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最終話 「うん、いいよ」
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まだ、遠く離れていたけれど。
浜辺に、美菜が立っていた。
相変わらずのふんわりした、陽だまりみたいな笑顔を輝かせている。
別れた時より少しだけ大人びていたし、真っ白なワンピースが目に鮮やかだった。
強い海風に吹かれて、スカートがフワフワと揺れていた。
俺に向かって懐かしい足取りで、ゆっくりと歩いてくる。
「帰って来ちゃった」
携帯越しに、やわらかな笑い声が届く。
遠いから風にまぎれて、本物の美菜の声はまだ聞こえない。
それでも、微笑みもその台詞も懐かしい頃のままで、俺に近づいてくる。
「隼人君、待たないでって言ったのに」
待ってねぇし、なんて。
今度は、言えなかった。
「これでも繊細なんだよ、悪いか」
ふふ、と美菜は少し大人びた笑い方をした。
可愛いばかりだったあの頃と身長は変わってないようだが、パッと見ただけでもずいぶん綺麗になったと思う。
「私、喫茶店のオーナーになるの」
唐突にそんなことを言った。
その意味がわかるまで、数瞬かかった。
突然のことで、俺もかなり動揺しているらしい。
高校時代に住んでいたあの喫茶店を、また再開するのだ。
このままここに、美菜は定住する。
そういうことだろう。
「資格も取ったんだよ。まだ駆け出しだけど」
まだ直接の声は届かないけれど、すごいでしょうと自慢げな表情がハッキリと見えて、俺は苦笑する。
トロくさくてスローな美菜が経営?
いや、バカにする訳じゃないけどな。
人には向き不向きがある。
確かにデザートを作ったり、コーヒーを入れたりは手際がいいけど、接客が問題だ。
丁寧と言えば言葉はいいが、出来上がった料理がお客様の手元に届くまでの速度がとろい。
「一人でか?」
絶対ムリだろうと言う寸前の俺に、エヘ、と美菜は懐かしい仕草で笑う。
ああ、ちっとも変ってないじゃないか。
そう思うと、俺の脚もやっと動き出した。
あんまり驚きすぎたものだから見つめるばかりで、歩くのを忘れていたのだ。
少しづつ、俺たちの距離が縮まる。
声はまだ遠いけど、愛らしいえくぼも見えた。
俺の突っ込みに、美菜はやけに自信満々に答えた。
「まさか。一人じゃ無理だよ。おじいちゃんとおばあちゃんも、もうすぐ帰ってくる。やっぱり日本がいいんだって」
やっぱりな、なんて言ってはいけないけれど。
自分の能力を把握しているのは褒めていい。
しかし、と更なる突っ込みどころに気がつく。
高校時代でも繁忙期にはてんてこ舞いでじいさんたちが疲れを出すと嘆いていたから、俺も手伝ったぐらいなのにあれから何年も経っている。
もっと疲れやすい歳になってるんじゃないのか?
「じいさんたちだけじゃ、大変だって言ってただろ?」
俺の台詞に、美菜はふんわりと笑った。
「平気だよ。おじいちゃんたちが現役を離れるまでには、ちゃんとした人を雇うから」
私は数字が苦手だから経理のできる人を雇うんだ~なんて、相変わらず温い台詞を吐く。
おい。
接客よりも大きな問題が転がってるじゃないか。
小さな喫茶店だって、まずはお金の管理が先だろうに。
ハハッと俺は笑うしかない。
本当にしっかりしてるんだか、抜けているんだかちっともわからない。
まぁ、いいんだけどな。
美菜らしくて。
おかしいぐらい美菜のまんまで帰ってきやがって。
そんなところにつけこみたくなる俺も俺だ。
おふくろの怒る顔がチラリと浮かんだけれど。
就職浪人よりマシだって、押し切ってやると決めた。
無職より、経理はマシな気がする。
そういうことにしておこう。
「まだ学生だけど、就職先を探してるやつがいるんだけどな。当然だが、おまえよりは数字が得意だ」
美菜はキョトンとした。
二人して歩いていたから、携帯がなくても声が届いた。
風上にいるから、美菜の声はハッキリと聞こえる。
こっちの気持ちなんて気がつくそぶりもなく、う~んなんて頭を悩ます仕草も懐かしい。
「学生さん? 最初はバイトだよ? しかもお店の経営って大変だから、人をちゃんと雇えるようになるかわからないし」
「まぁ、学生のうちはバイトで我慢してやる」
パチパチと目を瞬いてしばらく考えた後で、美菜はようやく意味がわかったらしい。
相変わらずだな、鈍いんだから。
笑いだしたいのか、泣きだしたいのかわからないような不思議な表情になる。
それでも、不器用に笑って、激しくまばたきした。
目元がキラッと光ったけれど、ちょっとにじんだ涙は見ないフリをする。
「正式雇用は経営状態と勤務状況によるの」
おお、こんな時は強気に出るのも変わっていない。
本物だと実感した。
立ち止まった俺は、笑いたくなった。
ちくしょう、いつもいつも心臓に悪いことばかりしやがって。
ほら、もうこんなに近づいて。
お互いが手を伸ばせば触れられる位置なのに、まだ歩くのかよ。
大人になっても小さいまんまなんだからさ。
その辺りで止まらないと、顔が見えなくなるじゃないか。
本当に、帰ってきたんだ。
不意に消えたと思ったら、またしても不意に現れた。
こいつ、あいかわらずマイペースなんだから。
文句を言うぐらいかまわないはずだ。
「ケチケチすんな」
「ケチじゃないよ。オーナー判断だよ」
うるせ、と俺は言った。
「お前、細かいことは苦手なんだから、つべこべ言うなって」
やっと美菜は立ち止まった。
一歩踏み出せばぶつかるほど近くで、両手を背中で組んで、首が痛いだろうに必死に上に向いて俺を見上げている。
俺だってこの姿勢が続けば首が痛くなるだろうなと思いながら、しゃがみもせず美奈を見下ろしていた。
触れてないのにふわっと体温を感じるほど近いから、手を伸ばせば簡単に抱きしめられる。
もう携帯は必要ない。
再会した恋人達って普通はどうするものなのか、ちっともわからないけれど。
お互いに触れることもなく。
俺たちは、ただ見つめあった。
お帰りと言えばいいのか、好きだと言えばいいのか。
ふさわしい言葉なんて、いくらでもあるはずなのに。
ああ、でもやっぱり俺も、俺のままなのだ。
好きだなんて、照れ臭くってこんな時でも言えない。
だけど、きっと伝わるだろう。
打ち寄せる波の音に後押しされて、俺はそっと口を開いた。
「雇え」
「うん、いいよ」
懐かしい、その口癖。
相変わらずの速攻だ。
ちゃんと考えているのか考えていないのか、まるでわからないけれど。
その声も、可愛らしい笑顔も、潮騒を打ち消すほど強く鮮やかだった。
Fin
浜辺に、美菜が立っていた。
相変わらずのふんわりした、陽だまりみたいな笑顔を輝かせている。
別れた時より少しだけ大人びていたし、真っ白なワンピースが目に鮮やかだった。
強い海風に吹かれて、スカートがフワフワと揺れていた。
俺に向かって懐かしい足取りで、ゆっくりと歩いてくる。
「帰って来ちゃった」
携帯越しに、やわらかな笑い声が届く。
遠いから風にまぎれて、本物の美菜の声はまだ聞こえない。
それでも、微笑みもその台詞も懐かしい頃のままで、俺に近づいてくる。
「隼人君、待たないでって言ったのに」
待ってねぇし、なんて。
今度は、言えなかった。
「これでも繊細なんだよ、悪いか」
ふふ、と美菜は少し大人びた笑い方をした。
可愛いばかりだったあの頃と身長は変わってないようだが、パッと見ただけでもずいぶん綺麗になったと思う。
「私、喫茶店のオーナーになるの」
唐突にそんなことを言った。
その意味がわかるまで、数瞬かかった。
突然のことで、俺もかなり動揺しているらしい。
高校時代に住んでいたあの喫茶店を、また再開するのだ。
このままここに、美菜は定住する。
そういうことだろう。
「資格も取ったんだよ。まだ駆け出しだけど」
まだ直接の声は届かないけれど、すごいでしょうと自慢げな表情がハッキリと見えて、俺は苦笑する。
トロくさくてスローな美菜が経営?
いや、バカにする訳じゃないけどな。
人には向き不向きがある。
確かにデザートを作ったり、コーヒーを入れたりは手際がいいけど、接客が問題だ。
丁寧と言えば言葉はいいが、出来上がった料理がお客様の手元に届くまでの速度がとろい。
「一人でか?」
絶対ムリだろうと言う寸前の俺に、エヘ、と美菜は懐かしい仕草で笑う。
ああ、ちっとも変ってないじゃないか。
そう思うと、俺の脚もやっと動き出した。
あんまり驚きすぎたものだから見つめるばかりで、歩くのを忘れていたのだ。
少しづつ、俺たちの距離が縮まる。
声はまだ遠いけど、愛らしいえくぼも見えた。
俺の突っ込みに、美菜はやけに自信満々に答えた。
「まさか。一人じゃ無理だよ。おじいちゃんとおばあちゃんも、もうすぐ帰ってくる。やっぱり日本がいいんだって」
やっぱりな、なんて言ってはいけないけれど。
自分の能力を把握しているのは褒めていい。
しかし、と更なる突っ込みどころに気がつく。
高校時代でも繁忙期にはてんてこ舞いでじいさんたちが疲れを出すと嘆いていたから、俺も手伝ったぐらいなのにあれから何年も経っている。
もっと疲れやすい歳になってるんじゃないのか?
「じいさんたちだけじゃ、大変だって言ってただろ?」
俺の台詞に、美菜はふんわりと笑った。
「平気だよ。おじいちゃんたちが現役を離れるまでには、ちゃんとした人を雇うから」
私は数字が苦手だから経理のできる人を雇うんだ~なんて、相変わらず温い台詞を吐く。
おい。
接客よりも大きな問題が転がってるじゃないか。
小さな喫茶店だって、まずはお金の管理が先だろうに。
ハハッと俺は笑うしかない。
本当にしっかりしてるんだか、抜けているんだかちっともわからない。
まぁ、いいんだけどな。
美菜らしくて。
おかしいぐらい美菜のまんまで帰ってきやがって。
そんなところにつけこみたくなる俺も俺だ。
おふくろの怒る顔がチラリと浮かんだけれど。
就職浪人よりマシだって、押し切ってやると決めた。
無職より、経理はマシな気がする。
そういうことにしておこう。
「まだ学生だけど、就職先を探してるやつがいるんだけどな。当然だが、おまえよりは数字が得意だ」
美菜はキョトンとした。
二人して歩いていたから、携帯がなくても声が届いた。
風上にいるから、美菜の声はハッキリと聞こえる。
こっちの気持ちなんて気がつくそぶりもなく、う~んなんて頭を悩ます仕草も懐かしい。
「学生さん? 最初はバイトだよ? しかもお店の経営って大変だから、人をちゃんと雇えるようになるかわからないし」
「まぁ、学生のうちはバイトで我慢してやる」
パチパチと目を瞬いてしばらく考えた後で、美菜はようやく意味がわかったらしい。
相変わらずだな、鈍いんだから。
笑いだしたいのか、泣きだしたいのかわからないような不思議な表情になる。
それでも、不器用に笑って、激しくまばたきした。
目元がキラッと光ったけれど、ちょっとにじんだ涙は見ないフリをする。
「正式雇用は経営状態と勤務状況によるの」
おお、こんな時は強気に出るのも変わっていない。
本物だと実感した。
立ち止まった俺は、笑いたくなった。
ちくしょう、いつもいつも心臓に悪いことばかりしやがって。
ほら、もうこんなに近づいて。
お互いが手を伸ばせば触れられる位置なのに、まだ歩くのかよ。
大人になっても小さいまんまなんだからさ。
その辺りで止まらないと、顔が見えなくなるじゃないか。
本当に、帰ってきたんだ。
不意に消えたと思ったら、またしても不意に現れた。
こいつ、あいかわらずマイペースなんだから。
文句を言うぐらいかまわないはずだ。
「ケチケチすんな」
「ケチじゃないよ。オーナー判断だよ」
うるせ、と俺は言った。
「お前、細かいことは苦手なんだから、つべこべ言うなって」
やっと美菜は立ち止まった。
一歩踏み出せばぶつかるほど近くで、両手を背中で組んで、首が痛いだろうに必死に上に向いて俺を見上げている。
俺だってこの姿勢が続けば首が痛くなるだろうなと思いながら、しゃがみもせず美奈を見下ろしていた。
触れてないのにふわっと体温を感じるほど近いから、手を伸ばせば簡単に抱きしめられる。
もう携帯は必要ない。
再会した恋人達って普通はどうするものなのか、ちっともわからないけれど。
お互いに触れることもなく。
俺たちは、ただ見つめあった。
お帰りと言えばいいのか、好きだと言えばいいのか。
ふさわしい言葉なんて、いくらでもあるはずなのに。
ああ、でもやっぱり俺も、俺のままなのだ。
好きだなんて、照れ臭くってこんな時でも言えない。
だけど、きっと伝わるだろう。
打ち寄せる波の音に後押しされて、俺はそっと口を開いた。
「雇え」
「うん、いいよ」
懐かしい、その口癖。
相変わらずの速攻だ。
ちゃんと考えているのか考えていないのか、まるでわからないけれど。
その声も、可愛らしい笑顔も、潮騒を打ち消すほど強く鮮やかだった。
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