしてるみたいだけど、違うからね!?」
「勘違いじゃないような気しかしないですけど…まいっか。さて、そろそろ明るくなって来ちゃったし、ここで倒れて寝ちゃうと流石にアレなんで帰りますね。」
「あ、ホントだ。うん、気を付けて。あと、その…騙しててごめんなさい。」
「気にしないで下さい。ほら、博士が俺より先に他の男に言い寄られなくて良かった、って思いますし。」
「…もう…それじゃ、またね。予定とかはまた手紙を飛ばすわ。」
「解りました、それじゃ…あ、もうじき陽が昇って暑くなるかも知れないから、窓は開けて寝た方が良いですよ。」
「……そうする。」
結婚してない事を言ってくれたんだから、あとはさっさと認めてくれたら良いのに…。
頑固さんめ。
まぁ、フリジール行ったら徹底的に甘やかして甘やかしてベッタベタにしてくれるわ!そんでもって、もう人間でも良い!大好き!チュッ!みたいなみたいな!
とりあえず、さっさと帰って手紙飛ばして寝よっと。
・・・・・。
ーーおよ?タキさん、今日はどうしたの?え?辞める?なんで?マッチの退学と関係が、ふぅん、何かあるのね、まぁタキさんが考えて出した答えならそれで良いと思うよ、勿体無いって思うけどね、え?フリジールに行くの?まじか…ブルゼットには俺から言っておくよ、え?ああ、元気だから心配するな、それにお前が心配したら駄目だよ、いやぁでも寂しくなるなぁ、なんだか人数減っちゃって、それでもまたタキさんと一緒だ!って思ってたのに…あ、てことはテストの打ち上げも来ない?そっか、あ、でもさ、打ち上げの時の話のタネに聞きたいんだけど、今回の賭けの結果だけ教えてくれる?……。
辞める手続きをしに学校へ行き、クラスに挨拶に行こうとしたらカンジに会った。カンジは良いやつだ。良いやつなんだけど、まだこの学校の生徒である資格を持っている。でも良いやつだから、きっと良い人を見付けてカンジも退学になるんだろうな…。
とりあえず、俺はカンジへの返事として、胸の前で小さくバツを作った。
~~ 第二章 完 ~~
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