転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十三章 二年生

千三百四十話 事件の背景が少し判明

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 シュッ。

 ランさんがやってきて程なくして、僕たちのところにスラちゃんが姿を現した。
 どうやら、リズたちの動きに進捗があったようだ。

「えーっと、村人に変装していた強盗を見つけて捕まえたそうです。あと、村人の中にも盗賊団と内通していた人がいるようです」
「内通者の存在は予想していたが、そうでなければこれだけ大事にはならない。残念なことではあるがな」

 ジェイド様は、スラちゃんの報告を冷静に受け止めていた。
 僕も、何となく内通者の存在があるのではと思っていた。
 一方、ランさんは直ぐに色々なことがあるとメモをとっていた。
 因みに、見つけた盗賊と内通者はスラちゃんが軍の駐屯地に送っているという。
 そして、今度は治療の話になった。

「現在は、ドラちゃんが治療を頑張っているそうです。村人の中には、辺境伯領での奉仕活動でドラちゃんが治療をしているのを見た事があるそうです。なので、教会に飛竜がいてもあまり気にしていないそうです」
「この村は、馬車便でも一時間で領都に行くことができる。とはいえ、ドラちゃんも有名になったものだ」

 ジェイド様は、少し愉快そうな声を出していました。
 ドラちゃんは王都でも有名だし、現時点では間違いなく王国で一番有名な飛竜だね。
 ランさんも、この話には思わずニッコリとしていました。
 スラちゃんの報告は一旦終わりらしく、再びリズの元へと向かって行きました。

「最初に捕まえた盗賊団の聴取を聞かないといけませんが、もしかしたら『強欲一家』も内通者と繋がっていたかもしれませんね」
「というか、ほぼ間違いないだろう。アレク君たちが村に到着する前に、盗めるものを盗もうとしたと考えるのが自然だ」

 僕とジェイド様の考えは、大体一致していました。
 ランさんも、うんうんと頷きながらメモをとっています。

「たまたまアレク様の仕事がお休みでなければ、こんな事にはならなかったかもしれませんね」
「リズも、薬草採取ではなく別の依頼を受けようとしてたんだよ。本当にたまたまだったのかもしれないね」

 少し落ち着いたので、ランさんと色々と話をしています。
 すると、ジェイド様の通信用魔導具に連絡が入りました。

「ふむ、どうやら『強欲一家』の中に冒険者ギルドで例の依頼を誰が受けるかを監視していたものがいたらしい。アレク君たちが受注したと知って、これは大変だと急いで仲間の元に向かったそうだ」

 ジェイド様曰く、どうやら『強欲一家』は『ヘルハウンド』の一連の行動を知っていて、『ヘルハウンド』が得た利益を掻っ攫うつもりでいたようです。
 なのに、依頼を受注したのが僕たちなので、『ヘルハウンド』は全滅するだろうと思ったみたいです。
 そこで、少しでも利益を得ようと村長さんの家を襲ったみたいですね。
 でも、ポニさんたちの足の速さもあり、結果的に『強欲一家』の目論見も崩れたそうです。

 シュッ。

「キュー」
「あっ、今度はポッキーです。どうやら、リズたちは村の中の捜索を終えて教会に向かったみたいです。あと、炊き出しはどうするのって聞いています」
「キュー!」

 多分、リズたちは僕に炊き出しを作ってもらいたいんだね。
 ポッキーも、僕にご飯を作ってとアピールしています。

「ハハハ、リズちゃんらしいね。こちらは、ランと進めておくから気にしないでくれ」
「アレク様の作る料理は、とても美味しいですよね。私もとても楽しみにしています」

 ジェイド様とランさんの許可も得たので、僕はポッキーと共に村の教会に向かいました。
 すると、リズが「お兄ちゃん遅いよ!」と何故かぷりぷりと文句を言っていたのでした。
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