おやすみなさい、勇者

江多之折(エタノール)

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本編【全部背後注意】

10.おやすみなさい

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意識が遠のく度に無理やり引き戻される。
大人の男二人が寝るには狭いベッドで三人、俺だけが一心不乱で二人にひたすら辱められる。


「そろそろいいだろ。俺に挿れさせろ」
「…エリオ、疲れましたね。回復魔法で疲労も多少は癒えますから」
「も、やだ…限界」


Jyotis光よ cikitsaya癒しを与えよ


僧侶の白く光る魔力が俺の身体を包み込む。
こんなのまるで拷問と変わらない。
限界を超えれば癒しを与えられ、回復した分また貪られる。

「これだけ解れれば問題ないな」
「ゆっくりとしてあげて下さいよ」

魔王の太い指が蕾の皺が伸びる程に穴を広げて確かめている。
いつも優しい僧侶でさえ、容赦がない。むしろ先程まで恍惚な笑みさえ浮かべてこれでもかと俺の中を穿っていた。
散々解されて緩くなった俺の蕾に凶悪な熱が宛てがわれ、俺の中に沈められる。

「あ、あぁ…お、おっき、ぃッ」
「あぁ…エリオ、もっと気持ちよくなりましょうね」

魔王と位置を交代して俺の背中を支えている僧侶の舌が食いしばった俺の歯列をなぞる。
口を開ければぬるりとした互いの舌が重なり、唾液ごと舌を吸われる。口だけで痺れるような快感を与えてくる僧侶にまた意識がふわふわと飛びそうになるが、内側から胎を抉られて正気に戻される。
圧倒的質量が俺の中で存在を主張し、もっと奥に入らせろと既に僧侶の欲で満たされた胎を押し開く。

「この俺が致しているのに他の男に夢中になるとは、妬けるな。俺の自慰の道具になるという意思表明か?」
「ッ───!!」

腹の形が変わるほどに腹の中から突かれて息が詰まった。
声すら出ない。ゴツ、ゴツ、と荒々しく突かれて頭の奥で火花が弾けて全ての思考が停止した。

どうにか呼吸を思い出すも、ヒュー、ヒューと、か細い音しか出ない。こんな凶悪なモノ、人間の身体で受け止めるもんじゃない。


「──……どうですか、オークよりも余程魅力的な刺激ではありませんか?」


僧侶の呟きにビクリと身体が跳ねる。俺の心の一番柔らかい部分を抉られて急に正気に戻された。


「おー、く…?」


「オーク?なんだそれは」
「エリオが街に来ていたオークの群れに夢中だったんです。オークが持ち込んだ果物にも興味を出して…」
「珍しいな。俺達以外に…」

二人の会話が途切れた。
いつも俺に合わせたがる僧侶が急にいつもと違う事をしたと思ったら、あれだけ待つと言ってた行為に及んだ理由がオークへの嫉妬心からの行動だったのだと知った。
そんな、醜い感情をに向けたことなど一度もない。


「───お前達まで、俺から全部奪うのか」


そんな事で、醜い感情で俺の心を支配したつもりになるな。俺の大切な記憶を汚すな。
黒い感情が内側からじわじわと染み出す。視界が徐々に暗くなってきたところで、真正面に居た魔王が俺の口を塞いで大量の魔力を流し込んできた。

「ん、んんっ、……………ぁ…」

今日は全然魔力をくれなかったくせに、都合が悪くなると酔わせてくる。くらくらと思考が鈍って頭がカクンと後ろに倒れたところで柔らかな白い手が俺の視界を完全に塞いだ。

「ごめんなさいエリオ。間違えてしまって…」
「エリオ、何も見るな。何も考えるな。お前はただ、俺達に愛されている。それだけで良かったんだ。」
「そう。────おやすみなさい、エリオ」


─────おやすみなさい、勇者。


指先に痺れが走る。魔王の魔力が身体を巡り、まるで全身が性感帯にでもなったかのように敏感になる。

「あ、あ、あ…………」

僧侶の手が離れた時、俺はもう快楽の事しか考えられなくなった。それ以外に興味がなくなった。俺は何を、考えていたのだろう。

「───ぁ、あは、なか、きもち」
「あぁ。気持ちいいな、エリオ。」

グチュ、と腰を揺らして自分で腹の奥を引っ掻いた。
お腹にいっぱい魔王がいる。あったかい。気持ちいい。

「あっ、あんっ、まお、おっきぃ」
「腹の中に直接魔力を注いだら、もっと気持ちが良くなるぞ」
「へへ、魔力、だいすき。ほしい」
「…エリオ、私の魔力も貰ってください」
「ん、僧侶のももらう」

口を開けると僧侶の口が重ねられ、舌から魔力を与えられた。もどかしい。

「そうりょ、足りない…こっちから、ほしい」
「ッ…えぇ、もちろん渡します」

僧侶の逸物は硬く、そそり立っている。それがとても甘美なものに感じて手で掴んで強請ればすぐに背中がベッドに沈み、僧侶の長い逸物が口元に当てられたので喜んで口に受け入れた。

「アリオル、多めに注げ」
「……わかっています。私の失態です」

喉の奥まで飲み込むように迎え入れ、早く魔力がもらえないかと口の中で裏筋に舌を這わせる。もっと気持ちよくなりたい。もっともっと、快感がほしい。
口いっぱいに受け入れてる間に腰を掴まれて勢いよく奥を打ち付けられた。

「んんッ──んー!!」

上の口にも下の口にも注ぎ込まれる欲に溺れそうになる。同時に濃厚な魔力が体内になだれ込み、一瞬白目を剥いてしまったが気持ちよさに笑えてくる。

「…ふふ、きもち、ね、みて」

ずっと軟らかかった逸物が硬くなっている。自分の手で扱いて見せると魔王の大きな逸物がズルズルと抜かれてしまった。

「あぁんっやだ、魔王、もっとほしい」
「焦るな。体勢を変えるだけだ。…エリオ、もっともっと気持ちよくなりたいな?」
「なりたい、いっぱい魔力くれる?」
「魔力もいいが…」

寝ていた身体を起こされて、魔王に背中を向かされる。魔王に比べると小さな俺の身体は簡単に持ち上げられて、背後から串刺しにされた。

「ぅあ、こえ、やばいぃぃ」

今までとは違う角度を抉られ、より強い刺激に仰け反たら魔王ごと倒れた。ビクンビクンと身体が跳ねる。横たわる身体の中で俺の逸物だけが情けなくそそり立っていた。

「アリオル、番がもっと気持ちよくなりたいとご所望だ。」
「………本当に、悪趣味ですね貴方は」

仰向けに繋がれたまま重なっている魔王と俺の上に、跨る僧侶。何をするのかと眺めていたら、俺の逸物を自分の蕾に当てていた。

「さぁエリオ、三人で愛し合いましょうね」
「え…っ?あ、あ、あ、そう、りょ…!」

ズプン、とあっという間に僧侶と俺の間に隙間がなくなった。思わぬ刺激にびゅくびゅくと僧侶の中に欲を放つ。

「あ、あ、あぁ…」
「あぁ…エリオの子種、もらっちゃいましたね。気持ちいいですか?これは?」
「あっあっ、あっ、しょれ、だめ、イったのに!」
「まだイけますよ。ほら、ぬるぬるで気持ちいいでしょう?」

僧侶に腰を振られて快感に翻弄されていると、忘れるなと下から突き上げられた。
中も外も刺激だらけでわけがわからない。気持ちいいを超えている。腹の形がボコボコと内側から殴られるように盛り上がり、イっても解放されないまま僧侶の中でいじめ抜かれた逸物は子種でない液体を吐き出した。

「とまって、とまって!まお、壊れる!おなか壊れちゃうっ」
「壊れたら治せばいいだろ。───vita auxilium生命維持
「ッ───!!」

魔王が使う魔法は普通の治癒と違って乱暴だ。
曲がったものを無理やり伸ばすような、強制的な回復魔法。身体に命令してくる感覚に力を失った逸物がまた硬くなった。

「おねがい、もうだめ、もうむり、しんじゃう!」

涙をぼろぼろと流しても身体は快感を拾い続ける。勇者として死に向かう瞬間でさえ、こんな恐怖は無かった。

「可哀想に…たくさん酔って分からなくなりましょう。もっと沢山の魔力をあげましょうね。」
「やっ!やら、もういらない!きもちい、いらない!」
「大丈夫だエリオ。……どんな状態になっても、お前を愛してやる」
「あぁあぁぁあぁぁ!!」

プツン、と何かが切れた音がした。
視界も、意識も、全てが真っ白に塗り替えられて俺には何もわからなくなった。






「───……」

目を開けたら、いつもと変わらない天井が見えた。僧侶の家に置かれたベッドは、昔は問題なかったけど今じゃ大人三人で寝るのは無理がある。

「エリオ、起きましたか?」
「……暑い」

魔王と僧侶に挟まれ、二人の間でギチギチに詰められている。
いくら俺が一番小柄だからって、これでは二人も寝にくいだろうに。

無理やり身を起こすと褐色の手が伸びてきて俺を捕まえた。

「魔王、狭い」
「この俺を拒むのはお前くらいだ。」

だから俺の城で暮らせばいいと言っただろうとムスッとしている魔王に、何故だかいつもの呆れが沸いてこない。

「どうしました?エリオ」

俺の小さな変化にも細かく察する僧侶が心配そうに顔を撫でる。
でも俺にもよくわからない。

「……なにもない。散歩してくる」
「待て。」

再び起き上がった俺にまたも魔王の手が阻止してきた。

「………たまには、空の散歩でもどうだ」
「…空…」

初めてされる提案に、ぱちぱちと瞬きをして考える。
勇者として何度も人生を歩んできたが、魔力を持たない俺が空を飛んだのは僧侶に拾われた時の一度きり。
それも夜でよくわからなかった。

「……行く」
「おう。行くか」

ふわりと魔王が笑い、空の散歩かと言葉を反芻して考えた。
「私も行きますから」と僧侶も身支度をしようと起き上がると銀色の髪がキラキラと揺れて輝く。


(───心臓の音が、うるさくなった)


トクン、トクンと普段より主張する心音。
そういえば俺、いつ寝たっけ。

(魔力、もらって…?もらった?)

よく思い出せない。全てにモヤがかかったように記憶に蓋がされている。

(………どうでもいいか)

今日も、いつもと変わらず日々の消化をする。ただそれだけだ。


────おやすみなさい、勇者。


耳が記憶した音を再生するかのように、響いたのはただ眠る時の挨拶なのに

腹の奥が、少し疼いた。
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