【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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「旦那様、不都合がなければ学院側に再度お嬢様のギフトはコピーであることを発表していただき、それと同時に、新しいギフトは、コピーしたてではあまりよく使いこなせないのだという事実を周知させないのですが……」
「んーー悪い感じは子ねぇが、良い感じもねぇぞ?」
「であれば、ぜひ手を打ちたく……」
「ん。 良いんじゃねえか?」
「ありがとうございます」

 恭しく頭を下げるヴァルムに、リアーヌは首を傾げながらたずねた。

「……あの学院って、そんな簡単に生徒の要望聞いてくれるんです?」

(そんなイメージ全然無いけど……国立だし……なんなら『有力貴族だからってそこまで贔屓してやらないもんね!』って心意気をひしひしと感じていましたが……?)

 しかしヴァルムは、リアーヌの言葉に誇らしそうに胸を張りながら笑顔で答えた。

「ボスハートがご長女にして、教養学科のSクラスに席を置くお嬢様の一大事。 なんとしても動かして見せましょう」
「ーーありがとうございます……?」

(それはつまり……ユリアの言うところの『権力を使って好き勝手!』っていうご意見と同じなのでは……? とか思わなくもないけど……さすがに吊し上げられるのは勘弁願いたいので、ここはヴァルムさんに全てお任せしよう! ーーヴァルムさんに任せときゃ、大概なんとかなるんだから!)

 そこから細々としたことを話し合い、念の為その話し合いの結果やボスハウト家の方針を、ラッフィナート家とザームの婚約者であるソフィーナの実家、ネルリンガ家へ伝言として伝えることとなった。

 その日のうちに帰ってきたラッフィナートからの返事は、了解したという短い伝言の他に、ゼクスからリアーヌに当てた手紙だった。
 そこには短い言葉で『大丈夫だからね。 俺がちゃんと守るから』と書かれていて、リアーヌは寝る前に頬を染めることになるのだったーー

 ◇

「泥棒のくせに!」

 翌日、カフェテリアでの昼食を終え、リアーヌがレジアンナたちやビアンカと連れ立って廊下を歩いていると、どこからとも無く悪意ある言葉をぶつけられる。
 その声にいち早く反応したのは、朝からの短時間で状況を把握したレジアンナたちだった。

「ーーまぁ、急に大きな声を出して……どうしたのかしら?」
「こんな場所でケンカ?」
「危ないですわねぇ……?」
「……ーーこんな場所で騒ぐような方、どなたなのかしら……?」

 そう言いながらレジアンナは周囲に冷ややかな目つきで周囲を見回す。
 見つめられた周囲は、さっきの発言に関係ない者たちまで居心地が悪そうに視線を逸らす。
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