7 / 9
2.魔法学校入学編
第6話 ハルトのお姉さん
しおりを挟む
「そ、そんなんじゃないよ! 姉ちゃんなんだよ、オレの!」
衝撃の事実だった。ハルトのお姉さんがまさかあの綺麗な人だったなんて。だが確かに考えてみると、ハルトも綺麗なブロンドの髪、そして美少年……だ。姉弟揃って美形とか犯罪だろマジ。俺は自分の生まれもったモノを恨む。
「……ということです。最後に、新入生の皆さんに英雄神の加護があらんことを」
その言葉で話は締め括られた。しばしの間の後、ホールに拍手が響く。
「これにて、プルスロット魔法学校中等部35期生入学式を終わります。お気を付けてお帰りください」
アナウンスが入ると、厳粛な雰囲気から一転、会場がザワザワしだした。俺はハルトと一緒に帰ることにした。
「まさかハルトのお姉さんが学年代表だなんてね。驚いたよ。それにしてもあんなに澄んだ声と神々しい佇まい。聖女みたいだなって思った」
「いやいや、姉ちゃんはいつもオレのこと蹴り……んぐっ!」
何が起こったんだ? 気がつくとハルトの後ろにはハルトのお姉さんがにこやかな笑みを浮かべていた。
「あら、ハルトのお友達? 私はハルトの姉のブロッサ。こんな弟だけど、仲良くしてあげて」
ブロッサさんは顔をこちらに向けてそう言う。近くで見ると遠くから見たとき以上に綺麗だな。ハルトが本当に羨ましい。
俺がほのぼのした気分に浸っていると、二人は何やらこそこそと話し始めた。
「あんた余……ったらぶっ……わよ」
「姉ちゃ……めんって、だから蹴……いで」
「あの……ブロッサさん。ハルトはすごくいいヤツで、こんな弟……なんかじゃないですよ。お姉さんにそっくりで」
俺が言うと、ブロッサさんは驚いたようにめを見開いた。
「姉ちゃんと一緒にするな、オレは暴りょ……もごっ!」
「ルリンク・ルリンク・テッラーゼ! ハルトくーん、おやつの時間よ?……あら、私そっくりのいい弟、だなんて。嬉しいわ。あ、もしよかったらこれからうちに来ない? クッキーを焼きすぎてしまって……私の友達も居るのだけれど、もしよろしければ」
なんていいお姉さんなんだ! それに家に招待されるなんて。ハルトが何故か土を食べているが、きっとそういう食文化なのだろう。何せここは異世界なのだから俺の知っている常識とは違うのだ。
「ここがうちよ。さぁ、上がって」
ここは学校から徒歩数十分、うちとほぼ同じくらいの距離にある。それもそのはず、なんとここは、うちの道を挟んだ正面の家だったからだ。
「すごい場所よね、道を境に違う町だなんて。あ、そうそう。この前うちの前の家に誰か引っ越してきたみたいなのよ。昨日、火事が起きてね。子供が魔法で燃やしちゃったらしいのよ。結界魔法で延焼しないようになってるはずなんだけどね」
俺は、「あ、あの……あそこの家、うちです」とは言えず黙って家に上がった。なんというか、すごく気まずい。
家に上がると、大理石のような白いタイルの明るい廊下を通り、リビングへと案内された。途中にあった扉の空いている部屋にサンドバッグがあったが、それもこちらの風習なのだろう。
「私は少し準備があるから、ハルトと話しててね」
そう言って、ブロッサさんは部屋を出た。
「そう言えばエイトの家ってどこにあるんだ? 今度オレも行きたいからさ」
ハルトはにこやかに言った。俺は口をつぐんだ。ハルトは「なんだよ。オレ、エイトのことを知りたいのに」とすり寄って来る。仕方なく俺は重い口を開いた。
「ハルトの家の正面、そ、その……燃えた家だよ」
「えぇ!? じゃあ燃やしたのエイト? こんなに家が近いなんて運命じゃん!」
運命だかなんだかのやり取りがあってしばらくしたとき、俺はあることに気がつく。
「あのさ。そこにいるの、誰……? まさか、泥棒……」
扉の向こうに人影が見えたのだ。俺の様子を察してか、ハルトは俺を元気付けた。
「エイト怖いのか? 仕方ねぇ、オレがエイトの為に倒してくる。あんなの姉ちゃんに比べたら怖くもなんともないからな」
そして扉を開けると……!
「……お邪魔しています。ボクたちのこと、泥棒かと思ったの? ……心外だね」
そこにはぶ厚い本を抱えた少女が立っていた。そして、その後ろには。
「うふふ。私が、何ですって?」
「ゲッ! ね、姉ちゃん!?」
ハルトは目に見えるようにオドオドし始める。
「……ボクはリオン、取り柄と言えることはプルスロット魔法学校中等部の図書委員長ということくらいかな。ボクはブロッサの友達でね。……もしかしてその子がブロッサの言っていた子かな」
とても知的でゆったりとした口調だ。ブロッサさんとはまた違った魅力的な人だと思った。
「お、俺はエイトです。よろしくお願いいたします」
緊張のあまり、ぎこちない感じになってしまった。二人は顔を見合わせ、笑みを浮かべる。
「……ブロッサのクッキーは絶品なんだ。さぁ、早く食べよう」
ブロッサさんが持ってきたクッキーの乗った大皿をテーブルに囲んだ。「作りすぎてしまった」と言っていたが、湯気が出ていて作りたてにしか見えない。俺たちはクッキーを口に運ぶ。
「……どうかな? ボクの構築した魔法で適した温度に温めたのだけど」
すごい。温かさも勿論、味も作りたてのホロッとほどけるような食感だった。サクッとしたクッキーも好きだが、こういったクッキーも悪くないと思う。
「さすがリオンの魔法ね」
「……ボクは大したことはしていない。ブロッサの作ったクッキーが良かったからだよ」
お互いの能力を認め合う。なんて素晴らしいことなんだろう。俺は先輩お二人を尊敬した。俺の尊敬する人ランキングは上から順にハーグさん、ブロッサさん、リオンさんだ。
「私たちは部屋で用事があるから、あなたたちはまだ食べてていいわよ」
ブロッサさんとリオンさんは、部屋へ行ってしまった。きっと、勉強をするのだろう。さすが、憧れの先輩だ。邪魔してしまうのは悪い。
「それじゃあ俺、そろそろ帰るね。今日はありがとう、ハルト。お姉さんにもそう伝えておいて」
「あぁ。そうだ! 家も近いから明日から一緒に登校しようぜ!」
友達と登校。入学一日目にして家に招待され、登校する約束までするなんて驚きだった。
俺は道を渡り、家に戻る。ドアの向こうでは母さんが笑みを浮かべて待っていた。目は全く笑っていない。
「エイト、今の今まで何処に居たのかしら。父さんと母さん、ずっと校門で待っていたのだけど……」
その後俺はこっぴどく叱られた。
衝撃の事実だった。ハルトのお姉さんがまさかあの綺麗な人だったなんて。だが確かに考えてみると、ハルトも綺麗なブロンドの髪、そして美少年……だ。姉弟揃って美形とか犯罪だろマジ。俺は自分の生まれもったモノを恨む。
「……ということです。最後に、新入生の皆さんに英雄神の加護があらんことを」
その言葉で話は締め括られた。しばしの間の後、ホールに拍手が響く。
「これにて、プルスロット魔法学校中等部35期生入学式を終わります。お気を付けてお帰りください」
アナウンスが入ると、厳粛な雰囲気から一転、会場がザワザワしだした。俺はハルトと一緒に帰ることにした。
「まさかハルトのお姉さんが学年代表だなんてね。驚いたよ。それにしてもあんなに澄んだ声と神々しい佇まい。聖女みたいだなって思った」
「いやいや、姉ちゃんはいつもオレのこと蹴り……んぐっ!」
何が起こったんだ? 気がつくとハルトの後ろにはハルトのお姉さんがにこやかな笑みを浮かべていた。
「あら、ハルトのお友達? 私はハルトの姉のブロッサ。こんな弟だけど、仲良くしてあげて」
ブロッサさんは顔をこちらに向けてそう言う。近くで見ると遠くから見たとき以上に綺麗だな。ハルトが本当に羨ましい。
俺がほのぼのした気分に浸っていると、二人は何やらこそこそと話し始めた。
「あんた余……ったらぶっ……わよ」
「姉ちゃ……めんって、だから蹴……いで」
「あの……ブロッサさん。ハルトはすごくいいヤツで、こんな弟……なんかじゃないですよ。お姉さんにそっくりで」
俺が言うと、ブロッサさんは驚いたようにめを見開いた。
「姉ちゃんと一緒にするな、オレは暴りょ……もごっ!」
「ルリンク・ルリンク・テッラーゼ! ハルトくーん、おやつの時間よ?……あら、私そっくりのいい弟、だなんて。嬉しいわ。あ、もしよかったらこれからうちに来ない? クッキーを焼きすぎてしまって……私の友達も居るのだけれど、もしよろしければ」
なんていいお姉さんなんだ! それに家に招待されるなんて。ハルトが何故か土を食べているが、きっとそういう食文化なのだろう。何せここは異世界なのだから俺の知っている常識とは違うのだ。
「ここがうちよ。さぁ、上がって」
ここは学校から徒歩数十分、うちとほぼ同じくらいの距離にある。それもそのはず、なんとここは、うちの道を挟んだ正面の家だったからだ。
「すごい場所よね、道を境に違う町だなんて。あ、そうそう。この前うちの前の家に誰か引っ越してきたみたいなのよ。昨日、火事が起きてね。子供が魔法で燃やしちゃったらしいのよ。結界魔法で延焼しないようになってるはずなんだけどね」
俺は、「あ、あの……あそこの家、うちです」とは言えず黙って家に上がった。なんというか、すごく気まずい。
家に上がると、大理石のような白いタイルの明るい廊下を通り、リビングへと案内された。途中にあった扉の空いている部屋にサンドバッグがあったが、それもこちらの風習なのだろう。
「私は少し準備があるから、ハルトと話しててね」
そう言って、ブロッサさんは部屋を出た。
「そう言えばエイトの家ってどこにあるんだ? 今度オレも行きたいからさ」
ハルトはにこやかに言った。俺は口をつぐんだ。ハルトは「なんだよ。オレ、エイトのことを知りたいのに」とすり寄って来る。仕方なく俺は重い口を開いた。
「ハルトの家の正面、そ、その……燃えた家だよ」
「えぇ!? じゃあ燃やしたのエイト? こんなに家が近いなんて運命じゃん!」
運命だかなんだかのやり取りがあってしばらくしたとき、俺はあることに気がつく。
「あのさ。そこにいるの、誰……? まさか、泥棒……」
扉の向こうに人影が見えたのだ。俺の様子を察してか、ハルトは俺を元気付けた。
「エイト怖いのか? 仕方ねぇ、オレがエイトの為に倒してくる。あんなの姉ちゃんに比べたら怖くもなんともないからな」
そして扉を開けると……!
「……お邪魔しています。ボクたちのこと、泥棒かと思ったの? ……心外だね」
そこにはぶ厚い本を抱えた少女が立っていた。そして、その後ろには。
「うふふ。私が、何ですって?」
「ゲッ! ね、姉ちゃん!?」
ハルトは目に見えるようにオドオドし始める。
「……ボクはリオン、取り柄と言えることはプルスロット魔法学校中等部の図書委員長ということくらいかな。ボクはブロッサの友達でね。……もしかしてその子がブロッサの言っていた子かな」
とても知的でゆったりとした口調だ。ブロッサさんとはまた違った魅力的な人だと思った。
「お、俺はエイトです。よろしくお願いいたします」
緊張のあまり、ぎこちない感じになってしまった。二人は顔を見合わせ、笑みを浮かべる。
「……ブロッサのクッキーは絶品なんだ。さぁ、早く食べよう」
ブロッサさんが持ってきたクッキーの乗った大皿をテーブルに囲んだ。「作りすぎてしまった」と言っていたが、湯気が出ていて作りたてにしか見えない。俺たちはクッキーを口に運ぶ。
「……どうかな? ボクの構築した魔法で適した温度に温めたのだけど」
すごい。温かさも勿論、味も作りたてのホロッとほどけるような食感だった。サクッとしたクッキーも好きだが、こういったクッキーも悪くないと思う。
「さすがリオンの魔法ね」
「……ボクは大したことはしていない。ブロッサの作ったクッキーが良かったからだよ」
お互いの能力を認め合う。なんて素晴らしいことなんだろう。俺は先輩お二人を尊敬した。俺の尊敬する人ランキングは上から順にハーグさん、ブロッサさん、リオンさんだ。
「私たちは部屋で用事があるから、あなたたちはまだ食べてていいわよ」
ブロッサさんとリオンさんは、部屋へ行ってしまった。きっと、勉強をするのだろう。さすが、憧れの先輩だ。邪魔してしまうのは悪い。
「それじゃあ俺、そろそろ帰るね。今日はありがとう、ハルト。お姉さんにもそう伝えておいて」
「あぁ。そうだ! 家も近いから明日から一緒に登校しようぜ!」
友達と登校。入学一日目にして家に招待され、登校する約束までするなんて驚きだった。
俺は道を渡り、家に戻る。ドアの向こうでは母さんが笑みを浮かべて待っていた。目は全く笑っていない。
「エイト、今の今まで何処に居たのかしら。父さんと母さん、ずっと校門で待っていたのだけど……」
その後俺はこっぴどく叱られた。
0
あなたにおすすめの小説
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる