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共に生きるため
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家に帰った夢華は,こってりと怒られた。
帰ってこない夢華を心配して,道哉が獣道のことを教えたらしい。
一通り説教が終わった後,夢華は急いでテレビをつけた。
そこには
いきなりのヒョウ。地球温暖化が原因か。
という見出しでニュースが流れていた。
夢華はフッと笑顔になった。
今からが,人間が変わるときだ。
夢華は立ち上がると,受話器を手に取った。
夢華が帰ってから,妖精界で数日がたった。
今日は,氷河が自然の中に返される日だ。
自然の中に帰ったら,もう自分の体も意志も持てない。
一生・・・。
氷河の希望で,実行は有水と栄枝がすることになっていた。
大聖堂の前に,有水と栄枝が氷河を連れて立っている。
目の前には草多と大精霊様が居た。
「大精霊様・・・今まで本当にありがとうございました。」
氷河が頭を下げた。
大精霊様も,軽く頭を下げる。
氷河は草多に目を向けた。
「悪いな,呼び出したりして・・・。」
氷河が草多に言った。
「いえ・・・。」
草多が答える。
「・・・草多,これを冬美に渡してくれ。」
そう言うと氷河は一通の手紙を草多に渡した。
「分かりました。」
草多が頭を下げる。
「俺の勝手な願いだが・・・冬美を,頼んだぞ・・・。」
氷河がそう言うと,黙って草多はうなずいた。
氷河と栄枝と有水は,大精霊様と草多を残し歩いていった。
氷河が自然へと帰る場所に来た。
当たりは氷一面に覆われている。
「栄枝・・・有水・・・本当にすまなかった。」
氷河が二人に言った。
「何があっても,俺達は友達だ。」
有水がそう言うと,氷河は微笑んだ。
「お前のことは忘れない。」
栄枝も氷河に微笑んだ。
三人で手を握り会うと,有水と栄枝は少し後ろに下がる。
もう三人がそろうことはない。
最強チームと言われた,この三人がそろうことは・・・・。
有水と栄枝が同時に呪文を唱えた。
静かに,そしてゆっくりと氷河の姿が氷にとけ込んでいく。
氷河は笑っていた。
段々とぼやけていく。
有水と栄枝に氷河が大きく手を振った。
その瞬間,氷河の姿はなくなった・・・。
有水と栄枝は二人で抱き合って,しばらくの間泣き続けていた。
氷河達と別れた後,草多は冬美の面会へ行った。
冬美の目は泣きつくして腫れている。
草多はそっと冬美の手を握ると,冬美の手に手紙を持たせた。
「氷河はもう・・・・??」
冬美が草多に問いかけた。
草多はまた,黙ってうなずいた。
そして冬美を引き寄せ,優しく抱きしめる。
草多の胸の中で,冬美は泣き続けた。
草多が帰った後,隔離室で一人冬美は手紙を開いていた。
冬美へ
よく考えたら,俺がお前に手紙を書くなんて初めてだな。
もうお前と会うこともできないな。
お前は絶対自分を責めてるんだろう。泣いてる顔が目に浮かぶ。
けどはっきり言っておく。お前のせいじゃない。誰のせいでもない。
俺はお前を守って自然に帰れることが本当に幸せだ。
恥ずかしくてなかなか言えなかったけど・・・・俺は誰よりも冬美,お前を愛していた。もちろん,今でも愛してる。
お前と過ごした日々がよみがえる。お前と居られて,俺は本当に幸せだった。
お前が居たから・・・・。
便せんに,冬美の涙がにじむ。
冬美,俺はお前の泣いた顔や怒った顔も好きだけど,笑顔が一番大好きだ。
妖精界には,絶対お前が必要だ。
俺の大好きな笑顔を,いつまでも絶やさずに,生きてくれ。
それが,俺の最後の願いだ。
愛を込めて,氷河より。
冬美は手紙を持ったまま泣き続けた。
ふと小さいメモが添えてあることに気が付く。
手に取ってみると,氷河のメモだった。
草多は信頼できるし,優しいし,わがままなお前にピッタリだぞ。
それだけ書いていた。
「・・・・馬鹿・・・・・・。氷河・・・・ありがとう・・・・。」
冬美が泣きながら少し微笑んで,つぶやいた。
そしてまた1人,隔離室の中で涙を流し続けた。
帰ってこない夢華を心配して,道哉が獣道のことを教えたらしい。
一通り説教が終わった後,夢華は急いでテレビをつけた。
そこには
いきなりのヒョウ。地球温暖化が原因か。
という見出しでニュースが流れていた。
夢華はフッと笑顔になった。
今からが,人間が変わるときだ。
夢華は立ち上がると,受話器を手に取った。
夢華が帰ってから,妖精界で数日がたった。
今日は,氷河が自然の中に返される日だ。
自然の中に帰ったら,もう自分の体も意志も持てない。
一生・・・。
氷河の希望で,実行は有水と栄枝がすることになっていた。
大聖堂の前に,有水と栄枝が氷河を連れて立っている。
目の前には草多と大精霊様が居た。
「大精霊様・・・今まで本当にありがとうございました。」
氷河が頭を下げた。
大精霊様も,軽く頭を下げる。
氷河は草多に目を向けた。
「悪いな,呼び出したりして・・・。」
氷河が草多に言った。
「いえ・・・。」
草多が答える。
「・・・草多,これを冬美に渡してくれ。」
そう言うと氷河は一通の手紙を草多に渡した。
「分かりました。」
草多が頭を下げる。
「俺の勝手な願いだが・・・冬美を,頼んだぞ・・・。」
氷河がそう言うと,黙って草多はうなずいた。
氷河と栄枝と有水は,大精霊様と草多を残し歩いていった。
氷河が自然へと帰る場所に来た。
当たりは氷一面に覆われている。
「栄枝・・・有水・・・本当にすまなかった。」
氷河が二人に言った。
「何があっても,俺達は友達だ。」
有水がそう言うと,氷河は微笑んだ。
「お前のことは忘れない。」
栄枝も氷河に微笑んだ。
三人で手を握り会うと,有水と栄枝は少し後ろに下がる。
もう三人がそろうことはない。
最強チームと言われた,この三人がそろうことは・・・・。
有水と栄枝が同時に呪文を唱えた。
静かに,そしてゆっくりと氷河の姿が氷にとけ込んでいく。
氷河は笑っていた。
段々とぼやけていく。
有水と栄枝に氷河が大きく手を振った。
その瞬間,氷河の姿はなくなった・・・。
有水と栄枝は二人で抱き合って,しばらくの間泣き続けていた。
氷河達と別れた後,草多は冬美の面会へ行った。
冬美の目は泣きつくして腫れている。
草多はそっと冬美の手を握ると,冬美の手に手紙を持たせた。
「氷河はもう・・・・??」
冬美が草多に問いかけた。
草多はまた,黙ってうなずいた。
そして冬美を引き寄せ,優しく抱きしめる。
草多の胸の中で,冬美は泣き続けた。
草多が帰った後,隔離室で一人冬美は手紙を開いていた。
冬美へ
よく考えたら,俺がお前に手紙を書くなんて初めてだな。
もうお前と会うこともできないな。
お前は絶対自分を責めてるんだろう。泣いてる顔が目に浮かぶ。
けどはっきり言っておく。お前のせいじゃない。誰のせいでもない。
俺はお前を守って自然に帰れることが本当に幸せだ。
恥ずかしくてなかなか言えなかったけど・・・・俺は誰よりも冬美,お前を愛していた。もちろん,今でも愛してる。
お前と過ごした日々がよみがえる。お前と居られて,俺は本当に幸せだった。
お前が居たから・・・・。
便せんに,冬美の涙がにじむ。
冬美,俺はお前の泣いた顔や怒った顔も好きだけど,笑顔が一番大好きだ。
妖精界には,絶対お前が必要だ。
俺の大好きな笑顔を,いつまでも絶やさずに,生きてくれ。
それが,俺の最後の願いだ。
愛を込めて,氷河より。
冬美は手紙を持ったまま泣き続けた。
ふと小さいメモが添えてあることに気が付く。
手に取ってみると,氷河のメモだった。
草多は信頼できるし,優しいし,わがままなお前にピッタリだぞ。
それだけ書いていた。
「・・・・馬鹿・・・・・・。氷河・・・・ありがとう・・・・。」
冬美が泣きながら少し微笑んで,つぶやいた。
そしてまた1人,隔離室の中で涙を流し続けた。
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