ちぐはぐ

稀人

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一章 私立八意学園

同類

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私に告白した新入生が走り去って行き、代わりにたまたま通りかかったであろう新入生と目が合った。


非常に気まずい。いや、私は悪くないんだろうが、いや、悪いか。そうだ私が悪いんだった。


気まずい空気を払拭しようとにこやかに話しかけてみる。


女と見るとこの口調。前世は相当な女ったらしだったのかもしれない。


今でも変わってないような気がするが。


少し話してみると違和感を感じた。


俺?女子には滅多にみない一人称だ。


服装もラフだしボーイッシュな子なのかな?にしても可愛いなちくしょう。

私なんてこれだぞこれ。その可愛さを少し分けてくれ。百合じゃない私でもドキッとするくらいの可愛さである。同じ性別でもなぜこうも差が開いたのか。


どうやら彼女も告白された後らしい。だが、その可愛さで男に告白されたって当たり前だろう。

私でもあるまいし同性に告白されるなんてそうそう合ってたまるものか。なんだか泣けてきた。


しかし、だんだんと話していて違和感が強まっていく。


あ、私を男だと思っているからか。クソァ。ん?男?この子が?あ、でも言われてみたら口調は男の子だし顔も中性的だが男に見えなくもない。ブーメランで心が痛い。


つまり同類か。異性も同性も数多いるが同類にあったのは初めての経験だ。

私の場合同類というか墓穴を掘って自分で外堀を埋めてるような感じだが。


「あー、なるほど。君も勘違いされたりする側か」


「っていう先輩はなんか勘違いってか分かっててやってる感じですけどね」


「うぐっ、なかなかはっきり言うね…」

サムライもかくやという切れ味である。事実だからこそなおのこと痛い。


「去年ね、ちょっと悪ふざけが過ぎてね。なんか戻れなくなっちゃってね」


「アホっすね」


「君は口が悪いなぁ!一応先輩なんだけど少しは敬いなさい」

「いやぁ、きついっす」


この可愛らしい見た目からくる真っ直ぐなパンチ、間違いない。この子、出来る!


「っと、名前を聞いてもいいかな?私は白百合 蓮シラユリ レン。君は?」


早乙女 類サオトメ ルイです。お互い名前でも苦労してそうっすね」


本物だ、本物の同士がいるぞ!えーっと、こういう時はそう、友達だ、友達になってもらおう!


「類くんね、お願い!私と付き合って!」


ん?なにか大事な単語が抜け落ちてしまった気がする。
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