崩壊した世界からの脱出 -ボクたちはセックスしか知らない-

空倉霰

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第十七章

Broken love

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 ボクたちは手を絡めた。指先でこそばゆくするみたいに、動かした。心臓が少しずつ高鳴って、五月蠅くなってきて。それが頂点に達した時、ボクはシロにキスをする。
「っ……」
 我慢の連続だった。あの結婚式の日から、ずっと。いつも何かの目があったから、愛し合えなくて。
 いつ戻って来るかわからない。だからボクたちは早くしようと思って、キスをしながらお互いの身体に手を回す。
「シロ……」
 どれだけぶりだろうか。最後にした時から。こんなにも誰かが愛おしくなったのなんて、初めてな気もしている。
 ……身体が熱い。身体についた雪が溶けていくのがわかって、もどかしくて。思わずボクはシロの耳元で囁いた。
「――戻って来ないうちに、早く……」
「っ……!」
 シロはボクを、雪の上で押し倒した。雪が冷たかったから、服は着たままで。シロは上着の隙間から、ボクの身体に手を添えた。
 ……シロの手が、じんわりと暖かくなっていく。ボクの心臓とシロの心臓が、同調していって。お互いが一つになっていくようだった。
「お願い、強くして……?」
 色々なことがあった。沢山の嫌なことがあった。だからだろう、何かで忘れたかった。かき消したかった。
 でもその相手は、誰でもよかったわけじゃない。シロがよかった。シロ以外となんて、考えられなかったから。
 ボクの言葉を聞いたシロは、少し強くボクの腕を握った。ボクを押さえ付けるように、ゆっくりとボクにまたがって。そして、下着を下ろした。
「あ……」
 ――大きい。大人のとは流石に違うけど、シロのがここまで大きくしてるのは初めてで。シロはそれを、ボクの口に少しずつ近づける。
 興奮していた。シロの顔は、もう我慢出来なさそうで。ボクのことをジッと見ていた。それでも一線の所で踏みとどまっているみたいだったから、ボクは。そっと口先で咥えてみる。
「ッ……、クロ!」
「んぐっ……!?」
 その時だった。シロはボクの頭を掴んで、一気に喉の奥に押し込んでくる。そしてボクがむせる間もなく、腰を打ち付けて。ボクを物みたいに扱った。
「ごめん、ごめん……。でも……!」
 嫌じゃない。シロにならどうされても構わない。それを言いたかったけど、今は言えない。
 ボクは舌を動かした。出来る限りのことをして、シロを気持ちよくさせようとして。……それでこっそり、自分の”それ”をズボンの上から触る。
「はあ……うっ……!」
 そうしているうちに、シロが射精した。ボクの口の中が、ほろ苦いので満たされて行って。口元から少し零れてしまう。
 それでもボクは何とか飲んで、口の中が開いて。息を吸おうとするけど。シロは止まらない。ずっと腰を動かし続けてる。まだ喉奥で精液がねばついてるから、思うように息が吸えないのに。
「あっ……ごめん……」
 ボクの苦しそうな顔を見たのか、シロは焦った様子で口から引き抜いた。今にも泣きそうな顔をしながら、ボクに謝るけど。
 ……。不思議だった。多分これを他の人にされたら、すごく嫌だと思う。でもなんだか、嬉しくて。気が付けばボクも、ズボンの中で出してしまっていた。
「もう、終わっちゃうの?」
 後の洗濯の大変さも忘れて、ボクは必死に訴える。もうこうなったら、止まれない。ボクは下着をずらして、シロのを迎え入れる準備をした。
「……い、いいの……?」
 シロはまるで、初めてする人みたいに動揺する。多分それは、一度始めちゃったら、抑えきれないってことだと思う。でもそれならそれで、構わない。
「来て……」
 ボクはシロに言った。もういっそのこと、殺すくらいぐちゃぐちゃにしてほしかった。
 ……シロの今の目は、大人たちと一緒。なりふり構わないくらい、犯したいっていう顔。だからもうシロは、止まれない。
「クロッッ!!」
「ぐっ……!?」
 シロは前戯も無く、一気に挿れた。だから中を押し広げられるのが、すごく痛くて。きっと少なからず、血が出たと思う。
 でも無視した。今は思い切り、シロと愛し合いたかったから。ボクはシロの顔を見ながら、自分のそれを刺激していく。
「クロッ! す、好き……! 好き!!」
 シロは歯を食いしばりながら、ボクに愛を伝える。その必死そうに、顔を真っ赤にさせているのが。なんだか嬉しくて。思わずボクは、身体の奥がキュンとしてしまう。
「……え、へへ」
 でもやっぱり、次第に痛みが大きくなってきた。お尻の辺りから広がるように、ズキンズキンと。それで思わず涙が流れそうになるけど、ボクは笑ってごまかす。
「……だ、誰にも……傷つけさせない。でも、でも。僕は……僕だけは……」
 いつからなんだろう。シロがこうして、ボクの血を求めるようになったのは。箱舟から逃げている間も、普段は優しいけど、時折こうしてボクを傷つける。
 どうしたらこうなるんだろう。あんなに優しかったシロが、どうして。……でも、いい。今はもう、大人たちは居ないんだから。思い切り、二人だけで……。
「クロ……だ、出すよ!!」
「あ……あ……! あ……――!」
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