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第十一章 帝国編
第二百四十二話 ペテン師になりきれていない内務大臣
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「内務大臣よ。その姿はどうした?」
「陛下。私には人間の体は不都合でしたので、こうして新しい体を手に入れたのですよ。陛下も如何ですか?」
「そのような体には、一切興味が無い」
「あら残念。とても良い体なのですよ。くふふふ」
内務大臣と思わしき魔獣は、まるでピエロの様な喋り方だ。
ピエロというか、ペテン師の喋り方だな。
ニヤニヤしながら皇帝陛下に魔獣の体を勧めるあたり、思考が既にまともではない。
「帝国を中心とした世界統一国家を作り上げる。以前にも陛下に申し上げたでは無いですか」
「くどい、予は詭弁は嫌いだ」
「詭弁ではないですよ。魔獣の力と人神教国の力があれば、ですが」
「それを詭弁というのだ。民の幸福などない国家などあり得ぬ」
人神教国の世界統一計画は、未だに進行中か。
王国での野望が打ち砕かれたので、帝国に矛先を向けてきたわけか。
人神教国の考えで制圧すればいいので、他人の幸福や不幸などは一切関係ないのだろう。
「まあ、そろそろ皇族の皆様方にはご退場して頂く予定でしたが、皆様方中々にしぶとい。まるでゴキブリの様ですね」
「ははは、中々に上手い表現だな。予もこのしぶとさにはビックリだ」
「くっ、死にぞこないが何を言う」
中々死ななかった皇族に対してかなりの侮辱をしているが、完全に皇帝陛下の方が一枚上手だった。
段々と、内務大臣の表情に焦りが見えてきた。
「それにそなたは気がついておらんのか。そちの息子を除いて、既に魔獣が倒されていることを」
「はあ?」
内務大臣が長々と喋っていて暇だったので、暇になったミケ達が玉座の間の周りにいた魔獣を倒していた。
しかし、それにも気が付かないとは。
魔獣化の薬の影響で、完全に頭がおかしくなっているのだろう。
皇帝陛下が指摘するまで、全く気が付かなかった。
「ふふふ、あはははは。これは中々の傑作ですね」
「本当じゃよ。これで世界征服を目指していたとは」
「いやはやなんとも。そこで皇帝陛下に一つ提案があります。私の息子とソフィー皇女が結婚し、生まれた子どもに世界征服をさせる。素晴らしいアイデアではありませんか」
大げさに何を言うかと思ったら、息子とソフィー皇女を婚姻させ子どもで世界征服を目指すという。
どこかで聞いたような馬鹿な話だった。
両手を広げ、まさにナイスアイデアと言わんばかりにアピールしてくる。
そんな中、ソフィー皇女が一歩二歩と玉座に近づいていった。
それを見た内務大臣はニヤニヤしながら、息子に前に行くように指示をした。
「おやおや、娘様の方が色々と理解してらっしゃいますね。ほら、優しく相手してやりなさいな」
「ぐへぐへ、ハァ!」
息子は息子で、まともな精神状態ではなくなっていた。
まともな言葉も話さずに、ヨダレを垂らしながら近づいてきた。
うん、オークの方がまだ品性があるな。
そして、やはり馬鹿の息子は馬鹿であった。
「ぐぼ……」
「何!」
「はあ、余りにも滑稽だな」
そう、ソフィー皇女の抑えきれない殺気に全く気がついていなかったのだから。
聖魔法を使った身体強化が使えるようになり。ソフィー皇女の戦闘力は格段に上がっていた。
音もなく首をはねられた息子を見ることなく、ソフィー皇女はこちらに戻ってきた。
その様子をみた皇帝陛下は、余りの馬鹿さ加減に呆れていた。
そして、音を出すこともなく崩れ落ちた息子の姿を見て、とうとう内務大臣が怒り狂いだした。
「陛下。私には人間の体は不都合でしたので、こうして新しい体を手に入れたのですよ。陛下も如何ですか?」
「そのような体には、一切興味が無い」
「あら残念。とても良い体なのですよ。くふふふ」
内務大臣と思わしき魔獣は、まるでピエロの様な喋り方だ。
ピエロというか、ペテン師の喋り方だな。
ニヤニヤしながら皇帝陛下に魔獣の体を勧めるあたり、思考が既にまともではない。
「帝国を中心とした世界統一国家を作り上げる。以前にも陛下に申し上げたでは無いですか」
「くどい、予は詭弁は嫌いだ」
「詭弁ではないですよ。魔獣の力と人神教国の力があれば、ですが」
「それを詭弁というのだ。民の幸福などない国家などあり得ぬ」
人神教国の世界統一計画は、未だに進行中か。
王国での野望が打ち砕かれたので、帝国に矛先を向けてきたわけか。
人神教国の考えで制圧すればいいので、他人の幸福や不幸などは一切関係ないのだろう。
「まあ、そろそろ皇族の皆様方にはご退場して頂く予定でしたが、皆様方中々にしぶとい。まるでゴキブリの様ですね」
「ははは、中々に上手い表現だな。予もこのしぶとさにはビックリだ」
「くっ、死にぞこないが何を言う」
中々死ななかった皇族に対してかなりの侮辱をしているが、完全に皇帝陛下の方が一枚上手だった。
段々と、内務大臣の表情に焦りが見えてきた。
「それにそなたは気がついておらんのか。そちの息子を除いて、既に魔獣が倒されていることを」
「はあ?」
内務大臣が長々と喋っていて暇だったので、暇になったミケ達が玉座の間の周りにいた魔獣を倒していた。
しかし、それにも気が付かないとは。
魔獣化の薬の影響で、完全に頭がおかしくなっているのだろう。
皇帝陛下が指摘するまで、全く気が付かなかった。
「ふふふ、あはははは。これは中々の傑作ですね」
「本当じゃよ。これで世界征服を目指していたとは」
「いやはやなんとも。そこで皇帝陛下に一つ提案があります。私の息子とソフィー皇女が結婚し、生まれた子どもに世界征服をさせる。素晴らしいアイデアではありませんか」
大げさに何を言うかと思ったら、息子とソフィー皇女を婚姻させ子どもで世界征服を目指すという。
どこかで聞いたような馬鹿な話だった。
両手を広げ、まさにナイスアイデアと言わんばかりにアピールしてくる。
そんな中、ソフィー皇女が一歩二歩と玉座に近づいていった。
それを見た内務大臣はニヤニヤしながら、息子に前に行くように指示をした。
「おやおや、娘様の方が色々と理解してらっしゃいますね。ほら、優しく相手してやりなさいな」
「ぐへぐへ、ハァ!」
息子は息子で、まともな精神状態ではなくなっていた。
まともな言葉も話さずに、ヨダレを垂らしながら近づいてきた。
うん、オークの方がまだ品性があるな。
そして、やはり馬鹿の息子は馬鹿であった。
「ぐぼ……」
「何!」
「はあ、余りにも滑稽だな」
そう、ソフィー皇女の抑えきれない殺気に全く気がついていなかったのだから。
聖魔法を使った身体強化が使えるようになり。ソフィー皇女の戦闘力は格段に上がっていた。
音もなく首をはねられた息子を見ることなく、ソフィー皇女はこちらに戻ってきた。
その様子をみた皇帝陛下は、余りの馬鹿さ加減に呆れていた。
そして、音を出すこともなく崩れ落ちた息子の姿を見て、とうとう内務大臣が怒り狂いだした。
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