574 / 1,038
574
しおりを挟む
その後のお茶会はいつもの通り、フィリップとレジアンナはの甘い会話をBGM代わりに、日常に起こった話などを面白おかしく披露し合い交流を深めたところで、お茶会はつつがなく終了した。
(おかしいな……? こういうお茶会って、主催のフィリップ様もしくは婚約者のレジアンナが、盛り上げたり話を振ったりするものなんだって教わってるんですけど……? ーー参加者全員が、揃ってスルーして、なおかつ円満に場が回ってるんだから、余計なことは言わないけどー。 リアーヌ知ってる! バカップル、触るな危険)
◇
お茶会が終わったサロン内ーー
いつもと同じようにフィリップとその友人たちだけが残っての話し合いの場だったが、今回はレオンも同席していた。
「今日はすっかりアイツとリアーヌ嬢に当てられてしまったねぇ?」
フィリップがクスクスと笑いながら紅茶が入ったカップを持ち上げた。
そんなフィリップに微妙そうな表情を浮かべ、視線を交わし合う友人たち。
「……そうですね?」
「仲がおよろしいようで……」
そんな友人たちの会話に、レオンだけは呆れたような表情でフィリップに話しかける。
「ーーそうだったか?」
「ーーそうでしたとも!」
しかしすぐさまその疑問を肯定したのはパトリックだった。
そして懇願するような視線でレオンを見つめる。
「……そう、だったような気もする」
本心ではなかったが、周りの反応を受け、レオンはフィリップの話を肯定することにしたようだった。
「ーーさて、楽しいお茶会はお終いだ。 イザーク報告を」
「はっ!」
フィリップの言葉とともにサロン内の空気がピリリと引き締まる。
そしてその場の者たちはイザークの報告に耳を傾けた。
「今回、はっきりと感じたのは一回です」
「……やけに少ないな?」
フィリップからの質問に、イザークはバツが悪そうに眉を下げた。
「……今回はいつも以上にあやふやな部分を多過ぎて……」
「ーーリアーヌ嬢か?」
「はい……逆に他の方々の言葉には、ほぼウソはありませんでした。 ーーリアーヌ嬢に関しましては……ご本人があやふやのままお話しされていたので……それも原因かと……」
イザークの言葉に、フィリップたちはどこか気の抜けたような視線で互いに顔を見合わせ合う。
「ーー純粋な好奇心なんだが、リアーヌ嬢の見合い云々の発言は本心からか?」
フィリップがどこかそわそわとした様子でイザークにたずね、ラルフをはじめとした他の者たちは好奇心に満ちた視線をイザークに向けていた。
ーーレオンだけは戸惑った様子で周りの反応を伺っているだけだったが。
(おかしいな……? こういうお茶会って、主催のフィリップ様もしくは婚約者のレジアンナが、盛り上げたり話を振ったりするものなんだって教わってるんですけど……? ーー参加者全員が、揃ってスルーして、なおかつ円満に場が回ってるんだから、余計なことは言わないけどー。 リアーヌ知ってる! バカップル、触るな危険)
◇
お茶会が終わったサロン内ーー
いつもと同じようにフィリップとその友人たちだけが残っての話し合いの場だったが、今回はレオンも同席していた。
「今日はすっかりアイツとリアーヌ嬢に当てられてしまったねぇ?」
フィリップがクスクスと笑いながら紅茶が入ったカップを持ち上げた。
そんなフィリップに微妙そうな表情を浮かべ、視線を交わし合う友人たち。
「……そうですね?」
「仲がおよろしいようで……」
そんな友人たちの会話に、レオンだけは呆れたような表情でフィリップに話しかける。
「ーーそうだったか?」
「ーーそうでしたとも!」
しかしすぐさまその疑問を肯定したのはパトリックだった。
そして懇願するような視線でレオンを見つめる。
「……そう、だったような気もする」
本心ではなかったが、周りの反応を受け、レオンはフィリップの話を肯定することにしたようだった。
「ーーさて、楽しいお茶会はお終いだ。 イザーク報告を」
「はっ!」
フィリップの言葉とともにサロン内の空気がピリリと引き締まる。
そしてその場の者たちはイザークの報告に耳を傾けた。
「今回、はっきりと感じたのは一回です」
「……やけに少ないな?」
フィリップからの質問に、イザークはバツが悪そうに眉を下げた。
「……今回はいつも以上にあやふやな部分を多過ぎて……」
「ーーリアーヌ嬢か?」
「はい……逆に他の方々の言葉には、ほぼウソはありませんでした。 ーーリアーヌ嬢に関しましては……ご本人があやふやのままお話しされていたので……それも原因かと……」
イザークの言葉に、フィリップたちはどこか気の抜けたような視線で互いに顔を見合わせ合う。
「ーー純粋な好奇心なんだが、リアーヌ嬢の見合い云々の発言は本心からか?」
フィリップがどこかそわそわとした様子でイザークにたずね、ラルフをはじめとした他の者たちは好奇心に満ちた視線をイザークに向けていた。
ーーレオンだけは戸惑った様子で周りの反応を伺っているだけだったが。
21
あなたにおすすめの小説
ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
元アラサー転生令嬢と拗らせた貴公子たち
せいめ
恋愛
侯爵令嬢のアンネマリーは流行り病で生死を彷徨った際に、前世の記憶を思い出す。前世では地球の日本という国で、婚活に勤しむアラサー女子の杏奈であった自分を。
病から回復し、今まで家や家族の為に我慢し、貴族令嬢らしく過ごしてきたことがバカらしくなる。
また、自分を蔑ろにする婚約者の存在を疑問に感じる。
「あんな奴と結婚なんて無理だわー。」
無事に婚約を解消し、自分らしく生きていこうとしたところであったが、不慮の事故で亡くなってしまう。
そして、死んだはずのアンネマリーは、また違う人物にまた生まれ変わる。アンネマリーの記憶は殆ど無く、杏奈の記憶が強く残った状態で。
生まれ変わったのは、アンネマリーが亡くなってすぐ、アンネマリーの従姉妹のマリーベルとしてだった。
マリーベルはアンネマリーの記憶がほぼ無いので気付かないが、見た目だけでなく言動や所作がアンネマリーにとても似ていることで、かつての家族や親族、友人が興味を持つようになる。
「従姉妹だし、多少は似ていたっておかしくないじゃない。」
三度目の人生はどうなる⁈
まずはアンネマリー編から。
誤字脱字、お許しください。
素人のご都合主義の小説です。申し訳ありません。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる