乙女ゲーの専属執事に転生した俺は未熟な令嬢を破滅フラグから救う

神崎夜一

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第七話 ルシアの交友関係

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 私はエリザ様と離れた後、生徒たちと交流を図ろうと思い周りを見渡すとちらほらとグループや取り巻きが形成されつつあった。エリザ様に言われた通り、多少は話せる人を作らなければ何かと不自由する可能性が出てくる。ただ、殆どエリザ様としか話していなかったこともあり、他人との交流の立ち振る舞い方を考えあぐねていた。そんな時、後ろから声が掛かった。
 
「ルシア様!少しお話しよろしいでしょうか……!」

 桃色の髪をした可憐な少女が私に勇気を振り絞って声をかけてくれたようだ。
 
「えぇ、もちろんです」

 私は桃色の少女の問いに応えるとそれを栄に、他の令嬢の方々が私を囲むように話しかける。

「待って!私もルシア様とお話ししたいのよ」
「ルシア様は私とですわ!」
「私が一番に声かけました……!」

 桃色の少女の他にも2人ほど私に声をかける。1人は青い髪に清楚な面持ちな少女ともう1人は金髪で凛々しい少女だった。

「えーと、お三方のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか……」

 私は戸惑いながらも、3人の令嬢に問いかける。

「私はリア・ノアールです……。ルシア様のことが気になって声をかけました……!あの、隣にいたエリザベート様とはどのような関係でしょうか……?」
「ちょっと待ちなさいよ。自己紹介が先でしょう!私はルミーナ・グリーンラッドよ。ルシア様とは仲良くなりたいのよ……」
「続いて私ですね。私はティアノール・ラグナローズですわ。ルシア様、私と友達になってくださいますか?」

「私はエリザ様の専属執事です。学院で話せる人が欲しかったので、良ければ仲良くしてくださると嬉しいです」
「それではルシア様はエリザベート様とただの執事の関係ということでよろしいのでしょうか!?」
「今のところはそのような関係だとは思いますが、私は誰よりもエリザ様をお慕いしております」

 私はリアの問いかけに心からの思いを口にする。

「私は諦めない……。ルシア様は私の前に現れた白馬の王子様なのだから……」
「これは強敵ね」
「茨の道でも頑張りますわ」

 私の答えを聞き、周りを取り囲むリア、ルミーナ、ティアノールは小声で呟く。
 
「あのルシア様……。普段はどのようなことをなさっているのですか……?」
「ルシア教えなさいよ」
「凄く気になるわ」
「そうですね普段は、エリザ様のことで1日が終わることが殆どで、後、寝る前に本を読むことが多いですね」
「本を読む……。ちなみに何の本ですか……?」
「色々読みますが、特に気に入った作品は騎士と姫という作品で2人の恋愛模様が好きで面白かったですね」
「騎士と姫……。後で読みます……」
「ぜひ読んでいただきたいです。本の感想をお話ししてみたいですね」
「図書館で探さなきゃ」
「後で執事に頼んでおこ」
「ちなみに私も好きな本があって……」
「私もおすすめあるわよ」
「好きな本ならたくさんありますわ」

 そんなこんなで本の話で盛り上がっている所でエリザ様からこっちに来るようにと合図があった。そのため、私は会話の途中ではあるが行かなければならない。
 
「あの……。エリザ様に呼ばれたので私はここで……。皆様とお話しできてとても楽しかったです。また学院で会ったらお話ししましょう。では……」
「ル、ルシア様……」
「行ってしまったわね。かっこよかったわ」
「そうね。美しい人でしたわ……」

 その後、余韻に浸りながら令嬢3人はルシアの背中を名残惜しそうな瞳で見つめていたのだった。

 私は足早とエリザ様の元へと戻ってきた。エリザ様も楽しく交流を深めていたはずだが、少し機嫌が悪い様子だ。
 
「何してるのよルシア。話せる人を作ってきなさいとは言ったけど、令嬢の方々と仲良くしなさいとは言ってないわ」
「申し訳ありません。これからは気をつけます……」
「それにあんなに可愛い人たちに囲まれて……」
「とても魅力的な人たちです。ですが、私はエリザ様のお側にいるのが一番居心地が良く感じます」
「そ、そうなのね。でも、ルシアにしては結構楽しそうだったわよね」
「見ず知らずの人と話すというのは新鮮で楽しさはあったかも知れません。ですが、エリザ様とお話しすることが私の生き甲斐なのです」
「わ、わかったわよ。これからはあまり女性とお話しすることは控えてください……。少しなら許しますが……」

 いつも美しいエリザ様ではあるが、時にはツンデレのような反応をするのが愛らしくとても可愛いらしい。
 
「承知いたしました。エリザ様は可愛い人ですね」
「も、もう!急にやめてよね……」

 エリザ様は頬を赤くする。先ほどまで少し機嫌が悪いように感じたが今では機嫌を直してくれたようだった。
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