メクレロ!

ふしかのとう

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第四章 父と母

第3話

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 「タタタタッ君はそこにお座りなすって?」


 最高に良いオンナはやっぱり気まずいらしかった。


 「マキちゃん?やっぱり日を改めた方が…。」

 「だだだ大丈夫私は普通普通だから!やだなぁもうタタッ君ってばいくら私から強引にはじ初めて初めてだっただからって意識し過ぎてなんだから!」

 「いや変だからね?全然俺の方見ないし。」

 「はぁ!?そんなことしたら唇が目に入るんですけど!?」


 最高に良いオンナは正直だった。


 「マキ、全然大丈夫って言ってたのに…。」

 「気持ちは大丈夫なのよ!?ちゃんとお祝いも出来る。でもどうしても顔を見ると唇見ちゃって、唇見ちゃうとあわわわってなるの!」

 「そしたらまた落ち着いた頃に来るわよ?」

 「駄目!これはけじめなんだから!殴って…して!ミコの、2人のお祝いをして!格好良く決めるつもりなの!つもりだったんだけど…。」

 「別にそんなの、慌てなくても…。」

 「駄目なの!さっさと2人をお祝いして、さっさと良い男捕まえて、たっ、たっ、タッ君に後悔させるまでが私の復讐計画なんだから!」

 「復讐。」

 「喋ったらそっち向いちゃうでしょうが!」

 理不尽過ぎる。

 「マキの気持ちは本当にありがたいわ。私としては、まぁ、アレはアレだけど、何か良い方法で2人でタキ君と付き合えれば良いなと思ってたけど。」

 「この上アレの話をするとか!あーもう!ちょっと1発…しただけでこんなになっちゃうとは自分でも思わなかったわ!どんな純情乙女よ!?」

 「キス。」

 「言っちゃだめぇ!喋っちゃだめぇ!」

 マキちゃんがこんなにふにゃふにゃだと、こっちはなんか冷静になれる。相手が先に酔っ払って潰れると酔えなくなるのと同じだ。

 …とは言えこのままだと困る。


 「ミコ、ちょっと。」

 「ん?」

 ちゅっ。

 「ななな!急に何を…。」

 「おい。いちゃつくなら家でやれ。」

 復活した最高に良いオンナ。

 「マキちゃん。色々ありがとね。マキちゃんのお陰もあって、俺達こういう関係になれた。」

 「…うん。どういたしまして。そうね、2人はもう、どこででもキスする関係だもんね。うん、私だけキスした訳じゃないもんね。私ったら何を騒いでたんだか、馬鹿馬鹿しくなったわ。」

 「こんな、人前で構わずキスするような関係じゃないんですけど…。」

 「でも家でいっぱいしてるんでしょ?」

 「えぇ!?いや、まぁ、その、タキ君が強引に…。」

 殆どミコが誘ってきたんでしょうが。

 「ま、仲が良さそうで何より。昨日ミコが、2人で付き合っちゃおうよ!とか言い出した時はどうなることかと思ってたけど。」

 「本当にごめん…。」

 「私だってもうミコのこと、大事な友達だって思ってるんだから。その大事な友達の恋路を邪魔するようなことはしたくないわ。」

 「マキ…うぅっ、ありがとね、ぐすっ。」

 「ほらほら。今日はお祝いなんだから!泣いちゃ駄目でしょ?あんたいくつよ?もう、なんか妹が出来たみたいだわ。」

 「うん、ありがとう、ぐすっ…。」

 「お?タキ!どうだった?」

 「うん。見ての通り。」

 「ふぅん。姉ちゃんが博士泣かせたのか。」

 「違うわよ!違くないけど!良いからアンタは料理持ってきてよ。」

 「姉ちゃんが持ってくれば良いじゃん。」

 「残念でした。私はもうおかみさんに言ってあるから、今はお客さんです!私が2人のお祝いするんだから。」

 「ふぅん。姉ちゃんの奢りならいくらでも出してやろう。」

 「おっとシン?牛は何頭分あるんだ?」

 「牛?何頭って言われても…あっ!」

 「マキちゃん、今日はシンの奢りだって。」

 「くっ、致し方なし…何でも食いやがれ。」

 「そうなの?」

 「シン君の奢り?」

 「まぁしょうがない。理由は、博士は聞かない方が良いぜ?俺は言ったからな?」

 「うん。まぁ適当に頼むわ。」

 「ほいよ。」

 「タッ君?私にはこっそり教えてくれるのよね?」

 「ああ、ロクラーンに居た時に、俺がミコとキス出来たらここで好きなだけ食わせてくれるって話になったんだ。」

 「普通に私にも聞こえてるんですけど!?てことはさっきシン君は、私達がキスしたって解ったってこと!?」

 「そのうちもっと凄いことするんでしょうが。それが何よキスくらいで。」

 キスくらいでおかしくなってたマキちゃんが言う。

 「いやいやいや!キスだって知り合いに知られるのはなんか恥ずかしいでしょ!?」

 「さっきも私の目の前でしてたじゃないの。」

 「あれはタキ君がいきなりしてくるから!」

 「いきなりじゃなければ良いの?」

 「えっ?そりゃまぁ…ってそうじゃないでしょ!?もう、からかってばっかりなんだから!」

 「…からかうくらいさせてよ。」

 「えっ?」

 「私にはもう、からかうくらいしか出来ないのよ…。」

 「マキ…。」

 「だから私はミコをからかって、真っ赤になってるミコを見て楽しむ、ぷふっ、くらいしか…。」

 「ちょっ!今笑ったでしょ!?」

 「だってミコったら可愛いんだもん!タッ君?昨日も寝てたらさ…。」

 「だめ!マキ?私達は友達!ね?」

 「私達は友達。だけど、見方を変えれば勝者と敗者…オズ家の女は例え負けたとしても倒れる前に一太刀食らわせる掟があるの。」

 「さっきからずっとばっさばさ斬ってるじゃない!」

 「でも、タッ君も可愛いミコの話聞きたいと思うよ?」
 
 「タキ君!タキ君は恋人を恥ずかしがらせるような男の子じゃないよね?」

 そういう男の子ですが。

 「マキちゃん。」

 「何よ?聞きたくないの?」

 「俺は聞きたくなったら聞き出す方法があるから。」

 「んなっ!?ちょっ、ちょっと!?」

 「ん?もしかして、おしおきってやつ?」

 「あれ?ミコ?」

 「……。」

 「昨日聞いたから。てか、やられたから。あんなのでへにゃへにゃになっちゃうなんて、ミコは弱いのね。タッ君に骨抜きにされちゃう日も近いわね。」

 「いやいや、タキ君のは凄いんだから!」

 そこだけ聞くと、とんでもないこと言っとる。

 「ミコの耳が弱いだけでしょ?」

 「先に言っておく。やらないからね。」

 「タキ君は私の耳が弱いって言われてても良いの!?」

 「別に?他の子が強かろうと弱かろうとどうでも良いでしょ?」

 「…どうでも良いとまで言われると、ちょっとカチンと来るわね。」

 「いやおかしいでしょ?マキちゃんまで何言ってるの?」

 「良いわミコ。もし私がタッ君のおしおきに耐えられなかったら、ミコの耳は普通ってことにしてあげる。だけど、もし私がなんてこと無かったら昨日のベッドでの話をする。どう?」

 ミコのメリットが全然無いじゃん。

 「乗ったわ。」

 「ミコ?ミコは勝っても何の得にも…。」

 「エルフが耳を馬鹿にされてそのままって訳にはいかないわ。」

 ミコの耳は人間と同じじゃん。

 「ふふん。後で可愛いミコを堪能させて貰うわね。さ、タッ君?さくっと終わらせてミコを可愛がりましょ?」

 「いや、やらんし。」

 「やらんしじゃなくて、やるの!」

 ミコには帰ったらちゃんとやってやるよ!

 「あらら?私とキスをした癖に耳くらいで怖がっちゃってるのかな?タッ君たら、なんだかんだ子供ねぇ?」

 …ほう?

 子供みたいな挑発だが、乗ってやろうじゃないの。まぁ?合法的にミコ以外にえっちなことが出来る機会はそうそう無い。興味が無い訳では無い訳で、やってやろうじゃないの。考えてみたら、上手くいかなくてもミコの話は聞けるし、俺にはメリットしかない。

 「お?やる気になったかしら?さっどうぞ?」

 「ミコ?良いんだな?」

 「徹底的にどうぞ。」

 よし、それじゃ…。

 マキちゃんの耳に口を寄せて…。

 「マキ、行くよ?」

 「ひっ!」

 はむ。

 「んあっ!…ちょっ!ちょっと待った!」

 マキちゃんが真っ赤な顔で逃げ出した。

 滅茶苦茶良い声出てたのに…。

 「あらあら?あらあらあら?もう降参?マキったら耳が弱いのねくすくす…。」

 耳が弱いミコが言う。

 「いやいやいや、タッ君がずるした!いきなりマキって呼び捨てにした!」

 「あらら?マキちゃんは呼び捨てにされるだけでへにゃへにゃになっちゃうのかしら?マキちゃんも初心ねぇ。」

 ミコーディアって呼んだら真っ赤になってたミコが言う。

 「ぐぬぬ…もう一回!もう一回お願いします!」

 「駄目よ。」

 「なんでよ!?さっきは卑怯な手でちょっと油断させられちゃったけど、次こそちゃんと我慢出来る!」



 「ほいお待ちどうさま、ローストの大盛りと…盛り上がってるな。どうした?」

 「何か2人が変な遊びしてるのに巻き込まれてるんだが、お?トマトのやつ?作ったの?」



 「マキ?あなたがさっき体験したのは、タキ君のおしおきのほんの入り口に過ぎない。そう、このローストで例えるなら、下味を付けられたとこってくらいかしら。」

 「なんですって?あれでまだ下味…。」



 「ああ。試しにやってみたら美味いんだわ。食べてみてくれよ」

 「丸ごとトマトっぽく見えるのがおしゃれで可愛いな。中の米を掬って食べる感じ?」

 「崩しても良いし、お好みで。」

 「ほーん。2人にも分けとこう。」



 「そうよ。想像してみて?マキはそこから一晩置いておかれてしっかりと漬け込まれるの。そしてこんがりと焼き色を付けて肉汁を閉じ込められて、それからオーブンに放り込まれるの。すると、塩気や香りの付いた脂が体の中で熱く溶け出すの。焼き目を付けられているから、脂と一体になった肉汁は外に出られずに体の中でどんどん溜まっていく。そこをタキ君は…。」

 「タッ君は?」

 「ずばっ!…っと、躊躇いなくナイフを入れてくるわ。」

 「駄目よ!?肉汁が流れ出ちゃう!」

 「それがローストならね。でもタキ君が料理するのは…マキ、あなたの耳よ。」

 「ごくり…き、聞いてるだけで身体の芯が熱くなってきた。」



 「美味いな。でもこれだけってなるとちょっと寂しいような気もするね。」

 「そうなんだよな。ローストよりもっとこってりした肉料理と一緒なら良いかと思うんだけど、思い付かないな。酒飲んだ最後とかなら良いかもしれん。」



 「だからね?マキはさっき、もう一回なんて言ったけど、駄目。次こそタキ君はあなたをきっちり料理するわ。そして、私は断言できる。マキは…タキ君無しでは生きられない身体になる。」

 「ミコ、ごめん。まさか私がそんな怪物と対峙してるとは思ってなかった…はっ!?断言出来るって、まさかミコ!?」

 「やっと気付いた?…そう、私はもうとっくに手遅れ。だけどマキ?あなたはまだ引き返せる。私みたいになっちゃ駄目よ?」



 「コースでパスタと選べるとかなら嬉しいかもしれん。とにかくなんせ見た目が可愛い。」

 「見た目はただの焼いたトマトじゃねぇか?」

 「蓋を開けるのが可愛いんだよ。」



 「ミコ…ミコおおおっ!」

 「マキいっ!」



 「なんであの2人抱き合ってるの?」

 「知らん。遊んでるんだろ?」



 「でも、ちょっとだけ、ナイフを入れられたローストの気分を味わってみたいな、なんて…駄目?」

 「…マキは、今度こそ、今のタキ君を欲しくなる。そしたら私達はもう友達じゃいられなくなる。私はいやよ?」

 「ちょっとだけ!ね?もうこれ以上は、ってとこで止めるから!私は絶対にタッ君を好きにならないから!」

 「そう言ってたのに、あっという間に溺れた女を知ってるわ。良い?マキ?好奇心は猫を殺す、って言うでしょ?私はあなたのそんな姿見たくない。」



 「俺も姉ちゃんのそんな姿見たくないわ。ってか何やってんのよ?」

 「すまん。そして今のうちに言っておく。席を離れた方が良い。」

 「そういう流れなのか…じゃ、俺は仕事に戻る。今度それ教えてくれよ、リズにやってみるから。」

 「そんな大層なものじゃないよ。ほいじゃまた。」

 「店出る時はそのまま帰って良いからな。それじゃまた今度。」

 「うん、ありがと。また来る。」

 …さて。

 「ミコ?私はあなたのことを大事な友達だと思ってるし、ミコもそう言ってくれたわね?そして、共有したいとも。私はタッ君とは付き合わない。だけど、ロースト気分くらい、共有しても良いと思うの。」

 ロースト気分って何だよ?

 「ずるい。ずるいよマキ。そんなこと言われたら、駄目って言えないじゃない…わかった。マキがそこまで言うなら、でも、ホントにタキ君のこと…。」

 「大丈夫!ヤバくなりそうだったら逃げるし、ミコから見てこれ以上は、ってなったら止めてくれれば良いから。」

 「わかった。覚悟は良い?それじゃ…。」

 「どうぞ。」「どうぞ。」

 何なの、この茶番。もう良いけど。

 「はいはい。それじゃ行くよ…。」

 「よ、よろしくお願いします!」





 「あっ。」
 



 ・・・。



 「トマトのリゾット?かな?あれ、美味しかったね。」

 「あれ?食べたの?」

 「うん、マキと遊んでる時もちゃんと食べてたよ。あれ、女の子に丁度良いわね。可愛いし、軽いし。」

 「丁度良いのは良いけど、あんまり変な遊びしないでくれる?」

 「ご、ごめん。その、共有っていうか、なんかちょっとだけ自慢したくなっちゃったというか…。」

 「いやいや。私の恋人は耳攻めが凄いんです!って、全然自慢じゃないからね?」

 「ご、ごめんなさい!…その、おしおき、する?」

 赤い顔で上目遣い。可愛い、けど。

 「しません。」

 「えぇっ!?」

 「しません、がお仕置きです。」

 「そんな…。」

 「その代わり、帰ったらキスします。」

 「…それならまぁ、良いですけど。」




 とりあえず、マキちゃん問題が解決したってのは本当に良かった。


 マキちゃんあの後どうなったかは知らんけど。


 …ん?家の前に誰か居るのか?


 「…タキ!やっと会えた。」

 暗くてよくわからんけど女の子だ。

 すると人影が駆け寄ってきて…俺に抱きついた。

 「えっ?」

 「タキ君?随分と親しげね?どなた?」

 その小さな身体のどこから声出てるのか不思議なくらい低い声がする。

 「私は…犬。」

 「…変態。」



 ミコ、違うんだ!

 俺は女の子を犬にする遊びなんかしてない!

 でもちょっと柔らかい。

 …で、誰?



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