異世界に転生したけど、自由気ままに生きてます!

美影

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33話

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俺たちは7階層の奥で謎の大型な蛇と出会う。
ラスボス風に「ふふふ、人間よ。なかなかやるな...!!!」という割にはメンタルがノミのような心臓だったのだ。
見た目はすごくかっこいいのに.....非常に残念だ.....。
そして、俺たちはその蛇の話を聞くことにした。





「ところで蛇さんや。なぜ、ここにいる?」

俺は何故か、鼻息が荒くなっている蛇を疑問に思いつつ、そう質問をした。
蛇は「すーはーすーはー」と深呼吸した後、

「ふふふ...。ここが俺様の砦(とりで)なのだ、人間...!!!」

と言った。
・・・言っていることが意味分からん。
俺は、適当に「ふーん」と軽く流すように返事をした。

「・・・おいおい!!!なにが、「ふーん」だよ!!!もっと、まともな返し方があるんじゃないか!?!?」
「・・・・・」
「ちょ!無視するでない.....!!!!!」
「・・・・・」
「ねぇ!本当に.....!!!!!」
「・・・・・」

俺はこの後もシカトを続けた。
それに徐々に蛇がシュン.....となっていくところがとても面白かった。
・・・そして、

「・・・お願いします。無視しないでください.....」

と、今にも泣きそうな声で言ってきた。
さすがに可哀想に思ってきた俺は一応、話を聞くことにした。

「・・・すみません。ここは俺の砦なんかじゃありません.....」

なんとなく、分かっていたが。

「じゃあ、なんでここに?」

すると、その蛇は回想を始めた。

「俺はジャーファル=ブリザードって言います。俺の種族は大蛇族()と言い、代々、魔力が高いことから上位魔族として名を馳せていました。しかし、大昔に空から巨大な隕石が降ってきて、大蛇族は絶滅してしまいました。幸いにも俺は生き残りました」

まるで、恐竜が隕石で絶滅したような出来事だな。
しかし、なぜ、他の大蛇族は絶滅したのにジャーファルだけが生き残ったのだろうか....?
俺は、ジャーファルに聞くことにした。

「ジャーファルは何故、生き残ったんだ!?」
「俺の鱗は大蛇族の鱗の数千倍の硬さだからだと思います」

・・・ん?どういうこと!?!?

「トライド。他の大蛇族の鱗の数千倍の硬さってどういうこと!?硬さは族で統一なんじゃないのか!?!?」

そう俺はトライドに耳打ちをした。

「族ノ中デゴク稀二....イヤ、数千年、数億年二1匹生マレルカモドウカモ分カラナイホドノ希少種デス。コレヲ【特異体質(イレギュラー)】ト言イマス」

トライドに聞く限り、非常に珍しいようだ。
これを聞いたエマとアリスはとても驚いている様子だった。

でも、なんでこんなにも弱々しいのだろう。
スキル【魔力感知】でジャーファルを見る限り、とても魔力が高いのだが。まぁ、トライドよりは劣っているけど。

「それじゃ、なんでジャーファルはその....弱いんだ!?」
「ゔぐっ......それはですね。魔力をどう扱うか分からないんです.....」
「・・・はい?今なんて?」
「だから、そのぉー.....魔力をどう扱えばいいか分からないんですよ」
「・・・・・」

無言になる俺。

「ちょっ!無言にならないでくれます?これでも真剣に言ってるんですから」

焦りだすジャーファル。

「・・・あ、ごめんごめん」
「まぁ、いいですけど」

ーーなんてこった!魔力を扱えないなんて。
・・・いや、待てよ。
俺はここで素晴らしき発想を思いついた。

「ジャーファルよ」
「はい」
「魔力の扱い方を教えてあげようじゃないかっ!!!」
「えっ!?本当ですかっ!?!?」
「うむ。だが、1つ条件がある」

首を傾げるジャーファル。

「魔力の扱い方を教える代わりに俺たちの仲間になれ!」
「えっ?」

ーー  我ながらいい考えだ!
自分で自分を褒め称えたいくらいだよ!!!
そう俺は思った。

そして、ジャーファルの特訓が始まる。
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