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第十一章 帝国編
第二百三十三話 ワイワイしながらの誕生パーティー
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「わざわざ巡回して頂き感謝します。先日ブルーノ侯爵領でも、ワース金融を摘発したばかりです」
翌朝、ルキアさんのお屋敷に行き、巡回の件を報告する。
でも、流石はルキアさん。既にワース金融を摘発していたとは。
今日は巡回部隊のほぼフルメンバーが集まったので、徹底的に取締をやってもらう。
ブルーノ侯爵領騎士団も出してくれるので、連携してやってほしい。
「後は私達に任せなさい。サトーとレイアも仕事頑張ってね」
エステルに見送られながら、俺とレイアは王城にワープする。
今日も頑張って書類をこなそう。
「何だか書類の量が多くありませんか?」
「明日から不在になるから、前倒しできる分はやらないと」
目の前の書類の山は当たり前だと言わんばかりの、宰相からのお言葉。
それでも根性だしてこなしたら、書類のおかわりが出てきた。
正直、ペンをへし折ってやろうかと思った。
それでも社畜根性で、何とかこなしていく。
「あ、パパが燃え尽きている」
レイアよ、結局三回も書類の山のおかわりがあれば、誰だって燃え尽きるよ。
俺は疲れて、机の上にグテってなった。
そんな俺の頭をナデナデしてくるレイア。
宰相は大量の書類が片付いて、ホクホクしている。
頑張って書類を終わらせてうちに帰ると、パーティールームではビアンカ殿下の誕生パーティーの準備が進んでいた。
「サトー様、だいぶお疲れですね」
「ははは、書類の山が沢山でね。もう暫く文字は書きたくない」
「そ、そうでしたか。お風呂に入って、ゆっくりされたらどうですか?」
「そうするわ」
フローレンスにも心配されるほどの疲れ具合だった様だ。
ここは風呂に入ってさっぱりしてこよう。
「ふー、さっぱりする」
「極楽極楽」
体を洗って湯船に浸かる。
最近はミケ達と風呂に入る時間がズレているので、レイアとお風呂に入る事が多い。
ここで乱入者が登場。
「とー!」
「えい!」
「やあ!」
ばちゃーん!
「おいこら、ちゃんと体洗ってから湯船に入りなさい」
「「「はーい」」」
ミケとララとリリが、男風呂に乱入してきた。
レイアも含めて、そろそろ女子風呂デビューをしてほしいものだ。
ドラコは最近女子風呂デビューして、男風呂に突撃してくる事はなくなった。
学園に行くというので、男女の意識が強くなったみたい。
「ミケ、今日の巡回はどうだった?」
「あんまり悪い人はいなかったよ」
「そっか、流石はルキアさん。でも、結婚式の前にも巡回しないと」
「そーだね!」
皆でゆっくり湯船に浸かりながら今日の巡回の様子を聞いたけど、今の所ブルーノ侯爵領は大丈夫だ。
獣人騎士団は悪者を見分ける嗅覚も良いし、暫くはお任せしておこう。
「「「「おお!」」」」
パーティールームでの準備が完了したというので皆で向かうと、立食形式でのパーティーの準備ができてきた。
「これは美味しいな」
「この酒も美味だ」
「ノースランド公爵領の魚料理か。これも美味い」
端の方で既に飲食を開始させているこの国で一番偉い人達がいるけど、皆見ないことにして中に入っていく。
子どもよりも早く食べているとは。
段々と来賓が集まっているけど、飲み食いしている一角はスルーしていた。
「あそこには、何も触れないでおこう」
ビアンカ殿下ですら、父親の行為をスルーしていた。
大体の出席者が揃ったので、乾杯をする。
余計な挨拶はなしだ。
「では、ビアンカ殿下のたんじ」
「「「かんぱーい!」」」
俺が乾杯の挨拶をしている最中に、酔っ払い共が勝手に乾杯の音頭をしてしまった。
一斉に部屋の隅の酔っ払い共に視線が向くが、我関せずの酔っ払い共。
と、そこに鬼の形相の王妃様達が近づいていく。
「あなた、ちょっとお話しましょうね」
「え、あ、え?」
王妃様に襟首を掴まれた陛下が、廊下へと引きずられていく。
一分後、酔っ払って真っ赤な顔が真っ青になった陛下と、笑顔がとっても素晴らしい王妃様達がパーティールームに入ってきた。
「えー、我が娘ビアンカの誕生日を祝って乾杯する。乾杯!」
「「「「かんぱーい!」」」」
陛下が改めて真面目な顔で、乾杯の音頭をし、パーティーがようやく始まった。
もう無礼講状態なので、皆で関係なくワイワイやっている。
今日ブルーノ侯爵領での巡回を頑張った腹ペコ軍団は、早速スラタロウの作った料理の数々に並び始めた。
小さい子ども達にはお子様メニューもあり、オーウェン皇子やベラ皇女も楽しんでいる。
マシュー君達とコタローと共に、小さいこども用のテーブルで仲良く食べている。
一緒についているソフィー皇女も、二人の様子にとってもいい笑顔だった。
酔っ払い共は、いつの間にか参戦した王妃様達とお酒を飲んでいる。
旅行先の各地で仕入れたお酒を、いい機会だから一気に放出する。
主賓のビアンカ殿下は、一緒に来年入園する面々とお喋りをしながら食事をしていた。
うーん、一人だけ男のヴィル様が肩身狭そうにしている。
俺は、エステルやリンと食事をしている。
さて、明日からは帝国の件もあるから、より一層忙しくなる。
今日ぐらいは、騒いでもバチはあたらないだろう。
「あなた、ちょっとこちらへ」
「えー!」
あ、陛下が何か禁句を言った様だ。
再び、王妃様達によって廊下へと引きづられていった。
うん、あそこまで馬鹿騒ぎはしない様にしよう。
翌朝、ルキアさんのお屋敷に行き、巡回の件を報告する。
でも、流石はルキアさん。既にワース金融を摘発していたとは。
今日は巡回部隊のほぼフルメンバーが集まったので、徹底的に取締をやってもらう。
ブルーノ侯爵領騎士団も出してくれるので、連携してやってほしい。
「後は私達に任せなさい。サトーとレイアも仕事頑張ってね」
エステルに見送られながら、俺とレイアは王城にワープする。
今日も頑張って書類をこなそう。
「何だか書類の量が多くありませんか?」
「明日から不在になるから、前倒しできる分はやらないと」
目の前の書類の山は当たり前だと言わんばかりの、宰相からのお言葉。
それでも根性だしてこなしたら、書類のおかわりが出てきた。
正直、ペンをへし折ってやろうかと思った。
それでも社畜根性で、何とかこなしていく。
「あ、パパが燃え尽きている」
レイアよ、結局三回も書類の山のおかわりがあれば、誰だって燃え尽きるよ。
俺は疲れて、机の上にグテってなった。
そんな俺の頭をナデナデしてくるレイア。
宰相は大量の書類が片付いて、ホクホクしている。
頑張って書類を終わらせてうちに帰ると、パーティールームではビアンカ殿下の誕生パーティーの準備が進んでいた。
「サトー様、だいぶお疲れですね」
「ははは、書類の山が沢山でね。もう暫く文字は書きたくない」
「そ、そうでしたか。お風呂に入って、ゆっくりされたらどうですか?」
「そうするわ」
フローレンスにも心配されるほどの疲れ具合だった様だ。
ここは風呂に入ってさっぱりしてこよう。
「ふー、さっぱりする」
「極楽極楽」
体を洗って湯船に浸かる。
最近はミケ達と風呂に入る時間がズレているので、レイアとお風呂に入る事が多い。
ここで乱入者が登場。
「とー!」
「えい!」
「やあ!」
ばちゃーん!
「おいこら、ちゃんと体洗ってから湯船に入りなさい」
「「「はーい」」」
ミケとララとリリが、男風呂に乱入してきた。
レイアも含めて、そろそろ女子風呂デビューをしてほしいものだ。
ドラコは最近女子風呂デビューして、男風呂に突撃してくる事はなくなった。
学園に行くというので、男女の意識が強くなったみたい。
「ミケ、今日の巡回はどうだった?」
「あんまり悪い人はいなかったよ」
「そっか、流石はルキアさん。でも、結婚式の前にも巡回しないと」
「そーだね!」
皆でゆっくり湯船に浸かりながら今日の巡回の様子を聞いたけど、今の所ブルーノ侯爵領は大丈夫だ。
獣人騎士団は悪者を見分ける嗅覚も良いし、暫くはお任せしておこう。
「「「「おお!」」」」
パーティールームでの準備が完了したというので皆で向かうと、立食形式でのパーティーの準備ができてきた。
「これは美味しいな」
「この酒も美味だ」
「ノースランド公爵領の魚料理か。これも美味い」
端の方で既に飲食を開始させているこの国で一番偉い人達がいるけど、皆見ないことにして中に入っていく。
子どもよりも早く食べているとは。
段々と来賓が集まっているけど、飲み食いしている一角はスルーしていた。
「あそこには、何も触れないでおこう」
ビアンカ殿下ですら、父親の行為をスルーしていた。
大体の出席者が揃ったので、乾杯をする。
余計な挨拶はなしだ。
「では、ビアンカ殿下のたんじ」
「「「かんぱーい!」」」
俺が乾杯の挨拶をしている最中に、酔っ払い共が勝手に乾杯の音頭をしてしまった。
一斉に部屋の隅の酔っ払い共に視線が向くが、我関せずの酔っ払い共。
と、そこに鬼の形相の王妃様達が近づいていく。
「あなた、ちょっとお話しましょうね」
「え、あ、え?」
王妃様に襟首を掴まれた陛下が、廊下へと引きずられていく。
一分後、酔っ払って真っ赤な顔が真っ青になった陛下と、笑顔がとっても素晴らしい王妃様達がパーティールームに入ってきた。
「えー、我が娘ビアンカの誕生日を祝って乾杯する。乾杯!」
「「「「かんぱーい!」」」」
陛下が改めて真面目な顔で、乾杯の音頭をし、パーティーがようやく始まった。
もう無礼講状態なので、皆で関係なくワイワイやっている。
今日ブルーノ侯爵領での巡回を頑張った腹ペコ軍団は、早速スラタロウの作った料理の数々に並び始めた。
小さい子ども達にはお子様メニューもあり、オーウェン皇子やベラ皇女も楽しんでいる。
マシュー君達とコタローと共に、小さいこども用のテーブルで仲良く食べている。
一緒についているソフィー皇女も、二人の様子にとってもいい笑顔だった。
酔っ払い共は、いつの間にか参戦した王妃様達とお酒を飲んでいる。
旅行先の各地で仕入れたお酒を、いい機会だから一気に放出する。
主賓のビアンカ殿下は、一緒に来年入園する面々とお喋りをしながら食事をしていた。
うーん、一人だけ男のヴィル様が肩身狭そうにしている。
俺は、エステルやリンと食事をしている。
さて、明日からは帝国の件もあるから、より一層忙しくなる。
今日ぐらいは、騒いでもバチはあたらないだろう。
「あなた、ちょっとこちらへ」
「えー!」
あ、陛下が何か禁句を言った様だ。
再び、王妃様達によって廊下へと引きづられていった。
うん、あそこまで馬鹿騒ぎはしない様にしよう。
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