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馨葉(みんと)①
しおりを挟むもうすぐ夏休みになる、その前に学生お決まりの期末試験があるんだけど秋は相変わらず必死になってた、普段から勉強しておけばいいのに……
入学して3ヶ月たって随分友達?が増えてて昼休みになると秋は勿論の事、里夏や瑠璃、刹那に紫帆先生、真優歌とこの間ボディガードにした樹、それに女子寮の先輩たち……佐奈、優樹菜、明音も加わり大所帯になっていて食堂でご飯を食べてる……
学内では陽斗様の派閥として見られて誰も近寄ってこない……怖くないよ?何にもしてないし……ちょっと心外……
「陽斗様……何かすることはありますか?何でも仰って下さいね?」
「鈴城先輩!陽斗様のお世話は従者のあたしがしますから!お気遣いなく!」
「木全さん、陽斗君は担任の私がするのよ?貴女達はしなくていいから!」
「はい?陽斗君、あ~んして?」
「「「鴨脚さん!何やっとんだて!?」」」
何でこの人達仲良くできないんだろ……やれやれ……
「陽斗さま!おねがいがあるだっ!」
カレーを食べようとスプーンを口に持って行きかけた所で声をかけられた。
「え……?」
「いきなり不躾ね?貴女誰?」
隣に座ってた刹那が聞くとその子は手足をバタバタさせて慌ててる。
「あっ!あっ!すみねぇ(すみません)!一年参組の館林馨葉(たてばやしみんと)って言います!」
館林みんとと名乗ったその子は長野県?松本弁かな?小学生が何で高校にいるんだろうと思ったくらいに小さかった。
「参組って真優歌と一緒だよね?」
「うん、知ってるよ。みんとちゃん。」
「館林さん、お願いって?」
「あ、はいっ!おら(私)にえっちなこと教えまっしょ(て下さいっ)!!」
「 「 「 「 「 「「「「「はあっ!?」」」」」」」」」」
私以外の人達は驚いてる、周りの人達も含めてね、私?こんなことばっかりだからもう慣れちゃった。
でも真正面から言ってくる子は珍しいな……
「……なんで僕にえっちなこと教えて欲しいの?取り合えずここ座ったら?」
右隣の秋の席を開けて詰めて貰って横に座らせた、間近で見ると余計小学生みたいだ……
「はい…おらは見た目こんなだからよく小学生に間違ええるるんずら(られるんです)、えっちなこともよくわかんなくて……そうしたら友達が『陽斗様に教えて貰えばいいよ』って言われたから来ましただ。」
誰だよ、その友達……無責任だな……
周りを見ると明らかに挙動不審な二人の女の子がこっちを見て焦ってた。
里夏と樹は察したのか二人に事情を聞きにいってくれた……手荒な事はしないでね?
「陽斗さま違うクラスだけど凄いなあって思ってました、いつも周りに人がいっぱいいるし友達多そうだからそういうことも詳しいのかなぁって思って……」
「そんなに詳しい訳無いでしょ。」
って言ったらみんな変な顔してた、なんで?
二人が当事者達を連れて戻ってきた、参組の子かな?
「……どういう事か説明して?」
「あっ!はいっ!あのっ!」
二人は何故か緊張してて尻込みしている、
「陽斗にえっちを教えさすってなあ……」
「貴女達、参組だったかしら?担任は錦野先生よね?言っておくからね?」
「許さないわよ、私の陽斗様に……何てことを……」
「「わたしの!?」」
「あっ!いえ……その……」
「鈴城さん……」
「ごっ!ごめんなさい!」
話がずれてる……こっちに戻してっと……
「い、鴨脚さんから……陽斗様がその……とても……エッチが巧いって聞いたので……」
「だったら陽斗様に教えて貰ったらって館林さんに言ったんです……でも本当に言うなんて……」
「………………真優歌?」
「ご、ごめんなさいっ!つい、その~、言っちゃって……」
「はぁ……館林さんは僕にホントに教えて欲しいの?」
「は、はい……教えて欲しいです……」
「はあ……仕方ないなあ、んじゃ教えるよ。」
「「「「陽斗様!?」」」」
「だって仕方ないじゃん、知りたいって言ってるんだから………」
「だもん(だから)って本当に陽斗様が教えなくても……」
「「反対です!!」」
ん?紫帆先生に佐奈?
「陽斗君にそんなことさせたらまた虜が増えるじゃない、これ以上ライバルがいたら困るわよ!」
「わ、私は……その……調教しなければいいかなって思うんですけど……」
それは私じゃなく陽斗君だよ……
「えっちを教えるだけで館林さんとえっちをしなきゃいいんでしょ?」
「信用できないわね……陽斗流されやすいから……」
「そやな、ち……陽斗だけやとアカンかもな。」
「じゃあ誰か何人か参加してよ?協力してもらうからさ。」
「はいはいはい!!」
「た、担任として見届ける義務がね……」
「わ、私も女子寮の寮長として……」
「陽斗様の従者だもんで出なかんでしょ!!」
結局じゃんけんで佐奈と里夏、紫帆先生は勝ったけど流石に大人なので子供のように駄々を捏ねながらも已む無く譲り、再戦で勝った刹那の3人になった。
放課後、5人だけ部室に集まってみんとに教えることになった。部外者が入ってくるかも知れないので樹に見張りで廊下に立ってもらってる。
「みんとちゃんはえっちなことどこまで知ってるの?」
「え……と、男の人と女の人が裸になって一緒に寝る……くらい?」
「そんな訳にゃあ(ない)でしょう?あんた生理の説明とかで習わんかったん?お母さんからとか?」
「……うちはお母さんがおらが小さい頃に亡くなって……生理は知ってますけど友達にやり方を教えてもらったくらいずら、小学校の先生が男の先生で保健の先生も居なかったし……」
「凄い田舎ね……それ。」
「おらがその授業を聞いてなかったってのもありますけど……生徒も全学年で10人いなかったし……」
「寮に住んでるの?あれ?でも寮で会わなかったよね?」
「寮じゃなくて叔父さんの家にいます。ここの先生をしてるから……」
「先生?何て名前?」
「弍組の……古島先生……」
まな先生?そうなんだ……じゃあまな先生に聞けば……いやいや、変なプレイ教えられそう……
「じゃあ説明しようか、佐奈脱いで?」
「は、はい!陽斗様!!」
「なんで鈴城先輩?私もしたいです!」
「あのね、するわけじゃないんだからさ……」
「どうかしら?」
「……刹那まで……」
「陽斗様!脱ぎました!」
「早っ!それじゃあ椅子に座って。」
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