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過去の過ちを他山の石として
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「あぁ、おかえりルカ」
そうルカに言ったマスター。ルカはマスターに買い物を頼まれていたようで、その手には頼まれていたものを入れた袋を持っている。
ここは朝六時から夕方五時までのカフェで、モーニングとランチの時間だけ軽食が出る。店の名前は「ガーデン」だ。
「予定にはなかったんですが、お店の人が今日はトマトが新鮮だって言われてトマトを買ってしまいました。すみません……」
「いや気にしてないよ。ランチタイムのサラダに使うよ」
優しく若干押しに弱いルカは、ご贔屓にしいている八百屋でよく押されて買う事もある。悪く言えばいいカモだが、八百屋夫婦はとてもいい人なのだ。
「よっ!ルカ」
「あぁ、カインさん。今日はどうしたのですか?この時間に来るのは珍しいですね」
「それがさ……」
カインはルカにこれまでの事を話す。
聞き終わったルカは「成程」と言ってマスターの方を見た。
「僕はいいと思いますよ。結構ピークの時間に一人で対応するの、正直大変なので」
そうルカに吐露されたマスターは、少し悩んだ後、「わかった」と言って私がここで働く事を許した。
「住む場所もなかったんだよね。ならこの上の一室を使っていいよ。朝は五時に来て掃除をする所から始まるけど、大丈夫?」
「わかりました。頑張って働きます」
元気よく言った私。
この世界では労働時間の概念はないのどろう。皆働き者だ。もちろん休憩時間などはある。ほとんどが自分のお店だったりするので、会社のような仕組みは存在しない。
これは私の見た限りの話なので、他はわからないが……
ちなみにこの上、二階は元々住居スペースだったが、二階に上がるのが大変になったという理由でマスターは別宅に住むようになった。
二階にはルカも住んでおり、後に私が手を出したという過去の歴史がある。次は慎重に、なので手を出さないように努力する。
だって、男女が同じ空間にいて何もない方がおかしいじゃない。
まぁ、この辺はリセット前もマスターが気にしていた事なので、今回は私から鍵をつけることを提案して落ち着いた。
「えっと……僕もいろいろ気を付けますが、何か至らない事があれば言ってくださいね」
とても良い子だ。こんな良い子を裏切っていたなんて、なんてクソな人間なんだ。私……
このやりとりを見ていたカインは「いいなぁ」と言った。
「オレもここに住もうかなぁ?ねぇマスター。部屋余ってるならオレも住んでいい?」
「カインさんは従業員じゃないからなぁ。月家賃これくらい払えるならいいぞ」
マスター提示の家賃を見て無理だったカインは「諦めます」と引いた。
二階にはリビングとキッチン、風呂トイレに部屋が三つ。
私はそのうち一室を借りている。
さて、これからへし折ったフラグとは違う、従来のルートを進まないと。
そうルカに言ったマスター。ルカはマスターに買い物を頼まれていたようで、その手には頼まれていたものを入れた袋を持っている。
ここは朝六時から夕方五時までのカフェで、モーニングとランチの時間だけ軽食が出る。店の名前は「ガーデン」だ。
「予定にはなかったんですが、お店の人が今日はトマトが新鮮だって言われてトマトを買ってしまいました。すみません……」
「いや気にしてないよ。ランチタイムのサラダに使うよ」
優しく若干押しに弱いルカは、ご贔屓にしいている八百屋でよく押されて買う事もある。悪く言えばいいカモだが、八百屋夫婦はとてもいい人なのだ。
「よっ!ルカ」
「あぁ、カインさん。今日はどうしたのですか?この時間に来るのは珍しいですね」
「それがさ……」
カインはルカにこれまでの事を話す。
聞き終わったルカは「成程」と言ってマスターの方を見た。
「僕はいいと思いますよ。結構ピークの時間に一人で対応するの、正直大変なので」
そうルカに吐露されたマスターは、少し悩んだ後、「わかった」と言って私がここで働く事を許した。
「住む場所もなかったんだよね。ならこの上の一室を使っていいよ。朝は五時に来て掃除をする所から始まるけど、大丈夫?」
「わかりました。頑張って働きます」
元気よく言った私。
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だって、男女が同じ空間にいて何もない方がおかしいじゃない。
まぁ、この辺はリセット前もマスターが気にしていた事なので、今回は私から鍵をつけることを提案して落ち着いた。
「えっと……僕もいろいろ気を付けますが、何か至らない事があれば言ってくださいね」
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マスター提示の家賃を見て無理だったカインは「諦めます」と引いた。
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