巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第8章 新たなる冒険?の始まりかもしれない。

8-1 ユアのお願い?(カレー編)

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―☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆―

「カレーが食べたい!」
 いきなりユアが、ユウマの前に立ってそう言ってきた。

「いきなり、何を言い出すの。ユアちゃん」
 屋敷にある遊戯室のソファーで、ロンに借りた魔導書を読んでいたユウマが、何を言い出すのこの子と唖然とした顔をして聞き返した。

「私はぁ、ユウ兄ぃの作ったぁ、カレーが食べたいのぉ。お願いぃぃ作ってぇぇぇ、お兄ちゃん」
 座っていたユウマの横に座り抱きついて、可愛らしくおねだりをして来た。

「いや、材料とか無いし米もない。それにスパイスなんかも無いから無理だよ」
 何でいきなりそんな無茶な事を言い出したのか、解らないが無理だと答えた。

「そこは、ユウ兄の力でおねがい、おねがい、おねがいぃぃ」
 俺の胸に抱き付き顔を埋めて必死にグリグリして再度お願いしてきた。

「うひゃひゃひゃ、くっ、くすぐったいから、やっやめてお願い」
 余りのくすぐったさにユアちゃんの肩を掴んで、グリグリするのを辞めさせた。
 すると嫌々されて、また強引に引っ付いてきてグリグリしてきた。

 それを見かねたミナちゃんが強引にユアちゃんを引き剥がして、俺とユアちゃんの間に座って抱きつくのを阻止した。
「ユアちゃん、それは禁止です。みんなが殺気だってるし、何か嫌な予感がしますから」
「ぶぅー、ミナ姉だって、ユウ兄のカレー食べたいでしょ。あのカレーを、ねぇ」
 ユアちゃんがミナちゃんに向けて、俺の作るカレーについて語って尋ねてきた。
 その言葉を聞き今度はミナちゃんまでが考え直し出した。

「でも、どうして急にカレーなのですか?ユアちゃぁん」
 ユイカちゃんが額に青筋を浮かべてなんともいえない表情のまま、ユアちゃんに近付いて如何どうしてなのか尋ねるのと同時にとても怖い笑顔で詰め寄って聞いてる。
「だっ、だって、ここの食事には飽きたし、あんまりおいしく無いんだもん。基本的に塩味中心だし、お肉料理が多いから。たまにはユウ兄がお菓子とか軽食は作ってくれるけど。でもでも、それでも、ユウ兄の作ったカレーが食べたいの。あのカレーがぁぁっ」
 拳を握り女の子と思えないようなポーズを取り力説をしている。

『何故そこまでユアちゃんは、俺の作るカレーにこだわるのか、良く解らなかったがちょっと考えてみるかな。でも何で力説するユアちゃんに、ユイカちゃんは拳を握りしめて詰め寄ってるんだ。しかもあの笑顔は怖い・・・』 ......《ブルブル》何故か悪寒が背中に走った。

 ユウマがそう考えていると、今度はミナちゃんが袖を引っ張って小声である事を教えてくれた。

「あのね、ユウ兄ぃ。ユアちゃん最近あんまりご飯食べて無いみたいなの。なんかユウ兄と再会する前もそうだったけど、最近は特にここの料理の味が駄目みたいで拒絶してるみたいなの。ただ、ユウ兄が作ったのだけは良く食べてたから倒れる事も無かったけど、もう限界みたい。それに最近はストレスも溜まってるみたいだよ。以前は討伐依頼に行って、散々鬱憤を晴らしていたけど、最近は相手が弱すぎて違う意味で逆にストレスが溜まってるみたいだよ。もう暴走する一歩手前だねあれは」
 耳もとに口を寄せて小声で教えてくれて、最後はウンウンと首を縦に振ってたけど、まさか暴走まではと思いつつリンカちゃんの方を見てから考え直した。

 そう言えばむかしリンカちゃんが、ストレス溜めすぎて暴走したっけか、もうちょっとで殺されそうになったし、この前も暴走しかけてたって言ってたよな。ぞくに言うヤンデレモードだったかそれが発動したってユアちゃんが言ってたっけか。
 でも、まさかあの時は、まだ俺の事を・・・・・。まあ、あの後また告白されたけどな。

 そう思いながらまだリンカちゃんの方を見ていると、こちらに気が付き笑顔を向けて手を振ってきたので、とりあえず手を振り替えしておいた。

 まあ、あまりわがままを言わないユアちゃんが、とても深厚そうな顔でお願いしてくるのは、おそらく初めてだろうからな。 確かに暴走して、精神が壊れたら何しでかすか解らないな。 よし、如何どうにかしようかな。

 しかし、カレーかぁ。また難しい注文をしてきたと思っていると、先程までユアちゃんに凍り付く様な笑顔を向け迫っていたユイカちゃんが、機嫌が直ったのか俺の方に振り返って尋ねてきた。

「そう言えば、ユウ兄様がカレーをお作りになるのですか?」
「いや、まだ作るとは、言ってないけど」
 なにを根拠に言い出したのかユイカちゃんまでが、ウキウキしながら目にハートを映して聞いてきた。

「えっ、なになに何を作るのぉ?」
「何作るのユウ兄?」
「何ですの、何ですの?何をつくりますの?」
 ユイカちゃん達の異常な様子に反応して、先程まで笑顔で手を振っていたリンカと、その近くにいたアリアとメイリーも近づいて尋ねてきた。

「カレーを、作って貰うの。私のために愛情を込めてね。えっへん!」
 何故か胸を張ってふんぞり返って、説明していた。

「いや、まだ作るとか言ってないし、てか材料とスパイスが無いし」
「えー、駄目なの・・・シュン」
「いや、ルーとかスパイスが無いよ。最低限必要なスパイスはクミン・コリアンダー・カルダモン・オールスパイス・ターメリック・チリーペッパーみたいなのと、定番の野菜類と肉類がないよ、特に米が無いよ」
 ユアが笑顔を見せ自慢していたが、ユウマが否定したらこの世の終わりかと言う風に、物凄く落ち込んでしまった。

「まあ、とりあえず。似た様な調味料と材料を探すとして、それからでいいなら考えるけど」
 すると落ち込んでたユアが物凄く満面の笑顔を向けて大はしゃぎしだし抱きついてきた。

「ユウ兄愛してる。もう出来たも当然だよ」
「いや、まだ出来るかどうか解らないし・・・ひっ」
 抱きついたユアに言葉をかけて、殺気を感じ振り返ると・・・・そっ、そこには鬼がいました。

 とても可愛らしいのではあるけど、ハッキリ言って逆らったらなにをされるか解らないほど、冷たい笑顔の鬼であるけど、おそらくこの世で一番怖い鬼です。

 その鬼が俺の周りに4人いるではないですか。しかもユアちゃんに向けている殺気ではなく、何故か俺に向けてる殺気です。 ユアちゃんごめん、カレーは無理かも・・・・俺、この後生きてないかもしれないから。
 などと、ユウマは青ざめてそう考えていた。

 そのあと、ユウマとユアはみんなに散々文句を言われ、今度の暇な時は、1人ずつお願いを聞いてやる羽目になった。

 ちなみに、ロンとユータは早々にやばい雰囲気を感じて、さっさとこのばから逃げていった。
 あいつら、俺の事を兄貴だとか言ってる割には、最近薄情だよな。

 ちなみにこの場所にシルフィー達とリンカをお姉様と慕う二人の少女達がいなかったのが、幸いだったと思っていたが、それは甘かった。後日、みんなにばれる事になるのだからである。



 それはそうとこれから、みんなで調味料と材料を探す冒険が始まるのであった。


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