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第23話 合格発表
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合格を告げられたリアムであったが、1週間後に通知が貼りだされるということで見にきている。
希望の星学院では1クラス30人のS・A・B・C・D・E・Fの7クラス計210人が合格となる。
もちろん冒険者ランクに合わせてあるのでSクラスが一番優秀な人材となっている。
ちなみに王都とダンジョン都市の会場では10,000人以上の受験者がおり、4大学院の中で一番受験者が多いことからも有名である。
貴族が少ないダンジョン学院に一攫千金を考え入学したい一般の参加者が多く、ダンジョンに役に立つスキルや戦闘に優れたスキルの持ち主がこぞって参加するからだ。
そして、会場に来てみると凄い人の数にリアムは圧倒される。
会場は貴族用の場所と一般用の場所の二か所に貼りだされている。
一般用は混雑が酷いため、貴族用の場所に行き確認する。
「2222番、2222番、おっ、あった!」
合格したと分かっていても、なんだかんだで嬉しいものだ。
そして別の用紙にはクラス分け表も貼りだされていた。
「もうクラス分けもされているんだ」
そんなことを考えていると視線を感じた。
振り向くとそこにはレイがいた。
「リアム、おめでとう」
「レイこそ。侯爵家の長男が本当に希望の星学園に来るなんて」
「まあ、かなり無理を言ったがな。それより、明後日空いてるか?」
「まあ、空いてるけどどうした?」
「領地に帰る前に4人で今後の話や試験の出来事など楽しく話たいと思ってな」
「OK。場所など決まったら教えてくれ」
そう言いリアムは宿の場所を伝えておいた。場所を確認するとレイは忙しいのか「また明後日」と言いすぐさま帰っていった。
二日後、レイの執事から場所の案内状をもらい現在は店に向かっている。
到着したのだが、やたらと高級そうな料理店に足が止まってしまう。
「お金はあるけど、お披露目会以外でこんな高そうな所は初めてだぞ」
リアムは不安を覚えながら心の中で呟く。
店に入りレイの名前を出すとスタッフに案内された。
もうすでに3人と執事やメイド達が待っていた。
「リアム殿こっちだ」
「俺が最後か。待たせて悪い」
「別にいいわよ」
「それより料理は何か頼んだ方がいいのか?」
三人はリアムを可哀想な目で見ている。
「えっ、何か間違った?」
「コース料理がでてくるわよ。相変わらず貴族らしくないわね」
あははとリアムは笑うしかなかった。
「それよりもリアムは試験会場で見かけなかったけど、別で受けたのか?」
「えっ?普通に会場に行って、案内されて試験を受けたけど」
「…。貴族の会場にはいなかったから、もしかして一般の方で受けたの?」
「えっ?先にみんなの試験の内容を聞いてもいいかな?」
「まあ、いいけど。私達は貴族の子供500人くらいで説明を受けてから前衛、後衛など様々な得意のジャンルに分かれてから一人ずつ試験管と試合をしたわよ。もちろんジャンルごとに点数をつけられ、合否とクラスが決められるのは知ってるわよね?」
「ちなみに試験官の強さは?」
「一律C級の冒険者が相手してくれたわよ。回復職や後方支援職はスキルや魔法効果などを示すだけだから戦闘はないけど…」
リアムは今回の件、絶対に裏で図られたと確信した。
わざと試された上に難なく突破したことにため息しかでてこない。
リアムはしょうがなくみんなに事情を話した。
「あんたねぇ~、B級冒険者に一撃入れるのがどんなけ凄いことか解ってるの?」
「いや~、A級やS級の冒険者がいるのだから、B級が試験管でもそんなものかなぁ~と…。」
「流石はリアム殿。私を瞬殺しただけはある。ちなみに暗黒大陸の情報が公開された後に冒険者ランクの強さの基準を見直し、今ではS級冒険者は各大陸に数人、A級冒険者もそんなに多くないと言われているぞ」
「そうなんだ。毎年暗黒大陸に各大陸から年に二人は最低でも派遣すると聞いてたから、てっきり沢山いるのかと思ってたよ」
「王家の精鋭騎士や冒険者などを工面して何とか毎年各大陸からギリギリ派遣している状態だ」
「へぇ~。」
「まあ、そのおかげで中央大陸は持ち堪えているみたいだけど、ここだけの話ギリギリを保っているって噂だ」
「じゃあ、この極秘の情報も知ってる?」
「なになに」
「この状況を鑑みて、神が各大陸に2名ずつ使徒として遣わしたと言う噂よ」
「へ、へぇ~、そんな噂があるのね」
リアムとアイリスは互いに見つめ合った。
「神の使徒ってどんな人だろう?一度、お手合わせしたいな」
「お前も本当にブレないな」
「レイも戦ってみたいだろう?」
「アホか、バチが当たるぞ」
リアムは心の中で、もうすでに一度戦ってるのだが…と思うのであった。
こうして食事を挟みながら会話が続いて行く。
希望の星学院では1クラス30人のS・A・B・C・D・E・Fの7クラス計210人が合格となる。
もちろん冒険者ランクに合わせてあるのでSクラスが一番優秀な人材となっている。
ちなみに王都とダンジョン都市の会場では10,000人以上の受験者がおり、4大学院の中で一番受験者が多いことからも有名である。
貴族が少ないダンジョン学院に一攫千金を考え入学したい一般の参加者が多く、ダンジョンに役に立つスキルや戦闘に優れたスキルの持ち主がこぞって参加するからだ。
そして、会場に来てみると凄い人の数にリアムは圧倒される。
会場は貴族用の場所と一般用の場所の二か所に貼りだされている。
一般用は混雑が酷いため、貴族用の場所に行き確認する。
「2222番、2222番、おっ、あった!」
合格したと分かっていても、なんだかんだで嬉しいものだ。
そして別の用紙にはクラス分け表も貼りだされていた。
「もうクラス分けもされているんだ」
そんなことを考えていると視線を感じた。
振り向くとそこにはレイがいた。
「リアム、おめでとう」
「レイこそ。侯爵家の長男が本当に希望の星学園に来るなんて」
「まあ、かなり無理を言ったがな。それより、明後日空いてるか?」
「まあ、空いてるけどどうした?」
「領地に帰る前に4人で今後の話や試験の出来事など楽しく話たいと思ってな」
「OK。場所など決まったら教えてくれ」
そう言いリアムは宿の場所を伝えておいた。場所を確認するとレイは忙しいのか「また明後日」と言いすぐさま帰っていった。
二日後、レイの執事から場所の案内状をもらい現在は店に向かっている。
到着したのだが、やたらと高級そうな料理店に足が止まってしまう。
「お金はあるけど、お披露目会以外でこんな高そうな所は初めてだぞ」
リアムは不安を覚えながら心の中で呟く。
店に入りレイの名前を出すとスタッフに案内された。
もうすでに3人と執事やメイド達が待っていた。
「リアム殿こっちだ」
「俺が最後か。待たせて悪い」
「別にいいわよ」
「それより料理は何か頼んだ方がいいのか?」
三人はリアムを可哀想な目で見ている。
「えっ、何か間違った?」
「コース料理がでてくるわよ。相変わらず貴族らしくないわね」
あははとリアムは笑うしかなかった。
「それよりもリアムは試験会場で見かけなかったけど、別で受けたのか?」
「えっ?普通に会場に行って、案内されて試験を受けたけど」
「…。貴族の会場にはいなかったから、もしかして一般の方で受けたの?」
「えっ?先にみんなの試験の内容を聞いてもいいかな?」
「まあ、いいけど。私達は貴族の子供500人くらいで説明を受けてから前衛、後衛など様々な得意のジャンルに分かれてから一人ずつ試験管と試合をしたわよ。もちろんジャンルごとに点数をつけられ、合否とクラスが決められるのは知ってるわよね?」
「ちなみに試験官の強さは?」
「一律C級の冒険者が相手してくれたわよ。回復職や後方支援職はスキルや魔法効果などを示すだけだから戦闘はないけど…」
リアムは今回の件、絶対に裏で図られたと確信した。
わざと試された上に難なく突破したことにため息しかでてこない。
リアムはしょうがなくみんなに事情を話した。
「あんたねぇ~、B級冒険者に一撃入れるのがどんなけ凄いことか解ってるの?」
「いや~、A級やS級の冒険者がいるのだから、B級が試験管でもそんなものかなぁ~と…。」
「流石はリアム殿。私を瞬殺しただけはある。ちなみに暗黒大陸の情報が公開された後に冒険者ランクの強さの基準を見直し、今ではS級冒険者は各大陸に数人、A級冒険者もそんなに多くないと言われているぞ」
「そうなんだ。毎年暗黒大陸に各大陸から年に二人は最低でも派遣すると聞いてたから、てっきり沢山いるのかと思ってたよ」
「王家の精鋭騎士や冒険者などを工面して何とか毎年各大陸からギリギリ派遣している状態だ」
「へぇ~。」
「まあ、そのおかげで中央大陸は持ち堪えているみたいだけど、ここだけの話ギリギリを保っているって噂だ」
「じゃあ、この極秘の情報も知ってる?」
「なになに」
「この状況を鑑みて、神が各大陸に2名ずつ使徒として遣わしたと言う噂よ」
「へ、へぇ~、そんな噂があるのね」
リアムとアイリスは互いに見つめ合った。
「神の使徒ってどんな人だろう?一度、お手合わせしたいな」
「お前も本当にブレないな」
「レイも戦ってみたいだろう?」
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リアムは心の中で、もうすでに一度戦ってるのだが…と思うのであった。
こうして食事を挟みながら会話が続いて行く。
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