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第十七章 みんなで温泉と開拓地

第三百五十七話 なにもない日

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 港町の対応を始めて一週間。
 どんどんと街道工事が進んでいき、基礎工事の部分は既にノースランド侯爵領まで到達している。
 細かい舗装工事などは、公共工事の一環として住民にやってもらう予定なので後からくる予定の行政官にお任せだ。
 ビアンカ殿下とかは、駐屯地の建設をゴリゴリやっていた。
 国境の駐屯地作りも行っているので、それを更にパワーアップさせた感じになっている。
 しかも防寒対策で、住宅用の壁には断熱材も挟んである。
 こちらもほぼ完成に近いだろう。
 住宅街の焼け落ちた家は、既に解体されて新しい家を建築中。
 建物解体には、復活したビックベアの大将と女将にオーガのギーガが大活躍だった。
 力持ちなので木材もどんどんと運ぶし、細かい作業もお手の物だった。
 その様子に子ども達も大興奮で、他の従魔が嫉妬していたのが面白かった。

 そんな感じで一週間でどうにかなり、街道も仮開通してノースランド公爵領経由で物資も届く様になった。
 軍の先行部隊が到着したので、俺達はお役御免となり久々に屋敷に帰れる事に。

「一日くらい休みがあってもいい様な気もします」
「しょうがあるまい。サトーとレイアが抜けていて、仕事が溜まっているのだ」
「俺達が不在でも仕事が回る様にして下さいよ……」

 王都に戻っても、いつもの通りに直ぐに仕事開始。
 机の上にこんもりと書類が溜まっているのを見て、げんなりとしながらガリガリと処理していきます。
 宰相に訴えても、直ぐに解決はしなさそうだ。

「そういえば、サトー達が捕まえた人神教の残党だが、面白い事を言っているぞ」
「なんですか?」
「奴らの最終目的は、聖女の殺害だそうだ」
「無理無駄無謀」

 レイアが速攻否定したけど、そもそも聖女は俺が女装した姿だし当分はする予定もない。
 そもそも今の人神教レベルでは、俺達に勝つのは不可能だろう。
 念の為に、警戒しておく事に越したことはないな。

「ふーん、そんな事を言っていたんだね」
「今日はお休み頂きましたが、明日から重点的に巡回しておきます」

 屋敷に帰って皆にその事を伝えると、エステルは鼻で笑い、リンは真面目に重点的に巡回すると言ってきた。
 というか、残党はどのくらいいるのだろうか?
 この辺の調査は軍にお任せだな。
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