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1人目~永山修司~
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1.クラスメイトで学年一の秀才にしてイケメン、永山修司(ながやましゅうじ)
まずは候補の一人目、修司君のお話から。
学年一の秀才にしてイケメン、という説明文から察して頂きたいのですが、こやつ、なかなかにポンコツなんですよね。
……ん? 伝わらない? ではもう少し詳しく説明致しましょう。
---
「おい陽花、この前の試験で赤点三つってどういうことだよ! 試験期間から毎日、付きっきりで勉強教えてやってたのに、俺の好意を無駄にしやがって……」
「いやー、ごめんごめん。でもね修司君? 無駄じゃあなかったんだよ? 修司君が教えてくれなかったら、全教科赤点だったかもだし」
放課後の教室で私の前に立ち、手を額に当てて嘆いている彼こそが、高校入学以来主席であり続け、全国模試でも常に100番以内の成績をキープする勉強馬鹿の修司君です。
爽やかな見た目と滅茶苦茶勉強が出来るというダブル効果で、女子からの人気はかなり高い。
……だからこそ、面倒くさいんですよね。ほら、向こうから面倒くさい筆頭にして修司君大好き女子である篠山さんがやって来ましたよ?
「あら高橋さん? 赤点三つだなんて、相変わらず頭が弱くていらっしゃるのね? 修司様! こんなお馬鹿な娘など放っておいて、私に勉学の指導をして頂けないかしら?」
「いや篠山さんは成績良いじゃないか。俺が教えなくても、一人で頑張れるだろ?」
「え、あ、まあそうですわね、はい……。高橋さん? 修司様に気に入られているからって、調子に乗っていられるのも今の内よ?」
とまあこのような具合である。修司君が私に構うので、女子からのヘイトが凄いのだ。
そのヘイトを向けてくる筆頭と言っても良い篠山さんは、父親が割と有名な企業の社長だとかいうお嬢様で、修司君のファンの一人である。
私をダシにして修司君と話そうとするも、バッサリ切り捨てられてしまう。
修司君、頼むから篠山さんとくっついてくれないかなー。
でもそれを修司君に言うことは出来ないし、篠山さんを応援することも出来ないのだ。すまぬ。理由は後でお話します。
「……相変わらず仲良いな、お前ら」
今の会話の流れで、どうしてそういう感想が出てくるのか疑問に思わなくもないが、それが修司君であるのだから仕方がない。
というのも、彼はどちらかと言えば空気が読めない人間で、勉強は出来るが対人関係が壊滅気味で、多分男友達は居ないと思われます。
でも女友達は居るよね、この私みたいな、とか思ったそこのアタナには残念賞をあげましょう。
私は違うんです、例外ってヤツですね。
では私は一体何なのか、何で私には勉強教えてくれたりとかそんなことやってくれてるのかと言うと、
「やっほー、陽花と修司君。んー、何々、陽花は今回も赤点あったのか?」
「あッ、ふ、古山さん!? ……おい陽花、今日の放課後はテストの復習やるぞ?」
「あーごめん、今日はバイト頼まれてて、無理。明日でいいかな?」
「んッ、それなら仕方ないな。それじゃあな」
修司君は、ややもすれば挙動不審な動きでもって、私達から離れて行った。
「あー、お邪魔だった?」
「そんなことない、助かったよ千夏」
修司君が急に挙動不審になり、私から離れていった原因となったのが、この古山千夏である。
私の幼馴染にして親友。
そして、永山君の想い人でもあるのです。
まずは候補の一人目、修司君のお話から。
学年一の秀才にしてイケメン、という説明文から察して頂きたいのですが、こやつ、なかなかにポンコツなんですよね。
……ん? 伝わらない? ではもう少し詳しく説明致しましょう。
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「おい陽花、この前の試験で赤点三つってどういうことだよ! 試験期間から毎日、付きっきりで勉強教えてやってたのに、俺の好意を無駄にしやがって……」
「いやー、ごめんごめん。でもね修司君? 無駄じゃあなかったんだよ? 修司君が教えてくれなかったら、全教科赤点だったかもだし」
放課後の教室で私の前に立ち、手を額に当てて嘆いている彼こそが、高校入学以来主席であり続け、全国模試でも常に100番以内の成績をキープする勉強馬鹿の修司君です。
爽やかな見た目と滅茶苦茶勉強が出来るというダブル効果で、女子からの人気はかなり高い。
……だからこそ、面倒くさいんですよね。ほら、向こうから面倒くさい筆頭にして修司君大好き女子である篠山さんがやって来ましたよ?
「あら高橋さん? 赤点三つだなんて、相変わらず頭が弱くていらっしゃるのね? 修司様! こんなお馬鹿な娘など放っておいて、私に勉学の指導をして頂けないかしら?」
「いや篠山さんは成績良いじゃないか。俺が教えなくても、一人で頑張れるだろ?」
「え、あ、まあそうですわね、はい……。高橋さん? 修司様に気に入られているからって、調子に乗っていられるのも今の内よ?」
とまあこのような具合である。修司君が私に構うので、女子からのヘイトが凄いのだ。
そのヘイトを向けてくる筆頭と言っても良い篠山さんは、父親が割と有名な企業の社長だとかいうお嬢様で、修司君のファンの一人である。
私をダシにして修司君と話そうとするも、バッサリ切り捨てられてしまう。
修司君、頼むから篠山さんとくっついてくれないかなー。
でもそれを修司君に言うことは出来ないし、篠山さんを応援することも出来ないのだ。すまぬ。理由は後でお話します。
「……相変わらず仲良いな、お前ら」
今の会話の流れで、どうしてそういう感想が出てくるのか疑問に思わなくもないが、それが修司君であるのだから仕方がない。
というのも、彼はどちらかと言えば空気が読めない人間で、勉強は出来るが対人関係が壊滅気味で、多分男友達は居ないと思われます。
でも女友達は居るよね、この私みたいな、とか思ったそこのアタナには残念賞をあげましょう。
私は違うんです、例外ってヤツですね。
では私は一体何なのか、何で私には勉強教えてくれたりとかそんなことやってくれてるのかと言うと、
「やっほー、陽花と修司君。んー、何々、陽花は今回も赤点あったのか?」
「あッ、ふ、古山さん!? ……おい陽花、今日の放課後はテストの復習やるぞ?」
「あーごめん、今日はバイト頼まれてて、無理。明日でいいかな?」
「んッ、それなら仕方ないな。それじゃあな」
修司君は、ややもすれば挙動不審な動きでもって、私達から離れて行った。
「あー、お邪魔だった?」
「そんなことない、助かったよ千夏」
修司君が急に挙動不審になり、私から離れていった原因となったのが、この古山千夏である。
私の幼馴染にして親友。
そして、永山君の想い人でもあるのです。
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