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40話:祠への道にて
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一人屋敷を後にするとリオが後ろから走って来る。
「ジン!」
「リオ」
するとそのまま抱き着く。胸があたり、俺の中にある怒りの感情が少しばかり抑え込まれるような感覚に陥る。
「ごめんなさい……私の為に……」
リオは申し訳なさそうな顔でこちらを見る。リオが謝る事じゃないだけにモヤモヤが残る。謝るべきはあいつらなのだから。
「ハハッ、リオが謝る事じゃないよ」
笑いながらリオを頭を撫でる。
「でも……」
「まぁ金貨五万枚なんて言ったけど俺は誠意がみたいだけだから」
街がみんなで魔物に対抗しようとするその姿さえ見せてくれればそれでいいんだ。
「わかってるわ……あなたが私を見殺しにしようとするこの街の考えに憤りを見せただけ……」
「大切な仲間を見殺しになんて出来ないからね」
「ありがとう。そんなあなたにいつも感謝してる……」
「ハハッ、当然だよ。その魔物もとっとと片付けちゃうからさ」
この世界で俺が本気を出して勝てない相手などいるとは思えない。十災なんていうぐらいの魔物だ……少しは楽しませてくれるに違いない。
「その事なんだけど私も行く」
「えっ……」
「元はと言えばこれは私の問題……私が行かない訳にはいかないわ」
「でもリオにもしもの事があったら……」
伝説の魔物が相手となれば人間相手には荷が重い相手だ。万が一の事を考えれば連れて行くのはおすすめできない。
「これは私の問題でもあるわ……ジン一人に任せて指をくわえて待ってるなんて私は出来ないわ」
「リオ……」
「フフッ、ジンの事信用してるから……きっとまた見た事もない凄い魔法で倒してくれるのを確信してるわ」
こっちを見て微笑む……ならばカッコよくその期待に応えるのが男というものだろう。
「まったく……でもいつも通りその期待に応えるよ」
「ありがとう……それじゃあよろしくお願いします」
「二人とも~」
三人が家から出てきてこちらに来る。
「倒しにいくのよね?」
「勿論!」
「私達も手伝います!」
「リオのピンチにジンだけに負担させるわけにはいかないわ」
三人のこの姿勢には本当に嬉しい。だけど今回は三人を連れて行くわけにはいかない。
「ありがとう。だけど今回は俺とリオだけでいくよ」
「えっ……」
「気持ちは嬉しい。だけど今回は相手が違う」
「でも……」
四人を全員無傷のまま倒すのもたぶんできると思うけどリスクも高くなる。それに三人にはやってもらいたい事があるからな。
「三人にはやってもらいたい事があるんだ。だからそっちを頼まれてくれるかい?」
「わかったわ。その代わり二つお願いね」
セーブルが納得のいかなそうな表情を見せる二人を抑えて言う。
「何だい?」
「絶対二人で帰ってくる事と……二人で過剰にイチャイチャしない事!いいわね?」
「と、当然じゃない。遊びに行くわけじゃないんだから~」
「の割には随分と楽しそうじゃない~」
「目が泳いでますよリオさん」
三人はジト目でリオを睨む。イチャイチャってまだそういう関係じゃないからな……勿論四人が俺との関係を望むのであれば断るような事はしないが、そうなった時は自分の正体を話さなければならない。話した時に受け入れてもらえるかどうかはまた別問題だ。
「そ、そんな事ないから!ほら、そういう詮索は命をかける人には少し失礼よ」
「リオならその状況を利用しかねないからね」
「シーラの言う通りね」
「まぁまぁ落ち着いて。すぐ終わるから大丈夫だよ」
◇
夜になり北の祠に向かう。というのも聞いた話リンドヴルムは夜になるほど魔力が増すらしく、生贄を差し出す時間も夜を指定していたからだ。
「緊張するわね……」
「緊張しなくて大丈夫だよ。強い魔物を見に行くだけと考えておけばいいさ」
「それはジンじゃないんだし無理」
「ハハッ、それもそうか」
確かに今まで以上にない強い力を感じる。となれば少し早いけどリオには少し話しておこうか。
「俺が負ける訳ないって思ってる?」
「どうしたの突然?」
「こうやって一緒にいくんだし、不安もあるだろうと思ってさ」
「そうね……こないだの迷宮の事もあるから少し不安はあるわ。だからちゃんと離れないつもりだし」
リオは俺の腕を掴んで離さない。確かに万が一があるとすれば何らかの形で分断させられた時だろうからな。
「大丈夫、俺は絶対に負けないから」
「わかってるわ。だってジンだもん」
「世の中には強い者弱い者といるけど、強いというのは自分が何者でどういう力を持っているか、それを自覚した上で周りと比較し飛び抜けているかを理解しているかどうかなんだ」
勿論それをしっかり理解しないのに強いと勘違いする愚か者も中にはいる。真の強者はそれをしっかり理解した者だ。
「なるほどね。それでジンはそれを理解している感じかしら?」
「一応ね。勇者としてここに来る前の俺は何をしていたと思う?」
「勇者として来る前のジン?そういえば考えた事なかったかも……そういえば他の勇者もジンぐらい強いの?」
「全然、この世界において普通の人間に与えられる加護は一つ。四人はそれぞれ四属性を持っているに過ぎない。ちなみにセーブルなら確実に負けないかな」
「待って、それじゃあおかしくない?だってみんな同じように召喚されたんでしょ?」
この話はずっとそらしてきた。ミーナとシーラには仲間に入る時に少し話したが、基本的に勇者についての話はあまりしていない。俺が追い出されたというのを知っているから気を遣ってみんなこの話には触れないようにしているから余計だろう。だがミーナはラシットの街での防衛戦で俺を含めた五人を見ているからもしかしたら違和感があるかもしれないな。
「どうしてだと思う?」
「どうしてって……もしかして本当は勇者じゃないって事?」
「一応勇者さ、だけどは俺は四人をこっちに連れてきた側ってだけさ」
「連れてきた側?」
「うん、勿論四人が願った事ではあったけどね。素人で大した力を持たない勇者を育ててて魔王を倒して世界を平和にするってのが最初の計画だったんだけどね」
まさかああやって追い出されるとは最大の誤算だ。まぁ結果四人と出会えたし良かったわけだけど。
「まさか私達に勇者の代わりを?」
「そんな事させるつもりはないよ。四人とは純粋に旅を楽しみたいんだ。この世界の魔王なんて大した事ないからさ」
四人のような中途半端な存在には魔王討伐を通じて一人前になってもらい、その過程で強く成長してくれればというだけだったからな。
「あなたからすればそれは当然か。ただいきなりこんな話を打ち明けて何が言いたいの?」
「俺がこの世界に来た真の目的……それをリオには教えておきたいなって。聞いてくれるかな?」
こんな事言うのは恥ずかしい。だけどいずれは全員に話さねばいけないと考えている。あの姿を見せて戦うなら丁度いい。
「ええ、やっとジンの事少し知れたし、最初に私にそれを話してくれるのは凄く嬉しいわ」
「まぁリオが一番俺の存在疑問だったんじゃないかなってさ」
「フフッ、確かに三人はジンは規格外だからで自己完結しているものね。私はジンが何者なのかってずっと気になってた。人間を超えたあの強さはなんでなのかって……それがわかれば私ももっと強くなれるのかななんて思ってたから」
「ハハッ、それじゃあ早速……」
その瞬間だった。物凄い風が俺達を襲う。
「キャッ!」
俺はリオを離さないようしっかり支えて抱きしめる。
「こいつを忘れていたね」
突然風が発生したと思ったら空に渦が出来ており、そこから何かがこちらに向かって降りて来たのだ。
「そいつが生贄か?」
怨念混じりのドス黒い声が響いた。
「ジン!」
「リオ」
するとそのまま抱き着く。胸があたり、俺の中にある怒りの感情が少しばかり抑え込まれるような感覚に陥る。
「ごめんなさい……私の為に……」
リオは申し訳なさそうな顔でこちらを見る。リオが謝る事じゃないだけにモヤモヤが残る。謝るべきはあいつらなのだから。
「ハハッ、リオが謝る事じゃないよ」
笑いながらリオを頭を撫でる。
「でも……」
「まぁ金貨五万枚なんて言ったけど俺は誠意がみたいだけだから」
街がみんなで魔物に対抗しようとするその姿さえ見せてくれればそれでいいんだ。
「わかってるわ……あなたが私を見殺しにしようとするこの街の考えに憤りを見せただけ……」
「大切な仲間を見殺しになんて出来ないからね」
「ありがとう。そんなあなたにいつも感謝してる……」
「ハハッ、当然だよ。その魔物もとっとと片付けちゃうからさ」
この世界で俺が本気を出して勝てない相手などいるとは思えない。十災なんていうぐらいの魔物だ……少しは楽しませてくれるに違いない。
「その事なんだけど私も行く」
「えっ……」
「元はと言えばこれは私の問題……私が行かない訳にはいかないわ」
「でもリオにもしもの事があったら……」
伝説の魔物が相手となれば人間相手には荷が重い相手だ。万が一の事を考えれば連れて行くのはおすすめできない。
「これは私の問題でもあるわ……ジン一人に任せて指をくわえて待ってるなんて私は出来ないわ」
「リオ……」
「フフッ、ジンの事信用してるから……きっとまた見た事もない凄い魔法で倒してくれるのを確信してるわ」
こっちを見て微笑む……ならばカッコよくその期待に応えるのが男というものだろう。
「まったく……でもいつも通りその期待に応えるよ」
「ありがとう……それじゃあよろしくお願いします」
「二人とも~」
三人が家から出てきてこちらに来る。
「倒しにいくのよね?」
「勿論!」
「私達も手伝います!」
「リオのピンチにジンだけに負担させるわけにはいかないわ」
三人のこの姿勢には本当に嬉しい。だけど今回は三人を連れて行くわけにはいかない。
「ありがとう。だけど今回は俺とリオだけでいくよ」
「えっ……」
「気持ちは嬉しい。だけど今回は相手が違う」
「でも……」
四人を全員無傷のまま倒すのもたぶんできると思うけどリスクも高くなる。それに三人にはやってもらいたい事があるからな。
「三人にはやってもらいたい事があるんだ。だからそっちを頼まれてくれるかい?」
「わかったわ。その代わり二つお願いね」
セーブルが納得のいかなそうな表情を見せる二人を抑えて言う。
「何だい?」
「絶対二人で帰ってくる事と……二人で過剰にイチャイチャしない事!いいわね?」
「と、当然じゃない。遊びに行くわけじゃないんだから~」
「の割には随分と楽しそうじゃない~」
「目が泳いでますよリオさん」
三人はジト目でリオを睨む。イチャイチャってまだそういう関係じゃないからな……勿論四人が俺との関係を望むのであれば断るような事はしないが、そうなった時は自分の正体を話さなければならない。話した時に受け入れてもらえるかどうかはまた別問題だ。
「そ、そんな事ないから!ほら、そういう詮索は命をかける人には少し失礼よ」
「リオならその状況を利用しかねないからね」
「シーラの言う通りね」
「まぁまぁ落ち着いて。すぐ終わるから大丈夫だよ」
◇
夜になり北の祠に向かう。というのも聞いた話リンドヴルムは夜になるほど魔力が増すらしく、生贄を差し出す時間も夜を指定していたからだ。
「緊張するわね……」
「緊張しなくて大丈夫だよ。強い魔物を見に行くだけと考えておけばいいさ」
「それはジンじゃないんだし無理」
「ハハッ、それもそうか」
確かに今まで以上にない強い力を感じる。となれば少し早いけどリオには少し話しておこうか。
「俺が負ける訳ないって思ってる?」
「どうしたの突然?」
「こうやって一緒にいくんだし、不安もあるだろうと思ってさ」
「そうね……こないだの迷宮の事もあるから少し不安はあるわ。だからちゃんと離れないつもりだし」
リオは俺の腕を掴んで離さない。確かに万が一があるとすれば何らかの形で分断させられた時だろうからな。
「大丈夫、俺は絶対に負けないから」
「わかってるわ。だってジンだもん」
「世の中には強い者弱い者といるけど、強いというのは自分が何者でどういう力を持っているか、それを自覚した上で周りと比較し飛び抜けているかを理解しているかどうかなんだ」
勿論それをしっかり理解しないのに強いと勘違いする愚か者も中にはいる。真の強者はそれをしっかり理解した者だ。
「なるほどね。それでジンはそれを理解している感じかしら?」
「一応ね。勇者としてここに来る前の俺は何をしていたと思う?」
「勇者として来る前のジン?そういえば考えた事なかったかも……そういえば他の勇者もジンぐらい強いの?」
「全然、この世界において普通の人間に与えられる加護は一つ。四人はそれぞれ四属性を持っているに過ぎない。ちなみにセーブルなら確実に負けないかな」
「待って、それじゃあおかしくない?だってみんな同じように召喚されたんでしょ?」
この話はずっとそらしてきた。ミーナとシーラには仲間に入る時に少し話したが、基本的に勇者についての話はあまりしていない。俺が追い出されたというのを知っているから気を遣ってみんなこの話には触れないようにしているから余計だろう。だがミーナはラシットの街での防衛戦で俺を含めた五人を見ているからもしかしたら違和感があるかもしれないな。
「どうしてだと思う?」
「どうしてって……もしかして本当は勇者じゃないって事?」
「一応勇者さ、だけどは俺は四人をこっちに連れてきた側ってだけさ」
「連れてきた側?」
「うん、勿論四人が願った事ではあったけどね。素人で大した力を持たない勇者を育ててて魔王を倒して世界を平和にするってのが最初の計画だったんだけどね」
まさかああやって追い出されるとは最大の誤算だ。まぁ結果四人と出会えたし良かったわけだけど。
「まさか私達に勇者の代わりを?」
「そんな事させるつもりはないよ。四人とは純粋に旅を楽しみたいんだ。この世界の魔王なんて大した事ないからさ」
四人のような中途半端な存在には魔王討伐を通じて一人前になってもらい、その過程で強く成長してくれればというだけだったからな。
「あなたからすればそれは当然か。ただいきなりこんな話を打ち明けて何が言いたいの?」
「俺がこの世界に来た真の目的……それをリオには教えておきたいなって。聞いてくれるかな?」
こんな事言うのは恥ずかしい。だけどいずれは全員に話さねばいけないと考えている。あの姿を見せて戦うなら丁度いい。
「ええ、やっとジンの事少し知れたし、最初に私にそれを話してくれるのは凄く嬉しいわ」
「まぁリオが一番俺の存在疑問だったんじゃないかなってさ」
「フフッ、確かに三人はジンは規格外だからで自己完結しているものね。私はジンが何者なのかってずっと気になってた。人間を超えたあの強さはなんでなのかって……それがわかれば私ももっと強くなれるのかななんて思ってたから」
「ハハッ、それじゃあ早速……」
その瞬間だった。物凄い風が俺達を襲う。
「キャッ!」
俺はリオを離さないようしっかり支えて抱きしめる。
「こいつを忘れていたね」
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