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しおりを挟むリアーヌはそんなことを考えながらその頬を大きく膨らませたのだったーー
……すぐさま感じた足先の痛みに、すぐにへこませたのだが。
「ーーちなみに都合のいい日付などは……?」
ゼクスは愛想笑いを浮かべながらビアンカに向かって話しかける。
その言葉にニコリと美しい笑顔を作ったビアンカは、もったいぶるようにゆっくりと指先を口元に当てながら口を開く。
「ーーアウセレの民俗学系の学術書を五冊ほど?」
「……ご用意いたします」
「嬉しいわ。 ーー分かり次第ご連絡いたしますね」
「……ーー本当に座ってるだけで良い?」
話の流れから、ビアンカが助けてくれるのだということを察したリアーヌはヘラリ……と愛想笑いを浮かべながら(どうか頷いてくれますように……!)と願いを込めながらたずねた。
「……これを乗り切ればSクラスに上がることも夢ではなくなりますわよ」
視線を逸らしながら言ったビアンカは、小さく肩をすくめるとカップに手を伸ばした。
「……夢は夢のまま、そっとしておくのがいいと思うんだ……?」
「ーー全校生徒を敵に回すような発言はお辞めなさい……?」
この学園に通う生徒で、リアーヌのようにクラス分けに興味のない生徒は珍しい。
どの学年、どの学科であろうとも、ほとんどの者たちが、あわよくばクラスが上がることを願い、今のクラスから落ちないことを願っているのだ。
特に先の試験で思うような成績が取れなかった者たちは、学期末のテストに向け今からピリピリとし神経を尖らせていたのだった。
「……しゅみましぇんでした」
ビアンカから叱られたリアーヌはシュン……としながら、ふにゃふにゃと謝罪の言葉を口にする。
ーーただ、注意を受けた理由は理解しておらず、叱られれば謝るのだ、という ことがが条件反射になっているようだった。
ビアンカが呆れたように息を吐く隣で、さらに身を小さくするリアーヌ。
ゼクスはそんな二人のやりとりをクスリと笑いながら楽しそうに眺めていたーー
リアーヌがやらかしてから初めてのーーそしてレジアンナが参加した最初のお茶会は、一部の者たちの胸を大変にやけさせながらも、大きなトラブルもなく無事に終了したのだった。
◇
「さて……今回はどうだったかな?」
リアーヌたちが退出し、レジアンナを馬車まで送り届けたフィリップは、鼻歌すら歌い出しそうなほどに上機嫌な様子で席に着くと、イザークに向かって話しかけた。
しかし話しかけられたイザークは、だいぶご機嫌な様子のフィリップにもあまり反応を示さず、硬い表情のまま報告を始めた。
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