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第16話 おぶわれて
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「じゃあ、これ、もう一個。この子、最近あまり元気が無いの。どうしてか分かる?」
「……ゴルド」
「ガウガウゴウゴウガウゴウガルルルガウガウウ」
「ン」
そして、またゴルドに通訳してもらった後に、オレはグリフォンに尋ねる。
すると……
「ン、ツクネー、オナカ、コドモ、イル……カラダ、バッテン」
「……うぇ?」
「「「…………え?」」」
「ツクネ、ママ。パパ……『モモニ』」
「え!? モモニ? ぼ、僕のグリフォンが!? え!?」
オレの言葉に、偶然その場に居た別の男子生徒が驚愕の声を上げる。
「え、うそ、子供? え、ツクネー、妊娠してるの!?」
「し、しかも、相手は僕の騎獣のモモニ?」
「ちょ、君イイ! わ、私のツクネーに何してくれてるの!?」
「いや、ぼ、僕も初めて知ったし! え、っていうか本当?!」
興味本位で試したことが、まさかの事態に。
そして、この一部始終を目の当たりにした校長は、当初断固反対であった姿勢から……
「こ、これは……すごいのぉ」
オレに興味を示した。
そして……
「ねえねえ、別にいいんじゃないかな? オレくんが居ても」
「ああ……なんか、別に悪いやつではなさそうだしな」
「私も彼に私の騎獣が何を言ってるか教えて欲しいし!」
校長だけでなく他の生徒たちもオレに興味を示し、その上で「別にいいんじゃないか?」という意見も出始めた。
さらに……
「校長。彼が騎獣として認められるかどうかの最終的な判断は王国側に委ねられるとは思いますが、僕からも彼をこの学園に置くことを認めてもらいたいと思います」
「ぬっ!? なんじゃと! 君まで……」
ゴルドに寄り添いながら、タカラも清々しい表情で校長に嘆願した。
「タカラ……」
「カノン。僕とゴルドは騎士としての戦いで君と彼に負けた……僕らはどうしてももう一度君たちに挑まねばならない。超えたい。そしてその時まで君たち二人は僕のライバルとして今以上に高みに登って欲しい。そのためにも、彼にも君にもいなくなってもらったら困るんだよ」
カノンの友としてだけでなく、騎士を志すライバルとして、そのライバルとこれからも高め合うためにも、オレにここに居て欲しいとタカラも告げた。
「校長! いかに生徒たちがこう仰っても、やはり保護者たちの――――」
「ふぅ……よかろう」
「校長!?」
校長を諫めようとした女教師だったが、その前に校長は生徒たちの熱意に押される形で頷いたのだった。
「カノン・ブリランテ」
「は、はい!」
「いずれにせよ、最終的に騎士団に採用されるかどうかの裁量は王国側にある。王国側が人を騎獣と認めなければそれまでであるし、常識的に考えてその可能性の方が高いであろう。それでも君は彼と共に騎士を再び目指すというのであれば……乙女騎士団に入団を認められるのではなく、認めさせるだけの成果を示すのじゃ。彼と共に」
「ッ!」
「少なくとも今日、君たちは彼らに、そしてワシらを認めさせた。ゆえに、彼をここに置くことを許可しよう!」
認められるのではなく、認めさせる。
その言葉に、カノンはやけに納得してしまった。
開き直ったり、屁理屈こねたり、とにかく頭を下げるのではない。
自分とオレがやろうとしているのは、前例のないこと。
ならば、それは……
「もちろんです! 私はオレと共に、学校だけじゃない、世間も世界も認めさせます! ね、オレ!」
「~?」
「オレ、私と、これからもニジューマルカツ! ニジューマルガンバ!」
「??」
「ニジューマルカツ! そうすれば、オレと私、ニジューマルツガイ!」
「ん! ニジューマルツガイ! カノン、オレ、ニジューマルツガイ!」
「うん!」
カノンの言葉の意味の全てはオレには伝わったわけではないが、それでもこれからも一緒に頑張ろう。そうすれば自分たちは良きツガイになると宣言したカノンに、オレも嬉しそうに呼応して抱き着いた。
「あ~、それと……いくら彼が騎獣とはいえ男の子なんじゃから、不順異性交遊はダメじゃぞ?」
「それはまだしません!」
「……まだ?」
まだ? ならばそういうこともいずれ? と皆が思ったが……
「よーし、オレ! 夢の果てまで私に付き合ってね!」
「ニジューマルツガイ! コウビ、バッテン?」
「交尾は……うん……そのうち~ね♪」
もう、この二人がそれでいいのならと、生徒たちはあまり強く茶々を入れるようなことをしなかった。
それに、自分たちが何を言わなくとも、
「さーってと、まずはお父さんに手紙書かないと! 学校やめて花嫁修業とか言ってたけど、ツガイができましたって♪」
学校も、周囲も、世間も、国も、そしてカノンの家族すらも今後のカノンの障害になることが分かっており、カノンもまたそれを承知の上でこの道をオレと共に進もうとしているのだ。
ならば、もう何も言うまいと……
「じゃあ、オレ、部屋に行こっか! 騎乗させて、オンブ!」
「オー!」
おぶわれた一人の乙女騎士候補生とその騎獣の行く末を皆が見守った。
「……ゴルド」
「ガウガウゴウゴウガウゴウガルルルガウガウウ」
「ン」
そして、またゴルドに通訳してもらった後に、オレはグリフォンに尋ねる。
すると……
「ン、ツクネー、オナカ、コドモ、イル……カラダ、バッテン」
「……うぇ?」
「「「…………え?」」」
「ツクネ、ママ。パパ……『モモニ』」
「え!? モモニ? ぼ、僕のグリフォンが!? え!?」
オレの言葉に、偶然その場に居た別の男子生徒が驚愕の声を上げる。
「え、うそ、子供? え、ツクネー、妊娠してるの!?」
「し、しかも、相手は僕の騎獣のモモニ?」
「ちょ、君イイ! わ、私のツクネーに何してくれてるの!?」
「いや、ぼ、僕も初めて知ったし! え、っていうか本当?!」
興味本位で試したことが、まさかの事態に。
そして、この一部始終を目の当たりにした校長は、当初断固反対であった姿勢から……
「こ、これは……すごいのぉ」
オレに興味を示した。
そして……
「ねえねえ、別にいいんじゃないかな? オレくんが居ても」
「ああ……なんか、別に悪いやつではなさそうだしな」
「私も彼に私の騎獣が何を言ってるか教えて欲しいし!」
校長だけでなく他の生徒たちもオレに興味を示し、その上で「別にいいんじゃないか?」という意見も出始めた。
さらに……
「校長。彼が騎獣として認められるかどうかの最終的な判断は王国側に委ねられるとは思いますが、僕からも彼をこの学園に置くことを認めてもらいたいと思います」
「ぬっ!? なんじゃと! 君まで……」
ゴルドに寄り添いながら、タカラも清々しい表情で校長に嘆願した。
「タカラ……」
「カノン。僕とゴルドは騎士としての戦いで君と彼に負けた……僕らはどうしてももう一度君たちに挑まねばならない。超えたい。そしてその時まで君たち二人は僕のライバルとして今以上に高みに登って欲しい。そのためにも、彼にも君にもいなくなってもらったら困るんだよ」
カノンの友としてだけでなく、騎士を志すライバルとして、そのライバルとこれからも高め合うためにも、オレにここに居て欲しいとタカラも告げた。
「校長! いかに生徒たちがこう仰っても、やはり保護者たちの――――」
「ふぅ……よかろう」
「校長!?」
校長を諫めようとした女教師だったが、その前に校長は生徒たちの熱意に押される形で頷いたのだった。
「カノン・ブリランテ」
「は、はい!」
「いずれにせよ、最終的に騎士団に採用されるかどうかの裁量は王国側にある。王国側が人を騎獣と認めなければそれまでであるし、常識的に考えてその可能性の方が高いであろう。それでも君は彼と共に騎士を再び目指すというのであれば……乙女騎士団に入団を認められるのではなく、認めさせるだけの成果を示すのじゃ。彼と共に」
「ッ!」
「少なくとも今日、君たちは彼らに、そしてワシらを認めさせた。ゆえに、彼をここに置くことを許可しよう!」
認められるのではなく、認めさせる。
その言葉に、カノンはやけに納得してしまった。
開き直ったり、屁理屈こねたり、とにかく頭を下げるのではない。
自分とオレがやろうとしているのは、前例のないこと。
ならば、それは……
「もちろんです! 私はオレと共に、学校だけじゃない、世間も世界も認めさせます! ね、オレ!」
「~?」
「オレ、私と、これからもニジューマルカツ! ニジューマルガンバ!」
「??」
「ニジューマルカツ! そうすれば、オレと私、ニジューマルツガイ!」
「ん! ニジューマルツガイ! カノン、オレ、ニジューマルツガイ!」
「うん!」
カノンの言葉の意味の全てはオレには伝わったわけではないが、それでもこれからも一緒に頑張ろう。そうすれば自分たちは良きツガイになると宣言したカノンに、オレも嬉しそうに呼応して抱き着いた。
「あ~、それと……いくら彼が騎獣とはいえ男の子なんじゃから、不順異性交遊はダメじゃぞ?」
「それはまだしません!」
「……まだ?」
まだ? ならばそういうこともいずれ? と皆が思ったが……
「よーし、オレ! 夢の果てまで私に付き合ってね!」
「ニジューマルツガイ! コウビ、バッテン?」
「交尾は……うん……そのうち~ね♪」
もう、この二人がそれでいいのならと、生徒たちはあまり強く茶々を入れるようなことをしなかった。
それに、自分たちが何を言わなくとも、
「さーってと、まずはお父さんに手紙書かないと! 学校やめて花嫁修業とか言ってたけど、ツガイができましたって♪」
学校も、周囲も、世間も、国も、そしてカノンの家族すらも今後のカノンの障害になることが分かっており、カノンもまたそれを承知の上でこの道をオレと共に進もうとしているのだ。
ならば、もう何も言うまいと……
「じゃあ、オレ、部屋に行こっか! 騎乗させて、オンブ!」
「オー!」
おぶわれた一人の乙女騎士候補生とその騎獣の行く末を皆が見守った。
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