巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第7章 冒険の始まりかもしれない。

7-36 ギルマスの部屋で・・・?

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 それで先程までは別室でサブマスであるヨーコさんとホノカさんに、散々色々言われ注意されたあとに、今いるギルマスの部屋でフィリアさんからもお小言を言われ呆れられていた。



「あっ、あっ、あんたたち・・・・。もう、なにをやっていたのよ? それに、なんなのおの量の討伐品は、ハッキリ言って尋常じゃないわよ。 それにユウマ、あんた、ちゃんと私言ったよね! んっ・・・・・あら? あなたは、あんまり変わってないみたいね。どうして?」

 いやいや、いっつも俺がやってるとか、思わないで欲しいそれに約束したじゃないですか?

「はい、フィリアさんに言われたように、今回はほとんど俺は戦闘に参加してないですよ。それに1回だけ戦ったら戦闘禁止って、みんなに言われ止められました。だからあの討伐品のほとんどはこの子達がやった物ですけどね」

「えっ・・・・、ホント?」
 そうフィリアさんが声を出し、周りにいる子達の顔色を伺った。
 すると、ほとんどの子がそのフィリアさんと視線を合わさない様に、視線をそらしたのであった。
 その光景を見たあとフィリアさんは、おでこに手をあてて「あっちゃぁぁ」と声をあげた。
 このときフィリアは、反省した。ユウマだけでなく、その周りの子達にもひとこと言っておくべきだったと。

 そして、もう一度、ユウマに対してはこう声をかけて来た。
「あっ、そう、そうなの・・・・・。 でっ、そこの二人はどうしたの? なんで泣いてるの」
 視線をそらした子達の方は諦めて、今度はユアちゃんとアリアの現状についてを尋ねてきた。

 ユアちゃんとアリアは、俺の胸に顔を埋めて泣いている。なぜ、泣いているかと言うと・・・。

 実はある賭けのために勝負として、徒歩で地下迷宮ダンジョンの洞窟内よりの脱出するみんなに、早く戻って来るのと、ある討伐品と鉱石類を回収してくるという内容の出題をした。

 それで戻って来た順位的には、4番手と5番手がアリアとユアちゃんだったのだが討伐品と鉱石の量的には、おそらくダントツ1番か2番だったと思う。だけど、俺が出した条件は最終金額が1番から3番目に入ればと言っておいた。それでその二人だけにはそれを達成できたら言う事を聞いてやると言う条件を追加して出していた。

 まあ、他の子達にはその条件を付けてはいない。その代わり早く帰ってきた順番と金額が多かった人には、専用の武器か言うことを聞くという条件をだしていた。

 そして、昨日の夕方にギルドへ提出していた討伐品で、俺が提出したのとは別に徒歩で脱出したグループもしくは個人で討伐した討伐品と鉱石類を自分達で提出していた。
 もちろんユアちゃんとアリアは、どうやら二人で別の勝負をしていたようで個人で提出していた。 
 他の子達はと言うと、ユータとロンは個人で提出しただけで、後はミナちゃんとユイカちゃん、レーネさんとメグミさんの、2人組みのチームと、後は最後に戻って来たシルフィーさんとミーアそしてランが一緒に提出していた。

 その結果、見事アリアが1番で、2番がユアちゃんだった。そして、2人はすごく喜んで飛び跳ねて喜んでいた。
 しかし、そう浮かれきって喜び回っていた矢先に大どんでん返しがあった。

 それは、先程連れていかれた部屋で、昨日に提出していた討伐品と鉱石類の金額の査定をみんなで聞いていた。その時点では、先程言った2名がダントツであった。 しかし、その後先程言った大どんでん返しがあり、実はあの時に最後に戻って来た3人の提出した討伐品の中に、非常にレアな品物が2つほどあることにギルド職員の鑑定人の手によって確認されていた。

 これに関しては、まだ査定が出来ておらず、おそらく金品に変えても途方も無い金額になることが解った。それで、その時点では、まだ査定中で後ほどその二つの金額を教えてくれる話になった。
 だがこの時点では、まだアリアとユアちゃんの金額との差はかなりあったので2人は、安心しきって俺にお願いごとを考えていたようだった。しかし、その直後、査定金額を聞いた途端に2人の思考は停止していた。

 なにせその金額を聞いた結果、順位が大幅に変わって1番から3番目までをシルフィーさん達が独占した結果になった。

 そのため、その結果を聞くまで喜んでいた2人が一気に意気消沈して固まってしまったと言う事だ。そして、ここに来て一気に悔しさと、情けなさで席に着いた途端に俺に抱きついてきて、顔を埋めて泣いていると言う訳だ。

 最初は引き離そうと思ったが、相当悔しかったのだろう今は息を殺して泣いているのが解った。それに周りの子達もそのままにしておいてと視線を送ってきて、何も言わないで見守っていたので、今もそのまま落ち着くまでそっとしている。

 はあぁ、よっぽど悔しかったのだろうな。まあ、約束の品物も調達しているから、あとでちゃんとお願いも聞いてやろう。
 それに他の子達も頑張っていたので、色々と考えて何かをしてやろうと考えていた。

 それで、呆れていたフィリアさんと先程来たホノカさんたちに、今回の調査と地下迷宮ダンジョンの洞窟で起こっていた事実を詳細に説明した。
「なるほどね。また、魔人族が関わっていたって事ね。それで、以前行方不明になった冒険者は、魔人族がいる領土に連れて行かれてるって事なのね」

「はい、おそらく。もしかしたら生きてるかもしれませんけど、ミーアとランみたいに種族的に改造されている可能性もありますね」
 そうフィリアさんに話しつつ、シルフィーの横で一緒にお喋りをしているミーアと、メグミさんの膝の上で寝ているランの方に視線を向けて話した。

 まあ、おそらく今ユウマが話したとおり、生体実験をされて判別つかない新種の魔獣モンスターか人造獣人と変わっている可能性がある。
 もし人造獣人にされている場合は、元に戻すのは不可能に近いが、もし新種の魔獣モンスターでアンデッド系でなければ、もしかしたら元に戻せる可能性があるかもとユウマは考えていた。

 なにせ、前回の襲撃時に村人の新種の魔獣モンスターにされていたのを元に戻した実績があったからであった。 ただ、見分けがつくかが問題ではあるが、まあ今考えていてもしょうがないので、その話はしないでおいた。
 それは、おそらくギルマスであるフィリアも同じ様な考えをしていたと思う。

 それで、そのあと地下迷宮ダンジョン内の様子も話し、とりあえず依頼完了となった。 ただ、フィリアさんからの依頼で引き続き下層での調査を依頼された。
 これに関しては、また迷宮ダンジョン内に入った時で言いと言われた。



 そんなやり取りがあって、あれから数日後・・・・・。


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