私はどうすればいいのか誰か教えてほしい

アニッキーブラッザー

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――おのれぇ! 貴様はどうして毎回毎回何もないところで転ぶのだ! またしても姫様の下着を……らっきーすけべ? 知らぬ! 貴様など我が剣の錆にしてくれよう! きゃっ、あ……わ、私の下着まで!?


 まず、あの男は神がかり的なハプニングとドジの星の下に生まれていたようで、何の前触れもなく転んだりしては私たちの、その、む、胸に飛び込んだり、私たちとぶつかって、こ、転んだ私たちのショーツを……も、モロ見えだったり……転んだ勢いで私たちのスカートをズルっと脱がしたりと、もはや呪いなのか、ワザとやっている強姦魔なのではないかと思うようなことを毎日毎日私と姫様にした。


――あの男はいい加減で、だらしがなく、しかも助平です! とても姫様と釣り合うとは思えませぬ


 さらに腹立たしいのは、そういうことをされながらも、姫様はあの男を決して嫌いにならないということだ。
 初恋の呪いとはかくも恐ろしいものなのか。
 一国の王女に対する不埒な行いなど、本来であれば極刑に値するもの。あの男の一族郎党全てを根絶やしにしても足りぬほどの行い。
 しかも、仮にも筆頭貴族の娘であるこの私に対してもいつもいつも胸もショーツも……奴の所為で、常に安っぽい下着を穿くわけにはいかなくなった。


――大体、命の恩人だからと言って……姫様はあの男のどこがそれほど……え? わ、私も分かっているくせに? そ、そのようなことを申されましても……いえ、分かりません! いつもいつもあの男は、そう、あの学園祭にしても……いえ、奴が居たからこそ姫様も気兼ねなく参加できたというのは評価しますが……そう、それよりも学外実習です! あのキャンプ地であ奴は、の、覗きを……いえ、真夜中に温泉の男子風呂と女子風呂を間違えたのは我々ですが……し、しかしあ奴はしばらく隠れて我々の……その、裸をあんな男に! え? ま、まぁ、その後に我々への謝罪として、山へ連れ出して一緒に眺めた星空は確かに美しかったかと思いますが……


 どうにかしてして、姫様の目を覚ませたい。私はいつも頭が痛くなったものだ。
 だが、姫様に困ったのは、あの男への気持ちが変わらないというのもそうだが、もっと困ったことに……


――は? 私がいつもあの男の事ばかり話して……た、楽しそう!? な、なにを仰います、姫様は! 大体あの男は……バカで、いい加減で……スケベで……私の事すらも女の子扱いするような失礼な男で……え? ……やさ……しい? え? そういうところ?


 姫様は私がドキッとするようなことを仰られた。そして、私は姫様を籠の中の鳥のように大事に大事に、時には過保護と思われるように接してきたが、その時の姫様は私でも狼狽えてしまうほど大人びた微笑を見せられた。

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