【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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(ーーいや、私は言わないけど……でも多分、オリバーさんこの部屋監視してると思うんだよねぇ……? 「私どもがいないからといってあまりハメを外しすぎませんよう……」とか「見ておりますからね?」とか何度もそれっぽいこと忠告されたし……――まぁ運が良ければ、君は帰ってからもかき氷を堪能できるかもしれないけど……ーー隣で驚愕の表情を浮かべたまま固まってしまったソフィーナ様のために、お姉ちゃん、ちゃんとお勉強して欲しいなって思ってるよ……?)

 ーーこのリアーヌの疑惑は正しく、オリバーたちは、気が付かれないようこの部屋をしていた。
 そして……リアーヌの危惧していた通り、ザームは今の王族や王太子についての授業を受けることになり、かき氷を食べることは無くなったのだがーー……リアーヌもまた、比喩表現や貴族が多用する言い回しなどの授業を受けていたため、かき氷を作ること時間はなかったのだったが――

(ヒドイ……私、お勉強会してきたばっかりなのに……――ほとんど勉強なんかしなかったけど……――でもお茶会の主催として、今回は一人で頑張ったのにっ!)



 季節はさらに進み、夏休暇の予定がそろそろ埋まり切り始めた頃――
 教養学科二年のリアーヌたちが過ごす教室に避難してきていたレオンとクラリーチェが、ユリアと遭遇してしまっていたーー

「レオン! ようやく会えた!」
「……ユリア嬢、ごきげんよう」
「もー! ユリアだけでいいって言ってるのにぃ……」
「そういうわけにはね……」
「相変わらず頭硬いなぁ……ーーでもそんなとこがレオンらしいんだけど!」
「ーーそう、なのかもね?」
「そうなの! あっそうだ、もうすぐお城で開かれるパーティには出席する? もしレオンも行くんだったら――」
「もちろん婚約者と出席するよ?」

 レオンはユリアの言葉を遮るように、にこやかに言い切った。

「ーーぁ……そう、なんだ……?」

 ユリアはその答えに戸惑ったように言葉を濁した。
 それはまるで、婚約者を理由に断られるとは思っても見なかったかのような態度だった。

「……ああ。 ユリア嬢も出席するなら会場でお会いできるかもしれませんね?」
「ーーそ、そうね! ねぇ、そしたら私と踊ってね⁉︎」

 ユリアがズイッとレオンに近づきながらそう声をかけてるが、レオンのほうは同じ分だけ後ろに下がり距離を保ち続けていた。

(……つーか、お前その隣に佇むクラリーチェが見えないとでも言うのか……? その位置関係で良く踊りの約束なんか切り出せたな……?)
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