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(それでどうやったら、噂の的にならないと思ったんだろう……ーーどの攻略者も最初は婚約者に向かって、恋愛関係はない! みたいに言ってたけど、そんなたわごと誰が信じるというのか……)
再びこっそりとため息をついたリアーヌの背中に声がかかる。
「リアーヌ嬢、お待たせしてしまいましたか?」
「ーーいいえ。 ちょうど今息が整ったところですの」
声をかけてきた人物はボスハウト家の親戚すじの男性で、水面下でザームとの縁談の話が進んでいる家の嫡男だった。
リアーヌはニコリと笑いながらあらかじめ用意していた答えを口にしながらニコリと微笑むと、男性の差し出した手に自分の手を重ねた。
(これが終われば休憩! 一曲終われば避難所‼︎ さぁ、上がれ私の口角っ!)
フンスッと鼻息も荒く気合を入れて口角を上げたリアーヌは、ヒクリと頬をひきつらせた男性と共にホールの中央へと歩いてゆくのだった。
◇
王城内、休憩所の一室。
部屋の壁際には大きな鏡がずらりと並べられていて、その近くにはさまざまなクシや顔の脂をおさえるための紙や、おしろいなどが数種類並べられていた。
そして入り口近くには軽い軽食や小さめのデザート、飲み物が置かれたビュッフェがあり、そこには数人のメイドが控えていた。
他の場所には大小さまざまなソファーが置かれていて、一人で休みたい者やグループで休みたい者たちが好きに使えるようになっていた。
ここは場所の特性上、この中で見聞きしたものは他言無用という暗黙のルールが存在している、リアーヌにとっての天国とも言える場所であり、主にダンスに疲れた女性が休憩したり、ダンスの後に髪や化粧をチェックしたりするスペースなのだ。
もちろん原則として男子禁制。
(今回は一応ゼクスのパートナーってことで参加してるけど、あっちも初めて男爵としての参加だから、足手まといはそばにいない方がいい。 なので今日はファーストダンスだけで現地解散だ。 ーー正直、毎回これでいい……いや毎回これがいい……)
そう思いながら、一口サイズのケーキを口の中に入れ、その美味しさにうっとりとしているリアーヌに近づく人物が一人。
「ーー最近ずいぶんとご活躍のようじゃない?」
そう言いながら隣に腰をかけたのは、光沢のある青いドレスを身にまとったビアンカだった。
「ーー活躍? ……それほどでも⁇」
ビアンカの言葉にキョトンと目を丸くしながら首を傾げた。
そんなリアーヌの態度に、ビアンカは呆れたように笑いながら、手にしていたシャンパンで唇を湿らせてから口を開いた。
再びこっそりとため息をついたリアーヌの背中に声がかかる。
「リアーヌ嬢、お待たせしてしまいましたか?」
「ーーいいえ。 ちょうど今息が整ったところですの」
声をかけてきた人物はボスハウト家の親戚すじの男性で、水面下でザームとの縁談の話が進んでいる家の嫡男だった。
リアーヌはニコリと笑いながらあらかじめ用意していた答えを口にしながらニコリと微笑むと、男性の差し出した手に自分の手を重ねた。
(これが終われば休憩! 一曲終われば避難所‼︎ さぁ、上がれ私の口角っ!)
フンスッと鼻息も荒く気合を入れて口角を上げたリアーヌは、ヒクリと頬をひきつらせた男性と共にホールの中央へと歩いてゆくのだった。
◇
王城内、休憩所の一室。
部屋の壁際には大きな鏡がずらりと並べられていて、その近くにはさまざまなクシや顔の脂をおさえるための紙や、おしろいなどが数種類並べられていた。
そして入り口近くには軽い軽食や小さめのデザート、飲み物が置かれたビュッフェがあり、そこには数人のメイドが控えていた。
他の場所には大小さまざまなソファーが置かれていて、一人で休みたい者やグループで休みたい者たちが好きに使えるようになっていた。
ここは場所の特性上、この中で見聞きしたものは他言無用という暗黙のルールが存在している、リアーヌにとっての天国とも言える場所であり、主にダンスに疲れた女性が休憩したり、ダンスの後に髪や化粧をチェックしたりするスペースなのだ。
もちろん原則として男子禁制。
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そう思いながら、一口サイズのケーキを口の中に入れ、その美味しさにうっとりとしているリアーヌに近づく人物が一人。
「ーー最近ずいぶんとご活躍のようじゃない?」
そう言いながら隣に腰をかけたのは、光沢のある青いドレスを身にまとったビアンカだった。
「ーー活躍? ……それほどでも⁇」
ビアンカの言葉にキョトンと目を丸くしながら首を傾げた。
そんなリアーヌの態度に、ビアンカは呆れたように笑いながら、手にしていたシャンパンで唇を湿らせてから口を開いた。
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