ちぐはぐ

稀人

文字の大きさ
13 / 39
一章 私立八意学園

1対1対2

しおりを挟む
中澤のやつが余計なことを言ったせいで先輩との距離感がまたややこしくなってしまった。


「とりあえず、ご飯、食べましょう」


少し無愛想になってしまったがようやく本題の食事になった。


「とりあえず、改めて自己紹介しよー。私、川澄絵里。好きなものは蓮と可愛いもの、嫌いなのはつまんないこと。よろしくね後輩君たち。次は蓮いこっかー」


そういえば先輩の名前と年齢くらいしか知らないなぁとか思いつつ先輩の……蓮さんの自己紹介を聞いて見る。


「え!?えっと、私は白百合蓮。好きなものはえっとにゃんこ、とか?嫌いなのはえっと、幽霊とか……えっとえっと!つ、次類君ね!」


あざといぞこのポンコヅカ。ちょっとやられそうになりつつ耐え切って自己紹介を始める


「早乙女類です、好きなのは楽しいことで嫌いなのはホモです。中澤とか」


「ちょっ類!あれはごめんて!ほんと勘違いしたんだってば!えーと、さっきも言いましたが中澤宗介です、好きなものは可愛い子!嫌いなのは暗いやつっすね、好きに呼んでほしいっす!」


一通り回ったところで本当に合コンじみて来たなと思いつつ、質問を投げかける。


「川澄先輩はなんで急に誘って来たんですか?あ、いやだとかそういうんではなく、話したこともないのになんでかなと」


「んー、1番はさっきみたいな萌え萌えーなシーンが見たかったからだけど、やっぱり蓮が心配だったからかな?ほら、疑うわけじゃないけど類君が誰かに脅されてて蓮を引っ張り出すとかさ。この子アホの子だから女子にモテちゃうじゃん?そのせいで変に逆恨みとかされたりするからさー」


緩そうな感じなのにしっかりしてる人だなーとか考えてると中澤が


「え?蓮先輩ってアホの子なんですか?なんかキリッとしたイケメン先輩って感じてたんですけど」


「んー?聴きたいー?聴きたいかー?仕方ないにゃあ、う、ゔん。やあ可愛いお嬢さん達、どうかしたかい?お茶か、すまないね、今日は友人との約束があるんだ。また誘ってくれるかな?君たちみたいな可愛い子ならいつでも歓迎さ。こんなことを引っ込みがつかず一年続けた結果、男子には敬遠され、女子に告白され、本当の姿をクラスくらいでしか出せなくなったアホの子の末路がこれだよーん」


精一杯の低い声で蓮さんの真似をして教えてくれた。うん。見覚えがある。つい昨日の記憶だ。


そして女性にしては大きな体を精一杯小さくしてる蓮先輩可愛い。

俺この人本気で好きかもしれない。


「ぶふっ、ま、マジッスカ」


「マジデスヨ」


「俺も昨日見ちゃったしね」


堪え切れなくなったのか中澤が大爆笑をし始めた。まあ今日のこれを見てから知ったら爆笑するよな。俺だってそうなると思う。


「蓮先輩おもしれー!いや、毎日とは言わないんでこれから一緒に飯食いましょうよ!もちろん絵里先輩も一緒に!」


「宗ちんもなかなか面白げな性格してるねー、わたしゃ君みたいな子は好きじゃよ」


「お?マジっすか、俺本気にしちゃうっすよー?」


「残念好感度が足りない!というわけで私を本気にさせられたらねー。おねーさんをドキッとさせてみたまえ少年」


「うっす!がんばりまっす」


なんだろう、俺と蓮さんがメインのはずなのに影が薄い。蓮さんとかさっきから縮こまってプルプルしてるだけで何も喋ってないし。まあ、楽しいからいいかな。


この人たちの前なら素の自分を出せるようになるかも、だしね。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

毒姫の婚約騒動

SHIN
恋愛
卒業式を迎え、立食パーティーの懇談会が良い意味でも悪い意味でもどことなくざわめいていた。 「卒業パーティーには一人で行ってくれ。」 「分かりました。」 そう婚約者から言われて一人で来ましたが、あら、その婚約者は何処に? あらあら、えっと私に用ですか? 所で、お名前は? 毒姫と呼ばれる普通?の少女と常に手袋を着けている潔癖症?の男のお話し。

拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟
恋愛
公爵様に宣言された婚約破棄……。あなたは正気ですか?そうですか。ならば、私も全力で行きましょう。全力で!!!

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

処理中です...