いつか遠くへ

こいちろう

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  田舎町と聞いていたが、駅前から伸びる目抜き通りはなかなかの賑わいで、装い豊かな商店が左右五百メートルばかり続いていた。駅前のすぐ正面に、待ち合わせの喫茶店があった。目抜き通りに相応しい表の装いに比べ、中は昔の駅前食堂さながらの造りだった。コンクリートの地肌がそのままの床で、お好み焼き用の大きな鉄板が一枚、その周りに丸椅子を並べて、焼きたてのお好み焼きを鉄板の上で食べる。喫茶店らしき席は、駅側の窓辺に二人がけのテーブルが三脚あるのみであった。
 その二人がけのテーブルに席を取って彼女は待っていた。懐かしい笑顔で迎えてくれたが、東京にいた時分よりは幾分陰りを帯びた表情だった。
「こんな所までよく来てくれたわね。随分疲れたでしょ」
「昨日夜遅く仕事を済ませて、今朝一番の新幹線に飛び乗っただろ。座席が狭くて長い新幹線は窮屈なんだ。ずっと寝てたけど、体が固まったみたいで、矢っ張り身体に応えるよ」
 実際はほとんど寝れていなかった。窮屈な長旅の所為というよりも自分の気持ちに原因があるのだ。眠れる訳がない。あれやこれやの思いが頭の中を去来して眠れなかったのだ。
「聞いていたよりずっと賑やかな町じゃないか。俺の古里なんか、駅前に喫茶店なんて気の利いたものは一つもないよ」
「駅前のこの辺りだけよ。車で五分もいけば民家も疎らな田舎町。私の家の周りなんて田んぼばかりで、昼間でも人の気配がなくて、道路の上はトンボが行ったり来たりしてるだけなんだから」
「それが良いのじゃないかな。長い時間揺さぶられてただろ。痺れきった身体が、駅に降りた途端すがすがしい空気でシャキッとしたね」
「そりゃあ、長時間窮屈な新幹線に乗って、乗り心地の悪い在来線に乗り換えて、またごゴトゴト体を揺さぶられてると、どこで降りたってみんな天国みたいなものよ」
真維子は笑って、私をからかうようにそう言った。
 ほっとさせる真維子の笑顔だ。
「思っていたより元気みたいじゃないか」
声も夕べの電話とは全然違う。
「そうかしら。『思ってたよりか』はね」
 笑顔で話していた彼女の顔が少しだけ強張る。
「貴男の方こそ、ちっとも変わっていないわよ。思ってたよりか」
「そうかなあ、そう見えるかなあ」
 いやいや、俺だって随分変わっちまったよ。あのころと比べものになるものか…
そう此方の近況も伝えたかった。
 君が東京を引き上げてから、俺にも色々と苦労があったんだ。あれやこれやと文句を言い合える相手も、挫けるな!ってハッパをかけてくれる相手も、全然周りにいなくなってさ…
 確かにそうだ。でも、ここで互いの苦労話を自慢し合ってどうなるんだ。そんな甘酸っぱい思いをぼやきあえるような、暢気な気分で来たわけではない。今日は聞く側なのだ。
「そうそう。何か頼まなくっちゃね。何かお勧めのものはあるかい?」
「そうね。電車に揺られっぱなしで、お腹が空いたでしょ。ここはお好み焼きが美味しいのだけど、貴男はもっと腹持ちのいい物の方がいいのよね」
「いや、さっきからソースの匂いがどうも食い気を誘うんだ。折角だから、そのお好み焼きを食べようじゃないか」
 暇なのか、鉄板の向こう側からこちらの様子ばかり伺っていた女将さんに声をかけた。
「お好み焼きを二つください」
ところが女将さんがきょとんとしてお手上げの格好をしてみせる。私もきょとんと女将さんを見ていると、真維子がとうとう吹き出してしまった。
「ダメよ。お品書をちゃんと見なくちゃ。お好み焼きにもいろいろあるの。お品書きを見て入れる具を決めて頼まなくては。肉玉のソバ入りとか、イカ玉のうどん入りとかね。おばさんも分かっていてからかってるんだから」
「あっそうか。俺はてっきりお好み焼きってのが献立になってるものと思ってた」
「相変わらずね。じゃあ、私が頼んであげるね。小母さん、肉玉ソバにイカ天を入れてあげて。私にはアイスコーヒーをね」
「はいよ」
にっこり笑って、女将さんがからかうように真維子に言う。
「真維ちゃん、いよいよ彼氏さんの登場かい?」
「違うわよ!おばさん、違うんだからね」
確かに違うんだが、そんなに真顔になって強い語気で打ち消されると、少し寂しい気にもなる。
「ごめんよ、からかって。でもね、真維ちゃんのそんな笑顔、久しぶりに見たものだからさ」
女将さんは愛想のよい顔をして、さも嬉しそうに真維子に言う。
「でも町の人にはそんな風に見えちゃうんだろうな」
真維子は、ふと淋しげに言った。
「おばさんはね、昔からよく知っているうちのお隣りさんなの。この度の米田とのことでは一番頼りになった人」
米田は彼女の嫁ぎ先である。
『そうか…ついに本題の始まりか』
 そう思いつつ、黙ったまま次の彼女の言葉を待っていた。ところが、
「おばさん、この人が小林さんよ。東京にいた時、会社で同僚だった人。今は奥さんもお子さんもいらっしゃるのよ。だから残念でした」
一向に本題に入らない。
「あらほんと残念でした。私は感じからして、二人が結ばれたら丁度いいと思って見ていたのに」
「いやだわ、すぐ勘ぐるんだから。変な噂を立てないで頂戴よ」
「はいはい。私は口が堅いですからね。そうか、貴男が小林和雄さんね。お名前はよく伺っているんですよ」
「あらまた、いつ聞いたの?変なことを言っちゃって」
お好み焼きを焼く手を動かしながら、それでも女将はこちらが気になって仕方がないようだった。
「あら、ごめんね。だって、小林和雄さんは真維ちゃんにとって白馬に乗った王子様なんだものね」
「仕様がないな、全く…」
そう呟くように言いながら、真維子は話題を変えた。
「ところで会社の方は相変わらず忙しいの?」
「うん、相変わらずだね。今度は東北の方にも営業に回ることになったから、ほとんど定休日もない状態が続いている」
「そうか。昔から休みの取り難い会社だったものね。でも、今になってみると毎日が仕事漬けだったあの頃が懐かしいわ。毎日残業が続いて、くたくたで駅にたどり着いて、最終の電車に飛び乗ったらもう頭の中が空っぽだったものね。何にも他のことを考える余裕なんてなかった」
 ここ数年で急速に業績を伸ばしてきた会社である。彼女が退社した六年前もやはり忙しくて、仕事以外のことを考える余裕など少しもなかった。
「やっぱり今もその延長さ。疲れが溜まって、真っ昼間から宙を泳ぎながら歩いているよ。最近は歩きながら違う世界に迷い込むことだってあるんだ。この間なんか、行きつけのお得意先に行ったとき、なぜだか駅前からの道を間違えて、商店街の中に入っちまった。よく出かけるお得意先だぜ。間違うはずがないんだ。なのに気がつくと、古めかしい、でも何か懐かしい、そんな匂いがしてくる商店街を歩いていた。間違ってもいいや、そのまま商店街を歩いてどっか遠くに行っちまおう。そう思った。その先に今よりもっとは楽しい生活が待ってるかもしれないし、そう思ってね。でも、俺は小心者だから、直ぐに後戻りして何時もの道に戻っちまった」
「あなたはそうだわよね。違った世界の中にそのまま居座って、夢を見ながら生活しようなんて事、絶対出来っこない人だもの。私ならそのまま違う世界に行っちまっていたわよ」
 嘘つけ。彼女だって俺と同じだ。昔なら仕事を優先していた筈だ。今だって絶対思うままに行動するとは思えない。
 でも、今はむしろそれくらい現実を振り切って動きたい、そんな気持ちでいるということなのかもしれない。
「はい、出来たわよ。本当は鉄板の上でアツアツを食べて貰った方がおいしいんだけど、お二人で話したいでしょうからね」
「今日はおばさん一人でやっているの?」
「そうよ。なんたって今朝から七夕の飾り付けで、商店街の男衆はもうそれにかかりっきりだからさ」
「そうだったわね。今日はここの商店街の七夕祭りなの。この地域だけの小さい夏祭りだけどね、この前の通り一帯に、七夕竹飾りや提灯が飾り付けられるの。夜になると、屋台も開いてにぎやかなのよ」
「そうそう。今日の夕方には灯がともるからこの通りはとてもきれいだよ。でもね、デートにはその先にある、重要なんてら保存地区ってね、古い街並みがいいわよ。静かで幻想的でね、二人にはもうぴったり。ゆっくり歩くといいムードなんだから」
「またっ!余計なことを言わないの。ところで、和雄さんは今日の宿はどうするの?」
「いや、今夜のうちに帰ろうと思っている。寝台特急でね。尾道が確か十時過ぎだったと思う。明日昼からの会議には出なくてはいけないんだ」
 そのためにも早く彼女の話を聞いておきたいが、なかなか思うように話が動かない。少し苛立ちを感じた。
「まあ、そうなんだ…」
「あらあら、何のために来たのやら。可哀想な日本のサラリーマンだこと」
女将はいつの間にかテーブルの横に椅子を持ってきて座り込み、ちゃっかりと会話に加わった。
「そうか、貴方か。貴方が和雄さんっていうんだ」
「そういえばちゃんと挨拶をしていませんでしたね。私が、白馬ではなくて新幹線に乗ってやって来た、かつての彼女の同僚、小林和雄と申します」
「はいはい、よく存じておりますよ」
「なんでおばさんがよく存じてるわけ?」
「そりゃあ貴女から度々聞いた人だからねえ」
「えっ、そうなの?わたし何を言ったのかしら・・・。お願いだから変なことを言いふらさないでちょうだいね。ただでさえ噂になりやすい田舎町なのよ。もう、油断ならないんだから」
「大丈夫だよ。わたしゃ耳は速いが口はゴシップだらけの政治家くらいに堅いんだからさ」
「もう一度言っておきますけど、私と和雄さんとは全く何もないんですからね。これまでも、これからだって」
「分っていますって。でもね、こんな良い人がいながら、何で米田の家になんか縁付いたんだろうね」
「まだ言ってる。ほらほら、おばさん。お客様が来たわよ」
「あらまあ、何時もに似ず大流行りだこと。和雄さん、ゆっくりしていってくださいね。今日は真維ちゃんの愚痴をしっかり聞いてやって頂戴。お願いよ」
女将は調理場に退散した。
 旅行客らしき初老の男女が二人、お好み焼きを焼く鉄板の前に座った。
「ごめんね。暑中見舞いにあんなこと書いたから、気になって来てくれたんでしょう?」
湯気の立ったお好み焼きをフーフー食べながら、彼女に向かって頷いた。
 そうだ、気になっていたのだ。気になって仕方なかったのだ。
「本当にごめんなさい。余計なことを書いて悪いと思っているわ。でもね、ここのところムシャクシャしてね、それを誰かに聞いて貰いたくて、ついあんな事を書いたんだわ、きっと」
 六年前に、結婚のため退社し、彼女が故郷に帰ってからも、年賀と暑中見舞いくらいの遣り取りは続いていた。彼女の方は、私の妻に気を遣ってか会社気付で送ってくる。今年は七月に入って間もないのに、昨日それを受け取った。暑中見舞いだから毎年近況程度しか書いていないのだが、今年の文面は違っていた。
「いろいろ事情があり、やっと離婚が成立しました。子供の親権やら何やらで、嫌なことばかりです。もう疲れ果ててしまいました」
 昨年までの文面から、郷里での幸せな生活振りばかりを想像していただけに、
『やっと離婚しました…、もう疲れ果ててしまいました』
その一文が気になって仕方なかった。
「それで、今はどうなんだい?」
「そう、米田とは正式に別れたわよ」
 真維子は意外と淡々と話し始めた。
「離婚の調停ってね、大変なのよ。まず調停に入るまでが時間がかかったわ。向こうの家もうちの両親も、世間体ばかり気にする人たちだから、離婚には絶対大反対。米田も度々電話をかけてきたり、直接実家に押し寄せたり。こちらの気持ちなんてこれっぽっちも分ろうとしないの。だいたい、本気で縒りを戻そうって気なんかちっとも見せないくせに、ああだのこうだのと言ってくるの。結局は世間体ばかりを気にしてるのよ。私は絶対に戻りたいと思わなかった。子供が出来てからこれまでずっとよ、ずっと堪えてきたんだから」
 ふっとため息をついて真維子は続けた。
「私があんまり拒絶するものだから、とうとう向こうも諦めたみたい。それで協議離婚に持ち込もうとしたわけ。話し合った上で、お互いが納得しての離婚だってことにしたかったのでしょうね。冗談じゃないわよ。私としては、子供の親権は勿論、養育費だって、家裁の調停できっちり決めて欲しかったのよ。出来たら慰謝料だって欲しいくらいだもの」
 米田がしぶしぶ調停に応じたのが去年だったという。彼女のことだから、自分の思いを引っ込めることなど一つもなかったのだろう。
「でもね、家裁にしても、最初は復縁を勧めるのよね。此方が頑なに拒んでいたら、『ご主人の方は復縁を望んでおられるし、お子様の将来を大変心配していらっしゃるのだから』ですって。まるで私だけがごねて、悪者になっているみたいじゃないの。悔しいけれど此方が筋を通そうとしても、言うだけ不愉快にさせられるばかり。結局、親権と養育費は私の言い分が通ったわ。でもね、まだ気持ちがすっきりしていないのよ。周りは私が一方的に悪いように言う人ばかり。もう四面楚歌って感じよ。今は実家に世話をかけて暮らしているけれど、いつかは此処から出たいと思っているわ。田舎ではこんな噂の立った女が自活できるような仕事なんか全然ないもの」
「そりゃあ、君さえ東京へ出たいという気持ちになれば、いくらでも仕事はあるさ。でも、子供さんはどうするの?」
「そうなのよね…。六年のブランクはあるし、子供を抱えた三十を過ぎた女が職を探すのは、都会だってなかなか大変よね」
「うちの会社に戻ってこいよ。まだ君が現役のころの活躍を覚えている上司はたくさん残っているから」
「それは駄目。私だって戻りたいわよ。でも、あの頃の根性はないもの。それに利也。息子なんだけど、身体が弱くてね、そちらの方に手がかかるのよ。長い時間の勤務は無理なの。実家に預けるという訳にもいかないし。うちもね、父がこの騒動のさなかに軽い脳梗塞を起こして、身体が不自由になってしまったの。父には本当に申し訳ないと思ってるわ。妹も今年縁付いたばかりだしね。母だけではどうしようもないのよ」
 日ごろは勝気な真維子の目に、薄っすらと涙が滲んでいた。
「真維ちゃん電話だよ。実家のお母さんから」
「あら、何かしら。一寸ごめんなさいね。」
女将さんから促されて、真維子はカウンターの奥の電話に出た。漏れ聞こえる声からして、余り好ましくない電話の様であった。

 程なくして席に戻ってきた彼女は、幾分曇った表情になっていた。
「ごめんね。一寸実家に帰ってくるわ。どれくらいになるか分らないけれど、ここで待っててくれない。おばさん、この人暫く此処にいて頂くけどいいかしら?」
「いいわよ。白馬に乗った王子様だもの。私がしっかりお相手して差し上げるから」
「余計なことは言わないでよ。じゃあお願いね」
彼女は気色ばんで店を出て行った。店には先程の客もいなくなり、女将さんと私の二人だけになった。
 女将さんはお茶を運んできて、また横の席に座った。
「和雄さん、真維ちゃんはあの性格だからさ、威勢よくしゃべっているけれど、本当は今が一番辛い時なんですよ。強がりを言ってるけど、昔から簡単に気持ちの整理が付く子じゃないのよ。口ほどにさっぱりとはね。どうか、此からも真維ちゃんの相談にのってやってくださいね」
「そうでしょうね。相当無理してるんだろうな。それは、さっきから話を聞いていてよく分かります」
「そうなの。いろんなことで今八方ふさがりの状態なのよ。見ていて痛々しいくらい苦労してるの。自分の気持ちを素直に打ち明けられる人が一番欲しい時なんだと思うわ。じっくりと聞いて貰える人がね。お願い、ただ聞いてあげるだけでいい。少しの間真維ちゃんのそばに居てやってください」
女将さんは真顔になって訴えた。
「そうですね。彼女、随分苦しかったんだろうと思います。この間受け取った暑中見舞いに、弱気なことが書いてあったんです。『やっと離婚したけれど、辛い』なんて。彼女らしくもない。私とは六年も会っていないのに、その私に、辛い!彼女が『辛い』なんて、そんな風に書くなんて余程のことだ。人前では絶対に弱みを見せなかった彼女がですよ。もともと強がりで、それが彼女のいけない処なんですけれど、此れまで随分と苦しんできたんだろうなと…」
 そうなのだ。今日此方に着くまで、新幹線の中でいろいろと詮索してみた。一体何があったのだろうか。鼻っ柱の強い彼女が離婚をした。それは想像もつく。しかし、それで彼女が『辛い』などと言うだろうか。暑中見舞いの葉書に、そんな弱音を書くような彼女ではない。『ああ、さっぱりした』とくらい、強がって見せるはずだ。やっと離婚が成立して気持ちが高ぶっていたにせよ、『辛い』などと弱音を吐く彼女ではない。先ほどの話の中でも、嫁ぎ先を一方的に悪く言っていた。それも彼女らしくない。
 言葉とは裏腹に、むしろ悔いている気持ちがあるのではなかろうか。
「おっしゃるように、今は誰かに聞いて欲しいんだろうな。でも、話の相手なら幾らでもなるけれど、周りの意見に耳を向けてもっと気持ちを出せるようになるのは暫く先でしょう。さっきから聞いていると、口から出るのは先方の悪口と離婚調停の苦労話ばかりだ。『辛い』という気持ちになるのは、心に何か思いがあるんじゃないかな。あんなに人を悪く言うような人じゃない。どうも言えない本音を出せずにいるのだろうと思います」
「真維ちゃんの本音か。そうよね本音はね…。なかなか言えないよね。こちらから聞くこともできないものね」
「調停が済むまでの苦労はあったんだろうけど、離婚が辛かったか。すっきりしたってのも可笑しいけれど、辛いっていうのも違うんじゃないのかな」
女将も黙って頷いた。
「そばに私がいたって誰がいたって同じですよ。周りが心配するほど、本音を出せずに人前では強がってみせる。真維子さんてそうなんですよね。損な性分なんだ。本当は弱音を吐いて、それを聞いて欲しい筈なんだけど、でも肝心なところは言い出せない。そんな自分がもどかしくて仕方ないってところでしょう」
「そうね。弱音を吐かないなんて恰好つけてるようだけど、人前で弱い自分を出せない人なのよ。もどかしいけど、でもそれが真維ちゃんなんだよね」
 
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