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公爵家付き工房
side 獣人 アリーシャ
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私はアリーシャ。
ある地方で家族仲良く暮らしていたの。
鉱山がある街で、私達みたいな獣人がたくさんいて……
皆、毎日泥に塗れながら、岩を砕き、土を掘り続けていた。
当然、私の両親も鉱山で働いていた。
私もいつか……。
だけど、私は病気にかかってしまった。
獣人だけがなる病気……『竜鱗病』に。
体がまるで竜の鱗のようになる病気で治療法はない。
最初は足だけだったけど、次第に顔にまで出るようになった。
家族は最初は優しかった。
けど、次第に態度が変わっていった。
「お前なんて、産まなければよかった」
お母さんの言葉で私は……家族から離れた。
竜鱗病はどうしてなるのか、分からない。
皆に広めちゃうかもしれない怖い病。
それを少しの時間でも優しくしてくれた家族を恨むつもりはない。
……私は一人で生きていく。
そう決め、働こうと思った。
だけど、獣人を雇ってくれる人なんてどこにもいない。
人は皆、私を避けていく。
獣人だって、私の体を見て避けていく。
私は誰にも相手にされない……ずっと一人ぼっちなんだ……
私は毎晩泣いた。
寒くて、ずっとお腹を鳴らして……それでも涙は枯れなかった。
そして、いつものように街に出る。
食べ物を恵んでもらうために……。
今日も皆が私を避けていく……。
でも、その日は違った。
ただ一人……私と目が合った人がいたの。
どこにでもいるような人だった。
だけど、私を見てくれている……それだけでとても嬉しかった。
「お腹、空いているのかい?」
初めて、声を掛けられた。
私はなんて言ったら分からなかった。
彼は私の様子を見て、大きな袋から一つのパンを私にくれた。
とても温かい……美味しそうなパンを。
でも、その出会いは一瞬で終わりを告げようとしていた。
「じゃあね」
行ってしまう……。
私は無我夢中だった。
その人を追いかけた……。
どんなに嫌がられても、絶対についていこうと決めた。
この人だけが、この世界で私を見てくれる存在だったから。
……。
どうして、ここにいるのかな?
私は大きな建物でご飯を食べさせてもらっていた。
とても優しい人たちに囲まれて……
どんなに食べても怒られない。
いっぱい、食べさせてくれる。
「また、そんなに食べて。いい加減、仕事に戻ってきてくれよ」
「はい!!」
私はずっと、この人に付いていく。
ライル……私の親方に。
ちなみに親方は神様という意味だそうです。
私が小さい頃に学校で習って唯一覚えていたこと……。
……。
ここは公爵様というお偉い人のおうち。
私は知りませんでした。
親方には好きな人がいるようです。
名前はフェリシラという綺麗なお方でした。
この人の話をすると、親方はずっとニヤニヤしています。
ちょっと気持ち悪くらいに……。
フェリシラは病気みたいです。
なんだか、前の私みたい。
親方と会う前はとても弱々しかったみたいですが、随分と回復したみたいです。
さすがは親方です。
私の人生どころか、好きな人の人生まで変えてしまうのですね。
……。
ある時、フェリシラに呼ばれました。
何の用なのでしょう?
「あなたはライルとはどういう関係なのです?」
なんだか、とても怒っている雰囲気でした。
どういうことでしょう?
「親方は親方です!!」
「言っている意味がわからないですわ」
私も分かりませんでした。
あまりにも恩が大きすぎて……。
どうやって返せばいいのかもわからないほど……。
ただただ、私に出来ることは親方を崇拝することだけ。
「まぁ、いいわ。ちょっとお話をしましょう」
私にとってもフェリシラは気になる存在。
親方が好きだと思っている女性がどんな人か、とても気になっていました。
だんだんと話しているうちに私もフェリシラを好きになってきました。
いえ、最初から好きだったのかもしれません。
私を見て、避けなかったから……。
「つまり、貴女はライルにとっては妹みたいなもの……ということですね?」
何を言っているのか分かりません。
ですが、とても安心した顔をしているので、良しとしましょう。
「フェリシラは病気、怖くないの?」
ずっと聞きたかった。
私は治らないと思っていた病気を持っていたから。
親方は簡単に治しちゃったけど……。
「怖いわ。多分、もう、治らないと思うの。だけど、ライルはこんな私でも受け入れてくれている……気がするの。だから……私は怖くても前に進むの」
とても強い人だと思いました。
私はそれから逃げてしまったと言うのに……。
「フェリシラは親方と結婚するの?」
「ゴホッ、ゴホッ。それはライルが言っているのかしら?」
……?
「違うよ。親方はフェリシラが好きだってことくらいしか言ってないかな?」
「ゴホッ!! ほ、本当に!!?」
何がそんなに嬉しいんだろう?
フェリシラも親方が好きなのかな?
「ねぇ? アリーシャちゃん。私をお姉さんって呼んでみない?」
「なんで?」
「なんでって……アリーシャちゃんはライルの妹みたいなものでしょ?」
……?
よく分かりません。
「私のことはお姉さんって呼ぶの! いい? お菓子食べる?」
私はフェリシラお姉ちゃんって呼ぶことにしました。
そう呼ぶと、いつもお菓子をくれるから。
「ねぇ、お姉ちゃんも親方に傷を治してもらうといいよ」
「どういうことかしら?」
竜鱗病の事を伝えました。
とても治らないことも……。
だけど親方の手にかかれば簡単に治してしまったことを……
私は余計なことを言ってしまったのでしょうか?
「どうして、それを早く言わないの!!? 行くわよ!」
手を引っ張られるように連れて行かれました。
……私は今、とっても幸せです。
ある地方で家族仲良く暮らしていたの。
鉱山がある街で、私達みたいな獣人がたくさんいて……
皆、毎日泥に塗れながら、岩を砕き、土を掘り続けていた。
当然、私の両親も鉱山で働いていた。
私もいつか……。
だけど、私は病気にかかってしまった。
獣人だけがなる病気……『竜鱗病』に。
体がまるで竜の鱗のようになる病気で治療法はない。
最初は足だけだったけど、次第に顔にまで出るようになった。
家族は最初は優しかった。
けど、次第に態度が変わっていった。
「お前なんて、産まなければよかった」
お母さんの言葉で私は……家族から離れた。
竜鱗病はどうしてなるのか、分からない。
皆に広めちゃうかもしれない怖い病。
それを少しの時間でも優しくしてくれた家族を恨むつもりはない。
……私は一人で生きていく。
そう決め、働こうと思った。
だけど、獣人を雇ってくれる人なんてどこにもいない。
人は皆、私を避けていく。
獣人だって、私の体を見て避けていく。
私は誰にも相手にされない……ずっと一人ぼっちなんだ……
私は毎晩泣いた。
寒くて、ずっとお腹を鳴らして……それでも涙は枯れなかった。
そして、いつものように街に出る。
食べ物を恵んでもらうために……。
今日も皆が私を避けていく……。
でも、その日は違った。
ただ一人……私と目が合った人がいたの。
どこにでもいるような人だった。
だけど、私を見てくれている……それだけでとても嬉しかった。
「お腹、空いているのかい?」
初めて、声を掛けられた。
私はなんて言ったら分からなかった。
彼は私の様子を見て、大きな袋から一つのパンを私にくれた。
とても温かい……美味しそうなパンを。
でも、その出会いは一瞬で終わりを告げようとしていた。
「じゃあね」
行ってしまう……。
私は無我夢中だった。
その人を追いかけた……。
どんなに嫌がられても、絶対についていこうと決めた。
この人だけが、この世界で私を見てくれる存在だったから。
……。
どうして、ここにいるのかな?
私は大きな建物でご飯を食べさせてもらっていた。
とても優しい人たちに囲まれて……
どんなに食べても怒られない。
いっぱい、食べさせてくれる。
「また、そんなに食べて。いい加減、仕事に戻ってきてくれよ」
「はい!!」
私はずっと、この人に付いていく。
ライル……私の親方に。
ちなみに親方は神様という意味だそうです。
私が小さい頃に学校で習って唯一覚えていたこと……。
……。
ここは公爵様というお偉い人のおうち。
私は知りませんでした。
親方には好きな人がいるようです。
名前はフェリシラという綺麗なお方でした。
この人の話をすると、親方はずっとニヤニヤしています。
ちょっと気持ち悪くらいに……。
フェリシラは病気みたいです。
なんだか、前の私みたい。
親方と会う前はとても弱々しかったみたいですが、随分と回復したみたいです。
さすがは親方です。
私の人生どころか、好きな人の人生まで変えてしまうのですね。
……。
ある時、フェリシラに呼ばれました。
何の用なのでしょう?
「あなたはライルとはどういう関係なのです?」
なんだか、とても怒っている雰囲気でした。
どういうことでしょう?
「親方は親方です!!」
「言っている意味がわからないですわ」
私も分かりませんでした。
あまりにも恩が大きすぎて……。
どうやって返せばいいのかもわからないほど……。
ただただ、私に出来ることは親方を崇拝することだけ。
「まぁ、いいわ。ちょっとお話をしましょう」
私にとってもフェリシラは気になる存在。
親方が好きだと思っている女性がどんな人か、とても気になっていました。
だんだんと話しているうちに私もフェリシラを好きになってきました。
いえ、最初から好きだったのかもしれません。
私を見て、避けなかったから……。
「つまり、貴女はライルにとっては妹みたいなもの……ということですね?」
何を言っているのか分かりません。
ですが、とても安心した顔をしているので、良しとしましょう。
「フェリシラは病気、怖くないの?」
ずっと聞きたかった。
私は治らないと思っていた病気を持っていたから。
親方は簡単に治しちゃったけど……。
「怖いわ。多分、もう、治らないと思うの。だけど、ライルはこんな私でも受け入れてくれている……気がするの。だから……私は怖くても前に進むの」
とても強い人だと思いました。
私はそれから逃げてしまったと言うのに……。
「フェリシラは親方と結婚するの?」
「ゴホッ、ゴホッ。それはライルが言っているのかしら?」
……?
「違うよ。親方はフェリシラが好きだってことくらいしか言ってないかな?」
「ゴホッ!! ほ、本当に!!?」
何がそんなに嬉しいんだろう?
フェリシラも親方が好きなのかな?
「ねぇ? アリーシャちゃん。私をお姉さんって呼んでみない?」
「なんで?」
「なんでって……アリーシャちゃんはライルの妹みたいなものでしょ?」
……?
よく分かりません。
「私のことはお姉さんって呼ぶの! いい? お菓子食べる?」
私はフェリシラお姉ちゃんって呼ぶことにしました。
そう呼ぶと、いつもお菓子をくれるから。
「ねぇ、お姉ちゃんも親方に傷を治してもらうといいよ」
「どういうことかしら?」
竜鱗病の事を伝えました。
とても治らないことも……。
だけど親方の手にかかれば簡単に治してしまったことを……
私は余計なことを言ってしまったのでしょうか?
「どうして、それを早く言わないの!!? 行くわよ!」
手を引っ張られるように連れて行かれました。
……私は今、とっても幸せです。
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