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第39話 5人で共に!シャイニングアローの究極技誕生
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愛華が目を覚ますと、そこには光あふれる暖かな世界が広がっていた。近くには同じように目を覚ました希実、夢ちゃん、プリンセス、クォーツがいる。
「ここはどこ?」
愛華は希実に聞くが、希実は
「分からない」
と言って、首を横に振るだけだった。夢ちゃんやプリンセス、クォーツに聞いても同じ答えだった。そのとき
「愛華ちゃん…?」
と、後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。愛華が振り返ると、そこには優美さんがいた。隣にはティアラをつけ、プリンセスが着ている純白のドレスそっくりのドレスを着た女性がいる。
「お母様!」
突然プリンセスが立ち上がって、その女性に抱きつく。
「プリンセスにとって、お母様ということはジュエリー王国のクイーン?」
希実が言った言葉にその女性が頷く。
「まさか、こんなところで愛華ちゃんたちにまた会えるとは思ってもみなかったわ…」
クイーンの隣にいる優美さんは悲しそうな表情で、愛華たちに言う。
「私もここ、死者の国に全員が集うことになるとは思いもしませんでしたわ」
初めて実際の姿を見たクイーンは、悲しみをできる限り抑え込んで話しているように感じる。
「嫌だ! 私、まだ死にたくなんかないよ!」
クイーンの言葉に夢ちゃんが大きな声をあげた後、泣き始める。愛華も徐々に自分が死んだという実感が湧き、自然と涙が溢れ始める。愛華は、同じように涙を流す希実と夢ちゃんと悲しみを共有するしかなかった。
「私としても、このまま大魔王にジュエリー王国だけでなく、地球も滅ぼされるのをただ見ているだけという状況にはしたくありません。そこでプリンセスと戦士の皆さんに復活の機会を与えたいと思います。ただ、これをサファイアは拒否しています」
泣き続ける愛華たちにクイーンは言う。
「優美さん、どうして…?」
愛華は涙をこらえながら、俯く優美さんに聞く。
「愛華ちゃんや希実ちゃん、夢ちゃん、プリンセスやクォーツと違って、私は亡くなってから数日が経っている。この私が戻る体はないかもしれないわ。それにクイーンから復活するとき私が病気を抱えているという事実は変わらないと聞かされたの。それなら私はここから愛華ちゃんたちに力を送って、サファイアの戦士になるという運命をまた私の魂が背負うことになったとしても、元気な体で生まれ変われることを期待したい。私が大魔王との戦いではなく、病気で亡くなったことは、サファイアの戦士として戦うことが既に体の状態からみて限界だったからじゃないかと思うの」
優美さんの考えを聞いて、納得している自分がいることに愛華は気付く。
「その理由なら、復活しないというのも正しい判断になると思う」
希実が泣くのをやめて、そう言いながら優美さんに笑顔を向ける。
「サファイアの戦士として生まれ変わったのなら、またどこかで会えるよね。元気に再会できることを私、楽しみにしているから」
夢ちゃんも笑顔になり、優美さんに言葉をかける。そんな様子にクイーンは
「戦士の皆さんが全員納得されているなら、サファイアには復活ではなく健康な体で生まれ変われる機会を差し上げましょう。現時点の戦いでは、力をサファイアが送れるように私がサポートいたしましょう。そしてプリンセスには…」
と言って、ティアラを外すとそれをプリンセスに渡す。
「復活後は、あなたがジュエリー王国のクイーンです。これからこのティアラはあなたのものよ。ジュエリー王国を、戦士のみんなをよろしくね」
プリンセスは嬉し涙を浮かべて、ティアラを受け取った。
「さあ、お行きなさい」
クイーンの力で光り輝く世界に一つの穴が生み出され、愛華は希実、夢ちゃん、プリンセス、クォーツと共に固い決意を胸に一歩踏み出した。
愛華が目を覚ますと、再び周りの景色は暗い世界が広がるドンケル王国となっていた。側には希実、夢ちゃん、プリンセス、クォーツがいる。愛華は夢を見ていたのかとも思ったが、すぐにさっきまでの出来事が現実であったことを知る。プリンセスの髪には、クイーンからもらっていたティアラがついていた。愛華たちは立ち上がり、大魔王のもとへと向かう。大魔王は愛華たちを見つけると、
「お前たち、生きていたのか! どこまでもしぶとい奴らめ!」
と叫ぶ。愛華たちはコンパクトを掲げ、変身する。
「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「アメジストパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「炎と愛の戦士、シャイニールビー」
「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」
「癒しと創造の戦士、シャイニーアメジスト」
愛華たちの変身を合図に優美もクイーンからコンパクトを受け取り、変身する。
「サファイアパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「水と誠実の戦士、シャイニーサファイア」
そして、クイーンのサポートを受けながらシャイニング・アローを使い、ルビーたちに力を送る。プリンセスもティアラをつけて祈りを込めて、ダイヤモンドの力を発動させる。ルビー、トパーズ、サファイア、アメジスト、プリンセスの思いが重なり、それぞれのシャイニング・アローとプリンセスのダイヤモンドがまばゆい光を発する。大魔王は目を瞑り、
「やめろ! お前たちに俺を倒せるわけがない」
と言い、強力なビームを乱発する。それを全てシャイニング・アローは跳ね返し、ルビーたちは大魔王へ近づいていく。
「やめろ!」
攻撃が効かないことで、大魔王はすっかり及び腰になった。
「トパーズ、アメジスト、プリンセス、そしてサファイア、今の力で5人攻撃すれば、きっと大丈夫。平和な世界を取り戻しに行こう」
ルビーは自信に満ちた声で、呼びかける。それにトパーズ、アメジスト、プリンセスが頷く。サファイアもすぐそばにいるような感覚だった。シャイニング・アローとプリンセスのダイヤモンドをルビーたちが頭上に掲げると、自然と新たな攻撃の呪文が口から出る。
「ルビー、トパーズ、サファイア、アメジスト、ダイヤモンドの力よ、今私たちと共に。ファイナル・シャイニング・フレアクインテット」
呪文を唱えると、一際白くまばゆい光が発生する。
「いつかまた復活してやる。そのときまで恨み続けるからな」
絶え絶えの声で大魔王はそう言い残し、ルビーたちの攻撃に消えていった。
「倒したの?」
ルビーたちは脱力し、その場に崩れるように座り込む。次第に大魔王を倒したという実感が湧いてくる。それと同時に嬉し涙がルビーたちの目に浮かぶ。
「倒したんだよね、私たち。これで平和な世界がやって来る。トパーズ、アメジスト、プリンセス、ありがとう」
ルビーは笑顔で言う。
「お礼を言うのは私たちもだよ。ありがとう、ルビー。」
「ありがとうございました。ルビー」
トパーズ、アメジスト、プリンセスもルビーに言う。
「そして、サファイアもありがとう。またいつかどこかでね」
ルビーたちは空を見上げて言った。
「ここはどこ?」
愛華は希実に聞くが、希実は
「分からない」
と言って、首を横に振るだけだった。夢ちゃんやプリンセス、クォーツに聞いても同じ答えだった。そのとき
「愛華ちゃん…?」
と、後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。愛華が振り返ると、そこには優美さんがいた。隣にはティアラをつけ、プリンセスが着ている純白のドレスそっくりのドレスを着た女性がいる。
「お母様!」
突然プリンセスが立ち上がって、その女性に抱きつく。
「プリンセスにとって、お母様ということはジュエリー王国のクイーン?」
希実が言った言葉にその女性が頷く。
「まさか、こんなところで愛華ちゃんたちにまた会えるとは思ってもみなかったわ…」
クイーンの隣にいる優美さんは悲しそうな表情で、愛華たちに言う。
「私もここ、死者の国に全員が集うことになるとは思いもしませんでしたわ」
初めて実際の姿を見たクイーンは、悲しみをできる限り抑え込んで話しているように感じる。
「嫌だ! 私、まだ死にたくなんかないよ!」
クイーンの言葉に夢ちゃんが大きな声をあげた後、泣き始める。愛華も徐々に自分が死んだという実感が湧き、自然と涙が溢れ始める。愛華は、同じように涙を流す希実と夢ちゃんと悲しみを共有するしかなかった。
「私としても、このまま大魔王にジュエリー王国だけでなく、地球も滅ぼされるのをただ見ているだけという状況にはしたくありません。そこでプリンセスと戦士の皆さんに復活の機会を与えたいと思います。ただ、これをサファイアは拒否しています」
泣き続ける愛華たちにクイーンは言う。
「優美さん、どうして…?」
愛華は涙をこらえながら、俯く優美さんに聞く。
「愛華ちゃんや希実ちゃん、夢ちゃん、プリンセスやクォーツと違って、私は亡くなってから数日が経っている。この私が戻る体はないかもしれないわ。それにクイーンから復活するとき私が病気を抱えているという事実は変わらないと聞かされたの。それなら私はここから愛華ちゃんたちに力を送って、サファイアの戦士になるという運命をまた私の魂が背負うことになったとしても、元気な体で生まれ変われることを期待したい。私が大魔王との戦いではなく、病気で亡くなったことは、サファイアの戦士として戦うことが既に体の状態からみて限界だったからじゃないかと思うの」
優美さんの考えを聞いて、納得している自分がいることに愛華は気付く。
「その理由なら、復活しないというのも正しい判断になると思う」
希実が泣くのをやめて、そう言いながら優美さんに笑顔を向ける。
「サファイアの戦士として生まれ変わったのなら、またどこかで会えるよね。元気に再会できることを私、楽しみにしているから」
夢ちゃんも笑顔になり、優美さんに言葉をかける。そんな様子にクイーンは
「戦士の皆さんが全員納得されているなら、サファイアには復活ではなく健康な体で生まれ変われる機会を差し上げましょう。現時点の戦いでは、力をサファイアが送れるように私がサポートいたしましょう。そしてプリンセスには…」
と言って、ティアラを外すとそれをプリンセスに渡す。
「復活後は、あなたがジュエリー王国のクイーンです。これからこのティアラはあなたのものよ。ジュエリー王国を、戦士のみんなをよろしくね」
プリンセスは嬉し涙を浮かべて、ティアラを受け取った。
「さあ、お行きなさい」
クイーンの力で光り輝く世界に一つの穴が生み出され、愛華は希実、夢ちゃん、プリンセス、クォーツと共に固い決意を胸に一歩踏み出した。
愛華が目を覚ますと、再び周りの景色は暗い世界が広がるドンケル王国となっていた。側には希実、夢ちゃん、プリンセス、クォーツがいる。愛華は夢を見ていたのかとも思ったが、すぐにさっきまでの出来事が現実であったことを知る。プリンセスの髪には、クイーンからもらっていたティアラがついていた。愛華たちは立ち上がり、大魔王のもとへと向かう。大魔王は愛華たちを見つけると、
「お前たち、生きていたのか! どこまでもしぶとい奴らめ!」
と叫ぶ。愛華たちはコンパクトを掲げ、変身する。
「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「アメジストパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「炎と愛の戦士、シャイニールビー」
「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」
「癒しと創造の戦士、シャイニーアメジスト」
愛華たちの変身を合図に優美もクイーンからコンパクトを受け取り、変身する。
「サファイアパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「水と誠実の戦士、シャイニーサファイア」
そして、クイーンのサポートを受けながらシャイニング・アローを使い、ルビーたちに力を送る。プリンセスもティアラをつけて祈りを込めて、ダイヤモンドの力を発動させる。ルビー、トパーズ、サファイア、アメジスト、プリンセスの思いが重なり、それぞれのシャイニング・アローとプリンセスのダイヤモンドがまばゆい光を発する。大魔王は目を瞑り、
「やめろ! お前たちに俺を倒せるわけがない」
と言い、強力なビームを乱発する。それを全てシャイニング・アローは跳ね返し、ルビーたちは大魔王へ近づいていく。
「やめろ!」
攻撃が効かないことで、大魔王はすっかり及び腰になった。
「トパーズ、アメジスト、プリンセス、そしてサファイア、今の力で5人攻撃すれば、きっと大丈夫。平和な世界を取り戻しに行こう」
ルビーは自信に満ちた声で、呼びかける。それにトパーズ、アメジスト、プリンセスが頷く。サファイアもすぐそばにいるような感覚だった。シャイニング・アローとプリンセスのダイヤモンドをルビーたちが頭上に掲げると、自然と新たな攻撃の呪文が口から出る。
「ルビー、トパーズ、サファイア、アメジスト、ダイヤモンドの力よ、今私たちと共に。ファイナル・シャイニング・フレアクインテット」
呪文を唱えると、一際白くまばゆい光が発生する。
「いつかまた復活してやる。そのときまで恨み続けるからな」
絶え絶えの声で大魔王はそう言い残し、ルビーたちの攻撃に消えていった。
「倒したの?」
ルビーたちは脱力し、その場に崩れるように座り込む。次第に大魔王を倒したという実感が湧いてくる。それと同時に嬉し涙がルビーたちの目に浮かぶ。
「倒したんだよね、私たち。これで平和な世界がやって来る。トパーズ、アメジスト、プリンセス、ありがとう」
ルビーは笑顔で言う。
「お礼を言うのは私たちもだよ。ありがとう、ルビー。」
「ありがとうございました。ルビー」
トパーズ、アメジスト、プリンセスもルビーに言う。
「そして、サファイアもありがとう。またいつかどこかでね」
ルビーたちは空を見上げて言った。
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