転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十三章 二年生

千二百三十八話 また闇賭博場情報が……

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 奉仕活動で集めた情報を分析していく中で、ちょっと気になる情報がありました。

「うーん、また闇賭博場の情報が出てきましたね……」

 学園の生徒会でのお仕事を終えて王城の宰相執務室に着くと、宰相が住民からの情報集計結果を教えてくれました。
 今日はリズやスラちゃんも一緒についてきていて、マジマジと集計結果が書かれた用紙を見ていました。

「前にも賭博に夢中になった人がいたよね。悪い所は、早く何とかしないといけないね」

 リズも、前にセコイ元司祭が闇カジノにハマって大変な事件を起こしたのを知っています。
 スラちゃんもプリンも、これは一大事だと思っているみたいですね。

「既に殿下の従魔が率いる部隊が動いているが、まだ闇賭博場を見つけられていないみたいだね」

 うーん、マジカルラット部隊でも見つけられないとなると、実は意外な場所に闇賭博場があるかもしれないね。
 スラちゃんとプリンも、この後マジカルラット部隊のところに合流するそうです。

「犯罪組織って、潰したと思ってもまた直ぐに新しい組織ができますね……」
「犯罪組織とのイタチごっこは、本当に頭が痛い。中々難しい問題だのう」

 僕だけでなく、宰相も思わず溜息をついちゃいました。
 闇ギルド壊滅から少し時間が経っているけど、犯罪組織って無くならないのだと改めて実感しました。
 でも、ルーカスお兄様の結婚式前にできるだけ犯罪組織を壊滅させるプランに変更はないので、マジカルラット部隊の調査を待つことになりました。
 そんな中、意外なところから犯罪組織に関する情報を得ることに。
 それは、学園での事でした。

「そういえば、商店街の有名なお菓子屋さんの二階に新たな店舗が出来て人の出入りがあると聞きました。何でも夜しか開かないところで、夜な夜なおじさんとかが出入りしているらしいです」

 何と、サキさんから新たな情報を得ることが出来ました。
 奉仕活動で得た情報は精査中だと話したら、こんな事もあったと顎に指を当てて考えながら話してくれました。
 新たな情報を得て、僕とリズは思わず顔を見合わせちゃいました。
 というのも、闇賭博場なのでてっきりスラム街にあるのだと思ってしまったのです。
 僕は、直ぐに関係者に通信用魔導具でサキさんから得た情報を連絡しました。
 すると、リズがあることを提案しました。

「じゃあ、放課後にみんなでそのお菓子屋さんに行ってみよう! ふふふ、偵察しちゃうよ」
「り、リズ様、危ないのでは?」
「リズたちは、お菓子屋さんに行くだけだもんね。危ないお店にはいかないよ。リズたちはね」

 リズがニヤリとしていて、サキさんはちょっと不安になっていました。
 何にせよ、リズなら超人的な勘で色々な事を調べられるはずです。
 因みに、スラちゃんとプリンはマジカルラット部隊と一緒に行動しています。
 でも、スラちゃんも通信用魔導具を持っているから直ぐに連絡が取れるんだよね。
 ということで、僕たちは放課後まで待つことになりました。
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