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リアーヌはそんな自画自賛気味なことを思いながら、紅茶をクイッと飲み干した。
(子供たちにも喜んでもらえたし、デリアちゃんたちにも『王都のケーキ美味しい!』って、花丸笑顔もらえたし? ……大丈夫。 すぐに王都でも売ると思うから。 後ちょっとで正真正銘王都のお菓子になるから! ゼクスが目を輝かせて『これ王家に献上しようね?』って言うぐらいだもん。 カフェで出すのは硬いと思う……ーーあー、でも献上するって言い出した理由の一つに、この山の名前を付けたからなのかも……?)
知的財産を保護する法律のないこの世界では、目新しいスイーツや食べ物ーー小物やさまざまな道具を作っても、売れると判断されれば、すぐに複数の店に模倣され、勝手に売られてしまう。
それを防ぐため、多くの貴族たち商人たちが取る手段が王家へのご献上だ。
王家ーーつまりは王族に送られるものの数々は、王族たちの安全を守るため、いつ・誰が・どんなものを献上したのか、全て記録、保存されている。
そのシステムを逆手に取った貴族や商人たちは出来るだけ速やかに献上し、その商品は自分の家、店が一番最初にこの世に送り出したことの証拠とするのだ。
相手はこの国一番の権力者である。
これ以上ない証拠だったのだ。
そして、こういった目新しい食べ物には王族に献上するメリットがもう一つ存在していた。
今回でいうとモンブランーーモンドゴラを食べた王族の内、誰か一人でも「もう一度食べたい」と言えば、その日からモンドゴラは王家御用達の看板を掲げることができ、その看板があれば売り上げは通常の三倍は上がると言われていた。
(……そういえばどこからか王家御用達の話を聞いたおっちゃんやおばちゃんたちが、売り上げ三倍に目の色変えて、俺たちも目指そう! って盛り上がってたけど……ーーこの村でも売り上げ三倍とかなるのかなぁ……? ま、確実に花園での売り上げは伸びそうだし、トータルの収入が増えれば問題ないかー。 それに最近、村を出てた人たちが戻ってきてるから仕事はいくらあってもいいって話だし……ーーにも関わらずフルーツ農園や薪屋はまだまだ人手が足りないって話してたなぁ……。 仕事は無いよりあるほうが全然いいけどねー)
◇
「え……? 働き口がない……⁇」
次の日も暇を持て余したリアーヌが自主視察に勤しんで、ご婦人方との井戸端会議をしていると、その中の一人から思いもよらない話をされた。
「無いってことは……ねぇ?」
その話を始めた女性は言葉を濁しながらも同意を求めるように周りに視線を投げかける。
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知的財産を保護する法律のないこの世界では、目新しいスイーツや食べ物ーー小物やさまざまな道具を作っても、売れると判断されれば、すぐに複数の店に模倣され、勝手に売られてしまう。
それを防ぐため、多くの貴族たち商人たちが取る手段が王家へのご献上だ。
王家ーーつまりは王族に送られるものの数々は、王族たちの安全を守るため、いつ・誰が・どんなものを献上したのか、全て記録、保存されている。
そのシステムを逆手に取った貴族や商人たちは出来るだけ速やかに献上し、その商品は自分の家、店が一番最初にこの世に送り出したことの証拠とするのだ。
相手はこの国一番の権力者である。
これ以上ない証拠だったのだ。
そして、こういった目新しい食べ物には王族に献上するメリットがもう一つ存在していた。
今回でいうとモンブランーーモンドゴラを食べた王族の内、誰か一人でも「もう一度食べたい」と言えば、その日からモンドゴラは王家御用達の看板を掲げることができ、その看板があれば売り上げは通常の三倍は上がると言われていた。
(……そういえばどこからか王家御用達の話を聞いたおっちゃんやおばちゃんたちが、売り上げ三倍に目の色変えて、俺たちも目指そう! って盛り上がってたけど……ーーこの村でも売り上げ三倍とかなるのかなぁ……? ま、確実に花園での売り上げは伸びそうだし、トータルの収入が増えれば問題ないかー。 それに最近、村を出てた人たちが戻ってきてるから仕事はいくらあってもいいって話だし……ーーにも関わらずフルーツ農園や薪屋はまだまだ人手が足りないって話してたなぁ……。 仕事は無いよりあるほうが全然いいけどねー)
◇
「え……? 働き口がない……⁇」
次の日も暇を持て余したリアーヌが自主視察に勤しんで、ご婦人方との井戸端会議をしていると、その中の一人から思いもよらない話をされた。
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