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第3話
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「驚かせて悪かったね。実はこの2人、俺の中学時代の後輩なんだ」
ビールを片手に、大樹くんがそう言って笑った。
向い側に座った美作先生と鈴木先生は俺にぺこりと頭を下げた。
それを見て、俺も慌てて頭を下げる。
「こないだ、偶然浩也に会ってさ、今2人で料理教室やってるって聞いて・・・・優斗のこと思い出したんだよ。そういえば料理教室通ってるんだよなあって。そしたら浩也が、凜の教室に芸能人がいるんだって言いだして。それが優斗だったってわけ」
「びっくりしたよ。なんか街中で撮影してるなあって思って見に行ったら大ちゃんがいてさ、相変わらずかっこいいなあって見惚れてたら俺に気付いて声かけてくれてさ。覚えてくれてたんだ!って」
「先輩に向かって『大ちゃん』なんて言うのお前くらいだからな、忘れねえよ」
「ふはは。そんで、凜ちゃんのこと話したら久しぶりに会いたいっていうからさぁ」
「懐かしくってさ。中学生の頃はちっちゃくって女の子みたいだったのに、すげえイケメンに成長しててびっくりしたよ」
大樹くんの言葉に、美作先生が微かに頬を染める。
「・・・大樹くんこそ。昔からかっこよかったけど、さらにかっこよくなったし・・・いつもテレビで見てるよ」
「マジで?ありがとう」
「ふふふ。凜ちゃんは、大ちゃんのファンだもんね」
「言うなよ!浩也のバカ」
恥ずかしそうに鈴木先生の頭を叩く美作先生は真っ赤で・・・・
その反応が本当に女の子みたいで可愛くて、それを見て笑っている大樹くんもどこか嬉しそうで。
俺の知らない美作先生の姿に、なんだか俺は複雑な気分だった。
「でも、板野さんと大樹くんがそんなに仲がいいなんてびっくりした」
そう言って、美作先生が俺を見て微笑んだ。
「あ、俺も!全然タイプが違うように見えるもんね。で、あの人も仲いいんでしょ?桜木亨だっけ、ちょっと個性的な俳優さん」
「ああ、うん。亨は面白いよ。頭の回転速いし、空気読むのが上手い。それに器用なんだ」
「へぇ。でも、板野さんも器用だよね。俺が教えたこと、ほぼ1回聞けばできちゃうんだもん。センスもいいし、すごいよ」
美作先生に褒められて、俺は柄にもなく照れてしまった。
「いや、そんなこと・・・・美作先生の教え方がうまいからで・・・・」
と、俺の言葉に大樹くんが吹き出す。
「ふは・・・ごめん、凜が『先生』なんて呼ばれてるのがおかしくって・・・」
「そうなんだよね~、凜ちゃんもそうだけど、俺も未だに『先生』って呼ばれんの慣れなくってさ」
「んふふ、そうだね。生徒は女性が多いから、女性に言われるのはさすがに慣れたけど、板野さんは男性だし、年上だし・・・」
「じゃあ、教室以外では名前で呼んでもらえばいいじゃん。凜、浩也って」
大樹くんの言葉にぎょっとする。
「いや、それは無理でしょ」
俺の言葉に、2人がきょとんとする。
「え、なんで?いいよ、名前で呼んでくれて。ねぇ凜ちゃん」
「うん、俺もその方がいいな。板野さんのことはなんて呼べばいい?大樹くんは優斗って呼んでるの?」
「うん」
「いいじゃん、優斗くん!」
嬉しそうに笑う鈴木先生に、俺はなんと言っていいかわからない。
いや、名前で呼んでもらうのは全然構わない。
でもなんか・・・・
俺が、美作先生を『凜』っていうのか・・・?
俺が何も言わずにいると、美作先生がちょっと困ったように首を傾げて微笑んだ。
「浩也、無理言っちゃダメだよ。板野さん、困ってる」
「え~」
「あ、いや、俺のことはなんて呼んでもらっても、全然いいんだけど・・・」
「え、浩也たちを名前で呼べないってこと?珍しいね、優斗がそんなこと言うの。俺や亨のことだってすぐに普通に名前で呼んでたのに」
大樹くんが目を瞬かせた。
そりゃあ、大樹くんや亨と美作先生じゃ、名前で呼ぶ意味が違う。
名前で呼べたら嬉しいけどさ、絶対緊張すんじゃん。
今だって超ドキドキしてるんだから。
「緊張すんだもん」
素直にそう言った俺の言葉に、美作先生が楽しそうに笑った。
「ふは、そうなんだ。いいよ、板野さんの好きなように呼んでくれれば」
そう言ってくれてたのに・・・・
「優斗ぉ~~~~~っ、俺のこと凜って言ってよぉ~~~」
「ええ~?」
「うひゃひゃ、凜ちゃん、酔ってる~」
「お前、酒よえ~な~」
大樹くんと鈴木先生がゲラゲラ笑ってる向かい側で、いつの間にか俺の隣に座っていた美作先生がぐっと俺に顔を近づける。
「なんで名前で呼んでくんないんだよぉ」
「いや・・・あの、先生・・・?」
「ちが~う!!」
「ご、ごめんなさい!って・・・・え?」
「俺は今、先生じゃないもん!凜って呼んでってばぁ」
完全に目の座った美作先生のきれいな顔が、俺の間近まで迫っていた。
目は潤んで頬が赤く染まって、むっと尖らせた赤い唇も艶っぽくてそんなの見てるだけで落ち着かなくなる。
「ふふ・・・・優斗、相当気に入られたね」
「だね~」
「え・・・・そうなの?」
「凜ちゃんって、実は超人見知りなんだよ。俺もだけど、なかなか人との距離を詰められないっていうかさ。1回仲良くなっちゃえば平気なんだけど」
「そうそう。凜がそこまで絡むってことは、相当優斗のことが気に入ってるんだよ。いいんじゃない?名前で呼んでやれば」
大樹くんがにやりと笑う。
ときどき、大樹くんは俺の考えてることなんて全てお見通しみたいな顔をする。
頭のいい人ってこれだから困るよ。
「・・・いいけど・・・なんか緊張する」
「ふはは、ほんと珍しいな~、優斗が」
「俺のことは?浩也って呼びづらかったら鈴木でもいいよ」
「え~、じゃあ、ひろくん?」
「はは!いきなりひろくん!!」
「え、全然いいよぉ、ひろくん!」
ひろくんが嬉しそうに笑う。
そして―――
「浩也だけずるい!俺も!凜って呼んでよぉ!」
肩を掴まれガンガン揺らされる。
「わ~かったからぁ~・・・・じゃあ・・・・美作くん・・・?」
「やあだぁ!凜がいい~!」
と言ったかと思うと―――
「うわぁ!?」
美作先生が、俺の首にぎゅうっとしがみついてきた。
「ちょ―――っ」
「凜って呼ぶまで離さない!」
「ええ!?」
―――そんな無茶な!
「うひゃひゃ!面白い!凜ちゃん!」
「もう諦めなよ、優斗!」
「大樹くん~~~」
いやもう、嬉しいんだかなんなんだか。
だって美作先生の体が俺に密着して、すごくいい匂いがするし。
ドキドキして、どうにかなっちゃいそうだ。
「かぁわいいなぁ、凜ちゃんは」
ひろくんが楽しそうにくすくす笑う。
その眼差しはすごく愛しそうに美作先生を見つめていて・・・・
俺の胸がドクンと鳴る。
「・・・・じゃあ、俺の質問に応えてくれたら・・・名前で呼ぶ」
俺の言葉に美作先生がパッと俺から離れ、その視線を俺に向けた。
「ほんと?」
「うん」
「なに?質問て」
「・・・・ひろくんと美作先生は・・・一緒に住んでるの?」
―――2人の関係は・・・・?
2人が顔を見合わせ、不思議そうに首を傾げる。
「・・・・こないだ、2人がしてる会話が聞こえて・・・・なんか、どっちかがその日食事を作る番だとか言ってたから・・・・一緒に住んでるのかなって」
「ああ・・・・そういうことか。うん、一緒に住んでるよ。ね、凜ちゃん」
ズキン。
胸が痛い。
じゃあ、2人はやっぱり・・・・
「シェアしてるんだよ」
美作先生が言った。
「シェア・・・?」
「うん。もともと浩也がそこに弟と住んでたの。でもその弟が結婚することになって出てって。で、1人だと広すぎるし家賃も高いから、一緒に住まないかって誘われたの。そのとき、ちょうど2人で料理教室やりたいねって話してたからちょうどいいかなって」
「あの・・・・2人って、付き合ってるんじゃないの・・・?」
「は?」
美作先生が、その大きな目をさらに大きくして俺を見つめる。
「うひゃひゃ!凜ちゃんが俺の彼女ってこと?俺は全然いいけど。ね、凜ちゃん!」
「なんで俺が彼女なんだよ!―――優斗、なんでそうなんの?」
「なんとなく・・・・違うの?」
「違うよ!浩也が彼氏なんてやだよ!」
「あ!凜ちゃんひどい!」
「ふはは、超おもしれえ!優斗、なんでそう思ったんだよ!」
「いや・・・・」
それはたぶん・・・・・
俺が、美作先生のことを恋愛対象として見てるからだ・・・・
そんなこと言えないけど・・・・
「なんかよくわかんないけど、質問には答えたよ?優斗、約束」
美作先生が、にっこりと笑って俺を見つめる。
「へ・・・・」
「『凜』って、呼んで?」
首を傾げてにっこりと微笑む。
そんなかわいい顔するから・・・・
「・・・・凜・・・・・」
思わず口から出てきたその名前に、自分でもドキドキして。
だけど
凜が嬉しそうに笑うから
俺も、自然に笑ってたんだ・・・・。
ビールを片手に、大樹くんがそう言って笑った。
向い側に座った美作先生と鈴木先生は俺にぺこりと頭を下げた。
それを見て、俺も慌てて頭を下げる。
「こないだ、偶然浩也に会ってさ、今2人で料理教室やってるって聞いて・・・・優斗のこと思い出したんだよ。そういえば料理教室通ってるんだよなあって。そしたら浩也が、凜の教室に芸能人がいるんだって言いだして。それが優斗だったってわけ」
「びっくりしたよ。なんか街中で撮影してるなあって思って見に行ったら大ちゃんがいてさ、相変わらずかっこいいなあって見惚れてたら俺に気付いて声かけてくれてさ。覚えてくれてたんだ!って」
「先輩に向かって『大ちゃん』なんて言うのお前くらいだからな、忘れねえよ」
「ふはは。そんで、凜ちゃんのこと話したら久しぶりに会いたいっていうからさぁ」
「懐かしくってさ。中学生の頃はちっちゃくって女の子みたいだったのに、すげえイケメンに成長しててびっくりしたよ」
大樹くんの言葉に、美作先生が微かに頬を染める。
「・・・大樹くんこそ。昔からかっこよかったけど、さらにかっこよくなったし・・・いつもテレビで見てるよ」
「マジで?ありがとう」
「ふふふ。凜ちゃんは、大ちゃんのファンだもんね」
「言うなよ!浩也のバカ」
恥ずかしそうに鈴木先生の頭を叩く美作先生は真っ赤で・・・・
その反応が本当に女の子みたいで可愛くて、それを見て笑っている大樹くんもどこか嬉しそうで。
俺の知らない美作先生の姿に、なんだか俺は複雑な気分だった。
「でも、板野さんと大樹くんがそんなに仲がいいなんてびっくりした」
そう言って、美作先生が俺を見て微笑んだ。
「あ、俺も!全然タイプが違うように見えるもんね。で、あの人も仲いいんでしょ?桜木亨だっけ、ちょっと個性的な俳優さん」
「ああ、うん。亨は面白いよ。頭の回転速いし、空気読むのが上手い。それに器用なんだ」
「へぇ。でも、板野さんも器用だよね。俺が教えたこと、ほぼ1回聞けばできちゃうんだもん。センスもいいし、すごいよ」
美作先生に褒められて、俺は柄にもなく照れてしまった。
「いや、そんなこと・・・・美作先生の教え方がうまいからで・・・・」
と、俺の言葉に大樹くんが吹き出す。
「ふは・・・ごめん、凜が『先生』なんて呼ばれてるのがおかしくって・・・」
「そうなんだよね~、凜ちゃんもそうだけど、俺も未だに『先生』って呼ばれんの慣れなくってさ」
「んふふ、そうだね。生徒は女性が多いから、女性に言われるのはさすがに慣れたけど、板野さんは男性だし、年上だし・・・」
「じゃあ、教室以外では名前で呼んでもらえばいいじゃん。凜、浩也って」
大樹くんの言葉にぎょっとする。
「いや、それは無理でしょ」
俺の言葉に、2人がきょとんとする。
「え、なんで?いいよ、名前で呼んでくれて。ねぇ凜ちゃん」
「うん、俺もその方がいいな。板野さんのことはなんて呼べばいい?大樹くんは優斗って呼んでるの?」
「うん」
「いいじゃん、優斗くん!」
嬉しそうに笑う鈴木先生に、俺はなんと言っていいかわからない。
いや、名前で呼んでもらうのは全然構わない。
でもなんか・・・・
俺が、美作先生を『凜』っていうのか・・・?
俺が何も言わずにいると、美作先生がちょっと困ったように首を傾げて微笑んだ。
「浩也、無理言っちゃダメだよ。板野さん、困ってる」
「え~」
「あ、いや、俺のことはなんて呼んでもらっても、全然いいんだけど・・・」
「え、浩也たちを名前で呼べないってこと?珍しいね、優斗がそんなこと言うの。俺や亨のことだってすぐに普通に名前で呼んでたのに」
大樹くんが目を瞬かせた。
そりゃあ、大樹くんや亨と美作先生じゃ、名前で呼ぶ意味が違う。
名前で呼べたら嬉しいけどさ、絶対緊張すんじゃん。
今だって超ドキドキしてるんだから。
「緊張すんだもん」
素直にそう言った俺の言葉に、美作先生が楽しそうに笑った。
「ふは、そうなんだ。いいよ、板野さんの好きなように呼んでくれれば」
そう言ってくれてたのに・・・・
「優斗ぉ~~~~~っ、俺のこと凜って言ってよぉ~~~」
「ええ~?」
「うひゃひゃ、凜ちゃん、酔ってる~」
「お前、酒よえ~な~」
大樹くんと鈴木先生がゲラゲラ笑ってる向かい側で、いつの間にか俺の隣に座っていた美作先生がぐっと俺に顔を近づける。
「なんで名前で呼んでくんないんだよぉ」
「いや・・・あの、先生・・・?」
「ちが~う!!」
「ご、ごめんなさい!って・・・・え?」
「俺は今、先生じゃないもん!凜って呼んでってばぁ」
完全に目の座った美作先生のきれいな顔が、俺の間近まで迫っていた。
目は潤んで頬が赤く染まって、むっと尖らせた赤い唇も艶っぽくてそんなの見てるだけで落ち着かなくなる。
「ふふ・・・・優斗、相当気に入られたね」
「だね~」
「え・・・・そうなの?」
「凜ちゃんって、実は超人見知りなんだよ。俺もだけど、なかなか人との距離を詰められないっていうかさ。1回仲良くなっちゃえば平気なんだけど」
「そうそう。凜がそこまで絡むってことは、相当優斗のことが気に入ってるんだよ。いいんじゃない?名前で呼んでやれば」
大樹くんがにやりと笑う。
ときどき、大樹くんは俺の考えてることなんて全てお見通しみたいな顔をする。
頭のいい人ってこれだから困るよ。
「・・・いいけど・・・なんか緊張する」
「ふはは、ほんと珍しいな~、優斗が」
「俺のことは?浩也って呼びづらかったら鈴木でもいいよ」
「え~、じゃあ、ひろくん?」
「はは!いきなりひろくん!!」
「え、全然いいよぉ、ひろくん!」
ひろくんが嬉しそうに笑う。
そして―――
「浩也だけずるい!俺も!凜って呼んでよぉ!」
肩を掴まれガンガン揺らされる。
「わ~かったからぁ~・・・・じゃあ・・・・美作くん・・・?」
「やあだぁ!凜がいい~!」
と言ったかと思うと―――
「うわぁ!?」
美作先生が、俺の首にぎゅうっとしがみついてきた。
「ちょ―――っ」
「凜って呼ぶまで離さない!」
「ええ!?」
―――そんな無茶な!
「うひゃひゃ!面白い!凜ちゃん!」
「もう諦めなよ、優斗!」
「大樹くん~~~」
いやもう、嬉しいんだかなんなんだか。
だって美作先生の体が俺に密着して、すごくいい匂いがするし。
ドキドキして、どうにかなっちゃいそうだ。
「かぁわいいなぁ、凜ちゃんは」
ひろくんが楽しそうにくすくす笑う。
その眼差しはすごく愛しそうに美作先生を見つめていて・・・・
俺の胸がドクンと鳴る。
「・・・・じゃあ、俺の質問に応えてくれたら・・・名前で呼ぶ」
俺の言葉に美作先生がパッと俺から離れ、その視線を俺に向けた。
「ほんと?」
「うん」
「なに?質問て」
「・・・・ひろくんと美作先生は・・・一緒に住んでるの?」
―――2人の関係は・・・・?
2人が顔を見合わせ、不思議そうに首を傾げる。
「・・・・こないだ、2人がしてる会話が聞こえて・・・・なんか、どっちかがその日食事を作る番だとか言ってたから・・・・一緒に住んでるのかなって」
「ああ・・・・そういうことか。うん、一緒に住んでるよ。ね、凜ちゃん」
ズキン。
胸が痛い。
じゃあ、2人はやっぱり・・・・
「シェアしてるんだよ」
美作先生が言った。
「シェア・・・?」
「うん。もともと浩也がそこに弟と住んでたの。でもその弟が結婚することになって出てって。で、1人だと広すぎるし家賃も高いから、一緒に住まないかって誘われたの。そのとき、ちょうど2人で料理教室やりたいねって話してたからちょうどいいかなって」
「あの・・・・2人って、付き合ってるんじゃないの・・・?」
「は?」
美作先生が、その大きな目をさらに大きくして俺を見つめる。
「うひゃひゃ!凜ちゃんが俺の彼女ってこと?俺は全然いいけど。ね、凜ちゃん!」
「なんで俺が彼女なんだよ!―――優斗、なんでそうなんの?」
「なんとなく・・・・違うの?」
「違うよ!浩也が彼氏なんてやだよ!」
「あ!凜ちゃんひどい!」
「ふはは、超おもしれえ!優斗、なんでそう思ったんだよ!」
「いや・・・・」
それはたぶん・・・・・
俺が、美作先生のことを恋愛対象として見てるからだ・・・・
そんなこと言えないけど・・・・
「なんかよくわかんないけど、質問には答えたよ?優斗、約束」
美作先生が、にっこりと笑って俺を見つめる。
「へ・・・・」
「『凜』って、呼んで?」
首を傾げてにっこりと微笑む。
そんなかわいい顔するから・・・・
「・・・・凜・・・・・」
思わず口から出てきたその名前に、自分でもドキドキして。
だけど
凜が嬉しそうに笑うから
俺も、自然に笑ってたんだ・・・・。
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