メクレロ!

ふしかのとう

文字の大きさ
69 / 118
第五章 四角三角

第9話

しおりを挟む

 「だ。」

 「だ?」

 「め。」

 「じゃない?」

 「です。じゃないは入らないの。駄目です。」

 「なんでよ!?」

 「なんでも何も、もうそういうことしないって決めたから。」

 「あのブルちゃんが可愛く悶えるところ、見たくないの?どんな声で鳴くのか、聞きたくないの?」

 「…大丈夫。」

 「ほらミコちゃん!あと一歩よ?」

 「悪いけど、私もタキ君と同じ意見よ?もうそんなことしないってオリア、あんたの件で懲りたの。」

 「ほら、オイちゃんも諦めて?」

 「で、でも、そしたらブルちゃんが可哀想だよ!4番目にしてあげようよ!」

 「そうなったら、オイちゃんの分はブルゼットになるからね?」

 「ちょっとくらい良いもん。私は1人長いから後でたっぷりして貰うし。」

 「でも、ブルゼットは流石にまだ若いし、マキちゃんやオイちゃんみたいに、どうにもならない事情がある訳じゃないから。」

 「タキちゃん?それは聞き捨てならないかな?女の子にとっての恋は、どんなことよりも大事なことなの。充分、どうにもならない事情だよ。ミコちゃんはそう思わないの?」

 「それはまぁ、解るけど…でも、だからと言ってお仕置きをするのは間違ってるわ。そもそもブルゼットちゃんは何も悪い事してないし。」

 「履いてないのにスカート捲ってタキちゃんに見せた。それになんか、ちゅうしてとか甘えてた。そういえば、ブルちゃんのあれ、なんなの?」

 聞き流してたのに…。

 ブルゼットはデビイに聞いたんだろう。

 もう一人、ちゅうしての真相を知る人物は、静かに窓の外を見ていた。

 「デビイって、うちの犬だったんですけど、前にその子が女の子になってタキさんのところにお邪魔したんです。それでデビイが、そういう風に言えばほっぺたにちゅうして貰えるよって教えてくれたんです。」

 「ふぅん…女の子になったっていうのが意味わかんないし、その子のせいで私が驚かれなかったのとかは置いておいて…とりあえずタキちゃん、ちゅうして?」

 「しません。」

 「なんでよ!?デビイちゃんにはしたんでしょ?ミコちゃんも、ほっぺたなら良いでしょ?」

 「まぁ良いけど、デビイはね?タキ君のことを大好きなのに私がいるからって遠慮して、我慢するって言ってくれたの。お義母様に言われててもね。偉いわ。そんなだから、ほっぺたなら良いよって。」

 「くっ、私が犬より待ての出来ない子みたいだ…。」


 「でも、デビイが折角教えてくれたのに…。」

 デビイを出されると弱い…。

 あの純粋なデビイが大好きなブルゼットにも喜んで欲しいと思って教えたのだろう。それなのに、駄目だったなんて聞いたらデビイはがっかりするだろう。

 デビイのそんな顔…。

 「…ほっぺたで良い?」

 「…ほっぺたも良いけど…。」

 「うん?」

 「その、おでこが良いなって。」

 「…ミコ?良い?」

 「…しょうがないじゃない。してあげて?」

 ミコもデビイには弱い。

 「それじゃタキさん。ちゅうして?」

 …ブルゼットの切り揃えられた前髪を撫で上げて、綺麗な額にそっと口付けた。

 「えへへ…。」

 「はは…なんか照れるね。」

 「おい。なんかおかしくないか?」

 「あははオイちゃんが、おい、だってあはは。」

 「いやいや!なんでデビイちゃんとブルちゃんは良くて、私は駄目なのよ!」

 「オリアは2番目でしょ?我慢なさい。」

 「いやいや!なんでえっちが良くて、ほっぺたにちゅうが駄目なのよ!?そんなの、愛の無いえっちみたいじゃん!」

 「元々子作りなだけでしょうが!そういえば、魔族は子供を作りたい時に作れるってチウンさんが言ってたわ。あんたもマキも、愛の無いえっち1回で済むわね。」

 「はぁ!?1回とか聞いてないんですけど!?」

 何回もするなんて言ってねぇ。

 「あの…2番目とか4番目とかって何ですか?」

 「ん?ああ、魔族は奥さん以外にも他所の女の子と子供を作っても良いって話があって、私が2番目っていうのはミコちゃんの次にってこと。」

 「てことは、3番目の人もいるんですか?」

 「うん。その子はブルちゃんと同じ人間。あ、言ってなかったけど私はドワーフなの。」

 「私と同じ人間…。」

 「うん。だから、もしブルちゃんが望むなら4番目ってこと。どう?タキちゃんの子供欲しくない?確かに16歳は若いけど、恋が叶うんだよ?」

 「でも、ミックさんは私がそうなることは良くないと思ってるみたいですし、あまり良い気分じゃないと思います。私はタキさんのこと…まだ好きですけど、ミックさんが駄目って言うなら駄目だと思います。」



 「タキ君、私なんか泣きそう。」

 「なんでかな、俺もだ。」



 「ふぅん。好きでも諦めるってこと?」

 「…はい。」

 「…タキちゃんが良いって言っても?」

 「ミックさんが駄目なら駄目だと思います。」

 「ぐすっ、タキちゃんが、どうしてもえっちしたいって言っても?」

 「お断りします。」

 「ううわあああんミコちゃあああん!ブルちゃんを4番にしてあげでぇぇぇ!」

 「うん…うん!ブルゼットちゃんさえ良ければ、私のことなんて気にしないで!」

 「…良いんですか?」

 「ぐすっ、ええ!全然構わないわ!」

 「でも、そしたらデビイが…。」

 「デビイちゃんも一緒で良いわよ!ね、ミコちゃん!」

 「勿論!…はぁ、まったく!タキ君より年下の子達はこんなにも良い子達なのに、年上組ときたら!ふふっ。」

 「えへへごめんごめん。でも、反省しました!お仕置きはちょっとの間、我慢します!」

 「あら、偉いわ!うふふっ。」

 ブルゼットの真っ直ぐな心の、あまりの眩しさにオイちゃんが改心した。でもやっぱり4番目になっちゃったじゃん。大丈夫かな…。

 「あの…お仕置きって何ですか?」

 「ブルちゃんみたいな良い子には関係無い話だから、気にしないで?」

 「そうよ。あんなの、お仕置きでも何でもないんだから。さっ、解いてあげる。怖かったでしょ?」

 「…タキさん、お仕置きして?」

 「えっ?」

 「えっ?」

 「えっ?」

 「タキさん?駄目なの?」

 「ブルゼット?何言ってるの?」

 「タキさんがしてくれるんでしょ?お仕置きじゃないなら良いことなのかなって。」

 「い、良いことなんて、ねぇ?ミコちゃん。」

 「そ、そうよ!あんな、あんな酷いこと、ねぇ?」

 「タキさん?お仕置き。ね?駄目?」

 くそぅ、おねだりが可愛い…。

 「…ちょっとだけだぞ?」

 「ちょっとタキ君!?」

 「タキちゃん!?」

 「だって、あんなにお願いされたら…。」

 「ブルちゃんが可愛いからだ。」

 「浮気だ。」

 「ち、違うって!」

 「前は可愛いって言ってくれたのに…。」

 「…今も可愛いけど。」

 「やった、えへへ…。」

 「浮気だ。」

 「浮気だ。」

 「違うって!ほ、ほら、ブルゼットって妹みたいっていうか、そういう可愛いであって…。」

 「私のこと妹みたいって思ってたんだ!?そうなの?だから駄目なの?」

 「いや、そういう訳じゃないけど…。」

 「じゃあお仕置き。ね?お願い。」

 「う…。」



 「…ねぇミコちゃん?あの子もしかして、入れたら駄目だったんじゃないの?」

 「…考えてみれば、タキ君の周りってリズ以外皆年上だわね。タキ君は年下に弱いのかしら?」

 「あの調子でおねだりしてたら、気付いたら一緒に寝てたなんてことに…。」

 「こ、怖いこと言わないでよ!でも、あの子押しが強いし、行動力もあるし、優しいし、綺麗だし、可愛いし、スタイル良いし、若いし、良い子だし…あれ?」

 「ミコちゃんて奥手だよね?」

 「まぁ、ぐいぐいって感じじゃないけど…。」

 「行動力は?」

 「恥ずかしながら、流されることも多いわね。」

 「ミコちゃんはホントに優しいけど、偶に意地悪な時がある!」

 「つい悪乗りしちゃう時も…。」

 「ミコちゃんはすっごく可愛いけど、綺麗かって言われると…。」

 「そういえばタキ君はいつも、可愛いとは言ってくれるけど…。」

 「ミコちゃんは細いけど…。」

 「背!背は普通だから!」

 「何歳だっけ?」

 「よんじゅうさんさいになります…。」

 「ミコちゃんは良い子だよ!ミコちゃんも、だけど…。」

 「アリガト…。」

 「ほ、ほら!髪型!ポニテ!タキちゃんのお気に入りでしょ?」

 「肩くらいまでのふわふわでやると、ちっちゃいしっぽがくるんとして可愛いのよね…。」

 「……私は比べないでね。」
 
 「……私も、やめて欲しかった。」

 「ごめん、つい…。」



 「タキさん?ちょっとだけでも良いから!ね?私にお仕置き、して?」

 ぐぬぬ、駄目って言わせない可愛さが…。

 ミコ達はなんか落ち込んでるし、断りたいのに断れない…待てよ?逆に、えっちなことだからって言えば、怖がって…そこで興味持たれたら終わりだ。だが、どのみちこのままだと押し負けるんだし、試す価値はある。筈。


 「ブルゼット、聞いて?」

 「うん?」

 「ミコ達の言ってるお仕置きっていうのは、本当は、とてもえっちなことなんだ。」

 「え?」

 ブルゼットの顔が赤くなる。

 良かった、これならいけそうだ。

 「えっちって言っても本当にえっちをする訳じゃないけど、やり過ぎると酷いことになるんだ。」

 「……。」

 「まだブルゼットは若いでしょ?大人でも耐えられないんだから、ブルゼットにそんなことするのは、あまり良くないと思うんだ。」

 「…じゃあ、タキさんが私に教えて?」

 全然いけませんでした。

 「いやいや、そういうことじゃなくて…ね?」

 「でも、他の人達がして貰ってるのに、私だけ駄目なんて…タキさんは私が4番目って認めてくれないの?」

 「そんなことは無いけど…ほら、ブルゼットはまだ若いし?」

 「若いから、タキさんが教えて?ね?タキさん以外じゃやだもん。ね?」

 「そう言われましても…。」

 「もう、やってあげたら?」

 「ミコ?」

 「そうよ。ミコちゃんの言う通りやってあげたら?ちょっとなんて言わずに、好きなだけ。」

 「…2人とも、ブルゼットも恥ずかしい目に合わせてやれとか思ってない?」

 「ぎくり。まさかそんな、いやねぇタキちゃんたら。」

 「そ、そうよ。若い頃は何事も経験よ。ねぇ?」

 完全にブルゼットを辱める気だ…。

 「恥ずかしい目に合うんですか?」

 「…ブルゼットちゃんがお仕置きに耐えられなかったらね。」

 「まぁ耐えられないと思うけど。」

 「そうですか…なら…。」

 「よし!やめよう!ね?」

 「タキちゃんは黙ってて!」

 「おふたりは耐えられなかったんですよね?」

 「まぁね。今は慣れたけど。」

 強がるミコ。

 「それじゃ、もし私が耐えたら、私の方が凄いってことですよね?」

 「それは凄いけど、ふふっ、ブルゼットちゃん?それはちょっと無理なんじゃないかなぁ?」

 「お仕置きを甘く見る。そんな時期が私にもありました。」

 「わかりました!私、耐えます!」

 「いやいや、何を言ってるの!?」

 「うふふ。私、意外と負けず嫌いなんですよ?」

 「ブルちゃん?ちょっと調子に乗り過ぎじゃない?私ももう慣れたけど、あなた酷いことになるわよ?」

 オイちゃんは1回酷いことになっただけじゃん。

 「耐えて見せます!もし耐えられなかったら…オリアさんもタキさんにちゅうして貰えるようにお願いしますから!」

 ブルゼットの賭けたものは16歳らしい、微笑ましくて可愛らしいものだった。他の3人だったら、大きく張って後で後悔するところだ。

 「…ほう?それは唇でも?」

 微笑ましいのが台無し。

 「駄目です。」

 「駄目です。」

 「ほっぺたです。タキさん、ミックさん。どうですか?」

 「俺はまぁ別にそれくらいなら…。」

 「私も構わないわよ?」

 「それでは、タキさん。お願いします。」

 「ちょっと待って!そんな、私だけなんて駄目!年下の子にそこまで言われて、私が何も出さないなんて、私がちっちゃい女みたいじゃん。そうね、ブルちゃんが耐えられたら、2番を譲るわ。」

 「オイちゃん?」

 「良いのよ、耐えられる訳ないし。私はのんびり歯を磨いてます。」

 やっぱり大きく張ったオイちゃん。なんでほっぺたなのに歯磨くのよ。

 でも、今回ばかりはオイちゃんが勝つんだろう。いやでも、こういうのは大概大きく張った方が負ける流れに…。

 「それじゃ私も。ブルゼットちゃんが耐えられたら、1番目…。」

 「ミコ!駄目だよ!今の流れは負けるやつだから!」

 「大丈夫よ、流石に今回はね。」

 「駄目だって!オイちゃんも前にそんなこと言って酷いことになったでしょ?それに、もうお仕置きはしないって言ったよね?」

 「本人がやりたいって言ってるけど?」

 「…ご自由にどうぞ。1番目を賭けたら例えミコが勝っても死ぬまで、もう2度とお仕置きしないからね。」

 「…もしブルゼットちゃんが耐えられたら1ヶ月お仕置きを我慢します…。」

 「惜しい。けどまだ駄目。」

 「…1週間我慢します。」

 「良く出来ました。」

 「あらん?ミコちゃんは随分弱気ねぇ?しかも、1週間って、ブルちゃんが泊まってる間よね?何も賭けてないのと一緒じゃなくて?」

 「オイちゃんはブルゼットが耐えられたら、向こう100年お仕置き無しも追加で。」

 「構わないわよ?その代わり、手を抜いたら左右両方と真ん中の足を貰うからね?」

 「解ってるよ。本気でやる。それじゃブルゼット、やるよ?」

 「や、優しくして下さいね?」

 「オイちゃん?ブルゼットもこう言ってるし…。」

 「折るわよ?」

 「悪いけど本気でいくからね?」

 「は、はい。思い切ってどうぞ…。」

 「駄目だったらすぐ降参してね…。」





 ーうふっ、やだタキさんくすぐったい、うふふっ、これがお仕置きなの?うふふっ、これなら全然大丈夫だけど、えっちだなんて言うからてっきり、あ、いえ、何でも無いデス…あはっ、デビイみたい、勿論犬のよ?うふふっ、あ、笑っちゃいけないのかな?…ぷすっ、んふっ、やっぱり駄目、全然耐えられませんでした……。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います

こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!=== ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。 でも別に最強なんて目指さない。 それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。 フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。 これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

処理中です...