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共に生きるため
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草多が冬美の元へ歩いていった後,秋美はすぐ夢華の側へ行った。
「夢,大丈夫か??」
秋美が夢華に問いかける。
「さっきも聞かれたよ。あたしは大丈夫!!」
夢華が笑って答えた。
「さってと・・・。」
そう言うと秋美は男の子の方を向いた。
男の子が怯えている。
「おめぇ,名前なんてんだ??」
秋美が男の子に向かって聞いた。
「優姿〈ゆうし〉・・・。」
優姿がふるえながら答えた。
「おめぇ,なんで人間なんか居ない方がいいって思うんだ?なんか,わけがあるんだろ??自然がどうとか,絆がどうとかじゃなっくて,本当のきっかけが。」
秋美が続けて質問する。
「・・・・」
優姿はだまって下を向いていた。
「・・・話してみてよ。聞いたところで,何かできる訳じゃないけど・・・。話すだけでも,きっとすっきりするよ。」
夢華も優姿に問いかける。
「数ヶ月前まで・・・・・。」
優姿は下を向いたまま,ぎこちなく語り始めた。
「僕には,一人の大親友が居たんだ。ずっと塾やら習い事で周りから優等生って言われてる僕と違って,そいつはいわゆる不良だった。悪いって言われてる学校の先輩とつるんだり,学校でも問題ばっかし起こしたり・・・。」
優姿はちらりと秋美と夢華を見たが,二人が聞いているのを確認するとまた下を向き話を続けた。
「僕たちはずっと親友だった。幼稚園のころから・・・。僕がいじめられそうになったとき,そいつはいつもかばってくれた。助けてくれた。周りはこんな正反対の僕たちが親友なのに驚いてたけど・・・・。けど,それも数ヶ月まえまでだった。」
優姿の声が暗くなる。
「僕は国内でも有数の有名中学校に受験することになってた。そいつは,普通の一般校。けど僕はそんなの気にしなかったし,そいつだってずっと応援してくれてた。・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・・・・・・・。周りの雰囲気が悪くなって行くにつれ,みんなイライラしだした。僕も,プレッシャーに負けそうで・・・。落ちたとき親に落胆されるのが怖くて,周りの態度が怖くて,気が付いたらイライラして,受験しない人たちに腹が立って・・・・・。」
優姿の声は少し震えている。
「受験しない人たちは何も悪くないのに,僕たちのイライラが伝わってクラス全体の雰囲気が悪くなった。お互いがお互いに攻撃しだして・・・。僕も・・・僕は・・・・・・。そいつに・・・・八つ当たりしてしまって・・・・。そこから一言も話さなくなった。ずっと,ずっと友達だったのに。そいつだけじゃない。みんな大好きだったのに・・・・・。」
「それで,おめぇはどうしたんだ?どう思ったんだ??」
だまって聞いていた秋美が口を開いた。
「えっ・・・そりゃ,本当に悪いと思ってるよ・・・けど,けど・・・。」
「けどなんだよ??」
秋美が聞きただす。
言い方は悪いが,優しさのまじった声だと夢華は思った。
「優,おめぇちゃんとその友達に謝ったのか?突き放されるのが怖くて,なにも言ってないんねぇないか??」
優姿は黙って頷いた。
「あたいは人間界の受験のことなんてなんにもわかんねぇし,そんな肩書きにすがる人間の気持ちもわからねぇ。けどよ,これだけは言えるぜ。本当の友達だと自分で思うんなら,悪かったって思うんなら,仲直りがしたいんなら・・・自分から言葉にして伝えないといけねぇんじゃないか?」
秋美はずっと優姿を見ている。
「言葉で言えなかったら手紙がある。自分の意志を自分で伝えれるのが,人間とほかの動物の違いだとあたいは思う。確かに優姿・・・前におめぇの言ってたとおり,今の人間は悪い面ばかりが目立つ。けどよ,良い面だっていっぱいあるんだ。その中の一つが,自分の気持ちを相手に伝えれるってことじゃねぇの??」
秋美が優姿に向かって微笑んだ。
「秋美さんが言ってるのが正しいのは分かる。けど,突き放されるのが怖いよ・・・。」
優姿が言った。
「怖いのは今生きている人間みんな同じだ。怖いからってずっと受け身で居たら,何も変わらないんだぜ。人間はどんなに仲がよくても,離れることもある。憎しみあうこともる。けど,自分の想いを伝えることで,変わるかもしれないんだ。可能性が広がるんだ。」
秋美の言葉に,夢華も頷く。
優姿も,少しだけうなずいた。
「・・・勉強ができないと,親と仲良くできないの?」
夢華も口を開いた。
夢華は自分なりに気が付いていた。
自分が見た夢の意味に。秋美達が見た夢の意味に・・・。
夢華はあの夢の中で何かが足りないと感じていた。夢華があたり前のようにもらっていた何か・・・。それは,周りからの愛情だったのだ。
親だけにかぎらず,友達,先生からの愛情・・・。
自分を守ろうとするあまり・・・もしくは言わなくてもわかるだろうと伝えられなくなってきたものの一つだ。
「優姿・・・ずっとずっと,愛情をもらおうと頑張ってきたんだよね。」
夢華が優姿に向かって言った。
夢華の言葉に,深く,大きく優姿は頷いた。
秋美達に気持ちを話し,言葉を聞くうちに自然と優姿も自分自身と向き合っていた。そして気が付いたのだ。
気づかないうちに,自分が,ずっと愛情を求めていたことに・・・。
夢華の言葉を聞いた優姿の頬に涙が伝う。
「僕の名前・・・優秀のゆうにすがたって書くんだ。優秀な姿になれって意味で・・・。何に対しても優れてないと,冷たくされて・・・叩かれて・・・。」
優姿が顔をあげた。
「けど,そいつは言ってくれたんだ。お前の優は優秀の優じゃない。優しさの優だって・・・・。なのに僕は・・・・・なのにぼくわぁ・・・・・。なんで僕の気持ちを分かってくれないのなんて思って,そいつに甘えてたんだ!!自分で自分の気持ちを言わなきゃなにも伝わらないのに,甘えてたんだ!!!!」
今までの苦しみすべてを吐き出すように,優姿は泣いていた。
「優しい姿か・・・優姿,お前良い名前してるな。自分の名前を大事にしろよ。」
秋美がいつもの笑顔をみせた。
「今の人間達・・・一人一人を見ていったら,みんな何かを抱えててそれが悪い方にいってるんだろうね。たった一人でも苦しみをやわらげて前向きに生きることができたら・・・何か変わるかもしれないよ。どんどん繋がってって,いつか良い方向に人間も向かえるかもしれない。それをするのは,あたしたちだよ。」
夢華が優姿に言った。
短い時間の中で沢山のことを考え,妖精達の心の傷を見て,夢華が出した結論だった。
「良い方向に向かえたら,きっと・・・妖精と人間が,傷つけあうことなく共存できるようになるよ。」
夢華が秋美の方を向いた。秋美も夢華に目線を移している。
目が合うと二人は,同時にしっかりと頷いた。
誰かが動く気配がして,秋美達三人は後ろを振り向いた。
冬美が立ち上がっている。
「冬美・・・?」
草多が冬美に続いて立ち上がった。
「もうそろそろね・・・。」
冬美はそうつぶやきながら,フェンスを乗り越え秋美達の元へ歩き出した。
草多も慌てて後を追う。
秋美達の元へ冬美と草多がやってきた。
草多に向けて,秋美がうなずく。
草多は一瞬明るい顔を見せたが,冬美をちらりと見て軽く首を横に降った。
分かったというように,秋美も軽くうなずいた。
「もうそろそろ,時間よ。」
冬美が優姿に向けて言った。
優姿は下を向き,必死に考えている。
「ここは,優姿の住む町。今から,人間達には想像もできない出来事が起こる・・・。」
優姿をよそに,冬美が秋美や草多に言った。
「冬美,やめてくれ!!今ここで冬美が人間に手を出したら,俺はお前を抹消しないといけなくなる・・・・・。そんなの俺はできない。頼むから・・・・。」
草多が冬美の手をとった。
「草多・・・・・。もう,無理だよ。」
冬美はそう言うと,草多の手をはずし自分の手を高く挙げた。
その瞬間,どこからともなく妖精達の呪文の声が聞こえてきた。
「夢,大丈夫か??」
秋美が夢華に問いかける。
「さっきも聞かれたよ。あたしは大丈夫!!」
夢華が笑って答えた。
「さってと・・・。」
そう言うと秋美は男の子の方を向いた。
男の子が怯えている。
「おめぇ,名前なんてんだ??」
秋美が男の子に向かって聞いた。
「優姿〈ゆうし〉・・・。」
優姿がふるえながら答えた。
「おめぇ,なんで人間なんか居ない方がいいって思うんだ?なんか,わけがあるんだろ??自然がどうとか,絆がどうとかじゃなっくて,本当のきっかけが。」
秋美が続けて質問する。
「・・・・」
優姿はだまって下を向いていた。
「・・・話してみてよ。聞いたところで,何かできる訳じゃないけど・・・。話すだけでも,きっとすっきりするよ。」
夢華も優姿に問いかける。
「数ヶ月前まで・・・・・。」
優姿は下を向いたまま,ぎこちなく語り始めた。
「僕には,一人の大親友が居たんだ。ずっと塾やら習い事で周りから優等生って言われてる僕と違って,そいつはいわゆる不良だった。悪いって言われてる学校の先輩とつるんだり,学校でも問題ばっかし起こしたり・・・。」
優姿はちらりと秋美と夢華を見たが,二人が聞いているのを確認するとまた下を向き話を続けた。
「僕たちはずっと親友だった。幼稚園のころから・・・。僕がいじめられそうになったとき,そいつはいつもかばってくれた。助けてくれた。周りはこんな正反対の僕たちが親友なのに驚いてたけど・・・・。けど,それも数ヶ月まえまでだった。」
優姿の声が暗くなる。
「僕は国内でも有数の有名中学校に受験することになってた。そいつは,普通の一般校。けど僕はそんなの気にしなかったし,そいつだってずっと応援してくれてた。・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・・・・・・・。周りの雰囲気が悪くなって行くにつれ,みんなイライラしだした。僕も,プレッシャーに負けそうで・・・。落ちたとき親に落胆されるのが怖くて,周りの態度が怖くて,気が付いたらイライラして,受験しない人たちに腹が立って・・・・・。」
優姿の声は少し震えている。
「受験しない人たちは何も悪くないのに,僕たちのイライラが伝わってクラス全体の雰囲気が悪くなった。お互いがお互いに攻撃しだして・・・。僕も・・・僕は・・・・・・。そいつに・・・・八つ当たりしてしまって・・・・。そこから一言も話さなくなった。ずっと,ずっと友達だったのに。そいつだけじゃない。みんな大好きだったのに・・・・・。」
「それで,おめぇはどうしたんだ?どう思ったんだ??」
だまって聞いていた秋美が口を開いた。
「えっ・・・そりゃ,本当に悪いと思ってるよ・・・けど,けど・・・。」
「けどなんだよ??」
秋美が聞きただす。
言い方は悪いが,優しさのまじった声だと夢華は思った。
「優,おめぇちゃんとその友達に謝ったのか?突き放されるのが怖くて,なにも言ってないんねぇないか??」
優姿は黙って頷いた。
「あたいは人間界の受験のことなんてなんにもわかんねぇし,そんな肩書きにすがる人間の気持ちもわからねぇ。けどよ,これだけは言えるぜ。本当の友達だと自分で思うんなら,悪かったって思うんなら,仲直りがしたいんなら・・・自分から言葉にして伝えないといけねぇんじゃないか?」
秋美はずっと優姿を見ている。
「言葉で言えなかったら手紙がある。自分の意志を自分で伝えれるのが,人間とほかの動物の違いだとあたいは思う。確かに優姿・・・前におめぇの言ってたとおり,今の人間は悪い面ばかりが目立つ。けどよ,良い面だっていっぱいあるんだ。その中の一つが,自分の気持ちを相手に伝えれるってことじゃねぇの??」
秋美が優姿に向かって微笑んだ。
「秋美さんが言ってるのが正しいのは分かる。けど,突き放されるのが怖いよ・・・。」
優姿が言った。
「怖いのは今生きている人間みんな同じだ。怖いからってずっと受け身で居たら,何も変わらないんだぜ。人間はどんなに仲がよくても,離れることもある。憎しみあうこともる。けど,自分の想いを伝えることで,変わるかもしれないんだ。可能性が広がるんだ。」
秋美の言葉に,夢華も頷く。
優姿も,少しだけうなずいた。
「・・・勉強ができないと,親と仲良くできないの?」
夢華も口を開いた。
夢華は自分なりに気が付いていた。
自分が見た夢の意味に。秋美達が見た夢の意味に・・・。
夢華はあの夢の中で何かが足りないと感じていた。夢華があたり前のようにもらっていた何か・・・。それは,周りからの愛情だったのだ。
親だけにかぎらず,友達,先生からの愛情・・・。
自分を守ろうとするあまり・・・もしくは言わなくてもわかるだろうと伝えられなくなってきたものの一つだ。
「優姿・・・ずっとずっと,愛情をもらおうと頑張ってきたんだよね。」
夢華が優姿に向かって言った。
夢華の言葉に,深く,大きく優姿は頷いた。
秋美達に気持ちを話し,言葉を聞くうちに自然と優姿も自分自身と向き合っていた。そして気が付いたのだ。
気づかないうちに,自分が,ずっと愛情を求めていたことに・・・。
夢華の言葉を聞いた優姿の頬に涙が伝う。
「僕の名前・・・優秀のゆうにすがたって書くんだ。優秀な姿になれって意味で・・・。何に対しても優れてないと,冷たくされて・・・叩かれて・・・。」
優姿が顔をあげた。
「けど,そいつは言ってくれたんだ。お前の優は優秀の優じゃない。優しさの優だって・・・・。なのに僕は・・・・・なのにぼくわぁ・・・・・。なんで僕の気持ちを分かってくれないのなんて思って,そいつに甘えてたんだ!!自分で自分の気持ちを言わなきゃなにも伝わらないのに,甘えてたんだ!!!!」
今までの苦しみすべてを吐き出すように,優姿は泣いていた。
「優しい姿か・・・優姿,お前良い名前してるな。自分の名前を大事にしろよ。」
秋美がいつもの笑顔をみせた。
「今の人間達・・・一人一人を見ていったら,みんな何かを抱えててそれが悪い方にいってるんだろうね。たった一人でも苦しみをやわらげて前向きに生きることができたら・・・何か変わるかもしれないよ。どんどん繋がってって,いつか良い方向に人間も向かえるかもしれない。それをするのは,あたしたちだよ。」
夢華が優姿に言った。
短い時間の中で沢山のことを考え,妖精達の心の傷を見て,夢華が出した結論だった。
「良い方向に向かえたら,きっと・・・妖精と人間が,傷つけあうことなく共存できるようになるよ。」
夢華が秋美の方を向いた。秋美も夢華に目線を移している。
目が合うと二人は,同時にしっかりと頷いた。
誰かが動く気配がして,秋美達三人は後ろを振り向いた。
冬美が立ち上がっている。
「冬美・・・?」
草多が冬美に続いて立ち上がった。
「もうそろそろね・・・。」
冬美はそうつぶやきながら,フェンスを乗り越え秋美達の元へ歩き出した。
草多も慌てて後を追う。
秋美達の元へ冬美と草多がやってきた。
草多に向けて,秋美がうなずく。
草多は一瞬明るい顔を見せたが,冬美をちらりと見て軽く首を横に降った。
分かったというように,秋美も軽くうなずいた。
「もうそろそろ,時間よ。」
冬美が優姿に向けて言った。
優姿は下を向き,必死に考えている。
「ここは,優姿の住む町。今から,人間達には想像もできない出来事が起こる・・・。」
優姿をよそに,冬美が秋美や草多に言った。
「冬美,やめてくれ!!今ここで冬美が人間に手を出したら,俺はお前を抹消しないといけなくなる・・・・・。そんなの俺はできない。頼むから・・・・。」
草多が冬美の手をとった。
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