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2人目~古山千夏~
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2.クラスメイトで幼馴染で親友、古山千夏(ふるやまちなつ)
「なあにが助かった、なのよ。陽花、たしか今日はバイトないって言ってたじゃん? 何で嘘吐いたの? 永山と距離縮めるチャンスだったじゃん」
「いやあ、これ以上修司君と距離縮める必要性を感じないというか……本当、しばらく勉強から解放されたいのよ……」
「勉強したくない気持ちはわかるけどさ、でも赤点教科作って、それで永山と放課後の勉強タイム継続っていう作戦は良かったと思う」
「良くないよ素で赤点だし、もー勉強ヤダってあああ、嘘です嘘嘘冗談でーす。いやあ、修司君と二人きりとか、明日から楽しみだなあ」
さて、私と千夏とのこの少しばかりズレた会話で多少は察して頂けるでしょうか。
この幼馴染にして親友の女の子は、『私と修司君とをくっつけたい』んだそうですよ?
事ある毎にそういう方向に誘導してくるし、そうしないとちょっと怒るし……。
千夏は少なくとも、私と修司君が恋人関係になることこそが私の幸せだと思い込んでいる。
昔っから思い込みが激しくって、一度決めたら中々曲げないからなあ。
千夏は、その男勝りな性格というか、芯の通った感じもあって頼りがいのある姉御肌的なところもあって、女子からの人気が凄い。
更に見た目も悪くないと言うか、宝塚の男役的な美形の上に胸がかなり大きくて、セクハラまがいのことされても笑って許すあたり、男子からの人気も高い。
そんな千夏が居るからこそ、私が修司君と(見かけ上では)仲良くしてても、女子からのヘイトがそこまで高くならないというか、上手い具合に散らしてくれていて助かっている。
……ん、あれ? 元はと言えば、千夏が『私と修司君をくっつけたい』っていうのが発端なんだから、千夏が居なければ初めから平穏は高校生活が……?
「あれ、陽花? もしかして永山のこと考えてる?」
「うん、よくわかったね? 千夏はホント、私のこと良く見てるよね?」
えへへ、と千夏は少しだけ頬を染めて笑う。
「大好きな陽花のことなんだから……当たり前でしょ?」
さて、お分かり頂けたでしょうか? これが、古山千夏という少女なんです。
事の発端は……と言っていいのかどうか。ともかくそれは高校一年の夏休みのこと。
私の家に泊まりに来た夜に、千夏が私のベッドに潜り込んできて、キスと告白を重ねて。
「私はね、陽花のことが好きだったんだよ。ずっとずっと、恋して、愛してきた。これからもずっと恋し続けると思うし、愛し続ける自信がある。でもね、」
私の耳元で囁く千夏の声は酷く甘くて、
「陽花には、応えてほしくないの。だって、女の子同士なんていう世間一般的に認められないような関係は、陽花の為にならないから。……んッ」
そこでもう一度キスをされて、
「私はね、陽花にはきちんと男子とお付き合いをして、それで幸せになってほしい。陽花のそういう姿を見られることが、私にとっての幸せだと思えるから」
千夏は結局子供なんだなー、と思わなくもないんですけれどね?
私の幸せを願ってくれるのは嬉しいんですけれど、でもほら、欲望に負けちゃって私に襲いかかってるし、……まあキスまでだったんで、親愛の情とかそういうのが爆発したとでも思っておきましょう。
そしてつまるところ、私が付き合うべき男子として千夏の眼鏡に叶ったのが修司君という話でもあった訳です。
そして私と修司君の意志とか気持ちを汲み取ることなく周囲から手を回してあれこれやった結果が、私と修司君との勉強会という……。
いえ、駄目とか嫌とかじゃないんですけどね?
ただ、千夏の本心というか考え方を知ってしまって、これは千夏に知られてはマズイぞ、ということが一つ、ありまして。
それが、私の兄についてなんですよね。
「なあにが助かった、なのよ。陽花、たしか今日はバイトないって言ってたじゃん? 何で嘘吐いたの? 永山と距離縮めるチャンスだったじゃん」
「いやあ、これ以上修司君と距離縮める必要性を感じないというか……本当、しばらく勉強から解放されたいのよ……」
「勉強したくない気持ちはわかるけどさ、でも赤点教科作って、それで永山と放課後の勉強タイム継続っていう作戦は良かったと思う」
「良くないよ素で赤点だし、もー勉強ヤダってあああ、嘘です嘘嘘冗談でーす。いやあ、修司君と二人きりとか、明日から楽しみだなあ」
さて、私と千夏とのこの少しばかりズレた会話で多少は察して頂けるでしょうか。
この幼馴染にして親友の女の子は、『私と修司君とをくっつけたい』んだそうですよ?
事ある毎にそういう方向に誘導してくるし、そうしないとちょっと怒るし……。
千夏は少なくとも、私と修司君が恋人関係になることこそが私の幸せだと思い込んでいる。
昔っから思い込みが激しくって、一度決めたら中々曲げないからなあ。
千夏は、その男勝りな性格というか、芯の通った感じもあって頼りがいのある姉御肌的なところもあって、女子からの人気が凄い。
更に見た目も悪くないと言うか、宝塚の男役的な美形の上に胸がかなり大きくて、セクハラまがいのことされても笑って許すあたり、男子からの人気も高い。
そんな千夏が居るからこそ、私が修司君と(見かけ上では)仲良くしてても、女子からのヘイトがそこまで高くならないというか、上手い具合に散らしてくれていて助かっている。
……ん、あれ? 元はと言えば、千夏が『私と修司君をくっつけたい』っていうのが発端なんだから、千夏が居なければ初めから平穏は高校生活が……?
「あれ、陽花? もしかして永山のこと考えてる?」
「うん、よくわかったね? 千夏はホント、私のこと良く見てるよね?」
えへへ、と千夏は少しだけ頬を染めて笑う。
「大好きな陽花のことなんだから……当たり前でしょ?」
さて、お分かり頂けたでしょうか? これが、古山千夏という少女なんです。
事の発端は……と言っていいのかどうか。ともかくそれは高校一年の夏休みのこと。
私の家に泊まりに来た夜に、千夏が私のベッドに潜り込んできて、キスと告白を重ねて。
「私はね、陽花のことが好きだったんだよ。ずっとずっと、恋して、愛してきた。これからもずっと恋し続けると思うし、愛し続ける自信がある。でもね、」
私の耳元で囁く千夏の声は酷く甘くて、
「陽花には、応えてほしくないの。だって、女の子同士なんていう世間一般的に認められないような関係は、陽花の為にならないから。……んッ」
そこでもう一度キスをされて、
「私はね、陽花にはきちんと男子とお付き合いをして、それで幸せになってほしい。陽花のそういう姿を見られることが、私にとっての幸せだと思えるから」
千夏は結局子供なんだなー、と思わなくもないんですけれどね?
私の幸せを願ってくれるのは嬉しいんですけれど、でもほら、欲望に負けちゃって私に襲いかかってるし、……まあキスまでだったんで、親愛の情とかそういうのが爆発したとでも思っておきましょう。
そしてつまるところ、私が付き合うべき男子として千夏の眼鏡に叶ったのが修司君という話でもあった訳です。
そして私と修司君の意志とか気持ちを汲み取ることなく周囲から手を回してあれこれやった結果が、私と修司君との勉強会という……。
いえ、駄目とか嫌とかじゃないんですけどね?
ただ、千夏の本心というか考え方を知ってしまって、これは千夏に知られてはマズイぞ、ということが一つ、ありまして。
それが、私の兄についてなんですよね。
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