479 / 1,191
第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々
六百七十五話 ちびっ子軍団探索隊
しおりを挟む
僕達は、翌日からバイザー子爵領の問題にあたります。
僕とリズとティナおばあさまは、早速バイザー子爵領に向かいました。
屋敷の捜索がメインなので、サンディとイヨに加えてミカエル達ちびっ子軍団も来ています。
エレノア達は、今日は陛下と一緒に来賓対応です。
とても面倒くさいって、エレノアがごねていたっけ。
「ジンさん、任せっぱなしですみません」
「いやいや、全然問題ないぞ。そっちは大捕物だったらしいからな」
「「「おかーさーん!」」」
レイカちゃん達がお母さんに向かって走っていく中で、僕はジンさんと話をしていました。
二日間で帳簿を調べたそうですが、一部の横領以外は何も問題なかったそうです。
「横領した職員は、本当に横領だけしかやっていないみたいね。部屋からは何にも出てこなかったし、自供も間違いないわ」
「ぎゅー」
レイカちゃんを抱っこしながら、レイナさんが捜査の進捗状況を教えてくれました。
ティナおばあさまも、何か腑に落ちないでいるみたいですね。
因みにレイカちゃんは、お母さんであるレイナさんに笑顔で抱きついていました。
やっぱりレイカちゃんも、お母さんに会えなくて寂しかったみたいですね。
「じゃあ、早速宝探しをするぞ!」
「「「おー!」」」
リズの合図で、ちびっ子軍団による宝探しが始まりました。
お母さんに会えたパワーで、レイカちゃん達も元気満々です。
ジェリルさんやランカーさん達に屋敷の侍従も一緒にいるし、バイザー子爵家の屋敷には何回も来た事があるので迷子にはならないはずです。
ルリアンさんとランカーさんと共に、ちびっ子軍団は走っていきました。
スラちゃんとプリンに、マジックラット達もついて行きます。
「子ども達は、本当に元気いっぱいね」
「そうですね。皆、とっても張り切っていますね」
「アレク、お前もまだちびっ子なんだからな」
ティナおばあさまと一緒に走っているちびっ子軍団を、僕も微笑ましく見ています。
ジンさんが何か言っていますが、特に気にしないでおきましょう。
僕達は応接室に移動して、ジンさん達から話を聞く事にしました。
「連絡しているから知ってると思うが、結論からいうと報告書の件はシロだな。前年の写しがあって、そのまま記載していただけだった。キチンと調査もしているが、国軍が駐留しているのだから当たり前だな」
「ついでに、屋敷の者や軍人に街の人にも話を聞いたわ。何にも起きてないそうで、至って平和そのものよ」
「冒険者ギルドに行っても特に変な依頼はなかったし、冒険者に聞いても変な人は見かけなかったって事よ」
「何も起きていないのなら、それで良いのよ。何も起きていないって証拠が、とても重要なのよ」
お茶を飲みながら皆で話をするけど、結局何も起こっていないそうです。
ティナおばあさまの言う通り、平和であるのが一番だね。
「そっちの方は、ある意味大変だったみたいだな。闇組織だけじゃなくて、飢餓輸出に違法奴隷に脱税に横領か。違法行為のオンパレードだな」
「僕もとてもビックリしちゃいました。カスバク子爵と男爵の統治停止の仮処分が出ていますが、そのまま国が治める事になりそうです」
「それが妥当だろう。俺が王様だったとしても、その二家は取り潰しにするだろうな」
カミラさんは通信用魔導具を持っていて、王城や祖父である宰相と連絡をやり取りしていたみたいです。
お菓子をバリバリと食べながら、ジンさんが面倒くさそうに話をしていました。
結局カスバク子爵家と男爵家は親類含めて全員捕まったので、爵位の継承権を持つ者が誰もいないそうです。
この時点で、既に駄目じゃんって感じですね。
ドタドタドタ。
「おっ、誰かやってきたな」
「一体何を見つけたのかな?」
「意外とお宝を見つけたりして」
ここで、廊下から元気な足音が聞こえてきました。
きっと、ちびっ子軍団の誰かが走ってきたんだね。
僕達は、皆元気だねってニコニコとしていました。
バン!
「おとーさん、おかーさん、みつけたの!」
「えっと、かくしへや? みつけたよ!」
「「「へっ?」」」
元気いっぱいのレイカちゃんとガイルちゃんが、両親に見つけた物を報告していました。
これには、ジンさん達もとてもビックリしています。
「本当に隠し部屋があったわ。場所は執務室よ」
「マジでお宝を見つけたとは……」
「「おたからー!」」
レイカちゃんとガイルちゃんに付いてきたルリアンさんが言うのだから、間違いないだろう。
僕達も顔を見合わせてビックリしながらも、応接室のソファーから立ち上がりました。
僕とリズとティナおばあさまは、早速バイザー子爵領に向かいました。
屋敷の捜索がメインなので、サンディとイヨに加えてミカエル達ちびっ子軍団も来ています。
エレノア達は、今日は陛下と一緒に来賓対応です。
とても面倒くさいって、エレノアがごねていたっけ。
「ジンさん、任せっぱなしですみません」
「いやいや、全然問題ないぞ。そっちは大捕物だったらしいからな」
「「「おかーさーん!」」」
レイカちゃん達がお母さんに向かって走っていく中で、僕はジンさんと話をしていました。
二日間で帳簿を調べたそうですが、一部の横領以外は何も問題なかったそうです。
「横領した職員は、本当に横領だけしかやっていないみたいね。部屋からは何にも出てこなかったし、自供も間違いないわ」
「ぎゅー」
レイカちゃんを抱っこしながら、レイナさんが捜査の進捗状況を教えてくれました。
ティナおばあさまも、何か腑に落ちないでいるみたいですね。
因みにレイカちゃんは、お母さんであるレイナさんに笑顔で抱きついていました。
やっぱりレイカちゃんも、お母さんに会えなくて寂しかったみたいですね。
「じゃあ、早速宝探しをするぞ!」
「「「おー!」」」
リズの合図で、ちびっ子軍団による宝探しが始まりました。
お母さんに会えたパワーで、レイカちゃん達も元気満々です。
ジェリルさんやランカーさん達に屋敷の侍従も一緒にいるし、バイザー子爵家の屋敷には何回も来た事があるので迷子にはならないはずです。
ルリアンさんとランカーさんと共に、ちびっ子軍団は走っていきました。
スラちゃんとプリンに、マジックラット達もついて行きます。
「子ども達は、本当に元気いっぱいね」
「そうですね。皆、とっても張り切っていますね」
「アレク、お前もまだちびっ子なんだからな」
ティナおばあさまと一緒に走っているちびっ子軍団を、僕も微笑ましく見ています。
ジンさんが何か言っていますが、特に気にしないでおきましょう。
僕達は応接室に移動して、ジンさん達から話を聞く事にしました。
「連絡しているから知ってると思うが、結論からいうと報告書の件はシロだな。前年の写しがあって、そのまま記載していただけだった。キチンと調査もしているが、国軍が駐留しているのだから当たり前だな」
「ついでに、屋敷の者や軍人に街の人にも話を聞いたわ。何にも起きてないそうで、至って平和そのものよ」
「冒険者ギルドに行っても特に変な依頼はなかったし、冒険者に聞いても変な人は見かけなかったって事よ」
「何も起きていないのなら、それで良いのよ。何も起きていないって証拠が、とても重要なのよ」
お茶を飲みながら皆で話をするけど、結局何も起こっていないそうです。
ティナおばあさまの言う通り、平和であるのが一番だね。
「そっちの方は、ある意味大変だったみたいだな。闇組織だけじゃなくて、飢餓輸出に違法奴隷に脱税に横領か。違法行為のオンパレードだな」
「僕もとてもビックリしちゃいました。カスバク子爵と男爵の統治停止の仮処分が出ていますが、そのまま国が治める事になりそうです」
「それが妥当だろう。俺が王様だったとしても、その二家は取り潰しにするだろうな」
カミラさんは通信用魔導具を持っていて、王城や祖父である宰相と連絡をやり取りしていたみたいです。
お菓子をバリバリと食べながら、ジンさんが面倒くさそうに話をしていました。
結局カスバク子爵家と男爵家は親類含めて全員捕まったので、爵位の継承権を持つ者が誰もいないそうです。
この時点で、既に駄目じゃんって感じですね。
ドタドタドタ。
「おっ、誰かやってきたな」
「一体何を見つけたのかな?」
「意外とお宝を見つけたりして」
ここで、廊下から元気な足音が聞こえてきました。
きっと、ちびっ子軍団の誰かが走ってきたんだね。
僕達は、皆元気だねってニコニコとしていました。
バン!
「おとーさん、おかーさん、みつけたの!」
「えっと、かくしへや? みつけたよ!」
「「「へっ?」」」
元気いっぱいのレイカちゃんとガイルちゃんが、両親に見つけた物を報告していました。
これには、ジンさん達もとてもビックリしています。
「本当に隠し部屋があったわ。場所は執務室よ」
「マジでお宝を見つけたとは……」
「「おたからー!」」
レイカちゃんとガイルちゃんに付いてきたルリアンさんが言うのだから、間違いないだろう。
僕達も顔を見合わせてビックリしながらも、応接室のソファーから立ち上がりました。
415
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。