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レベル3.異世界の女奴隷が俺の家に住むことになったがポンコツだった件
6.女奴隷とカレー
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目が冷めたらすっかり暗くなってしまっていた。どうやら相当長く眠ってしまっていたようだ。
そりゃあれだけの攻撃食らったんだから多少はね? 永遠の眠りにつかなかっただけ幸運と思っとくことにしよう。
「まったく、今日はろくなことがない……」
リファはブツブツと文句を垂れながら漫画の頁をめくる。だがその速度はお世辞にもまともに読んでいるとは言えないものだった。相当苛立っているものと思われる。
誰もなーんにも口をきかない。記念すべき同居人が一人増えたってのに、このギスギス空気……居づらい。
結局気まずいまま、ただ無駄に時が過ぎていくものと思われたが。
ぐぅぅ。
と、そこで謎の音が鳴った。俺のものではないし、リファのものでもなさそうだ。
とくれば、残っているのは……。
「あ……」
赤面した女奴隷、クローラ・クエリだった。
リファ、俺が同時にそっちの方に目を向けると、彼女は狼狽しながら弁明した。
「あ、あのあのあの……も、申し訳ございません! ですが、これは、その……違うのです! 決してお腹が空いた音ではなく……あの、えと……」
女の子にとって腹の音というのがかなり恥ずかしいものという認識は、どの世界でも同じなようだ。必死に何かうまい言い訳を探していた彼女であったが、ワチャワチャしながらようやく導き出した回答が以下。
「こ、これはただの放屁ですっ!」
まだ正直に腹減ったという方がマシな結果になったと思うぜクローラさんよ。
恥ずかしいことを更に恥ずかしい理由で上塗りするのは、果たして言い訳と言えるのかどうか。この問題をシュレディンガーのおならと名付けよう。こんな学説思いつく俺天才やん。ノーベル物理学賞待ったなしだなこりゃ。
「確かに、もう遅い時間だし。メシの用意するか」
と言って、俺はカーテンを閉め、部屋の電気をつけた。
ちんちかちん、と400Wの白熱灯が家の中を明るく照らす。
「わっ」
初めての照明に驚いたのか、クローラは吸血鬼みたいに目をぎゅっとつぶって顔を背けた。
「あ、ごめん。眩しかった?」
「い、いえ……これは……松明ですか?」
「いや、電灯。まぁこれもエレメントみたいなもんだよ。使うのは火じゃなくて雷のだけどね」
「すごく明るいです。まるで昼間みたい……」
「まぁね。どういう仕組みで動くかって言うと……」
フィラメントがどーの、電子の摩擦がどーのという説明を噛み砕きに砕きまくった説明をしたものの、クローラさんは相変わらず「はぁ……そうですか」という冷めた反応。ホント科学技術系に関してはとことん無関心なのねあんた。
じゃあ抱く感想がどんなかと訊いてみたらこれよ。
「いえ、私は仕事以外の時は馬小屋や物置に閉じ込められたという話はしたと思いますが……そこはいつだって薄暗いところだったんです。明かりももらえないので、日が暮れると本当に何も見えない暗闇の空間でした。だから夜は毎日すごく怖くて……。だから、夜でもこんな明るいと……すごく安心するなって」
そーゆーところがリファと根本的にズレてんだもんなぁ。別にだからどーしたってわけでもないけど……。
まぁいいや、さっさとメシ作ろう。
○
料理未経験者が最初に作る料理って訊くと、九割くらいは同じメニューを口にする。
俺だって初めての調理実習でやらされたのも「それ」だし。一人暮らしを始めて初日のメシも同じく「それ」だった。
「玉ねぎ、馬鈴薯、人参、豚肉。そして……」
ひとつひとつ確認しながら、今日買ってきた食材をキッチンに並べていく。
もうここまでくればおわかりだろう。
俺はその回答とも言える最後の材料をそこに置いた。
「カレーのルー、と」
カレーライス。
もう老若男女問わず大人気の日本の超ベストセラー料理(※個人の感想です)。異世界人のお口に合うかどうかはわからないけど、作るんなら無難なのがいいだろうという思いの元、これを本日の献立に決めた。
「ご主人様……夕食の準備ですか?」
「え?」
いつの間にか背後に立っていた裸エプロン女奴隷は、その食材どもを興味深そうに覗き込みながらそう訊いてきた。
「それでしたら、何か私にお手伝いさせてくださいませ」
「お手伝い?」
「料理を作るのは、まだ任せてもらえないかもしれませんが……。何か多少のお力になれることがあれば、お申し付けいただければな、と」
何か仕事を任せてもらいたくて仕方がない、と言ったように彼女はもじもじしながら懇願した。
傍に置いてほしい。それが彼女の転生後の願い。辛い仕事をさせられるより、除け者にされるのが辛いんだろうな。
「わかったよ。そんじゃこの芋を洗って皮を――っと?」
そういった矢先に乱入者が表れた。
そいつは俺とクローラの間に強引に割って入って、キッチンの前に立つ。
「……」
ムスッとした表情のままの女騎士様は、黙って水道で馬鈴薯を洗い、包丁を手にとった。
「これを剥けばいいのだな、マスター」
「あ、うん……。でも、それクローラが――」
「私がやる」
ドスの利いた口調で威圧するように彼女は言った。
「料理の手伝いはこのリファレンスの仕事だ。それを全うして何の問題がある?」
昼間の「メシはまだか」発言連呼は何だったんですかねぇ。ちょいと都合良すぎやしませんかい? まぁ助かるから別にいいけどさぁ。
リファは器用にじゃがいもの芽を抉り取り、つるつると皮を剥いていく。さすが元戦場の炊事係。こういうのは俺よりも一枚上手だ。それを見ていたクローラも目を丸くするばかり。
あっという間に、馬鈴薯は黒ずんだ黄土色から鮮やかな薄黄色に姿を変えた。それをまな板の上に置くと、今度は素早く包丁を動かしてイチョウ切りにしていく。トントントン、と小気味いい音が台所に響き渡たった。
「すごいです……」
「ふん。手伝いを申し出るならこれくらいできてからにすることだな」
素直に褒められたというのにつーん、とした感じでリファは応えた。
何かと思えばマウンティングしたいだけかよ。さっきのお仕置きがまるで効いてないでやんの。
「し、しかし……何もしないわけにも……」
「だったら出たゴミの始末でもしてろ。奴隷ならそれくらいいつもやってただろ」
「……はい」
クローラは力なく返事をすると、流しに落ちたじゃがいもの皮をまとめて三角コーナーにせっせと放り込んでいった。
……おいおい。いくらなんでも冷たく当たりすぎだろ。
「リファ。あんまりクローラいじめんなよ」
「いじめではない。適材適所だ。今日一日好き勝手させた結果、一つでもいいことあったか?」
「いや……ないけど」
お前の場合悪意がにじみ出てんだよ。さっき朝飯の時といい風呂入る前といい……。奴隷と一緒の空間にいるのがそんなにイヤか?
「奴隷とかそういう問題じゃない……」
「あ?」
そういう問題にしか聞こえねーから言ってんだろーが。と言い返そうとしたが、口にだすところで俺は見た。
リファの顔が、さっきのクローラと同じく頬を赤く染めていたことに。
頬だけじゃない、耳元から首筋まで赤みがかかっている。それが恥ずかしさゆえなのか、憤慨ゆえなのかは定かではなかった。
女騎士は顔を伏せるようにして、ひたすらじゃがいもをカットしていく。
「傍に置いてほしいとか、見捨てないでほしいとか……そう言われたからマスターはこの奴隷と同居人の契約を結んだと言ったな?」
クローラには聞こえないように小声で尋ねられたので、俺は無言で首肯すると。
「それならいい。マスターの決断に四の五の口出しはしない」
だが、とそこで言葉を切ると、リファレンス・ルマナ・ビューアはキレイに刻まれた馬鈴薯をボウルにぶち込み、言った。
「それは私だって同じではないのか?」
……あ。
ようやく事の真意を理解した俺は持っていた人参をぽろりと落とした。
まさか……こいつ……。
俺が何か返事をしようと口を開きかけたその時である。リファは今までの言動や態度からは想像もできないようなことをしてきた。
「私は、今はそなたの騎士なのだぞ……ばかマスター」
俺の肩に自分の頭を乗せて、すり寄るように身を預けてきた。
体温が一気に上昇し、脈動が加速していくのが自分でもわかった。
何だよ、何急にそんな反則技使ってんだよ。いきなり女の子スイッチ入れて不意打ちとかマジでビビったじゃねぇか。
幸い、クローラはゴミ片付けに夢中でこっちには気づいていない。俺は小さく咳払いをして、女騎士をそっと引き離した。
「……すまん。気づかなくて」
でも、やっとわかった。
差別してたのは……俺も同じだったってことだ。
確かに今日はクローラには優しくしてたけど、こいつには厳しいことばかり言ってた気がする。ってか言ってた。その点については反省しなければならないし、改めなきゃいけない。
「ちょっと今日は色々あったから……お前に気を回す余裕がなかったんだと思う。ごめん……。でも、別にお前のこと嫌いになったとか、そういうわけじゃないから」
「マスター……」
「ただ、クローラと喧嘩はやめてくれ。あいつには何の落ち度もないし、これまでの生活で嫌という程痛い目見てると思う。だから、せめてここでの生活は平和に過ごさせてやりたいんだよ。もちろんお前にも同じことを思ってる。……頼むよ」
「……」
リファは俺を上目遣いで見つめて聞いていたが、やがて小さくうなずくと消え入りそうな声で返事をした。
「マスターの命なら……そうする」
「リファ……」
「私だって別に……望んで争いなどしたいわけではないから」
と言いながら、女騎士は今度は人参を輪切りにしていく。
そんな様子を見て不思議に思ったのか、ごみ捨てを終えたクローラが怪訝そうに問いかけてきた。
「……? お二人とも、どうかされたのですか?」
「なんでもない」
リファはクールにそう返して、人参をボウルに投入した。
そして、一息つくと、クローラの方を見て、短くこう言った。
「玉ねぎ、剥けるか?」
○
数十分後。
「わぁ……」
ちゃぶ台にはできたてホヤホヤのカレーライスが三人分並んでいた。
クローラは感無量といった表情でその料理を見つめていた。
炊きたてのごはんに、具沢山のカレーがたっぷりと。小麦粉でとろみをバッチリ付け、隠し味にチーズとマヨネーズを使って、味も辛すぎないようにマイルドに仕立て上げた自慢の一品だ。
さぁ、クローラさんよ、日本名物カレーライスのご感想はいかに!?
「あのあの……こ、これってもしかしてう――」
「「言わんとしてる単語によっては殺す」」
俺とリファは同時に言って、クローラの首に手をかけて少し力を入れた。
「――う、噂に聞くカーネルモジュールとかいう料理ですかね? クローラ一度食べてみたかったんですぅ!」
冷や汗をダラダラ流しながら、俺達による死を回避するクローラ。
まったく、せっかく作ったのに喰う前から喰う気失くすところだったよ。
ま、そんなこんなでとりあえず。
「「「いただきます」」」
いよいよ始まった夕食会。
カレーだけだけど、一人暮らし大学生にとっちゃ十分豪華な食事だ。
「カレー……聞いたことない料理ですね。この白いのは……穀物の類でしょうか?」
「お米だよ。これと一緒にこのカレーをスプーンで食べるの」
お手本とばかりに、ご飯とルーが均等になるように掬い、口に運ぶ。
うん、うまい。やっぱ飽きが来ないよな、この味。子供舌だと揶揄されようが、それでもこれまで食べてきた中で五本の指には余裕で入るほどの美味だ。
クローラはその様子を見ながら、スプーンをしっかり握って動かし、小さく口を開けて咀嚼した。
もぐもぐもぐ……。
無言で口を動かし、よく噛んでから飲み下す。
さて、お味の感想はどうでしょうか、っと。
「……美味しい」
自然と出た、お世辞ではないとすぐに分かる一言。
それに俺はほっと胸をなでおろした。よかった、お気に召したようで。
クローラは、それから二口三口とそのカレーを頬張っていく。結構速いスピードだ。相当気に入ったらしい。異世界人の舌すら魅了する。やっぱカレーの魔力ってすげぇなと改めて実感した。
「あんまりがっつくな。むせるぞ」
それを横目で見ていたリファが呆れ気味に言った。そして脇にあったティッシュを手にとって、ルーが付着したクローラの口を拭いてやる。
「うまいのは構わんが、マスターの御前……節度くらいわきまえろ」
「す、すみません……」
「そんなに気に入った? カレー」
俺が尋ねると、クローラははにかみながらうなずいた。
「はい。その……なんていうか。今まで食べたどんなものよりも美味しかったです」
「そっか」
「それに……」
彼女は中身が半分ほど減った皿を見下ろしながら、呟くように付け足した。
「なんだか、懐かしい味がするんです」
懐かしい、味?
どういうことだろう、前にも一度食べたことがあるのかな? もしかして異世界にもカレーに似た料理があるのだろうか。
俺がリファにそのことについて確認すると、彼女は目を閉じて首を横に振った。やっぱりないのか……。
「そ、そうですよね。ただの勘違いかもしれません。私、死んでから少し記憶が曖昧になってるので……えへへ」
「そ、そっか」
俺は食事を再開するクローラを尻目に、自分も手を付け始めた。
結構不明瞭なことがまだあるけど……あんま深く気にしないほうがいいのかな。何か隠してるふうにも見えないし。本当に大事なことなら、木村がまた何かしら連絡よこすだろ。
そう頭の中で結論づけていると、クローラが一番乗りで完食してしまっていた。
まだいただきますしてから三分と経ってない。なんつー早食いだよ。もうちょっと味わって喰って欲しいもんだが、今までの奴隷の食生活を考えると……こうなるのも無理はないのか。
「……」
だが、全て食べ終えたにもかかわらず、クローラはごちそうさまも言わずにもじもじしている。
何だ? まさか食あたり? ……には見えないけれど。
「あ、あの……」
ちらっ、とクローラは横目でリファの方を見た。
ていうか、視線はリファの傍らにおいてあるものに行っていた。
炊飯ジャーと鍋の保温器。
まだたんまりとホカホカご飯とカレーが入っているであろうそれである。
……まさか。
俺は彼女の心の内に気づいたが、リファの方はとっくの前からお見通しのようだった。
「なんだ奴隷?」
自分の分のカレーを食べながら、彼女は言った。本当は何を求めているか分かっているのに、である。まったくこいつは……。
クローラは自分の立場を意識してか、何も言わないままだ。ま、新しい住処とはいえ、初日なら他所の家にお邪魔してるような感覚だろうしな。遠慮しがちになるのも無理はない。
「……ぅ」
下唇を噛み締めて、クローラは正座をした太ももに目を落とした。やっぱり無理か……という諦めの反応だ。
ちょっと可哀想だし、もういいだろ。このへんで勘弁してやれ。と、俺はリファをたしなめようとしたのだが。
「言いたいことがあるなら口で言え」
「……ふぇ?」
急にそんな事を言いだした。
「共に暮らす同居人なら、対話は必要不可欠だ。お前はこれから一人で生きるわけじゃない。私と、マスターとこの家の中で一緒に生きていく。なにかしたいなら、なにかしてほしいなら、そう意思を示せ。貴様もワイヤード人なら忘れたわけではないだろう?」
「……」
「確固たる自分の意志を持て。決して他人に流されて、意思を捻じ曲げるようなことがあってはならない。それは奴隷であっても例外ではないぞ」
ちん、とリファはスプーンで軽く皿を叩いた。
「だがどんな意思でも、伝えなければ意味がない。そしてそれは言葉なしに誰も汲み取りはしない……。わかるか?」
「……はい」
「なら言え。遠慮はしなくていい。ここは……そういう世界だ」
「リファレンス……さん」
「リファでいい」
女騎士が優しくそう伝えると、女奴隷はしばらくぽかんとした後、小さく笑って頷いた。
そして、空っぽの皿を両手で持ち上げ、リファの前に差し出し――言った。
「お、おかわり……」
「……あいわかった」
快くリファは応じると、その皿を受け取って丁寧に米とカレーを盛り付けていくのだった。
そんな様子を見て、俺は自然と笑みがこぼれてきた。
なんだよ……結構うまくやれてんじゃん。
騎士と奴隷。立場も生い立ちも、生活感性も何もかも違う二人だけど……同じ異世界人として、仲良くやっていけますように。
俺は二人を眺めながら、そんなささやかな願いを祈るのだった。
そんなこんなで、新しい同居人を交えての宴は美味しく、そして楽しく続くのだった。
「リファさんおかわり!」
「もうない」
残り全部喰われた。
そりゃあれだけの攻撃食らったんだから多少はね? 永遠の眠りにつかなかっただけ幸運と思っとくことにしよう。
「まったく、今日はろくなことがない……」
リファはブツブツと文句を垂れながら漫画の頁をめくる。だがその速度はお世辞にもまともに読んでいるとは言えないものだった。相当苛立っているものと思われる。
誰もなーんにも口をきかない。記念すべき同居人が一人増えたってのに、このギスギス空気……居づらい。
結局気まずいまま、ただ無駄に時が過ぎていくものと思われたが。
ぐぅぅ。
と、そこで謎の音が鳴った。俺のものではないし、リファのものでもなさそうだ。
とくれば、残っているのは……。
「あ……」
赤面した女奴隷、クローラ・クエリだった。
リファ、俺が同時にそっちの方に目を向けると、彼女は狼狽しながら弁明した。
「あ、あのあのあの……も、申し訳ございません! ですが、これは、その……違うのです! 決してお腹が空いた音ではなく……あの、えと……」
女の子にとって腹の音というのがかなり恥ずかしいものという認識は、どの世界でも同じなようだ。必死に何かうまい言い訳を探していた彼女であったが、ワチャワチャしながらようやく導き出した回答が以下。
「こ、これはただの放屁ですっ!」
まだ正直に腹減ったという方がマシな結果になったと思うぜクローラさんよ。
恥ずかしいことを更に恥ずかしい理由で上塗りするのは、果たして言い訳と言えるのかどうか。この問題をシュレディンガーのおならと名付けよう。こんな学説思いつく俺天才やん。ノーベル物理学賞待ったなしだなこりゃ。
「確かに、もう遅い時間だし。メシの用意するか」
と言って、俺はカーテンを閉め、部屋の電気をつけた。
ちんちかちん、と400Wの白熱灯が家の中を明るく照らす。
「わっ」
初めての照明に驚いたのか、クローラは吸血鬼みたいに目をぎゅっとつぶって顔を背けた。
「あ、ごめん。眩しかった?」
「い、いえ……これは……松明ですか?」
「いや、電灯。まぁこれもエレメントみたいなもんだよ。使うのは火じゃなくて雷のだけどね」
「すごく明るいです。まるで昼間みたい……」
「まぁね。どういう仕組みで動くかって言うと……」
フィラメントがどーの、電子の摩擦がどーのという説明を噛み砕きに砕きまくった説明をしたものの、クローラさんは相変わらず「はぁ……そうですか」という冷めた反応。ホント科学技術系に関してはとことん無関心なのねあんた。
じゃあ抱く感想がどんなかと訊いてみたらこれよ。
「いえ、私は仕事以外の時は馬小屋や物置に閉じ込められたという話はしたと思いますが……そこはいつだって薄暗いところだったんです。明かりももらえないので、日が暮れると本当に何も見えない暗闇の空間でした。だから夜は毎日すごく怖くて……。だから、夜でもこんな明るいと……すごく安心するなって」
そーゆーところがリファと根本的にズレてんだもんなぁ。別にだからどーしたってわけでもないけど……。
まぁいいや、さっさとメシ作ろう。
○
料理未経験者が最初に作る料理って訊くと、九割くらいは同じメニューを口にする。
俺だって初めての調理実習でやらされたのも「それ」だし。一人暮らしを始めて初日のメシも同じく「それ」だった。
「玉ねぎ、馬鈴薯、人参、豚肉。そして……」
ひとつひとつ確認しながら、今日買ってきた食材をキッチンに並べていく。
もうここまでくればおわかりだろう。
俺はその回答とも言える最後の材料をそこに置いた。
「カレーのルー、と」
カレーライス。
もう老若男女問わず大人気の日本の超ベストセラー料理(※個人の感想です)。異世界人のお口に合うかどうかはわからないけど、作るんなら無難なのがいいだろうという思いの元、これを本日の献立に決めた。
「ご主人様……夕食の準備ですか?」
「え?」
いつの間にか背後に立っていた裸エプロン女奴隷は、その食材どもを興味深そうに覗き込みながらそう訊いてきた。
「それでしたら、何か私にお手伝いさせてくださいませ」
「お手伝い?」
「料理を作るのは、まだ任せてもらえないかもしれませんが……。何か多少のお力になれることがあれば、お申し付けいただければな、と」
何か仕事を任せてもらいたくて仕方がない、と言ったように彼女はもじもじしながら懇願した。
傍に置いてほしい。それが彼女の転生後の願い。辛い仕事をさせられるより、除け者にされるのが辛いんだろうな。
「わかったよ。そんじゃこの芋を洗って皮を――っと?」
そういった矢先に乱入者が表れた。
そいつは俺とクローラの間に強引に割って入って、キッチンの前に立つ。
「……」
ムスッとした表情のままの女騎士様は、黙って水道で馬鈴薯を洗い、包丁を手にとった。
「これを剥けばいいのだな、マスター」
「あ、うん……。でも、それクローラが――」
「私がやる」
ドスの利いた口調で威圧するように彼女は言った。
「料理の手伝いはこのリファレンスの仕事だ。それを全うして何の問題がある?」
昼間の「メシはまだか」発言連呼は何だったんですかねぇ。ちょいと都合良すぎやしませんかい? まぁ助かるから別にいいけどさぁ。
リファは器用にじゃがいもの芽を抉り取り、つるつると皮を剥いていく。さすが元戦場の炊事係。こういうのは俺よりも一枚上手だ。それを見ていたクローラも目を丸くするばかり。
あっという間に、馬鈴薯は黒ずんだ黄土色から鮮やかな薄黄色に姿を変えた。それをまな板の上に置くと、今度は素早く包丁を動かしてイチョウ切りにしていく。トントントン、と小気味いい音が台所に響き渡たった。
「すごいです……」
「ふん。手伝いを申し出るならこれくらいできてからにすることだな」
素直に褒められたというのにつーん、とした感じでリファは応えた。
何かと思えばマウンティングしたいだけかよ。さっきのお仕置きがまるで効いてないでやんの。
「し、しかし……何もしないわけにも……」
「だったら出たゴミの始末でもしてろ。奴隷ならそれくらいいつもやってただろ」
「……はい」
クローラは力なく返事をすると、流しに落ちたじゃがいもの皮をまとめて三角コーナーにせっせと放り込んでいった。
……おいおい。いくらなんでも冷たく当たりすぎだろ。
「リファ。あんまりクローラいじめんなよ」
「いじめではない。適材適所だ。今日一日好き勝手させた結果、一つでもいいことあったか?」
「いや……ないけど」
お前の場合悪意がにじみ出てんだよ。さっき朝飯の時といい風呂入る前といい……。奴隷と一緒の空間にいるのがそんなにイヤか?
「奴隷とかそういう問題じゃない……」
「あ?」
そういう問題にしか聞こえねーから言ってんだろーが。と言い返そうとしたが、口にだすところで俺は見た。
リファの顔が、さっきのクローラと同じく頬を赤く染めていたことに。
頬だけじゃない、耳元から首筋まで赤みがかかっている。それが恥ずかしさゆえなのか、憤慨ゆえなのかは定かではなかった。
女騎士は顔を伏せるようにして、ひたすらじゃがいもをカットしていく。
「傍に置いてほしいとか、見捨てないでほしいとか……そう言われたからマスターはこの奴隷と同居人の契約を結んだと言ったな?」
クローラには聞こえないように小声で尋ねられたので、俺は無言で首肯すると。
「それならいい。マスターの決断に四の五の口出しはしない」
だが、とそこで言葉を切ると、リファレンス・ルマナ・ビューアはキレイに刻まれた馬鈴薯をボウルにぶち込み、言った。
「それは私だって同じではないのか?」
……あ。
ようやく事の真意を理解した俺は持っていた人参をぽろりと落とした。
まさか……こいつ……。
俺が何か返事をしようと口を開きかけたその時である。リファは今までの言動や態度からは想像もできないようなことをしてきた。
「私は、今はそなたの騎士なのだぞ……ばかマスター」
俺の肩に自分の頭を乗せて、すり寄るように身を預けてきた。
体温が一気に上昇し、脈動が加速していくのが自分でもわかった。
何だよ、何急にそんな反則技使ってんだよ。いきなり女の子スイッチ入れて不意打ちとかマジでビビったじゃねぇか。
幸い、クローラはゴミ片付けに夢中でこっちには気づいていない。俺は小さく咳払いをして、女騎士をそっと引き離した。
「……すまん。気づかなくて」
でも、やっとわかった。
差別してたのは……俺も同じだったってことだ。
確かに今日はクローラには優しくしてたけど、こいつには厳しいことばかり言ってた気がする。ってか言ってた。その点については反省しなければならないし、改めなきゃいけない。
「ちょっと今日は色々あったから……お前に気を回す余裕がなかったんだと思う。ごめん……。でも、別にお前のこと嫌いになったとか、そういうわけじゃないから」
「マスター……」
「ただ、クローラと喧嘩はやめてくれ。あいつには何の落ち度もないし、これまでの生活で嫌という程痛い目見てると思う。だから、せめてここでの生活は平和に過ごさせてやりたいんだよ。もちろんお前にも同じことを思ってる。……頼むよ」
「……」
リファは俺を上目遣いで見つめて聞いていたが、やがて小さくうなずくと消え入りそうな声で返事をした。
「マスターの命なら……そうする」
「リファ……」
「私だって別に……望んで争いなどしたいわけではないから」
と言いながら、女騎士は今度は人参を輪切りにしていく。
そんな様子を見て不思議に思ったのか、ごみ捨てを終えたクローラが怪訝そうに問いかけてきた。
「……? お二人とも、どうかされたのですか?」
「なんでもない」
リファはクールにそう返して、人参をボウルに投入した。
そして、一息つくと、クローラの方を見て、短くこう言った。
「玉ねぎ、剥けるか?」
○
数十分後。
「わぁ……」
ちゃぶ台にはできたてホヤホヤのカレーライスが三人分並んでいた。
クローラは感無量といった表情でその料理を見つめていた。
炊きたてのごはんに、具沢山のカレーがたっぷりと。小麦粉でとろみをバッチリ付け、隠し味にチーズとマヨネーズを使って、味も辛すぎないようにマイルドに仕立て上げた自慢の一品だ。
さぁ、クローラさんよ、日本名物カレーライスのご感想はいかに!?
「あのあの……こ、これってもしかしてう――」
「「言わんとしてる単語によっては殺す」」
俺とリファは同時に言って、クローラの首に手をかけて少し力を入れた。
「――う、噂に聞くカーネルモジュールとかいう料理ですかね? クローラ一度食べてみたかったんですぅ!」
冷や汗をダラダラ流しながら、俺達による死を回避するクローラ。
まったく、せっかく作ったのに喰う前から喰う気失くすところだったよ。
ま、そんなこんなでとりあえず。
「「「いただきます」」」
いよいよ始まった夕食会。
カレーだけだけど、一人暮らし大学生にとっちゃ十分豪華な食事だ。
「カレー……聞いたことない料理ですね。この白いのは……穀物の類でしょうか?」
「お米だよ。これと一緒にこのカレーをスプーンで食べるの」
お手本とばかりに、ご飯とルーが均等になるように掬い、口に運ぶ。
うん、うまい。やっぱ飽きが来ないよな、この味。子供舌だと揶揄されようが、それでもこれまで食べてきた中で五本の指には余裕で入るほどの美味だ。
クローラはその様子を見ながら、スプーンをしっかり握って動かし、小さく口を開けて咀嚼した。
もぐもぐもぐ……。
無言で口を動かし、よく噛んでから飲み下す。
さて、お味の感想はどうでしょうか、っと。
「……美味しい」
自然と出た、お世辞ではないとすぐに分かる一言。
それに俺はほっと胸をなでおろした。よかった、お気に召したようで。
クローラは、それから二口三口とそのカレーを頬張っていく。結構速いスピードだ。相当気に入ったらしい。異世界人の舌すら魅了する。やっぱカレーの魔力ってすげぇなと改めて実感した。
「あんまりがっつくな。むせるぞ」
それを横目で見ていたリファが呆れ気味に言った。そして脇にあったティッシュを手にとって、ルーが付着したクローラの口を拭いてやる。
「うまいのは構わんが、マスターの御前……節度くらいわきまえろ」
「す、すみません……」
「そんなに気に入った? カレー」
俺が尋ねると、クローラははにかみながらうなずいた。
「はい。その……なんていうか。今まで食べたどんなものよりも美味しかったです」
「そっか」
「それに……」
彼女は中身が半分ほど減った皿を見下ろしながら、呟くように付け足した。
「なんだか、懐かしい味がするんです」
懐かしい、味?
どういうことだろう、前にも一度食べたことがあるのかな? もしかして異世界にもカレーに似た料理があるのだろうか。
俺がリファにそのことについて確認すると、彼女は目を閉じて首を横に振った。やっぱりないのか……。
「そ、そうですよね。ただの勘違いかもしれません。私、死んでから少し記憶が曖昧になってるので……えへへ」
「そ、そっか」
俺は食事を再開するクローラを尻目に、自分も手を付け始めた。
結構不明瞭なことがまだあるけど……あんま深く気にしないほうがいいのかな。何か隠してるふうにも見えないし。本当に大事なことなら、木村がまた何かしら連絡よこすだろ。
そう頭の中で結論づけていると、クローラが一番乗りで完食してしまっていた。
まだいただきますしてから三分と経ってない。なんつー早食いだよ。もうちょっと味わって喰って欲しいもんだが、今までの奴隷の食生活を考えると……こうなるのも無理はないのか。
「……」
だが、全て食べ終えたにもかかわらず、クローラはごちそうさまも言わずにもじもじしている。
何だ? まさか食あたり? ……には見えないけれど。
「あ、あの……」
ちらっ、とクローラは横目でリファの方を見た。
ていうか、視線はリファの傍らにおいてあるものに行っていた。
炊飯ジャーと鍋の保温器。
まだたんまりとホカホカご飯とカレーが入っているであろうそれである。
……まさか。
俺は彼女の心の内に気づいたが、リファの方はとっくの前からお見通しのようだった。
「なんだ奴隷?」
自分の分のカレーを食べながら、彼女は言った。本当は何を求めているか分かっているのに、である。まったくこいつは……。
クローラは自分の立場を意識してか、何も言わないままだ。ま、新しい住処とはいえ、初日なら他所の家にお邪魔してるような感覚だろうしな。遠慮しがちになるのも無理はない。
「……ぅ」
下唇を噛み締めて、クローラは正座をした太ももに目を落とした。やっぱり無理か……という諦めの反応だ。
ちょっと可哀想だし、もういいだろ。このへんで勘弁してやれ。と、俺はリファをたしなめようとしたのだが。
「言いたいことがあるなら口で言え」
「……ふぇ?」
急にそんな事を言いだした。
「共に暮らす同居人なら、対話は必要不可欠だ。お前はこれから一人で生きるわけじゃない。私と、マスターとこの家の中で一緒に生きていく。なにかしたいなら、なにかしてほしいなら、そう意思を示せ。貴様もワイヤード人なら忘れたわけではないだろう?」
「……」
「確固たる自分の意志を持て。決して他人に流されて、意思を捻じ曲げるようなことがあってはならない。それは奴隷であっても例外ではないぞ」
ちん、とリファはスプーンで軽く皿を叩いた。
「だがどんな意思でも、伝えなければ意味がない。そしてそれは言葉なしに誰も汲み取りはしない……。わかるか?」
「……はい」
「なら言え。遠慮はしなくていい。ここは……そういう世界だ」
「リファレンス……さん」
「リファでいい」
女騎士が優しくそう伝えると、女奴隷はしばらくぽかんとした後、小さく笑って頷いた。
そして、空っぽの皿を両手で持ち上げ、リファの前に差し出し――言った。
「お、おかわり……」
「……あいわかった」
快くリファは応じると、その皿を受け取って丁寧に米とカレーを盛り付けていくのだった。
そんな様子を見て、俺は自然と笑みがこぼれてきた。
なんだよ……結構うまくやれてんじゃん。
騎士と奴隷。立場も生い立ちも、生活感性も何もかも違う二人だけど……同じ異世界人として、仲良くやっていけますように。
俺は二人を眺めながら、そんなささやかな願いを祈るのだった。
そんなこんなで、新しい同居人を交えての宴は美味しく、そして楽しく続くのだった。
「リファさんおかわり!」
「もうない」
残り全部喰われた。
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