メクレロ!

ふしかのとう

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第五章 四角三角

第17話

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 「ふぅん。それで王様か。」


 ミコの就職の話である。


 「そもそも、何でタキちゃんは王様と知り合いなの?確か、何か買って貰ったって言ってたよね?しかも大金で。」

 「まぁそうなんだけど…。」

 内緒である。

 「ん?何か言いにくいことなの?」

 「あんまりぺらぺら喋るもんでもないというか、ねぇ?ミコ。」

 「ま、まぁ、そうね。あと、私に振らないで。」

 「ん?内緒ってこと?」

 「王様に口止めされてるから。」

 「ん?それじゃなんでミコちゃんは知ってるの?」

 …しまった。いつもの様にミコに振ってからかおうと思ったら裏目に。

 …誤魔化すか。

 「オイちゃんは今日一緒に寝る?」

 「うん。で?なんで?」

 「タキ君?」

 失敗である。ミコも凄い目で見てくる、凄い目で。

 「やっぱりミコと寝るから、ブルゼットと寝てくれる?」

 「うん。で?なんで?」

 「タタタタキ君!?」

 失敗である。ミコは熱い目で見てくる。しないし。

 「ミコちゃんが良いなら私も良いでしょ?家族だもんね?奥さんみたいなものだし。」

 「内緒って言われてるからさ?」

 「…ふぅん。タキちゃんは奥さんに隠し事をするタイプ、と。ミコちゃん?良いの?」

 「え?何がよ?」

 「タキちゃんはきっとその内、男の付き合いだって言いながら、こっそり女の子の居るお店に行くよ?タキちゃんは、ハマるタイプじゃないと思うけど、誘われたら行くんじゃないかな?」

 う?今日その話題は避けて欲しい…。

 「え…?」

 やっぱりミコが不安気に見てくる。

 「いやいや大丈夫だよ?俺はミコの待つ家に帰るのが楽しみで仕方無いタイプだから!」

 「そう言ってる人でも、歓迎会やら忘年会やらの2次会だと断れないって言う人も居るわね。」

 「と、友達からもそういう話聞いたことが…た、タキ君はそういうことは無いわよね?ね?」

 「無い無い。当たり前でしょ?」

 「何回か行くうちに、お気に入りの女の子が出来たりして…。」

 「う、浮気だ…。」

 「大丈夫だって!俺はほら、ミコがお気に入りだから!」

 「ミコちゃんみたいにちょっと小さくて、髪の毛ふわふわにした金髪の若いエルフの子が居たりして、上目遣いで可愛く甘えてくるの。タキさん?ボトル入れて?一緒に飲も?」

 「…1本だけだぞ?」

 「浮気だ浮気だ浮気だ…。」

 「ち、違うって!付き合いだから!大人の、男の付き合いなだけ!」

 「段々ちょっとずつおねだりが高いものになっていくの。こっちのボトル美味しいよ、欲しいバッグがあるの、この指輪欲しいなぁ、赤ちゃん出来たみたい…。」

 「離婚よ!」

 「いやいやいや!俺そんなことしないって!まだ結婚もしてないし!大体、オイちゃんの話、やけに生々しいけどなんなの!?」

 「職場の飲み会でそういうおじさんの話聞いたの。タキちゃんも隠し事するなら、そういうこともあるんじゃないかと…。」

 「ある訳無いでしょ?」

 「でもタキ君はえっちだから、もしメラマに本当に連れてかれたら…。」

 「行かないから!」

 「じゃあタキちゃんは奥さんに隠し事しないってことで、私にも教えてくれる?」

 「…絶対内緒だよ?」

 自分で言ってて思うけど、絶対内緒だよって言葉程重みの無い言葉も無いな。

 「うん。私、貝並に口堅いから。」

 熱くなると口開くタイプ。

 「…大丈夫だろうね?」

 「大丈夫大丈夫!ね?こそこそっと。」

 そう言いながら、オイちゃんがこちらに耳を向けてくる。

 …ふむ。

 無防備だなぁ。

 「ふぅ~。」

 「あふん…ちょっと!?」

 あふん。

 「ごめん、つい…。」

 「もう…はい、ほら早く!」

 無防備だなぁ。

 「はむ。」

 「ああっ…ちょあっ…ふっ、タキちゃん!遊ばないで!」

 「ごめんごめん、もう2度としないから。もう2度とね。」

 「…ミコちゃん!タキちゃんが意地悪する!」

 「うふふっ、タキ君はオリアのこと好きなのよ。ね?」

 「うん。」

 「ミミミミコちゃん!?タキちゃんも!?」

 「さ、オイちゃんは俺の秘密を聞きたいんだっけ?耳貸して?」

 「タキちゃんの秘密じゃないと思うんだけど、それはそれで知りたい気持ちが止まらないのは何故?なになに?」

 「オリア。」

 「ひっ…。」

 「はむはむ…。」

 「あっ!あっ!あっ!」

 「ふふっ、オリア久しぶりのお仕置きで良かったわね。さっ、そろそろブルを迎えに行きましょ?でも、オリアがさっきローストって言ったから食べたくなっちゃった。タキ君、良い?」

 「はぁ、はぁ、はぁ…。」

 「良いけど、ミコはお腹大丈夫?割と食べてると思うけど…。」

 「ローストなら別腹よ!…と言いたいところだけど、確かに…タキ君?半分こしない?」

 「良いよ。2人で食べよっか?」

 「うん…ふふっ、さっきみたいに、食べさせてくれちゃったり?」

 「ふふっ、甘えん坊のミコも可愛いよね。」

 「やだ恥ずかしい…でも甘えん坊でも良いなら、ね?ん…ねぇ?もう1回…。」

 「おいやめろ。」

 「オリア?元はと言えばオリアが、タキ君は女の子の居るお店に行くなんて言って不安にさせたせいなんだからね?」

 「そ、それは…ごめん。」

 「うん、だから甘えちゃうのも仕方ないのよ。キスのおねだりちゃうのも。だから…ん。」

 「ちゅっ。お会計してくるね。」

 「うん、よろしくね。」

 「なんか騙されてるような…。」


 きぃ。

 ーはい、お会計ですか?メラマさんから頂いてますので、お釣りをお渡ししますね?え?あ、はい、では、またいらして下さい……。


 「よし行こうか。なんかメラマさんが大分多目に払っておいてくれたみたいだから、今度改めてお礼言っておこうよ。」

 「そうなんだ。それじゃ、そうね。今度改めて。」

 「私も良いの?」

 「良いわよ。メラマが格好付けてくれたんだから乗っかってあげましょ?」

 「そっか。それじゃ、私からもお礼言ってたって伝えといてくれる?まぁ私がドワーフってことは…。」

 「大丈夫よ。メラマもきっと気にしないわ。さ、それじゃ行きましょ?」



 ・・・。



 からん。

 「いらっしゃいませ!オズの家にようこ…タ、タキさん!?なんでここに…。」

 動揺を隠せないブルゼットに迎えられた。

 「なんで、って迎えに来たんだけど、ついでに夕飯食べてこうかと。4人席空いてる?」

 「あ、空いてますけど、4人?」

 「ブルゼットももう終わりでしょ?着替えたらおいで。」

 「あ、はい。では、こちらへ…。」

 ブルゼットに連れられて席に向かう。

 「ちょっとちょっとタキちゃん?褒め殺すのはどこ行っちゃったのよ?」

 「む、そうだった…ブルゼット?」

 「はははい?なんでございましょう?」

 ちょっと離れるブルゼット。朝のこともあってかなり警戒してる。

 「その服、見るのは初めてじゃないし言ってなかったけど、本当に良く似合ってるね。カワイイ。」

 ついでにエロい。

 「あ…ありがと。えへへ…。」

 「家でその格好だったら即座にベッドに連れ込んじゃうよ。そうだ!借りて帰れるか、後でマキちゃんに…。」

 「駄目に決まってるでしょうが!まったく、ブルがびっくりして口ぱくぱくさせて、可愛いじゃないの。」

 「マキちゃん?ちょっと借りるだけだよ?洗って返すし。」

 「うちの服をえっちに使わないで!」

 がしゃん。

 ーはわわすみませんすみません!……。

 向こうのほうでリズィちゃんがやらかしたらしい。

 シンとリズィちゃんはやらかしたことがあるんだろう。


 「マキちゃんもどう?」

 「どう?…ま、まさか…。」

 「マキちゃんもその服着てたら。」

 「き、着てたら?」

 「ベッドに座らせて。」

 「座って…。」

 「跪いた俺がその長い靴下の片っぽを下ろして脱がせ。」

 「ごくり。靴下を脱がされて…。」

 「爪先にキスをする。」

 「今夜タッ君ちに泊まります。」

 「残念だな、マキちゃんはお店が…。」

 「それが、無いのよ。」

 「え?なんで?」

 「リズが長期休みだからリズが夜番やるの。ほら、もうじき卒業でしょ?そしたら本格的におかみさん修行始めるから、その練習?」

 「わぁ!そしたらシン君とリズちゃん、もう結婚するんだ?」

 「すぐじゃないみたいだけどね。」

 「でも、そしたらマキちゃんどうなるの?」

 「私はこのまま、変わらないわ。とりあえずブルはもう上がって着替えてらっしゃい、お疲れ様。私もすぐ着替えて来るから待ってて…ほら、ブル!ぼぅっとしてないで行くわよ!」


 ・・・。


 「…あの2人も結婚かぁ。」

 「まぁ、シン君とリズならいずれそうなることは解ってたじゃない。一気に現実味が出てきたけどね。」

 なるようになる。そんなことを言っていた2人は、着実に前に進んでいる。決して何もしてない訳じゃない。慌てず騒がず無理をせず、一生懸命に今を生きてるんだ。

 …それに比べて俺ときたらどうだ?

 恥ずかしい程に何もしてないではないか。

 よし!俺もこれからは一生懸命頑張ろう。そして、シンの横でも堂々としていられる俺になるんだ。



 ・・・・・。



 ガチャリ。

 「オハヨーゴザイマス。」


 ミコのベッドは割と大きいので、横に使って並べば4人で寝られる。見ると全員仰向けだ。寝ているかどうかの確認する必要は無い。


 がばっ。


 毛布を捲ると4対の脚。皆ショートパンツで揃えてるのがなんとも言い難い。脚の長い2人のはマキちゃんとブルゼット、次いでミコ、1番短いのはオイちゃんだ。どれも綺麗な脚線美を描いていて、静かにその時を待っている。

 …約1名、爪先がぴこぴこ動いてるけど。

 誰とは言わんが、マキちゃん落ち着け。



 …それにしても、一生懸命頑張ると決めた翌朝に何故こんなことをせにゃならんのか。



 ー朝は皆寝てるから絶対に、絶対にいたずらしに来ちゃ駄目よ?わかったら歯を磨いて早く寝なさい。

 ータキちゃん絶対だからね!あと、絶対早く寝るんだよ?

 ータッ君、特に深い意味は無いけど足を念入りに洗ってから寝るから大丈夫よ?

 ーわ、私もいちお、洗いマス…。


 何やってんだよ…いや、そうじゃない。何事にも一生懸命にやるべきだろう。目の前のことを疎かにするのは一生懸命生きているとは言えない。そうだ、絶対そうだ。俺は出来る子だもん。

 …さて。どの脚も甲乙付けがたいが、前に進む俺でありたいと心に決めた俺は、さっさと決断しやらねばならぬ。マキちゃんのぴこぴこが激しくなってきてるし。


 マキちゃんか…。


 実は寝る前には、今日はマキちゃんだと決めていた。ブルゼットは昨日やったし、ミコは焦らすとジト目で可愛いし、オイちゃんもまだ長い。ここはマキちゃんだろう。しかし、こんなにもアピールされると、釣られた感があって何となく面白くない。

 そもそもここに来ている時点で釣られてるんだけども。

 …そんな風に悩んでると、いよいよ艶かしい動きになってきた。まったく、しょうがないな。他の3人は目を瞑ってるから、例え俺がマキちゃんの腰紐を解いて、そっと下ろしたとて…ん?

 この動きはまさか…。


 「忘れ物をしたから取りに行こっと。」


 そして10分後。


 ガチャリ。

 「再びオハヨーゴザイマス。」

 がばっ。

 なんでもう1回捲る必要があるのかは解らんが、マキちゃんのぴこぴこも無事落ち着いている。間に合ったのだろう。あのまま放置して様子を見るのも有りだったかと思ったが、それは流石に変態だ。

 …今も充分変態だが。


 さて、どうしてくれようか?予定通りマキちゃんにと思ったけど、そうすると、マキちゃんの事情で延期されたのにマキちゃんか!という不満が出るだろう。これは宜しくない。宜しくないが、宜しくないなら誰に?

 いっそ聞いてみるか。

 「マキちゃんにすれば良いと思う人は足がぴこっと動くかな?」

 誰も動かない。マキちゃんも負い目があるらしい。

 「それじゃオイちゃんが良いと思う人?」

 ぴこっ。オイちゃん1人だ。

 「ブルゼットが良いと思う人?」

 誰も動かない。ブルゼットも遠慮している。

 となると…。

 「ミコが良い人?」

 ぴこぴこぴこっ。

 ミコ、ブルゼット、マキちゃん。ブルゼットもマキちゃんも、自分以外ならミコだろうということだ。2人の思い遣りに、涙が出そうだ。ミコ、良かったな。

 もう躊躇うことは無い。俺は1本の足の踵をそっと持ち上げて足の親指を咥え、指の間に舌を滑らせた。

 「んふっ、ああっ!」

 がばっ!

 「タキ君!?」「タキちゃん!?」「タッ君!?」

 「ふんが?」


 ・・・。


 「タキ君?どういうことなのか、ちゃんと納得出来るように説明して貰いましょうか?」

 ミコが激怒。俺は正座。オイちゃんとマキちゃんは向こうでブルゼットに色々聞いてる。

 「私は耳が良いから、ほぼ正確に読めたと思う。オリアの時、足を動かしたのは1人。これは多分オリア自身ね。そしてトイレに行ったマキ、昨日して貰ったブルは恐らく私に入れてくれた。つまり、私は3票持ってることになる。違う?」

 「違いません。でも、多数決なんて誰も…。」

 「言いました。」

 嘘じゃん。

 「それじゃ、また最初から…。」

 「無理よ、私達はもう起きてるの。」

 最初から起きてたじゃねぇか。

 「それに、例えもう1回寝たとしても、あなたはまたブルにするでしょ?」

 まぁそうだけど。

 「それじゃブルゼットは起きてれば…。」

 「それは駄目。公平さを欠くし、何より仲間外れみたいで可哀想じゃない。」

 まぁそうだけど。

 「それじゃどうすれば良いの?」

 「…皆にすれば良いじゃない。」

 なるほど、確かにそれなら公平だ。

 だが、本当にそれで良いのだろうか?

 俺はただの妖怪足舐めでは無かろうか?

 それはただの変態では無かろうか?

 「なるほど。それならミコは確実に体験出来るね。だけど、それで本当に良いの?」

 「良いの、とは?」

 「来るのかな?来ないかな?というドキドキも1つのスパイスとして重要な役割を果たしているのは明らか。それが、ただの順番待ちになるのは、ソテーしたレモンの乗ってないローストみたいなものじゃないかな?」

 「それは確かにそうかも。」

 ローストを出すと、あっさり折れるミコ。

 「でもそれなら、公平で、且つ皆が納得出来る方法なんて他にあるのかしら?」

 「ああ、俺に良い考えがある。」

 「え?本当?」





 嘘です。

 そんなものは無い。



 
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