崩壊した世界からの脱出 -ボクたちはセックスしか知らない-

空倉霰

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第八章

撮影会

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 ボクとラムは、しばらく走って。アイジスとおじいちゃんから、隠れた。それで知らない道を、ラムと一緒に行って。とある部屋に辿り着く。
「わあ……。ここって、何?」
 小ぢんまりとした部屋。中央に、白いカーテンみたいなのがあって。その両脇に、ちょっとしたスポットライトみたいなのがある。
 ラムが、スケッチブックを取り出した。それで、こう書いた。『さつえいじょだよ』、と。……つまり、ここでしゃしんを撮るみたい。
 ラムはボクを、カーテンの前に立たせると。何か忙しそうにあちこち動き回った。機械を持ってきたり、色々。
 どきどきするな。ボクにも、かっこいいの出来るかな。そう思っていると、準備が終わったみたいで。……ラムが、かめらをこっちに向けた。
「……! ……!」
 ジェスチャーをしてる。多分、ボクにしてほしいポーズを伝えてるんだろう。だからボクは、ラムの真似をすることにした。
 背を、少し後ろに倒して。両手を、後ろで組んで。首を、少しだけ傾ける……。……これで、いいのかな。……。いいのかもしれない。ラムが、たくさんしゃしんを撮ってるから。
「……えへへ」
 ちょっとだけ、恥ずかしい。でも、楽しいな。ラムも、楽しそうだし。仮面で顔は見えないけど、すごく軽快に動くから。
「……! ……?」
 ラムは、次のポーズを指定した。……少し、前かがみになって。左手を、左ひざについて。右手で、隠れていた耳を出すように、髪の毛をかきあげる……。
 ……。ラムが、興奮してた。ぴょんぴょん飛び跳ねて。どうしたんだろう。そう思って、ふと自分を見てみると……。……お洋服の襟がめくれて、ボクの胸が、見えちゃってた。
「あっ……」
 ボクは思わず、それを隠した。とても、恥ずかしくなって。……それでもラムは、しゃしんを撮り続けた。まるでボクが恥ずかしがるのを、喜んでるみたいに。
「……もう……」
 そっぽを向くボク。それでもラムは、おかまいなしで。いきなりかめらを置いたかと思うと、急に抱きついてきた。
 お腹のまわりを、抱きしめてて。それで手を、お洋服の中に忍ばせてきて。こしょこしょと、くすぐる。
「あっ、く、くすぐったいよ、ラム……。ふふ」
 思わずボクは、少しだけ笑ってしまった。でも、それは最初だけだった。……ボクはすぐに、おかしいことに気が付いた。……ラムが、ボクをイジワルしてるって。
「こ、これ以上はだめっ……」
 だからすぐに、離れた。ラムとは、ちゃんとお友達になりたかったから。そういう、えっちな関係じゃなくて……。
 でも、そんなつもりじゃなかったのかも。ラムが、しょんぼりしてる。……。ごめんね。傷つけるつもりじゃ、なかったんだ。
「……。その。えっと。……少し、だけなら。……撮っても、いいよ」
 ボクは、襟を少しだけめくった。……それで、ラムは喜んで。抱きついて。ボクの胸に、顔をうずめた。
 ……。アイジスみたい。ふと、そう思った。でもこの子は、子供だから。しかたないのかも。
「……んっ……」
 ボクは、さっきと同じポーズをした。……やっぱり、恥ずかしいな。少しだけっていっても、見えちゃってるんだもの。
 ラムが、ボクの胸を撮ってる。さっきよりも近くで、お洋服の中にかめらを向けて。……。もう、いいんじゃないかな。
 ボクが襟を正すと、ラムは嬉しそうにしてた。それで、どこかへ行ったかと思うと。何かのコップを持って、戻ってきた。
「あ、くれるの……? あり、がとう」
 水だった。そういえば、ちょっと喉が渇いてきたから。ボクはそれを受け取って、飲んだ。
 ……美味しいな。やっぱりきれいな水は、苦くないから。こういうのも……?
「……。あれ……?」
 何か、変だった。突然、身体がぽかぽかしてきて。……。頭が、急にボーっとしてきた。
 ラムのお顔が、ゆがんでる。視界が、ぐにゃーって。それで、ふらついちゃって。思わずボクは、ラムの前でしゃがみ込んじゃう。
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