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17. 叫声
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その日以降、桜井は学校を欠席し続けた。
もう、何も考えたくなかった。広瀬のことも、クラスメイトのことも、思い出すだけで辛くなるだけだ。だから、何も考えずにいたい。
何をする気にもならず、暗い部屋の中で、桜井はベッドに籠り続けた。時計の秒針の音だけが、静かな部屋に流れる。そうして桜井は時が過ぎるのを待つように、ただ部屋の天井を空虚な目で見つめ続けた。
そうして、どのくらいの時間が経ったか分からなくなった頃、桜井の家のチャイムが鳴った。出るのも億劫になった桜井は、無視してやり過ごそうとした。しかし、二度、三度、四度とチャイムが鳴り、桜井は仕方なくインターホンを見た。
画面には、秋山が私服姿で立っている姿が映し出された。桜井は応答しようか迷い、インターホンの応答ボタンを押すことを躊躇う。しかし、その時、玄関の扉がガチャリと開いた音がした。
「おや、開いている……?」
秋山の声が聞こえ、桜井はまさか、と思い玄関へ向かった。すると秋山は靴を脱ごうとしていた。
「ああ、やっぱりいたんだね。心配したよ。学校にも来ないし、家のチャイムを押しても出なかったものだから。それと、家の鍵はかけておいた方がいいよ」
「……勝手に上がろうとしないでもらえませんか」
「これはすまない」
秋山は脱ぎかけの靴を履いた。そして、桜井の顔をまじまじと見た。
「……顔色がずいぶん悪いね。それに目の下の隈も濃くなっている。眠れないのかい?」
桜井は何も答える気力がなく、俯いた。
「少し、話したいことがある。外に出ないか」
秋山は少し困ったような笑みを向けた。
だが、ちっとも外に出る気が起きない。もう、何もしたくない。
「結構です。……もう、帰ってください」
桜井はか細い声でそう言った。しかし、秋山は食い下がった。
「帰らないよ。君は、外に出たくないのかい?」
桜井が頷くと、秋山は「そうか」と言って、上がり框に座り始めた。
桜井は訳が分からず、座る秋山に困惑した。
「何、してるんですか」
「君が外に出る気になるまで、待機しようと思って」
「迷惑です。帰ってくれませんか」
「それはできない相談だ。一週間でも、一か月でも、君が外に出ようとするまで私は座り続ける」
秋山は頑なに立ち上がろうとはしなかった。そんな秋山の態度を見ても、桜井の心は全く動かなかった。桜井は「帰ってください」と言い残し、部屋に戻った。
そして、再びベッドに籠る。
何も考えないよう、桜井は目を閉じた。だが、ふとしたタイミングで思い出してしまう。クラスメイトや先生の視線と言葉。広瀬の無関心な態度。自分の過ちと怒り。そして広瀬に対する憧れと嫉妬。
それらは桜井の頭を支配し、じわじわと苦しめる。苦しみは逃げ場を失くし、どんどん大きくなってゆく。
静まれ、静まれ。頼むから静まってくれ。桜井は心の中で必死に願い続けた。
「君はそうやって、また引き籠るのかい?」
どこからか声が聞こえ、桜井は目を見開いた。
「父親に捨てられ、母親も君を見ようともしない。そうして一人で孤独感を抱えて、絵の世界に籠ったんだろう?」
「絵の世界に引き籠ってばかりだったから、友人の一人もできやしない。そんな自分を卑下して、『自分は空気だから仕方ない』と思い込んだ」
「せっかく絵の世界から出ても、目の前の苦しみに、また逃げようとしてるんでしょ?」
一体誰の声なのか、桜井には全く分からない。
「ねえ、桜井くん」
ふと女性の声が聞こえた。桜井が顔を上げると、高山が冷たい目で桜井を見下していた。
「どうして、私の気持ちを知っておいて、あんなことを言ったの」
「ごめん……」
「私、広瀬くんに愛されてなくて、本気で悩んだんだよ。なのに、自分だけ愛されようなんて……」
─そんなの、絶対に許さないから。
高山の姿が黒く粘り気のある液状に変わってゆき、桜井に襲い掛かる。桜井は恐怖を感じ、必死に逃げた。住宅街の曲がり角を曲がり、並木道を突き抜ける。そして、目の前に校門が見えた時、誰かの肩が桜井にぶつかった。
桜井が振り向くと、そこには秋山が立っていた。
「君は、どこまでも純粋で、どこまでも無知だ」
秋山が怪しい笑みを浮かべて、桜井に歩み寄る。
「そして、他人の目を覗き込む。だから、感情の起伏にも敏感。なのに、君は私の気持ちを受け入れようとしない。広瀬くんの気持ちも、高山さんの気持ちも、無碍にするんだろう?」
秋山の手が桜井の頬を撫でる。しかし、その感触はあまりに冷たく、気持ち悪い。
「そのくせ、被害妄想ばかり浮かぶ。自分で自分を苦しめて、何が楽しいんだい?」
─悲劇のヒロイン気取り。
秋山の顔が崩れ、高山と同じように黒い液体に変わってゆく。また、逃げなければ。桜井は再び走り出した。学校の中に飛び込み、桜井は誰もいない教室に逃げ込み、机をドアのそばに積み上げた。誰も入ってくるな。誰も、僕に近づかないでくれ。
「俺には、お前の行動が全く理解できない」
後ろから声が聞こえる。桜井が振り返ると、広瀬が立っていた。桜井は怖くなり、静かに後ずさる。
「どうして自分を責め、人に八つ当たりできる。無関心でいれば、責めるという発想自体無くなる」
「……うるさい」
「俺の態度を恨んで、妬んでいるなら、お前も無関心になればいいだろ? ……まあ、お前にはできないか」
「うるさい」
「自分を苦しみから救うこともしない。自分を見殺しにしようともしない。そんな冷たい奴を愛してしまったのに、どうしてそれを期待するんだ?」
「うるさい……! もう黙れよ!」
桜井は近くにあった椅子を振り回した。ゴン、と鈍い音がして、広瀬はその場に倒れこんだ。
「お前は広瀬くんじゃない! 広瀬くんはそんなこと言わない!広瀬くんの姿で、これ以上言葉を口にするな!」
そう言うと、広瀬の顔が真っ白になった。目も鼻も口も消え、のっぺらぼうとなった広瀬の顔は徐々に変化していく。そして、誰よりも見覚えのある顔になり、桜井は目を丸くした。
「分かっているんだろう。全部。もう『どうしようもない』って」
目の前の男が立ち上がる。そして、二人は向かい合った。
「広瀬くんは無関心を貫くことで、自分の苦しみを克服し、自分の生き方に幸せを見出した」
─なら、お前はどう立ち向かう。僕の幸せは一体何だ。
桜井は、ふっと目を覚ました。ベッドから起き上がり、時計を見る。秋山が来てから三時間が立ち、もう夕方になっていた。
桜井はふらふらと部屋を出た。玄関を見ると、秋山はまだ座っていた。
「……どうして、帰らないんですか」
桜井は静かに問う。
すると、秋山は桜井の方を振り返って微笑んだ。
「君が好きだからだよ」
「……僕を好きになっても、辛くならないんですか。虚しくならないんですか」
桜井がそう言うと、秋山が「うーん」と頭を捻った。そして、秋山はゆっくりと立ち上がった。
「私についてきたら、その答えが分かるよ」
秋山は手を差し伸べた。桜井はその手をまじまじと見つめた。白くしなやかで細い手。なのに、どこか逞しさを感じさせる。
「きっとその答えの中に、君が求めるヒントもある。……どうする?」
桜井はその手を掴もうか迷った。掴んだところで何も変わらない。この複雑な心は、どうしようもできない。
─なら、お前はどう立ち向かう。僕の幸せは一体何だ。
もし、『僕』の言う通り、答えを見つけることができたら。答えが見つからなくても、何かを掴むことができれば、この辛い感情は消えてくれるのだろうか。辛い現実を変えられるのだろうか。どうしようもないこの気持ちは変えられるのだろうか。
その時、僕は、幸せだと言えるのだろうか。
桜井は手を躊躇いがちに伸ばした。そして、弱弱しく秋山の手を掴んだ。
秋山は安心したように、ふっと笑みを零した。
もう、何も考えたくなかった。広瀬のことも、クラスメイトのことも、思い出すだけで辛くなるだけだ。だから、何も考えずにいたい。
何をする気にもならず、暗い部屋の中で、桜井はベッドに籠り続けた。時計の秒針の音だけが、静かな部屋に流れる。そうして桜井は時が過ぎるのを待つように、ただ部屋の天井を空虚な目で見つめ続けた。
そうして、どのくらいの時間が経ったか分からなくなった頃、桜井の家のチャイムが鳴った。出るのも億劫になった桜井は、無視してやり過ごそうとした。しかし、二度、三度、四度とチャイムが鳴り、桜井は仕方なくインターホンを見た。
画面には、秋山が私服姿で立っている姿が映し出された。桜井は応答しようか迷い、インターホンの応答ボタンを押すことを躊躇う。しかし、その時、玄関の扉がガチャリと開いた音がした。
「おや、開いている……?」
秋山の声が聞こえ、桜井はまさか、と思い玄関へ向かった。すると秋山は靴を脱ごうとしていた。
「ああ、やっぱりいたんだね。心配したよ。学校にも来ないし、家のチャイムを押しても出なかったものだから。それと、家の鍵はかけておいた方がいいよ」
「……勝手に上がろうとしないでもらえませんか」
「これはすまない」
秋山は脱ぎかけの靴を履いた。そして、桜井の顔をまじまじと見た。
「……顔色がずいぶん悪いね。それに目の下の隈も濃くなっている。眠れないのかい?」
桜井は何も答える気力がなく、俯いた。
「少し、話したいことがある。外に出ないか」
秋山は少し困ったような笑みを向けた。
だが、ちっとも外に出る気が起きない。もう、何もしたくない。
「結構です。……もう、帰ってください」
桜井はか細い声でそう言った。しかし、秋山は食い下がった。
「帰らないよ。君は、外に出たくないのかい?」
桜井が頷くと、秋山は「そうか」と言って、上がり框に座り始めた。
桜井は訳が分からず、座る秋山に困惑した。
「何、してるんですか」
「君が外に出る気になるまで、待機しようと思って」
「迷惑です。帰ってくれませんか」
「それはできない相談だ。一週間でも、一か月でも、君が外に出ようとするまで私は座り続ける」
秋山は頑なに立ち上がろうとはしなかった。そんな秋山の態度を見ても、桜井の心は全く動かなかった。桜井は「帰ってください」と言い残し、部屋に戻った。
そして、再びベッドに籠る。
何も考えないよう、桜井は目を閉じた。だが、ふとしたタイミングで思い出してしまう。クラスメイトや先生の視線と言葉。広瀬の無関心な態度。自分の過ちと怒り。そして広瀬に対する憧れと嫉妬。
それらは桜井の頭を支配し、じわじわと苦しめる。苦しみは逃げ場を失くし、どんどん大きくなってゆく。
静まれ、静まれ。頼むから静まってくれ。桜井は心の中で必死に願い続けた。
「君はそうやって、また引き籠るのかい?」
どこからか声が聞こえ、桜井は目を見開いた。
「父親に捨てられ、母親も君を見ようともしない。そうして一人で孤独感を抱えて、絵の世界に籠ったんだろう?」
「絵の世界に引き籠ってばかりだったから、友人の一人もできやしない。そんな自分を卑下して、『自分は空気だから仕方ない』と思い込んだ」
「せっかく絵の世界から出ても、目の前の苦しみに、また逃げようとしてるんでしょ?」
一体誰の声なのか、桜井には全く分からない。
「ねえ、桜井くん」
ふと女性の声が聞こえた。桜井が顔を上げると、高山が冷たい目で桜井を見下していた。
「どうして、私の気持ちを知っておいて、あんなことを言ったの」
「ごめん……」
「私、広瀬くんに愛されてなくて、本気で悩んだんだよ。なのに、自分だけ愛されようなんて……」
─そんなの、絶対に許さないから。
高山の姿が黒く粘り気のある液状に変わってゆき、桜井に襲い掛かる。桜井は恐怖を感じ、必死に逃げた。住宅街の曲がり角を曲がり、並木道を突き抜ける。そして、目の前に校門が見えた時、誰かの肩が桜井にぶつかった。
桜井が振り向くと、そこには秋山が立っていた。
「君は、どこまでも純粋で、どこまでも無知だ」
秋山が怪しい笑みを浮かべて、桜井に歩み寄る。
「そして、他人の目を覗き込む。だから、感情の起伏にも敏感。なのに、君は私の気持ちを受け入れようとしない。広瀬くんの気持ちも、高山さんの気持ちも、無碍にするんだろう?」
秋山の手が桜井の頬を撫でる。しかし、その感触はあまりに冷たく、気持ち悪い。
「そのくせ、被害妄想ばかり浮かぶ。自分で自分を苦しめて、何が楽しいんだい?」
─悲劇のヒロイン気取り。
秋山の顔が崩れ、高山と同じように黒い液体に変わってゆく。また、逃げなければ。桜井は再び走り出した。学校の中に飛び込み、桜井は誰もいない教室に逃げ込み、机をドアのそばに積み上げた。誰も入ってくるな。誰も、僕に近づかないでくれ。
「俺には、お前の行動が全く理解できない」
後ろから声が聞こえる。桜井が振り返ると、広瀬が立っていた。桜井は怖くなり、静かに後ずさる。
「どうして自分を責め、人に八つ当たりできる。無関心でいれば、責めるという発想自体無くなる」
「……うるさい」
「俺の態度を恨んで、妬んでいるなら、お前も無関心になればいいだろ? ……まあ、お前にはできないか」
「うるさい」
「自分を苦しみから救うこともしない。自分を見殺しにしようともしない。そんな冷たい奴を愛してしまったのに、どうしてそれを期待するんだ?」
「うるさい……! もう黙れよ!」
桜井は近くにあった椅子を振り回した。ゴン、と鈍い音がして、広瀬はその場に倒れこんだ。
「お前は広瀬くんじゃない! 広瀬くんはそんなこと言わない!広瀬くんの姿で、これ以上言葉を口にするな!」
そう言うと、広瀬の顔が真っ白になった。目も鼻も口も消え、のっぺらぼうとなった広瀬の顔は徐々に変化していく。そして、誰よりも見覚えのある顔になり、桜井は目を丸くした。
「分かっているんだろう。全部。もう『どうしようもない』って」
目の前の男が立ち上がる。そして、二人は向かい合った。
「広瀬くんは無関心を貫くことで、自分の苦しみを克服し、自分の生き方に幸せを見出した」
─なら、お前はどう立ち向かう。僕の幸せは一体何だ。
桜井は、ふっと目を覚ました。ベッドから起き上がり、時計を見る。秋山が来てから三時間が立ち、もう夕方になっていた。
桜井はふらふらと部屋を出た。玄関を見ると、秋山はまだ座っていた。
「……どうして、帰らないんですか」
桜井は静かに問う。
すると、秋山は桜井の方を振り返って微笑んだ。
「君が好きだからだよ」
「……僕を好きになっても、辛くならないんですか。虚しくならないんですか」
桜井がそう言うと、秋山が「うーん」と頭を捻った。そして、秋山はゆっくりと立ち上がった。
「私についてきたら、その答えが分かるよ」
秋山は手を差し伸べた。桜井はその手をまじまじと見つめた。白くしなやかで細い手。なのに、どこか逞しさを感じさせる。
「きっとその答えの中に、君が求めるヒントもある。……どうする?」
桜井はその手を掴もうか迷った。掴んだところで何も変わらない。この複雑な心は、どうしようもできない。
─なら、お前はどう立ち向かう。僕の幸せは一体何だ。
もし、『僕』の言う通り、答えを見つけることができたら。答えが見つからなくても、何かを掴むことができれば、この辛い感情は消えてくれるのだろうか。辛い現実を変えられるのだろうか。どうしようもないこの気持ちは変えられるのだろうか。
その時、僕は、幸せだと言えるのだろうか。
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