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26.故郷の空
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二月に入ってユーレイ屋敷の正門に立入禁止の看板が立った。解体されることが決まったようだ。じーじがさびしそうに言っていた。
「あれをこわして、あそこに造船会社の社員寮が建つんじゃそうな」
それからしばらくしてじーじが流感で倒れた。ユーレイ屋敷の解体が決まったせいなのか。
ばーばの具合も悪くて、リューイチの母さんはたびたび百番地に看病に行った。ようやっとじーじとばーばが起き上がれるようになって、今度は母さんと父さんが流感で寝込んでしまった。川北小も学級閉鎖が増えてきた。タッちゃんも、ヨーちゃんもみんなかかってしまった。いつも元気いっぱいな城田さんまで休んでいる。リューイチの周りは流感だらけだ。
今年の流感はしつこい。元気なのはリューイチとベロンだけだ。早く暖かくなって、流行が治まればいいのに。
ようやくじーじが外を散歩できるようになったころ、ユーレイ屋敷にでかいブルドーザーが運び込まれた。周りのカシノキをなぎ倒し、庭の木が全部なくなった。丸はだかのユーレイ屋敷は、土手沿いの道からもよく見えた。
玄関の前の、あの立派なソテツも根こそぎ抜かれてしまった。いつも手入れをしていたじーじは遠くから見ただけで、それ以上はもう近づかなかった。ショックだったんだ。また咳き込みだして熱が出てきた。
赤茶けた鉄条網も取り外され、周りの障害物が全部なくなって、建物全体が見渡せた。でかくて立派な屋敷だ。白いカベに小さな窓が並んでいる。アーミーグリーンのペンキで塗られた窓わくが、まっすぐ横一列に並んでいる。まるで寄宿舎みたいだ。
一週間ほど、ユーレイ屋敷は丸裸のまんまだった。
土曜日の朝、リューイチが登校中、大川の土手沿いを、今まで見たことのないような巨大なシャベルカーが、百番地の方に向かっていった。これからユーレイ屋敷を壊すんだなと思った。その巨大な熊手みたいなシャベルが、ぐしゃりと屋根を押しつぶし、全てのカベを突き破ったんだ。
下校するころには、もう、ユーレイ屋敷はがれきの山になってしまっていた。
リューイチはタッちゃんとベロンと一緒に土手沿いを散歩しながら、広いがれき置き場になったユーレイ屋敷をながめていた。
すると向こう側の道から、がれきの山を見ているカナコさんとヒロくんに気がついた。ユーイチもいた。コウちゃんもいた。
「ヒロくん、来てたんか」
「ユーレイ屋敷がこわされると聞いてから、ヒロは毎日ここに来たがるんよね」
カナコさんだってじっと見ている。ヒロくん以上にユーレイ屋敷が気になるんだろう。
ヒロくんが突然がれきの山を指さして、高く声を上げた。
「アーッ、アッアッ、アッ、アー!」
シャンデリアだ!
ヒロくんが、がれきの山からあのシャンデリアを見つけ出したのだ。白カベのがれきに囲まれて、守られるようにしてあのシャンデリアが、壊れることもなく置かれていた。
「そうか、ヒロくんはこれを探しにここへ来てたんじゃ」
「さびしいのぉ、ヒロくん。やっぱりユーレイはおらんかった。でも、ユーレイ屋敷は宝の山だったんじゃ」
そう言うユーイチの方が、ずっとさびしそうだった。
じーじにユーレイ屋敷が崩されたことを話したら、
「そうか、とうとう壊されたか。ノースキャンプからまた一つ戦争が消えていったか」
さびしそうに、でもうなずきながら言っていた。
次の日、リューイチと中村さんがカメコにエサをやっていた時、じーじとガミガミさんが縁側に座って日向ぼっこをしていた。ユーレイ屋敷の話をしていたみたいだ。いつもより長く、しんみりと話していた。
「あの長官官舎もとうとう崩されたらしい。戦争の跡がどんどん消えていくのは仕方がないが、淋しいなあ」
「ノースキャンプの建物はどんどんなくなっていって、思い出も一つずつ消されていってしまう。見慣れた景色が消えていくというのはさびしいことよのう」
じーじがなつかしそうに言った。
「明かり取りの上の赤い小屋根があっただろ。あれをたびたび思い出すんだ。イギリスの若い兵隊さんだったけど、夕方になると、あの赤い屋根にまたがって、ハーモニカを吹いていた。夕陽に向かって、さびしい曲をさびしそうな顔をして吹いていたんだ。たまらなかったなあ。『夕空晴れて秋風吹き』って、日本でも唱歌になってるやつだ」
「『思えば遠し 故郷の空』か。さびしい歌だなあ」
「イギリスでは全然ちがう意味の、楽しい歌なんだそうだ。でも、ハーモニカの音がなんかさびしく聞こえるんだ。きっとこの兵隊さんも、故郷の空をなつかしく思い出しながら、ハーモニカを吹いてるんだろうなってね」
じーじの声もさびしそうだった。
「ハーモニカで『故郷の空』を懐かしむか。その若い兵隊さんの気持ちが分かるようじゃ。そのことを、リューイチくんたちに話してやれよ」
「いつかはな。他にも孫たちに言うてやって、教えておかにゃならんことはたくさんあるんだ。あのころはつらいことが多かったし、忘れたいことだっていっぱいあった。戦争の話なんかしないほうがいいのかもしれない。しかしな、聞かせておいてやりたい話だっていろいろあるんだ」
「そうそう、いい思い出もいっぱいあった。戦争が全部無茶苦茶にしたけど、残しておきたい思い出だっていくらでもあった。今のうちじゃ。今だから話してやらにゃならんのよ。ワシらが見てきたことが子どもや孫に、そしてまたその先にもつながっていくように」
「今のうちか。まるで建物がこわされるように、いつの間にかあの頃の思い出も消えていくんだろうな。昔のものが壊されて、無くなっていくことは仕方がないんだろう。消えていってほしいものだっていっぱいあったんだ。でも、戦争はこういうものなんよ、進駐軍ってこうだったんよ、そういうことを孫たちに教えておいてやりたい。ところがだ、我々が生きてきた時代を話そうとしても、どうもうまく説明できない。歯がゆいなあ!」
「うまく説明しようとしたら言葉が出なくなる。心に残るそのまんまを話せばええと思うよ。やっぱり自分が思ってきたことは自分で伝えておきたい。それが子や孫にどう伝わろうと、少しでも心に残っていれば、子や孫が、今度は次の子や孫に伝えてくれることもあろう。われわれの時代にもいろんな思いの人がいた。一つ一つを、忘れる前に言っておかないといかん。生きてる間に言ってやらなきゃな。いくらガミガミうるさいと言われても、言って聞かせる者が誰もいなくなったらおしまいじゃ」
中村さんはじーじたちの話をよく聞いていたみたいだ。
「そうよねえ。見たものにしか言えない世界ってあるもんね」
中村さん、東京で何を見てきたんだろう。
そのガミガミさんが亡くなった。夕方、突然家の中で倒れて、救急車で病院に運ばれて、そのまま亡くなったらしい。
修了式の日。
夕べ、ガミガミさんが亡くなった。夕方のお通夜にユーイチも行くことになっている。あれだけお世話になったんだ。おいしいお菓子を一番たくさん食べたのはユーイチだ。だから、お通夜には行かなくちゃ。今日は一日元気がでない。
めずらしく、帰り道がコウちゃんとユーイチと中村さんの三人だ。修了式が終わって、お腹を空かせた昼の帰り道。中村さんは相変わらずよくしゃべる。
「ねえねえ。今度監視塔の前の広場にアパートが建つらしいよ」
「えっ、じゃあ見張り台はどうなるの?」
「そりゃあじゃまだしさ、たぶんこわされちゃうんだろうね」
「なんだってえ!」
ユーイチは思わず大声で叫んだ。きっとコウちゃんもユーイチ以上に叫びたいはずだ。中村さん、あんまりコウちゃんを怒らせるなよ。
でも、今日のコウちゃんは違った。黙ったままで、一人後ろを歩いている。なんか変だ。
コウちゃんはユーイチ以上に見張り台が好きだし、百番地が大好きなのだ。
「監視塔はぼくらの見守り台なんじゃ。僕らを見張って見守って、百番地の守り神なんじゃ。こわしちゃいけん。そうじゃろ?コウちゃん」
黙ったまま後ろを歩いてくるコウちゃんに振り向いて言った。
コウちゃんが変だ!
「コウちゃん・・・、コウちゃんどうかしたんか?」
様子がとても変だ。やっぱり怒ってるんか?
と思ったら、
「おれ、今度引っ越すことになった」
突然コウちゃんが言いだした。
「えっ!」
思わず立ち止まってしまった。
歩けなくなった。急に歩けなくなった。
体中が寒くなった。
声も出せない!
「わりと近くじゃから、遊びに来れんことはないけど・・・」
コウちゃんは力なく言った。
「でも、学校で何にも言わんかったじゃないか」
「みんなには言えんかった。先生にも言わんかった」
「うそじゃろ!だれにも言わんと引っ越すつもりじゃったんか!」
えっ!うそじゃろ・・・
うそじゃあ!
うそじゃろお
ほんとか?
ほんとうなんか?
さびしいのお
ほんとにさびしいのぉ
さびしいのぉ
さびしいのー・・・
百番地から建物がどんどん消えていって
平和な建物に変わっていって
遊び場もなくなって
監視塔もなくなって
見張るものもなにもなくなった
だれもいなくなって
戦争もなくなったんだ
もう、見張り台なんか必要はない
見張らなくていいって
いいことなんだ
でも さびしいよ
戦争を知っているものがなくなっていく
じゃあ、だれがこの平和を見守るんだ!
「あれをこわして、あそこに造船会社の社員寮が建つんじゃそうな」
それからしばらくしてじーじが流感で倒れた。ユーレイ屋敷の解体が決まったせいなのか。
ばーばの具合も悪くて、リューイチの母さんはたびたび百番地に看病に行った。ようやっとじーじとばーばが起き上がれるようになって、今度は母さんと父さんが流感で寝込んでしまった。川北小も学級閉鎖が増えてきた。タッちゃんも、ヨーちゃんもみんなかかってしまった。いつも元気いっぱいな城田さんまで休んでいる。リューイチの周りは流感だらけだ。
今年の流感はしつこい。元気なのはリューイチとベロンだけだ。早く暖かくなって、流行が治まればいいのに。
ようやくじーじが外を散歩できるようになったころ、ユーレイ屋敷にでかいブルドーザーが運び込まれた。周りのカシノキをなぎ倒し、庭の木が全部なくなった。丸はだかのユーレイ屋敷は、土手沿いの道からもよく見えた。
玄関の前の、あの立派なソテツも根こそぎ抜かれてしまった。いつも手入れをしていたじーじは遠くから見ただけで、それ以上はもう近づかなかった。ショックだったんだ。また咳き込みだして熱が出てきた。
赤茶けた鉄条網も取り外され、周りの障害物が全部なくなって、建物全体が見渡せた。でかくて立派な屋敷だ。白いカベに小さな窓が並んでいる。アーミーグリーンのペンキで塗られた窓わくが、まっすぐ横一列に並んでいる。まるで寄宿舎みたいだ。
一週間ほど、ユーレイ屋敷は丸裸のまんまだった。
土曜日の朝、リューイチが登校中、大川の土手沿いを、今まで見たことのないような巨大なシャベルカーが、百番地の方に向かっていった。これからユーレイ屋敷を壊すんだなと思った。その巨大な熊手みたいなシャベルが、ぐしゃりと屋根を押しつぶし、全てのカベを突き破ったんだ。
下校するころには、もう、ユーレイ屋敷はがれきの山になってしまっていた。
リューイチはタッちゃんとベロンと一緒に土手沿いを散歩しながら、広いがれき置き場になったユーレイ屋敷をながめていた。
すると向こう側の道から、がれきの山を見ているカナコさんとヒロくんに気がついた。ユーイチもいた。コウちゃんもいた。
「ヒロくん、来てたんか」
「ユーレイ屋敷がこわされると聞いてから、ヒロは毎日ここに来たがるんよね」
カナコさんだってじっと見ている。ヒロくん以上にユーレイ屋敷が気になるんだろう。
ヒロくんが突然がれきの山を指さして、高く声を上げた。
「アーッ、アッアッ、アッ、アー!」
シャンデリアだ!
ヒロくんが、がれきの山からあのシャンデリアを見つけ出したのだ。白カベのがれきに囲まれて、守られるようにしてあのシャンデリアが、壊れることもなく置かれていた。
「そうか、ヒロくんはこれを探しにここへ来てたんじゃ」
「さびしいのぉ、ヒロくん。やっぱりユーレイはおらんかった。でも、ユーレイ屋敷は宝の山だったんじゃ」
そう言うユーイチの方が、ずっとさびしそうだった。
じーじにユーレイ屋敷が崩されたことを話したら、
「そうか、とうとう壊されたか。ノースキャンプからまた一つ戦争が消えていったか」
さびしそうに、でもうなずきながら言っていた。
次の日、リューイチと中村さんがカメコにエサをやっていた時、じーじとガミガミさんが縁側に座って日向ぼっこをしていた。ユーレイ屋敷の話をしていたみたいだ。いつもより長く、しんみりと話していた。
「あの長官官舎もとうとう崩されたらしい。戦争の跡がどんどん消えていくのは仕方がないが、淋しいなあ」
「ノースキャンプの建物はどんどんなくなっていって、思い出も一つずつ消されていってしまう。見慣れた景色が消えていくというのはさびしいことよのう」
じーじがなつかしそうに言った。
「明かり取りの上の赤い小屋根があっただろ。あれをたびたび思い出すんだ。イギリスの若い兵隊さんだったけど、夕方になると、あの赤い屋根にまたがって、ハーモニカを吹いていた。夕陽に向かって、さびしい曲をさびしそうな顔をして吹いていたんだ。たまらなかったなあ。『夕空晴れて秋風吹き』って、日本でも唱歌になってるやつだ」
「『思えば遠し 故郷の空』か。さびしい歌だなあ」
「イギリスでは全然ちがう意味の、楽しい歌なんだそうだ。でも、ハーモニカの音がなんかさびしく聞こえるんだ。きっとこの兵隊さんも、故郷の空をなつかしく思い出しながら、ハーモニカを吹いてるんだろうなってね」
じーじの声もさびしそうだった。
「ハーモニカで『故郷の空』を懐かしむか。その若い兵隊さんの気持ちが分かるようじゃ。そのことを、リューイチくんたちに話してやれよ」
「いつかはな。他にも孫たちに言うてやって、教えておかにゃならんことはたくさんあるんだ。あのころはつらいことが多かったし、忘れたいことだっていっぱいあった。戦争の話なんかしないほうがいいのかもしれない。しかしな、聞かせておいてやりたい話だっていろいろあるんだ」
「そうそう、いい思い出もいっぱいあった。戦争が全部無茶苦茶にしたけど、残しておきたい思い出だっていくらでもあった。今のうちじゃ。今だから話してやらにゃならんのよ。ワシらが見てきたことが子どもや孫に、そしてまたその先にもつながっていくように」
「今のうちか。まるで建物がこわされるように、いつの間にかあの頃の思い出も消えていくんだろうな。昔のものが壊されて、無くなっていくことは仕方がないんだろう。消えていってほしいものだっていっぱいあったんだ。でも、戦争はこういうものなんよ、進駐軍ってこうだったんよ、そういうことを孫たちに教えておいてやりたい。ところがだ、我々が生きてきた時代を話そうとしても、どうもうまく説明できない。歯がゆいなあ!」
「うまく説明しようとしたら言葉が出なくなる。心に残るそのまんまを話せばええと思うよ。やっぱり自分が思ってきたことは自分で伝えておきたい。それが子や孫にどう伝わろうと、少しでも心に残っていれば、子や孫が、今度は次の子や孫に伝えてくれることもあろう。われわれの時代にもいろんな思いの人がいた。一つ一つを、忘れる前に言っておかないといかん。生きてる間に言ってやらなきゃな。いくらガミガミうるさいと言われても、言って聞かせる者が誰もいなくなったらおしまいじゃ」
中村さんはじーじたちの話をよく聞いていたみたいだ。
「そうよねえ。見たものにしか言えない世界ってあるもんね」
中村さん、東京で何を見てきたんだろう。
そのガミガミさんが亡くなった。夕方、突然家の中で倒れて、救急車で病院に運ばれて、そのまま亡くなったらしい。
修了式の日。
夕べ、ガミガミさんが亡くなった。夕方のお通夜にユーイチも行くことになっている。あれだけお世話になったんだ。おいしいお菓子を一番たくさん食べたのはユーイチだ。だから、お通夜には行かなくちゃ。今日は一日元気がでない。
めずらしく、帰り道がコウちゃんとユーイチと中村さんの三人だ。修了式が終わって、お腹を空かせた昼の帰り道。中村さんは相変わらずよくしゃべる。
「ねえねえ。今度監視塔の前の広場にアパートが建つらしいよ」
「えっ、じゃあ見張り台はどうなるの?」
「そりゃあじゃまだしさ、たぶんこわされちゃうんだろうね」
「なんだってえ!」
ユーイチは思わず大声で叫んだ。きっとコウちゃんもユーイチ以上に叫びたいはずだ。中村さん、あんまりコウちゃんを怒らせるなよ。
でも、今日のコウちゃんは違った。黙ったままで、一人後ろを歩いている。なんか変だ。
コウちゃんはユーイチ以上に見張り台が好きだし、百番地が大好きなのだ。
「監視塔はぼくらの見守り台なんじゃ。僕らを見張って見守って、百番地の守り神なんじゃ。こわしちゃいけん。そうじゃろ?コウちゃん」
黙ったまま後ろを歩いてくるコウちゃんに振り向いて言った。
コウちゃんが変だ!
「コウちゃん・・・、コウちゃんどうかしたんか?」
様子がとても変だ。やっぱり怒ってるんか?
と思ったら、
「おれ、今度引っ越すことになった」
突然コウちゃんが言いだした。
「えっ!」
思わず立ち止まってしまった。
歩けなくなった。急に歩けなくなった。
体中が寒くなった。
声も出せない!
「わりと近くじゃから、遊びに来れんことはないけど・・・」
コウちゃんは力なく言った。
「でも、学校で何にも言わんかったじゃないか」
「みんなには言えんかった。先生にも言わんかった」
「うそじゃろ!だれにも言わんと引っ越すつもりじゃったんか!」
えっ!うそじゃろ・・・
うそじゃあ!
うそじゃろお
ほんとか?
ほんとうなんか?
さびしいのお
ほんとにさびしいのぉ
さびしいのぉ
さびしいのー・・・
百番地から建物がどんどん消えていって
平和な建物に変わっていって
遊び場もなくなって
監視塔もなくなって
見張るものもなにもなくなった
だれもいなくなって
戦争もなくなったんだ
もう、見張り台なんか必要はない
見張らなくていいって
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じゃあ、だれがこの平和を見守るんだ!
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