巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第7章 冒険の始まりかもしれない。

7-31 30階層ボス戦終了・・そして?

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 だが、いまだその攻撃は当たらず替わりに、6人の攻撃と魔法を次々と貰ってどんどんダメージを貯めていっている。



 そして、ついに最終の形態まで変化?いや退化が終ったのか、低級のゴブリンまで戻ってしまった。
なでどなぜだどおでいあどうしてだどぶはぼくはごべりんぜんだどうゴブリンシンだぞ?・・・!? うげごべばぁ、がうがげご』
 最後には、ついに言葉が喋れなくなり、なにを言っているのか解らなかった。

「あ~あ、やっぱりおバカだ。ついに言葉もまともに喋れなくなってる? なんて言ってるのかもう解りづらいや」
 そんな事をユウマが言葉に出していると、ついにユアちゃんとアリアが2人がかりで、元緑小鬼神ゴブリンシンだった低級魔獣モンスターのゴブリンを魔石も残らないほど粉々に切り裂き、そしてミンチ状態にして浄化した。
 まあ、追憶として伝えると一応緑小鬼神ゴブリンシンのものだろう魔石はあったのだが、最終的に出てきた大ボスのわりには、しょぼい魔石だった。おそらくゴブリンキングより・・・いや下手すればゴブリンエリートと同じぐらいの容量なんじゃ無いか、この魔石・・・。

 それとあとこの場には、ほとんどと言うより全然ゴブリン達の死骸が無い。 全を浄化させて消してしまっている。 そしてその代わりと言うか周囲に魔石だけが残って・・・!? いや・・・言い換えよう魔石の山がいっぱいある。
 以前、自分がゾンビを倒して回収した時もたいがいの量だったが、そんな数なんて足元にも及ばない。

「しかし・・・。どうしましょうか。この魔石の量を流石に・・・」
「そうですね。この数は・・・。ははははっ」
 メグミの言葉に同意しているレーネさんが、何故かこちらに視線を向けている。

「これは、ちょっと多すぎますね。・・・・どうしましょうか?ユウマ様」
 えっ、ここで俺にふるのシルフィーさん・・・。それにいつの間にか、みんな期待の眼差しをこちらに向けている。
「いや、しかし、この魔石の数は、・・・・」

 ここに来て今までの戦闘ではあまり気にしてなかったのだが、地面に落ちている魔石の数が異常で絨毯みたいになっている。
 魔石が大量すぎて地面が見えないほどで、地面が見える場所といえば岩のある付近と魔性水晶のあった場所ぐらいだ。 後は、大小様々な魔石が転がっている・・・・いや、山が出来ている。それを周囲の壁まで敷き詰められている。

 先程も言ったが以前、俺がゾンビを倒して回収したのは数にして数百個単位だったが、今回は間違いなく数万いや数十万個以上はありそうだ。

 ハッキリ言って異常な数の魔石が転がっている。

 しかしこれを、どうやって回収をするのかなと思っていたら、案の定ここで俺が回収する事になりそうだ。
 それは何故かと言うと、アイテムボックスを持っている子はいるのだが、以前説明したように内部で時間が経過するし、中で劣化もしくは変異する恐れがあるそうだ。

「流石に、私達のアイテムボックスに入れられるのは、精々袋に入れて数十個がやっとだよ。 それにまとめて入れたら変異するか劣化する可能性が有るんだよ。先輩」
「そうそう、以前沢山魔物を倒して特別な袋が有るって知らずにたんなる袋に入れて、アイテムボックスに入れてたら全部駄目にしちゃったことがあるの」
「うんうん、あれは、ひどかったよね。折角倒して手に入れたのに全部が駄目だったなんて・・・」
 そのため特別な袋に入れて持ち運びを、いつもしているそうだ。

 ただ、それを入れる容量も限られているし、袋に入れたとしてもそこまで収納できないと判明している。
 精々入れられても数十個入れた袋を数個アイテムボックスに入れられるくらいだそうだ。

 しかし、俺のアイテムボックス内は、時間経過が無い上に容量の底がどうもなくなっているみたいなのだ。

 でも、その事は誰にも教えてないので解るはずが無いと思っていたが、そういえば若干2名ほど知っている事に気が付いた。

 そう、その2人とは1人はおのずと知れた【上級鑑定眼】を持っているリンカちゃんと、もう1人は、元々は剣であり今はほとんど妖精の姿をしているファルである。 ファルに関しては俺の能力を共有しているので内容を把握しているからだ。

 そしてリンカちゃんに関しては、以前俺のステータスを除き見て能力を知っていたからである。しかし内容は知らないはずなので、そこは間違いなくファルが喋ったか口を滑らしたとしか考えられない。まあ、後で追求はしてみるけど、そこは別に気にする必要は無い。

 だから今、目の前にある魔石の山をどうやって収納しようかと考えている。
「うーん、これをどういう感じで収納しようかな?いっぺんにしまったら出す時は、周囲に人がいない場所しか出せないし・・・・・」
「先輩?なに考え込んでるの。そんなのシュパと収納して、パッと出せばいいんじゃない」
「いやいや、そんな簡単に言わないでよ。以前これくらいの大きさですごく驚かれたんだから」
 そう言って身体で大きさを表現して、リンカちゃんとみんなに説明した。
 まあ、この中で何人かは、その大きさを目のあたりにしているしな。 そう思っていて「あっ」と思った翌々考えたら、俺のアイテムボックスのこと知っている人間がまだ数人いたのを思い出したが、まあいいや。

「だから、どうやって収納しようかを、考えてたんだ。まあ、数個は以前と同じ様に百個単位に収納して、後は1つにまとめようかな。 分けるのめんどくさいし・・・・」
 考えた結果、まとめて収納するにはするが、数3~4個だけは百個単位で収納して、後は巨大な山を1つにまとめる為に、創生魔法で作っていた【空間収納箱コンテナボックス】の魔法を唱えた。

 小さい方の魔石を百個ほどまとめた【空間収納箱コンテナボックス】の収納はもちろん問題なくできた。 問題はこの大量の魔石の方である。ちなみに縦に長く積み上げるで無く横広でイメージして【空間収納箱コンテナボックス】を唱えたので、高さはそんなにないが横長の広い箱、というよりかなりでかい倉庫みたいになっている。

「こっ、これは入るのかな?もしこれが入るのなら・・・。俺のアイテムボックスは制限がほとんど無い事になるのかな?」

「うへぇ、これは流石にユウ兄でも無理じゃないかな。これが入るなら元の世界の家なら軽く入るよね。もう、人じゃないね。ははははっ」
「えぇぇぇ、流石にこれは無理じゃないかな。これが入ったらもうユウ兄、人じゃないね。化け物だね」
 何気にひどい事を言う双子のミナちゃんとユアちゃんであったが、実はもう人族ですらないもんな。教えないけど、下手すりゃ神になりかけてるなんて事も、それにフィーナ様に注意されたので、今現在ある程度スキル使用を停止されている事も黙っている。

「でも、流石にこれはユウマ様でも無理なのでは、と言うより聞いた事ありませんよ。アイテムボックスにこのようなサイズを収納できるなんて」
「ええ、せめて知らされているのは、馬車くらいの大きさでありますから、それ以上は私達もしりません」
「でも、ユウマ様ならできるような気がしますよ。わたくしには」
 ここでもレーネさんとキュリカさんもの見たことが無く、流石に無理だろうといった言葉の後に、シルフィーさんだけが信じてると俺に期待の眼差しを向けていた。

「いや、流石に俺も無理なような気がする」
『だって今までのやつでも、何処に入るのか解らないし、俺のアイテムボックスの総数の表示だって無限ではあるけど、収納数の横にEの文字があるから、おそらくこのEってエラーか、なんかだろうと思う。

 そんな事を考えていると、他の作業というより魔石以外のものを回収していた子達が集まり戻ってきてどうしたのかを尋ねてきた。
「「ユウ兄様、そんなすごい事が出来るのですか?」」
 何故かユイカちゃんとメイリーの声をはもらせ聞いてきた。

 そういえばこの娘達はタイプ的にも性格的にも似ているよな、まるで双子みたい。まあ、リアル双子は直ぐ横にいるけどね。

「でもさ、でもさ、これを収納できたらさ、これからの旅とかでも運搬に困らないよね。ユウ兄」
「でも、アリアちゃん。こんなのが仮に収納できたりしたら、ユウ君がすごく困ると思うよ。 でもできたら便利だろうし、天幕じゃなくてログハウスみたいな家を収納して貰うって考えが出来るわね」
 アリアとメグミさんは、何気に俺の事を運搬屋か便利屋みたいに考えているようだ。

 ちなみにユータとロンは、俺に近付き肩に手を置いてから「元気出せよ。兄貴俺達は味方だぜ」と語りかけてきた。
 なにが、味方だよ笑いながら言いやがって、こいつら最近面白がってやがる。

 そして、みんなの期待の眼差しを、向けられる中で大量の魔石を収納した【空間収納箱コンテナボックス】に手を当てて収納する動作をとった。

 だが、流石に巨大すぎて収納できないようである。

 脳内で警告音と共に説明の音声がなりだした。
《この質量は保管に対して、不可能と断言いたします。これは容量が異常なため収納は不能です》

 手を当てた状態でみんなの方を振り返り答えた。
「うん、やっぱり駄目だ、無理みたいだよ」



 そう答えるとみんなが一斉に残念がっていた。


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