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違和感
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◆◆◆
椛にとって、当麻と会う日はいつも特別だ。
当麻をたまに横目で盗み見ながら水族館へ向かう。
道ゆく人に心の中で『僕の連れ、素敵でしょ』とドヤ顔してたのは秘密だ。
連休初日という事もあり、水族館は家族連れやカップルが多かった。
とは言っても不快になる程混んでいるわけではなく、ちゃんと水槽の前に並んで魚を見ることは出来るくらいの混み具合だ。
僕は自分でも分かるくらい浮かれていて、ただの小魚にしか見えない普通の魚でも大はしゃぎだ。
当麻は水族館に来るのはだいぶ久々なようで、海のような塩からい匂いに慣れるのに時間がかかってるみたいだった。
「クラゲって、どこに行くでもなく漂ってるだけだけど、なんかいいよね」
薄暗いクラゲ展示コーナーでゆらゆらと浮かぶクラゲを2人並んで見ながら、静かに呟く。
しばらくの沈黙の後、当麻もぽつりと呟いた。
「クラゲは脳みそないんだっけ。悩みなんてなさそうだよな。羨ましい」
その声のトーンがいつもより暗く、どこか切なげだと気づく。
「なんか今日、いつもと違うね」
率直に言うと、当麻は一瞬だけ僕を見てすぐに目を逸らした。
…ほら、それも珍しいよ。
自分では気づいてないみたいだけど。
いつもならこういう時は微笑んでくれるんだよ、当麻は。
「そうか?ただちょっと考え事してただけ」
クラゲの光に照らされた当麻の横顔に少し心がざわつく。
一歩踏み込んで聞いてみようか…?
当麻は僕のことを『好きになろう』としている。
そんな僕と一緒にいるにも関わらず、何か別のことが頭を占めているらしい。
(うーん…、ここで選択ミスりたくないしなぁ)
どうしたものかと迷っていると、人が減ったのを見計らって、当麻が後ろから軽く抱きしめてきた。
「…やっぱり何かあったでしょ。公共の場でこういう事しないタイプなのに」
「新年度とバイトで疲れてんのかな。…今日、椛の部屋行ってもいい?」
その言葉に体が火照るのを必死に隠す。
お腹に回された当麻の手を握り返して、当麻のお誘いを受けた。
椛にとって、当麻と会う日はいつも特別だ。
当麻をたまに横目で盗み見ながら水族館へ向かう。
道ゆく人に心の中で『僕の連れ、素敵でしょ』とドヤ顔してたのは秘密だ。
連休初日という事もあり、水族館は家族連れやカップルが多かった。
とは言っても不快になる程混んでいるわけではなく、ちゃんと水槽の前に並んで魚を見ることは出来るくらいの混み具合だ。
僕は自分でも分かるくらい浮かれていて、ただの小魚にしか見えない普通の魚でも大はしゃぎだ。
当麻は水族館に来るのはだいぶ久々なようで、海のような塩からい匂いに慣れるのに時間がかかってるみたいだった。
「クラゲって、どこに行くでもなく漂ってるだけだけど、なんかいいよね」
薄暗いクラゲ展示コーナーでゆらゆらと浮かぶクラゲを2人並んで見ながら、静かに呟く。
しばらくの沈黙の後、当麻もぽつりと呟いた。
「クラゲは脳みそないんだっけ。悩みなんてなさそうだよな。羨ましい」
その声のトーンがいつもより暗く、どこか切なげだと気づく。
「なんか今日、いつもと違うね」
率直に言うと、当麻は一瞬だけ僕を見てすぐに目を逸らした。
…ほら、それも珍しいよ。
自分では気づいてないみたいだけど。
いつもならこういう時は微笑んでくれるんだよ、当麻は。
「そうか?ただちょっと考え事してただけ」
クラゲの光に照らされた当麻の横顔に少し心がざわつく。
一歩踏み込んで聞いてみようか…?
当麻は僕のことを『好きになろう』としている。
そんな僕と一緒にいるにも関わらず、何か別のことが頭を占めているらしい。
(うーん…、ここで選択ミスりたくないしなぁ)
どうしたものかと迷っていると、人が減ったのを見計らって、当麻が後ろから軽く抱きしめてきた。
「…やっぱり何かあったでしょ。公共の場でこういう事しないタイプなのに」
「新年度とバイトで疲れてんのかな。…今日、椛の部屋行ってもいい?」
その言葉に体が火照るのを必死に隠す。
お腹に回された当麻の手を握り返して、当麻のお誘いを受けた。
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