崩壊した世界からの脱出 -ボクたちはセックスしか知らない-

空倉霰

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第四章

準備万端

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 それからボクらは、もう少し倉庫の中を調べて回った。メアは、食べ物を。シロは、使えそうな道具を。そしてボクは、……えっと。探し物が出来ないって、わかったから。だから扉の近くで、アイツが来ないかを見張ってた。
 そして十分くらいすると、シロがボクを呼んだ。だからそっちに行ってみると、メアも居て。ある程度探し物が終わったようだった。床には、見慣れない物が色々置いてある。
「とりあえず、これを全員分渡しておくね」
 シロは、何かの機械を持っていた。小さくて、色々ゴチャゴチャしている機械。ちっちゃいテレビみたいな画面がある。ボクはそれを受け取って、ぐるぐると回してみたりする。
「これは、マルチビジョンっていう道具でね。熱源センサーとか、信号探知とか。まあ色々入ってるんだよ」
「……。へえ」
「……クロ、わかってないでしょ?」
「うん」
「君でもそういうとこ、あるんだね」
「そうかな?」
「うん」
 ボクとシロは、なぜかしばらく見つめ合った。
「これってどうするの? シロ」
「管理官を探すんだよ。管理官には生体センサが埋め込まれてるから、それが発する信号を、この機械で探知するんだ」
「……へえ」
「わからないならわからないって言っていいんだよ、クロ」
「じゃあ、全然わかんない」
「そういう素直なとこ、僕好きだよ」
「そうなの?」
「うん」
 そしてもう一つ、他にも色々あったけど。特に気になるものがあった。それは……この、注射器みたいなもの。というか、注射器。これはよくわかるけど、よくわからない。
「ねえ、シロ。これは?」
「これ? ……そうだね。これは、解毒剤だよ」
「……?」
「まあ、使わないに越したことはないから。とりあえず荷物を入れよう」
 するとシロは、注射器を小さな箱にしまい込んで。さらにその箱を、小さな袋の中に入れた。そしてメアが集めた食べ物とかは、もう一つ別の袋に入れて。ボクらにそれぞれを手渡す。
「それから、これ渡しておくね」
 シロは、ボクに細長い物を手渡した。硬くて、長くて。先っちょの部分が曲がってる。
「バールって言うものだよ。とりあえず護身用に」
「ありがとう。……でも、メアはどうするの?」
「メアにはさっき渡したから」
 ボクは、メアの方を見た。そしたらメアは、何か小型のナイフのようなものを持っていた。
「じゃあ、いいね。これから僕らは、手分けして管理官を探す。そしてそいつを倒して、セキュリティーキーを奪うんだ」
「……手分け、って。……別れちゃうの?」
「うん。このフロアは、とても広いんだ。さっき渡した機械を使えば、無駄な戦いは避けられるし。その方がいいかと思って」
「……でも、シロは、怪我をしてるし」
「大丈夫。僕は僕で、考えがあるから。……さあ、行こう」
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