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鬼の世界へ
16 夕食のソーセージ2
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さて、イマさんのを全部食べてからだと満腹になっちゃいそうですので、先にカリさんの方も。リューサさんは、もう食べてますね。
右のは、うん、同じ…いや、イマさんのと、ちょっと違う。ハーブの配合かな? でも悪くないよ。
左の方は…う~ん。こ、これはだいぶ癖がありますね。大人の味ってやつですかね。
「どう?美玖」
リューサさん、最後の一本をフォークに刺しながら訊いてきます。
「ええ、美味しいです。やっぱり、左の方は少し癖がありますね。これ、血が入ってるんですか?」
訊いてみると、カリさん、不安気な顔のまま、こっくり頷きます。
全て食べ終えたリューサさん。そのカリさんを見ます。
「カリ。美味しかったわ。美玖にはちょっと血が濃かったかもしれないけど、私的には左のが良かったわよ。タシマリトケウ、モイツケノタナア」
へえ~。リューサさんには、あの癖が美味しいと感じるんですね。私も大人になれば分かるのかな?
でも、最後のは、何て言ったのですか??
「さてさて、美玖はまだ四本残っているみたいけど、何だか不審な顔してますから、種明かししちゃいましょうかね」
「え? 種明かし?」
不審な顔って言われましてもですね、それは私に分からない言葉で話すからなんですけどね……。
「この、二人の手作りのソーセージ。材料は何でしょうってことよ」
「え……。人肉…じゃないっておっしゃいましたよね。ホントは人肉だったとか?」
「いや、今更人肉でした~って言ったって、あなたもう何回か食べてるし…。そんなで驚く?」
え、ええっと、なんですか? また私を驚かせて楽しむ趣向なんですか?
人肉以上に驚くことなんて、もうあり得ませんよ……。
リューサさんは、イマさんたちに視線で促します。
「美玖。美玖から見て右半分のソーセージは私だ」
「左半分のソーセージは、私だ」
え???
いや、だから、右側は、イマさんが作ったモノですよね。で、左側が、カリさん。
ん???
いや、ちょっと待って…。今は材料の話をしているのよ。
右側が、イマさんで、左側がカリさん・・・。
そ、それって……材料の話?!
「右半分が、私の小腸に、私の尻と腹の肉と、血を詰めたもの」
「左半分が、私の小腸で、詰めてあるのは、私の尻・腹の肉と血」
ふ、ふへえええええええ~っ!!
小腸!
そ、それに、お尻とお腹の肉と、血……。
あ、そう言えば、昨日二人は切腹して、お腹に手を突っ込んで、何か管状のモノをグチョグチョって掴み出してました。そこまでは覚えてますよ。あれは、小腸よね!
その後にお尻の肉も切り取って、血も採取した?
そ、それらを使って、ソーセージ作って……、そ…、それが…、こ、これ!?
目の前に残っている四本。一気に吐き気が込み上げてきます。
は、吐いちゃダメ!絶対ダメ!
喉の途中まで戻って来たモノを必死でゴックンと再度飲み込みます。
わ、私ってば、この二人の内臓と肉を食べた…。
な、なんてこと……。
「私たちのお詫びと誠意、それに、決意の印」
「体の一部を差し出して食べてもらうのは、絶対臣従の誓い。これが誠意と決意」
「だから、私たちはリューサ様と美玖に臣従する。その誓いのモノ、最後まで食べて欲しい」
「そう、美玖にも残さず食べて欲しい。我らの肉体を、美玖の体に取り込んでもらう為」
な、な、な、なんて、無茶苦茶な……。
そんなことまでしてもらわなくても、私を守ってくれるというのなら、それだけで良いじゃないですか。なんで、こんなことまで…。
でも、これがこの世界の慣習であって、この世界の常識なんですね。ならば、従うのが礼儀です。
私は残りの四本を食べなければならない…。二人の目の前で……。
ううううう~!!
こ、これって、もう、拷問ですよ~!
仕方ありません。まずはイマさんの方から…。
イマさんの小腸とお肉…。まさか人間どころか、鬼の肉まで食べさせられるとは……。
で、でもまあ、こっちは共食いじゃないんだし、それに、このお肉の持ち主は生きています。殺された人間食べるよりずっとマシじゃないですか。
い、頂きます!
一本……、二本……。
う…。よし、飲み込んだ。
次!カリさん!あなたのお肉も頂きます!
「ご、ごちそうさま…でした……」
「う、嬉しい、美玖にも食べてもらった。これで私たちは美玖の僕。」
「あ、但し、美玖の順位は二番目。一番はリューサ様。これだけは覚えておいて欲しい」
「わ、分かりました。よろしくお願いします」
夜。今日は誰も侵入してきませんよね。
あのお二人、今晩はリューサさんに可愛がってもらうって言っていました。
今頃……。アッハン、ウッフン、大人の時間……。♡♡
あ~っ!! 顔が熱くなる!
しっかしですね、あのソーセージ。私とリューサさん二人で食べましたので、結構な量ですよ。その分の小腸を切り取ってしまって、それ、大丈夫なの??
そう言えば、詰めたお肉はお尻とお腹の肉って言ってましたけど…。二人のお尻もお腹も、別に普通でしたよね。
まさか、治療に使った秘薬って、そんなのまで復元治癒させてしまう薬?
だとすれば…極秘ってのも当然かもしれません。そんなトンデモナイ薬の存在が発覚すると、その薬を巡って争いが起きかねないですよ。
製法を手に入れようとしてスパイが暗躍してきて、独占しようと暗殺なんかされちゃったり…、更には戦争なんてことも、場合によっては在り得るかもしれません。
これは、秘密にするしかないですね……。
そんなことを考えながら、眠りに落ちました。
右のは、うん、同じ…いや、イマさんのと、ちょっと違う。ハーブの配合かな? でも悪くないよ。
左の方は…う~ん。こ、これはだいぶ癖がありますね。大人の味ってやつですかね。
「どう?美玖」
リューサさん、最後の一本をフォークに刺しながら訊いてきます。
「ええ、美味しいです。やっぱり、左の方は少し癖がありますね。これ、血が入ってるんですか?」
訊いてみると、カリさん、不安気な顔のまま、こっくり頷きます。
全て食べ終えたリューサさん。そのカリさんを見ます。
「カリ。美味しかったわ。美玖にはちょっと血が濃かったかもしれないけど、私的には左のが良かったわよ。タシマリトケウ、モイツケノタナア」
へえ~。リューサさんには、あの癖が美味しいと感じるんですね。私も大人になれば分かるのかな?
でも、最後のは、何て言ったのですか??
「さてさて、美玖はまだ四本残っているみたいけど、何だか不審な顔してますから、種明かししちゃいましょうかね」
「え? 種明かし?」
不審な顔って言われましてもですね、それは私に分からない言葉で話すからなんですけどね……。
「この、二人の手作りのソーセージ。材料は何でしょうってことよ」
「え……。人肉…じゃないっておっしゃいましたよね。ホントは人肉だったとか?」
「いや、今更人肉でした~って言ったって、あなたもう何回か食べてるし…。そんなで驚く?」
え、ええっと、なんですか? また私を驚かせて楽しむ趣向なんですか?
人肉以上に驚くことなんて、もうあり得ませんよ……。
リューサさんは、イマさんたちに視線で促します。
「美玖。美玖から見て右半分のソーセージは私だ」
「左半分のソーセージは、私だ」
え???
いや、だから、右側は、イマさんが作ったモノですよね。で、左側が、カリさん。
ん???
いや、ちょっと待って…。今は材料の話をしているのよ。
右側が、イマさんで、左側がカリさん・・・。
そ、それって……材料の話?!
「右半分が、私の小腸に、私の尻と腹の肉と、血を詰めたもの」
「左半分が、私の小腸で、詰めてあるのは、私の尻・腹の肉と血」
ふ、ふへえええええええ~っ!!
小腸!
そ、それに、お尻とお腹の肉と、血……。
あ、そう言えば、昨日二人は切腹して、お腹に手を突っ込んで、何か管状のモノをグチョグチョって掴み出してました。そこまでは覚えてますよ。あれは、小腸よね!
その後にお尻の肉も切り取って、血も採取した?
そ、それらを使って、ソーセージ作って……、そ…、それが…、こ、これ!?
目の前に残っている四本。一気に吐き気が込み上げてきます。
は、吐いちゃダメ!絶対ダメ!
喉の途中まで戻って来たモノを必死でゴックンと再度飲み込みます。
わ、私ってば、この二人の内臓と肉を食べた…。
な、なんてこと……。
「私たちのお詫びと誠意、それに、決意の印」
「体の一部を差し出して食べてもらうのは、絶対臣従の誓い。これが誠意と決意」
「だから、私たちはリューサ様と美玖に臣従する。その誓いのモノ、最後まで食べて欲しい」
「そう、美玖にも残さず食べて欲しい。我らの肉体を、美玖の体に取り込んでもらう為」
な、な、な、なんて、無茶苦茶な……。
そんなことまでしてもらわなくても、私を守ってくれるというのなら、それだけで良いじゃないですか。なんで、こんなことまで…。
でも、これがこの世界の慣習であって、この世界の常識なんですね。ならば、従うのが礼儀です。
私は残りの四本を食べなければならない…。二人の目の前で……。
ううううう~!!
こ、これって、もう、拷問ですよ~!
仕方ありません。まずはイマさんの方から…。
イマさんの小腸とお肉…。まさか人間どころか、鬼の肉まで食べさせられるとは……。
で、でもまあ、こっちは共食いじゃないんだし、それに、このお肉の持ち主は生きています。殺された人間食べるよりずっとマシじゃないですか。
い、頂きます!
一本……、二本……。
う…。よし、飲み込んだ。
次!カリさん!あなたのお肉も頂きます!
「ご、ごちそうさま…でした……」
「う、嬉しい、美玖にも食べてもらった。これで私たちは美玖の僕。」
「あ、但し、美玖の順位は二番目。一番はリューサ様。これだけは覚えておいて欲しい」
「わ、分かりました。よろしくお願いします」
夜。今日は誰も侵入してきませんよね。
あのお二人、今晩はリューサさんに可愛がってもらうって言っていました。
今頃……。アッハン、ウッフン、大人の時間……。♡♡
あ~っ!! 顔が熱くなる!
しっかしですね、あのソーセージ。私とリューサさん二人で食べましたので、結構な量ですよ。その分の小腸を切り取ってしまって、それ、大丈夫なの??
そう言えば、詰めたお肉はお尻とお腹の肉って言ってましたけど…。二人のお尻もお腹も、別に普通でしたよね。
まさか、治療に使った秘薬って、そんなのまで復元治癒させてしまう薬?
だとすれば…極秘ってのも当然かもしれません。そんなトンデモナイ薬の存在が発覚すると、その薬を巡って争いが起きかねないですよ。
製法を手に入れようとしてスパイが暗躍してきて、独占しようと暗殺なんかされちゃったり…、更には戦争なんてことも、場合によっては在り得るかもしれません。
これは、秘密にするしかないですね……。
そんなことを考えながら、眠りに落ちました。
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