【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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(……それはそうなんだけど、でもそしたらあのミヒャエリス先生ルートはどうなっちゃうのよ……? いじめられて傷ついた主人公をからかいながらも元気づけてあげて、ちょっとの擦り傷なんかもうめざとく見つけては治癒かけて? 泣いてる主人公の目が赤くなっちゃったから……とか言って治癒かけたことすらありましたよね⁉︎ ーーえっ、なのに怪我してる騎士科の生徒に対しては「力は取っとかなきゃいけないからのこれでゴメンねぇ?」って適当に治療するんですか⁉︎ ……ーー貴方は、貴方だけは違うって信じてたのに……ーー結局、主人公が可愛かったから助けただけの下心満載男じゃねぇかっ!)

「だから騎士科の生徒たちは専属を囲うんです」
「……あ、そうなんですねー?」

 自分でも驚くほどに、そんな話はどうでも良くなってしまっているリアーヌだったが、自分から質問したことだと思い直し、表情を取り繕うとオリバーに向き直った。

「専属ならば余程の大怪我でない限りギフトの力で一瞬です。 学園に勤めているわけでもないから治療を渋られる心配も無い」

(エドガーがストロベリーブロンドの美少女だったらワンチャンありましたけどねー……)

「ーー騎士科の生徒にとって、トーナメント戦は大きな意味合いを持ちますものね……」
「そうなの?」
「ええ。 一学年が合同のトーナメント戦で、その順位で来年のクラス分けが決まりますのよ」
「ーーめっちゃ重要じゃん……」

(……あれ? 待って⁇ トーナメント戦でクラス落ち……?)

「騎士科は特に結果を求められる学科なので、どれだけ評判が良くても結果が残せないのであれば就職にも響きますーー結果も残せずコネもないなら……絶望的ですね」
「だからあの娘はあんなに……」

 オリバーの言葉にようやく合点がいったのか、ゼクスは納得したように頷きながら言った。

「それなんですけれど、どうもあの方を庇ってケガをしてしまったようですの」
「庇って……?」

(……つまりサンドラをエドガーが庇った……?)

 呆然と呟き返したリアーヌにビアンカは大きく頷きながら話を続けた。

「しきりに、私のせいでーー私がもっとしっかりしていればーーと、おしゃっていたから間違い無いと思うわ?」
「ーー恐れながらわたくしもそうであると愚考いたします」

 頬に手を当て小首をかしげるビアンカに、オリバーは腰を折りながらその意見を肯定する。

「私が駆けつけた際も、私を庇って落ちたーーわたしの代わりに階段からーーと、訴えていらっしゃいましたので」

 オリバーの言葉に、ビアンカは納得したように大きく頷いた。

 ーーこの部屋の中でこの状況に納得できていないのはリアーヌただ一人だった……
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