白色のダリア

ななしの

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再会

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九条くんに連れて来られたところは、また別の場所の薄暗がりだった。
奥はフェンスで行き止まりになっていて、九条くんの怖い顔を真正面から受け止めざるを得なかった。


「で?何でここにいるの?」

「あの…九条くんが何をしてるのか気になって」

「へぇ、正直だね」


確かに、一瞬誤魔化そうかとも思った。
『遊んでたらたまたま見かけた』
『壬生に見つけて来いと言われた』
『急ぎで伝えることがあった』
それっぽい言い訳ならいくらでも言える。
でも、この場凌ぎの薄っぺらい嘘を吐いたら、九条くんがもっと遠くへ行って戻って来なくなってしまう気がした。


「本当にごめん。九条くんのこと知りたいなって思って…」

「どういうこと?」

「九条くんのことを知れば、今より仲良くなれるかもって思ったんだ」

「それで探偵ごっこ?」

「本当反省してる。ごめん」


しばらく沈黙した後、九条くんは深いため息を吐いた。


「ちかちゃんって本当にアホでバカだね」

「いや、もう、返す言葉もないと言うか…」


もごもごと申し訳なさを伝えれば、険しい顔から段々呆れた顔に変わっていった。


「ここまでしつこくて面倒臭い奴だったなんてなぁ。…取り敢えずちかちゃんはもう帰りな」


壁に寄りかかり、顎で行くように促される。
素直に九条くんの言うことを聞き、その場を離れることにした。


「えっと…、九条くんは帰らない…?」

「俺のことはもういいでしょ。ほら、さっさと行きな」


本当はあの男性のことを聞きたい。
関わっても大丈夫な人なのか確認したい。
変なことに巻き込まれてはいない?
でも、今の状況ではこれ以上何も言わない方が良いだろう。




◆◆◆

「君、さっきの子だよね?」

トボトボと歩いていたら、さっきの島と呼ばれた男性に声をかけられた。
まだこの近くにいたのか。
どうしようかと迷っている間にも、島は言葉を続ける。


「当麻くんのお友達って珍しいね。予定なくなっちゃったし、良かったら少し付き合ってくれない?当麻くんの話でもしようよ」


九条くんの話…。それは少し気持ちが揺れる。
でも、この人は九条くんと面識はあるようだが、そもそも安全な人なのかは分からない。
それに勝手なことをすれば、ますます九条くんを怒らせてしまいそうだ。
断ろうとした時、島に手を引かれた。


「決まりね。何食べたい?」

「えっ、あの、俺もう帰るところで…」

「固いこと言わないでよ」


そのまま強引に連れて行かれた先は、普段なら学生だけだったら入らないようなお店で、どこか大人っぽい雰囲気の漂うお洒落めいた所だった。
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